2026年04月17日
【72の思考習慣】『頭のいい人はこう考える――The Smart Thinking Book』ケヴィン・ダンカン

頭のいい人はこう考える――The Smart Thinking Book
【本の概要】
◆今日ご紹介するのは、先日の「未読本・気になる本」の記事でも大人気だった自己啓発系仕事術本。発売当日の昨日、さっそくKindle版をダウンロードして読んでみました。
アマゾンの内容紹介から一部引用。
英国ビジネス書ベストセラー
仕事ができる人・そうでない人を分ける72の思考習慣
陥りがちな思い込みからあなたを救います。
ビジネスの6つの重要領域(成長、コミュニケーション、イノベーション、創造性、人間関係、思考)における72の役に立つ短い洞察とアドバイスを収録。各項目は見開き2ぺージ完結。実践的な知恵を提供。
セス・ゴーディンほか、各界の要人が絶賛する内容は、果たして!?

【ポイント】
■1.計画はすべて狂う計画は、あくまで計画にすぎない。紙に書いたからといってそれが起こるわけではない。
「いかなる戦闘計画も敵を前にすれば崩壊する」とコリン・パウエル元米国務長官は言った。
言い換えれば、計画とは理論上のものにすぎないということだ。
そして理論と実践には大きな隔たりがある。
プロボクサーのマイク・タイソンの言葉はもっと遠慮がない。
「どんなやつにも作戦はあんのさ。顔面に一発喰(く)らうまではな」
物事はつねに変化している。ゆえに、計画段階で想定したことの大半は間違っている。
むしろそのほうが普通だ。
「完璧な作戦を来週まで待つくらいなら、次善策をいま強行すべきである」と、かの米陸軍大将ジョージ・S・パットンは言った。
要するに一番いいのは、ほどほどの計画をさっさと立てて、どんどん実行に移すことだ。
■2.忙しさと進展を勘違いしない
多くのことが動いているからといって、どこかに行き着くわけではない。
人によっては、そして会社はたいてい、多くの人間をせわしなく立ち働かせるのが大好きだ。
そうすることで生産的に感じられるから。
仕事の中身にかかわらず、めまぐるしく動いていると、有益な仕事をたくさんこなしているような気がする。
時として、その忙しさが好きなのだと言う者までいる。
しかし、それはゴールキーパーがペナルティーキックを止めようとダイブするようなものだ。
その場から一歩も動かなくても、同じくらい効果的なのかもしれないのに。
つまり、物事に動きがあるからといって、進展しているとは限らないのだ。
このふたつを混同してはいけない。
見極めが肝心だ。
■3.途中で断念する勇気をもて
ときに、続けることに意味がないことがある。
ビジネスにおいて、この考え方はふたつの有益な視点を与えてくれる。
第一に、一部の人々や会社は、これまでやってきたことをたんにあきらめたくないだけだということ。
あきらめないのは正しいことかもしれないが、クリエイティビティが求められる場合、従来のやり方に固執して実りあることはほとんどない。
第二に、明らかに効果のないことに皆が一生懸命取り組んでいるときには、それをやめるのがベストな選択になり得ること。
痛みは伴うが、基準を満たしていないことに執着するよりあきらめるほうがいい。
どんなプロジェクトも断念するには勇気がいる。皆の多大な時間と努力を費やしてきたならなおさらに。
しかしときに、それが正しい選択なのだ。
■4.仕事は献身しなければうまくいかない
元女子プロテニス選手のマルチナ・ナブラチロワは、こう称された。
「シングルス、ダブルス、混合ダブルスにおける史上最も偉大な選手」
これは元世界一のテニス選手、ビリー・ジーン・キングが、マルチナを称賛したときの言葉だ。
マルチナは、コミットメントについてこう述べる。
「他の選手は、テニスに人生の一部を差し出しているだけ。でも私は、人生のすべてを捧げてるの。ハムエッグみたいなものね。ニワトリは卵を差し出しただけだけど、ブタはその身を捧げてる」
これでわかっただろう。クリエイティビティを限界まで求めたいのならば、全力でコミットしなければならない。
身が入らないまま求めたところで意味はない。
■5.思考と作業は分けて対応する
タスクを分析するのに最適な方法は、量的か質的かを見極めることだ。
量的なタスクにうまい下手はない。たんなる作業だ。しかも通常、量は多い。
質的なタスクは、量的なタスクよりも思考が求められる。通常、量的なタスクに比べて時間がかかるし、間違いなく、良し悪しがある。
チェックリストを手に、すべてのタスクをこの2種類に分けよう。
それから適宜、時間を割り当てて取り組もう。
時間をどう割り当てるかは、個人の働き方や仕事のリズムに応じて考えればいい。
例えば、量的なタスクを月曜の朝一に片づけたい人もいれば、金曜の仕上げとして片づけたい人もいるだろう。
質的なタスクは、念入りにスケジュールを立てる必要がある。直前になって瑣末なタスクのせいでスケジュール変更を強いられないようにするためにも。
【感想】
◆上記ポイントでお気づきの方もいらっしゃるかもしれませんが、本書はあまり翻訳本では見ないタイプの作品でした。短めの文章が繰り広げられ、改行多め。
しいて言うなら、中谷彰宏さんの作品に近い感じでしょうか?
ものすごく重要なエッセンスだけを抽出した感じなので、その分事例と言いますか、具体例はほぼありません。
その代わり、上記ポイントの1番目にあるような「名言」の類が挿入されているスタイルで、そこは中谷さんとは違いますが。
◆一応本書の構成を説明しておくと、まず下記目次のように6つの章があり、各章12ずつのTIPSを収録。
そしてこれらのTIPSは、すべて同一のフォーマットに収められています。
画像が貼れればラクなのですが、簡単に説明すると、まずそれぞれについて「×思い込み」と「◎頭のいい人はこう考える」が対比されていまして、一種の「Before & After」のよう。
たとえば上記ポイントの2番目で言うと、「×思い込み」が「いつでも忙しく動かねば」であり、対する「◎頭のいい人はこう考える」として「忙しさと進展を勘違いしない」が太字で打ち出されている次第。
ちなみに、結論部分の「忙しさと進展を勘違いしない」の下に、「忙殺されずに進展させる」という補足説明があるのですが、この補足説明もフォーマットの一部であり、すべてのTIPSに付されています。
上記ポイントで言うと5番目にある「思考と作業は分けて対応する」も、この結論の下の補足説明部分なのですが、ポイントの見出しとしてどちらがふさわしいかは、私の方で判断しました。
◆一方、個々のポイントについて見ていきますと、まず上記ポイントの1番目は、「計画あるある」と言ってもいいものでしょう。
問題は、もし計画が狂った場合に打つ手がないことで、完璧主義者ほどそういう傾向がある気がします。
要は計画をより完璧に仕上げるよりも、上手くいかなかったらどうするかを考えておくべきかと。
続く上記ポイントの2番目は、「日本人あるある」と言えるかも。
忙しいことが良いことのように思われていた時代が長く、未だにそういう考えの人もいます。
ホントはラクして成果を上げるのが一番正解なのですが……。
◆また、上記ポイントの3番目は、サンクコストのお話ではあるのですが、むしろ一貫性の法則に近いかも。
人は物事を変えることに、非常に抵抗を感じるものですしね。
新たな仕組みや設備等を導入しようとするとき、抵抗勢力が発生することが思い出されます。
そして上記ポイントの4番目に出てくるナブラチロワは、私世代でテニスを観ていた方ならおなじみの名選手。
こんな発言を彼女がしていたとは、当時は知りませんでしたが、確かにあの頃のフル活動ぶりを考えると、テニスにすべてを捧げていたのだと思います。
◆さらに上記ポイントの5番目は、すぐにでも日々の仕事に取り入れられるもの。
私の場合、チェックリストをつくることはあっても、思考と作業で分けて考えたことはありませんでした。
分けるにしても、重要性とか推定作業時間等々。
逆に「朝一番に○○をせよ」「午後イチは○○で」という本はありましたが、「個人の働き方や仕事のリズムに応じて考えればいい」というのは、意外に記憶がありません。
特に私の場合、昼休みにしっかり15分ほどの昼寝をすることが多いので、むしろ朝イチよりも頭がすっきりしていることが多いんですよね。
引き続き、自分流でやっていきたいと思います。
72の実践的な知恵がここに!

頭のいい人はこう考える――The Smart Thinking Book
Part 1 成長するのに必要なこととは?
Part 2 コミュニケーションがうまくなるには?
Part 3 イノベーションを起こすには?
Part 4 クリエイティブになるには?
Part 5 関係性を深めるには?
Part 6 思考を高めるには?
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【編集後記】
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今日は昨日からは一転して、Unlimited対象作品が多かったのですが、最後のジェームズ・アレンの『人生はあなたの思い通りになる』はどうでしょうか?
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