2026年05月11日
【仕事術】『ToDoリストですら使えなかった僕が見つけたすごい仕事術』いぐぞー

ToDoリストですら使えなかった僕が見つけたすごい仕事術
【本の概要】
◆今日ご紹介するのは、先日の「未読本・気になる本」の記事の中でも人気の高かった仕事術本。考えてみたら、こうしたTIPS系の仕事術本は久しぶりな気がします。
アマゾンの内容紹介から一部引用。
著者は新卒時代、極度に忘れっぽく、簡単な事務作業でもミスを連発する「ポンコツ社員」でした。最初の上司には「今まで何十人も見てきたけど、お前が一番使えない」と宣告されたほどです。
しかし、「気合い」や「根性」で克服することをあきらめ、「エンジニアリング思考=仕組み」で自分の弱点をカバーするスタイルへ転向した結果、状況は一変。今では上場企業のITエンジニアとして、「君がいると助かる」と評価されるようになりました。
本書は、面倒くさがりで、意志力が弱い人たちが、自分を責めるのをやめて、手持ちの武器だけで戦うためのメソッドをまとめた1冊です。
中古がまだ値下がりしていませんから、「21%OFF」のKindle版がお買い得です!

【ポイント】
■1.チェックリストを「第二の脳」として活用するかつての僕も、忘れ物の常習犯でした。しかし、これは意志力や根性の問題ではありません。人間の記憶力がいかに不完全であるか、という問題です。だからこそ、解決策は「もっと気をつける」ではなく、「仕組みに頼る」しかありません。
その最強の仕組みが「チェックリスト」です。(中略)
これを導入して以来、僕の外出時の忘れ物は劇的に減りました。
この威力は、仕事でも絶大です。絶対に間違いが許されないシステムのリリース作業や、顧客データの移行作業の際、僕は必ず自分専用のチェックリストを作成します。「□ ●●のバックアップ取得」「□ マネージャーに連絡」「□ ▲▲のサービスを停止」このリストがあるだけで、「何か重大なことを見落としていないか」という不安から解放され、目の前の作業に完璧に集中できるのです。
僕たちの脳は、「記憶」という単純作業よりも、「思考」や「創造」といった高度な作業に使うべきです。
■2.10分で終わる仕事はその場で「瞬殺」せよ
小さなタスクは、放置すると増殖する雑草です。芽が出た瞬間に摘み取れば指一本で済みますが、育ててしまうと草刈り機が必要になります。(中略)
そして何より周囲の信用残高が貯まります。
「あの人はすぐ返信をしてくれる」と評価されるだけで、実際の能力が5割増しに見えます。素早い反応で仕事のリズムを整え、結果的に自分の仕事も進めやすくなります。即レスは、仕事における「免罪符」です。中身が多少ポンコツでも、返信が光の速さなら「あいつはやる気がある」と誤認させることができます。
面倒くさがり屋こそ、この即片づけルールを試す価値があります。たった10分で脳の帯域を解放し、小さな達成感でエンジンを温め、周囲の信頼まで獲得できる──これほどコスパの高い習慣はありません。次に通知が鳴ったら「今ここで終わらせる」を合図にしてみてください。
■3.ToDoリストではなくカレンダーを使いこなす
やり方はシンプルです。タスクを見つけたら、2秒で作業時間をざっくりと見積もり、仕事で使っているカレンダーツールに入れる。精緻な見積りは不要です。「メール返信 30分」「経費入力 30分」「仕様確認 1時間」とカレンダーに転記する。この程度で十分です。大事なのは正確さではなく、着手時刻を可視化することです。時間の「箱」にタスクを入れた瞬間、脳は「今は何をすべきか」を迷わなくなります。(中略)
もし着手できなかったり、時間内に終わらなくても、決して罪悪感を持たないでください。やることは1つ、カレンダーの予定を後ろにずらすだけです。ここでの目的は「完璧に終えること」ではなく、「終わらない」を正しく認識することにあります。終わらないとわかった瞬間に、上司へ相談しましょう。
「本日の仕様確認が未完了です。明日までかかる見込みです」
この報告だけで十分に価値があります。なぜなら、早い段階で「詰まり」が共有されれば、上司の被る被害は最小限で済むからです。
■4.「15分ルール」で相談する
元GoogleのPrincipalScientistであるヴィンセント・ヴァンホーク氏は、チームメンバーに「15分ルール」というものを提案しています。
「最初の15分は、自分だけで解決を試みなさい」
「それでも解決しなかったら、即座に人に聞きなさい」
このルールの本質は、「時間の損切り」です。最初の15分を自分で考えるのは、他人の時間をムダに奪わないための最低限のマナー。しかし、15分考えてわからないことは、その人があと1時間粘っても解決できる可能性は低いです。そこまで悩んで答えが出ないなら、それは悩みではありません。ただの「フリーズ」です。
もちろん、この「15分」という数字はあくまで目安です。業務内容によっては10分でも30分でもかまいません。重要なのは、「ここでダメなら他力を頼る」という損切りライン(タイムリミット)を事前に決めておくことです。
■5.デスクトップを「物理的に」使えなくする
デスクトップにファイルを置きっぱなしにしていませんか?
「とりあえず」で置いたファイルが溜まり続け、やがて魔境と化す。ファイルを探す時間は、タブ探しと同じくらいムダな時間です。
これを解決する荒療治が、あえて「デスクトップのアイコンサイズを最大にする」という方法です。アイコンを巨大に表示する設定にしておくと、デスクトップには物理的に十数個のファイルしか置けなくなります。こうして「とりあえずデスクトップに保存」という逃げ道を、物理的にふさいでしまうのです。
では、あふれたファイルはどうするか? デスクトップの隅に「temp(一時保管)」というフォルダを1つだけ作っておき、迷ったら全部そこへ放り込んでください。
几帳面にフォルダ分けする必要はありません。今のOSは検索機能が優秀です。あとで必要になったら、ファイル名検索や「更新日時」で並び替えれば、その「temp」の中から一瞬で見つかります。
【感想】
◆本書のタイトルにある「ToDoリストですら使えなかった」というフレーズを見て、何となく「今はさておき、昔はあまり仕事ができなかった人」というイメージを持った方は多いのではないでしょうか?もちろん著者による「昔の自分サゲ」的な表現は、ビジネス書にはよくあるものですから、あまり気にしなかった(単なる「お約束」として)人ももちろんいらっしゃるでしょうけど。
ただ、本書の著者であるいぐぞーさんが、他の方とちょっと違うのは、発達障害という特性があること。
本書の「はじめに」にこういう一節があります。
20歳の頃、僕にはADHD(注意欠如・多動症)とASD(自閉スペクトラム症)という発達障害の診断が下りました。僕の脳は、生まれつき「不注意」で「こだわりが強く」、「衝動的」な作りになっていたのです。私も「ADHD」や「ASD」がどういうもので、どのような傾向があるかは、多少は知っていますが、あくまでその程度です。
ですから、本書に登場するTIPSも、いぐぞーさんが感じるほどには、私たち普通の人(という表現が正しいかは別として)にとって効果があるかは分かりませんし、逆に、私たちの方が、より効果があるのかもしれないのですが、個人差もあるでしょうし、各自でご判断いただくしかありません。
◆ただ、例えばADHDは「忘れ物が多い」傾向があるそうですから、同じように忘れ物が多い方にとっては、上記ポイントの1番目にある「チェックリスト」は、効果的であろう、と考えられるかと。
これは本書の第1章の「仕組みで戦う仕事術【マインド・準備編】(「仕組みで戦う仕事術」部分は全章共通なので以降割愛)」からのものなのですが、本書においても当ブログで大人気だったこの本が紹介されていました。

アナタはなぜチェックリストを使わないのか?【ミスを最大限に減らしベストの決断力を持つ!】
参考記事:マッキンゼーが選んだ『アナタはなぜチェックリストを使わないのか?』の10個の原則(2011年06月23日)
確かにこの本を読むと、チェックリストを使わない手はないな、と思わされた記憶が。
また、実は私の本業である税務関係でもチェックリストは活用されており、特に間違いやすい税目については、国税庁の方でチェックリスト(「チェックシート」と呼ばれてますが)を用意しています。
相続税の申告のためのチェックシート(令和6年分以降用)(PDF/439KB)
費用対効果が高いツールとして、チェックリストはぜひ活用していただきたいところ。
◆続く第2章の【タスク管理・実行編】からは、まず上記ポイントの「小さなタスクの即時処理」のお話を引用しました。
こちらはまぁ、仕事術本ではちょくちょく見かける、定番のTIPSですね。
ただ、ADHDならではの「割り込みに弱い」いぐぞーさんは、かつて1分で終わるメール返信を後回しにしたせいで大問題になったことがあるとのことで、かなり切実そうでした。
さらに同じ第2章から、上記ポイントの3番目のカレンダーの活用もセレクト。
確かにToDoリストですと「いつやるか」までは書きませんよね。
ただ、GoogleのToDoリストはGoogleカレンダーと連携してますから、少なくとも「いつやるか」は分かるハズ(自分が入力すれば)。
とはいえ、「いつまでやるか」までは表記できない(ですよね?)ですから、この辺は別の方法を考えるべきなのかもしれません。
◆一方第3章の【コミュニケーション・段取り編】から抜き出したのが、上記ポイントの4番目の「15分ルール」。
確かにまったく手も足も出ないなら別ですが、自分が考えて分かりそうなものは、私も結構ねばってしまいます。
もっとも私の場合、1人事務所ですから聞く相手もなく、今までは普通にググっていたのが、最近は生成AIに聞いてみたりとか。
もちろん、上司と違って生成AIは平気でウソもつきます(ハルシネーション)から、それには重々気をつけておりますが。
ただし、組織で仕事をしている方は、相談すること自体が上司への状況報告になりますから、ぜひ積極的に相談してください。
◆そして上記ポイントの5番目は、第4章の【生活・環境編】からのもの。
私もついついデスクトップにファイルを置きがちなのですが、なるほどアイコンサイズを最大にしたら、それほど数は置けません。
本当はキチンと置き場所を正しく定めればいいのですが、いつどのような理由でファイルが出てくるかも分かりませんから、その都度考えるよりは、まとめて1か所に放り込む方がラクと言えばラク。
「置いたらアカン」と留意するより、物理的に解決するスタイルは、非常に合理的だと思います。
いずれにせよ、このように「仕組みで解決する」スタイルがお好きな方なら、本書はしっくりくるのではないでしょうか。
再現性の高い仕事術本がここに!

ToDoリストですら使えなかった僕が見つけたすごい仕事術
第1章 仕組みで戦う仕事術【マインド・準備編】
第2章 仕組みで戦う仕事術【タスク管理・実行編】
第3章 仕組みで戦う仕事術【コミュニケーション・段取り編】
第4章 仕組みで戦う仕事術【生活・環境編】
終 章 苦手を捨て「一点突破のエース」になれ
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【編集後記】
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今回の中では、『小さな会社の〈人と組織を育てる〉業務マニュアルのつくり方』か『Excel 最強の教科書[完全版]』が、当ブログ的に「アリ」だな、と。
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