2025年10月26日
【仕事術】『AI分析でわかった 仕事ができる人がやっている小さな習慣』越川慎司

AI分析でわかった 仕事ができる人がやっている小さな習慣
【本の概要】
◆今日ご紹介するのは先日の「未読本・気になる本」の記事でも人気の高かった仕事術本。「AI分析」でおなじみの越川慎司さんが、仕事ができる人の「ムダのなくし方」を指南してくれています。
アマゾンの内容紹介から一部引用。
AIで800社以上、17万3000人以上のビジネスパーソンを分析してわかった事実――。
それは、仕事ができる人は「小さな習慣」を、コツコツと積み重ねているということです。
どんな、小さな習慣なのか。
それは、「小さなムダ」を見逃さないということ。
余計なことに時間を使わずに、大事なことに集中できる環境を整えるからこそ、誰よりも早く結果を出せます。
中古に送料を加算すると定価を上回りますから、若干でもお得なKindle版をご検討ください!

【ポイント】
■1.資料は3色以下、105文字以内で5万ファイルのパワーポイント資料における、「1画面に入っていた文字数」の平均は380文字でした。作った人はよかれと思っているのでしょうが、この文字数では、進んで読んでくれる人はいません。事実、1画面に300文字以上入ったパワーポイント資料を作っている営業はあまり実績が出ていませんでした。
逆に、営業成績が高く、会社内でエースと呼ばれているような方たちが作るパワーポイントの「1画面に入っている文字数」を分析してみると、平均値の3分の1から4分の1、たったの105文字でした。(中略)
わかりやすいパワーポイント資料の条件は、「相手の目を疲れさせないこと」。
ですから、パワーポイントの画面に使用する色は、「原色以外で3色以内」がベストです! 具体的には、真っ赤よりはあずき色、真っ青よりはダークブルーですね。色数は3色以内と言いましたが、仕事ができる人の約4割は2色を使っていて、割合としては一番多いというデータもあります。
■2.社内メールはチャットに移行する
一番効果的なのは、メールからチャットへ移行してしまうことです。
チャットになると、いきなり「お手紙感」が薄れて、「会話」のイメージになって、自然に文章が短く、やわらかくなるからです。
実際、社内メールをチャットに移行すると次のような効果がありました。●メールの文章の長さが3分の1になり、作成時間も閲読時間も3分の1になった。さらに、チャットが打ち合わせがわりになるからなのか、社内会議が26%も減るという効果まで見られました。
●送受信件数が、51%減。
●30秒以内に返答が来る確率が62%にアップ。
こうした結果を受けて、社内メールからチャットへ移行したユーザーの73%が「仕事のスピードが倍以上になった」と回答しているのです。
■3.会議時間を45分に決めてしまう
「けど、今まで1時間と決められていた会議を15分短くしようなんて、言いづらいよなあ」
そうお考えのあなたに、いい情報を教えましょう。
私のクライアント企業216社で、今まで1時間でやっていた会議を45分に短縮したところ、86%が「やってみたら、意外にできた」と回答してくださったのです。もちろん、議題は減らしていません。アウトプットの質と量に、変化はなかったのです。
当初、私とお付き合いのある企業の担当者にこの提案をすると、多くの方が「いや、45分では終わりませんよ」とおっしゃいます。しかし、実際にやってみると「意外とできた」との回答をいただきます。
あなたが会議の主宰者でないのなら、「1回だけ、45分会議をやってみませんか?」と提案してみてはいかがでしょう。その際、「チャレンジした会社の9割は成功しているそうですよ」と、データと一緒に提案すれば、説得力は倍増します。
「えっ、それ本当?」って、乗ってきてくれるかもしれません。
■4.「アイデア出し会議」と「決める会議」を分ける
まず、前提として、会議は、その目的によって3種類に分けられることを覚えておきましょう。
その3種類と会議全体での比率は次のとおり。●共有のための会議(会議全体の65%)多くの企業が、「アイデア出し会議」と「決定のための会議」を同時にやってしまうので、アイデアを出した人がメッタ打ちになるというような、理不尽な事態が発生するのです。
●決定のための会議(会議全体の13%)
●アイデア出しのための会議(会議全体の 22%)
「この会議は、3つのうち、どの会議なのか?」と、それをはっきりさせて会議に臨むだけで、会議時間は11%短くなります。
アイデア会議では「出た意見を否定しない」、決定会議では「出された意見や討議から、最後は決定者が決定する」という原則を守ることで、不毛な時間が削減されるのですね。
■5.「お試しクーリングオフ」でIT反対派の不安解消
1週間ではハードルが高いというのであれば、「今度の水曜日だけ使ってみませんか?」でもオーケー。
とにかく、相手が「それくらいなら、やってやってもいいか?」と思う「お試し案」を提示する。
そして、こう続けるのです。
「使ってみて、不便だったら、導入はやめましょう」
使ってみてダメだったら返品可能という、言わば「お試しクーリングオフ」の実施ですね。こう言えば、反対勢力は、「導入阻止のよい言い訳ができるかも」なんて考えて、たぶん、お試し実施を承諾してくれます。
新しいITツールを導入するときのポイントは、まさにここ。
とにかく、1回でもよいので、実際に使ってもらう機会をつくることです。
期間を決めて、徐々に経験を積んでもらうのです。
お試しクーリングオフ作戦で、1度でも使ってもらえたら、しめたもの。
期限を決めて導入したあとで、アンケートを取ると、8割以上の人が「意外とよかった」と回答してくれます。
【感想】
◆そこまで意表をついたTIPSはないものの、個人的に「なるほど」と思わせられるものばかりでした。何といっても著者である越川さんの作品の特長は、「業務改善コンサルタントとして、800社以上、17万3000人のビジネスパーソンの行動をAIで分析」したデータに基づいていること。
越川さん自身の思い込みではなく、結構なボリュームのビジネスパーソンの意見が反映されているのですから、説得力があります。
「王道的」という意味では、藤吉さんと小川さんの「ベストセラー100冊」シリーズと似ている感じ。
ただ、その分「目からウロコ」的なTIPSは登場しえないわけで、それはある意味トレードオフみたいなものでしょう。
ホントは、17万3000人もの知恵を集めたら、備考欄にでもとんでもないアイデアが記されてる気もするのですが。
◆さて本書は、下記目次にもあるように、6つの章ごとにそれぞれテーマを定め、「名もなきムダ仕事」を削減するための方策を提案しています。
まず第1章は資料の作成関係であり、上記ポイントの1番目はここから引用しました。
この辺りは、資料作成本でも扱われており、そちらでは大抵、フォントの大きさまで指示されていますけど、文字数と色数は最低限押さえておきたいところ。
文字数の方は、全体の平均が多い気がしましたが、さすがにそれだと成績が出ていない模様。
それと色については、商談の場合、相手のコーポレートカラーがあればそれを使う……みたいな話を類書で読んだ記憶があります。
いずれにせよ、「原色を使わず2色」が無難でしょうね。
◆続く第2章のテーマはメールということで、上記ポイントの2番目では、いきなり根底から覆すようですが、チャットを推奨。
ただしこれはもちろん、社内メールのお話なので、私のような自営業者には縁遠い話だったりします。
……でも知れば知るほどいいことづくめなので、私も会社員やっていたら、導入したかったかも。
他にも割愛した中では、「CCメールの減らし方」が気になりました。
というのも私の顧問先で1社、CCに4人とか5人入っているところがあって、これ、彼ら同士のメールのやりとりは、結構大変な事になっていると思うんですよね。
私はあくまで、担当の方と直メールでやっていて、CCの方からメールは来ないんですけど、内部ではグループチャットでもしてるんでしょうか?
◆一方第3章は、ムダの根源(?)である会議がテーマ。
さっそく上記ポイントの3番目では、時間短縮をうたっています。
もちろん会議自体を無くせるなら、それが一番なんですが、次善の策ということで、25%の削減を提言……って結構大変そうな。
ただこれも、前述のように「800社以上、17万3000人以上」のエビデンスがあって「86%もの企業で成功している」と主張すれば、「じゃあやってみようか」となりそうな気もします。
さらに、上記ポイントの4番目の「3種類の会議」については、確かに目的が違う以上、混同するのはマイナスでしかありません。
実際、ブレインストーミングの時は、ひたすらアイデア出しに徹しますものね。
なお、「『決定者が複数集まる決定会議』では、多数決で決めるのか、費用対効果で決めるのかなど、『決定方法』を先に決める」と会議が迷走しないそうです。
◆また、第4章の章題は「ITが苦手なベテラン社員への対処法」ということで、恥ずかしながら私も会社にいたら、まさに対処される方だったかと。
思い起こせば、色々な新しいITツールも、私自身、すぐには導入していませんでした。
スマホも「動けばええやん」とばかりに、あまり買い換えない時点で、その傾向は顕著なんですが。
電子申告もしぶしぶ始めましたし、生成AIも今年になってから使い出している始末。
ただ、確かに使い出してみたらえらい便利ですし、もっと早くからやっとけばよかったとなっている時点で、上記ポイントの5番目はうなずきまくりでした。
職場にこういう中高年がいたら、ぜひ働きかけてみて下さい。
生産性を高めたい方なら、要チェックの1冊です!

AI分析でわかった 仕事ができる人がやっている小さな習慣
第1章 「忖度資料」ほどムダなものはない
第2章 読まれないメールは書いていないのと同じ
第3章 会議、打ち合わせはムダな時間の宝庫!
第4章 ITが苦手なベテラン社員への対処法
第5章 社内コミュニケーションはもう1つのお仕事
第6章 まだまだある!職場の名もなきムダ仕事
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【編集後記】
◆本日の「Kindle日替わりセール」から。
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