2026年03月28日
【説明力】『きちんと伝わる説明の「型」と「コツ」: アナウンサーが教える「言葉の力」を磨く技術』阿部 恵

きちんと伝わる説明の「型」と「コツ」: アナウンサーが教える「言葉の力」を磨く技術 (三笠書房 電子書籍)
【本の概要】
◆今日ご紹介するのは、現在開催中である「Kindle本 春のビッグセール」からの説明本。版元の三笠書房さんは、まだ記事にしていないのですが、こちらだけひと足先にレビューさせてもらいます。
アマゾンの内容紹介から一部引用。
◎説明とは「相手が知りたいこと」を届けること
・「もう一度説明して」と言われる…
・説明の途中で相手がイライラし始める…
・「で、何が言いたいの?」と聞き返される…
・こちらの意図が正しく伝わらなくて、モヤモヤ…
あなたは「説明」でこんな悔しい思いをしたこと、ありませんか?
「説明力」の有無は、仕事の成果に直結します。
にもかかわらず、これまできちんと学ぶ機会がなく、多くの人が試行錯誤を続けてきました。
そこで本書は、著者自身の経験とコンサルの現場で得た知見をもとに、説明力のエッセンスをぎゅっと凝縮!
まず「型」を知り、実践を通して「コツ」をつかむことで、あなたの説明力を確実に伸ばします。
報連相、会議、プレゼン、営業トーク、交渉、自己紹介…
明日からのビジネスで即役立つスキルと知識が満載です!
中古がまったく値下がりしていないため、このKindle版が900円弱お得な計算です!

【ポイント】
■1.声を出して練習するプレゼントレーニングを指導している中で、気づいたことがあります。
それは、説明上手な人と説明下手な人では、説明前の練習方法に大きな違いがあるということ。説明上手は、必ず声に出して練習しているのです。
トレーニングの際、私は必ず「声に出して練習しましょう」と声をかけますが、実際に声を出してくれる人はごくわずか。説明下手な人は口をもぐもぐさせるだけか、黙読で終わりです。でも、黙読練習だけでは、残念ながら説明上手にはなれません。(中略)
これは私自身の経験なのですが、原稿を声に出して練習していると、どういうわけか毎回同じところで言葉が出なくなったり、つまずいたりすることに気づきます。
原稿の流れを見てみると、自分自身の理解が浅い箇所や、段落と段落のつなぎが悪いところでつまずくことがわかるのです。そこで、再度、流れを見直し、接続詞のつながりを確認し、修正をしながら仕上げていきます。
■2.要点を先に伝える
ひと通り説明した後で、「う〜ん、よくわからなかったんだけど、結局、何が言いたかったの?」と言われたら……? かなり落ち込みますよね。
もしこのようなことが起きたら、詳細説明が長すぎた可能性を疑ってください。次に、概要をコンパクトにまとめて伝え直してみましょう。
おすすめは「SDS法」です。SDS法とはSummary(概要) →Details(詳細) →Summary(まとめ)の順で構成する説明の型です。最初に概要を伝え、次に詳細な描写をし、最後にもう一度全体のまとめをします。最初に話の要点を伝えるので、もう「何が言いたいの?」と言われることはありません。
実は、あなたが普段見ているテレビのニュースも、このSDS法が使われています。
まず「リード」と呼ばれるニュースの冒頭で概要を伝え、次に詳細な描写をし、最後にまとめます。
■3.緩急を使い分ける
眠たくなる人の話はたいてい、スピード、リズム、声の大きさが一定です。話のすべてを相手に理解してもらおうと全力投球で、「力の抜きどころ」が一切なく、その結果、単調なリズムになってしまうのです。(中略)
では、緩急はどのようにつけたらいいのでしょうか。
まず説明の中で、あなたが強調したいと思う箇所と、さらりと述べてもよい箇所に分けます。強調したい箇所とは大事なキーワードや、あなたが「ここは伝えたい!」と思うところです。そこにマーカーを引きましょう。マーカーで色が付いた箇所をゆっくり、やや大きな声で話し、色が付いていない箇所は普通に話せばいいのです。
■4.「一文45〜50字以内」で伝える
一文が長くなる人は「〜で」「〜が」「〜けれども」と、一文を「 読点」(、)でつなぐ傾向があります。これは営業パーソンなど、話し慣れている人でもよくあります。一文が長いと、主語と述語の位置が離れるため、聞き手は、文章のかたまりを認識しづらくなります。また、説明は文字ではなく「音」として聞くので、スッキリした話のほうが、相手も理解しやすくなるのは前述の通りですね。
では、一文の適切な文字数は何文字なのでしょうか?
新聞社には、「一文40〜60 字で書く」というルールがあるそうです。(中略)
ところが、その新聞記事を実際に声に出して読んでみたら、私には息継ぎが苦しく感じられたのです。
話し言葉の場合、一つの目安は「息継ぎ」です。一文をひと息で話せるくらいとするなら、45〜50字以内がいいでしょう。私自身もニュースやナレーションを読む際に、途中で息継ぎが必要となる文章は読みにくく、長いと感じます。
これは、聞き手にとっても同様です。一文45〜50字以内は、相手にも負担をかけず、聞きとりやすい文字数なのです。
■5.あらかじめFAQを用意しておく
プレゼンやセミナーでは、説明をした後に質疑応答の時間を設けますが、「何か質問はありますか?」と聞いた途端、「……(シーン)」となるのはよくあることです。(中略)
しかし、説明上手は質問が出ないことも想定し「よくある質問(FAQ)」を、予め2〜3問、準備しています。これにより、会場から質問が出なくても、落ち着いて円滑に進行できるのです。
質疑応答の場面で質問が出なかったら、次のように切り出してみましょう。「よく聞かれる質問の1つに○○がありますので、これについて補足説明をします」○○の部分に、あなたの仕事で「よくある質問」を当てはめて、補足説明をするのです。実際にやってみましょう。
「これまで○○という質問をいただくことが多かったので、これについて説明します」
「この内容に関して、多くの方が○○について疑問に思われているのではないでしょうか。これについて解説します」
【感想】
◆きわめて真っ当な「説明本」でした。ただ、書影やタイトルを見た感じでは、もうちょっとカジュアルな「説明」をイメージしていたのですが、どちらかというと、もっと大がかりなプレゼンやスピーチ寄りな感じ。
もっとも、部下が上司に「説明」するようなシーンの延長線上に、プレゼンやスピーチがある、と考えれば、これはこれで活かせるTIPSなんですけど、報連相レベルで悩んでいる方が本書を手に取ると、「ちょっと違う」と思われるかもしれません。
とはいえ、普通に部下と上司の会話例もありますし、上記ポイントの2番目の「SDS法」辺りは、どんなシーンでも活用できると思います。
ちなみに本書では、この「SDS法」以外にも、さまざまな「型」が紹介されており、それこそ本書のタイトルにあるとおりかと。
……上記のポイントでの「型」のご紹介は、「SDS法」だけになってしまいましたけど。
◆順番が逆になりましたが、上記ポイントの1番目は、さっそくプレゼン絡みのお話。
私自身、会社員時代に新人教育の講師を務めた以外は、大勢の人前に立って話をしたことはほぼない(結婚式のスピーチ等を除く)のですが、確かに当時は声を出しての練習はしませんでした。
ところが、大抵どのプレゼン本を見ても、声を出して練習するのはお約束。
むしろ「自分の姿を動画に撮って問題点を検討せよ」と言われないだけ、本書は優しいとも言えます。
ただ、プレゼンの上手い下手とは別のお話で、プレゼンの原稿自体に問題があるかは、声を出して読んでみないと分からないかもしれませんし、ぜひお試しいただきたいところ。
◆逆にその新人教育で意識したのが、上記ポイントの3番目の「緩急」でした。
これ、事前に自分も、他の講師の授業に参加させてもらって気が付いたのですが、ただ淡々と話し続けられると、本当に眠くなります。
さすがに周りの新人の手前、居眠りは我慢したのですが、その周りの新人も、結構な人数が撃沈していたという。
そこで自分が講師のときには、意識してピッチや声の大きさに変化をつけて、寝落ちするのを防いでいた次第。
寝なかったからといって、授業内容が頭に入っていたかは分かりませんが、とにかく寝たら何も頭に入らないですしね。
◆一方、上記ポイントの4番目の「一文の長さ」というのは、文章術本ではよく出るテーマですが、プレゼン本ではあまり目にしなかった記憶が。
と言いますか、原稿をダラダラ長くするな、と言う話があって、結果、プレゼンでも短い文章で話す、という感じだったと思います。
つまり、書いてある文章では良くとも、声に出すとダメ、という違いが意識されていなかったということ。
……私が忘れていただけで、違いを指摘している作品があったかもしれませんが。
これも実際に、上記の「声出し練習」をすれば、気が付くと思いますので、やはり「声出し練習必須」でお願いします。
◆そして最後のポイントの5番目の「FAQ」に至っては、「説明」というよりも「プレゼン」「スピーチ」における事前準備TIPSでしょう。
でも確かに、質疑応答をやって、誰も質問してこないと「格好がつかない」とも言えます。
ただ、こうして「FAQ」として準備をしておけば、同じか似たような質問があれば、それを使えるので一石二鳥!
また本書では、他にも用意しておくものとして「カンペ」が挙げられていました。
実際、著者の阿部さんも司会の仕事をする際は、「カンペ作りに命をかけているといっても過言ではありません」とのこと。
何も持たずにサラッと行うスピーチに憧れたりもするものの、ビジネスである以上「備えあれば憂いなし」でいきましょう!
言いたいことを、正しく伝えるために読むべし!

きちんと伝わる説明の「型」と「コツ」: アナウンサーが教える「言葉の力」を磨く技術 (三笠書房 電子書籍)
第1章 説明は「相手ファースト」
第2章 説明のうまい下手は「説明前の準備」で決まる
第3章 誰でも説明上手になれる「話の型」
第4章 きちんと伝わる「表現力UP」トレーニング
第5章 つい「話が長くなる」はこれで解決!
第6章 説明上手が実践している「完璧に伝わる」技術
【関連記事】
【説明術】『「説明が上手い人」がやっていることを1冊にまとめてみた』ハック大学 ぺそ(2022年03月04日)【外資系コンサル流】『コンサルタント的 省力説明術。』小早川鳳明(2021年09月22日)
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【説明術】『「いまの説明、わかりやすいね! 」と言われるコツ』浅田すぐる(2017年04月13日)
【編集後記】
◆本日の「Kindle日替わりセール」から、お買い得作品をセレクト!
グーグル ネット覇者の真実

離れたくても離れられないあの人からの「攻撃」がなくなる本

増補改訂 イギリス菓子図鑑 お菓子の由来と作り方:伝統からモダンまで、知っておきたい英国菓子135選

まんがでわかる発達心理学 (こころライブラリー)

イギリス貴族 (講談社学術文庫)

改訂版 勝つ投資 負けない投資

カメラバカにつける薬(2)

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【特別版】予約のとれない和食屋 笠原将弘の旬副菜の極み 159(特典:「和食屋のあったか味噌汁3」レシピ収録) (扶桑社ムック)

和のなるほど図鑑
うーん、今日はいいな、と思った本が何冊かあるんですが、いずれも情報の鮮度が内容に影響がないか少々心配で、オススメしにくい感じです……。
【編集後記2】
一昨日の「Kindle本 春のビッグセール」のSBクリエイティブ分の記事で人気が高かったのは、この辺の作品でした(順不同)。
1万人の脳を見た名医がつきとめた 機嫌の強化書

世界の最新研究でわかった! 最強の科学的筋トレ

読解力は最強の知性である 1%の本質を一瞬でつかむ技術

世界史と日本史は同時に学べ!
ご参考になりましたら!
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