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2025年10月03日

【仕事術】『細分化して片付ける30分仕事術 ──あえての時間しばりが最高の結果をもたらす』滝川徹


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細分化して片付ける30分仕事術 ──あえての時間しばりが最高の結果をもたらす


【本の概要】

◆今日ご紹介するのは、現在開催中である「Kindle本 プライム感謝祭 秋の特別セール」の中でも当ブログ向きとも言える仕事術本。

ぶっちゃけ「タイトルがすべて」のつもりで読み始めましたが、それ以外にも気づきが多々ありました。

アマゾンの内容紹介から一部引用。
仕事に取り組む際に、なかなか気分がのらずに先送りしてしまう人もいるだろう。しかし時間に焦点を当て「30分だけやればいい」と思えば、心理的なハードルが下がり取り組みやすくなる。
また着手することで「思ったよりも時間がかかりそうだな」などの全体像が見えて段取りもよくなる。結果として、どの仕事も毎日少しずつ片付いていくため、突発的なトラブル等が発生しても影響が少ないというメリットもある。
このように30分単位に区切った仕事=タスクを毎日複数処理をすることで、遅れや漏れがなくなりスムーズに仕事を進められるようになるのだ。
実際のタスク管理方法については、紙とクリアファイルを使ったアナログな方法から、スマホやパソコンを活用した方法まで幅広い選択肢をあわせて紹介する。
劇的に成果を上げる大胆な方法から、ちょっとしたコツまで。本書には仕事で結果を出すためのヒントが満載である。

送料を加算した中古よりも、このKindle版の方が700円以上お買い得です!






【ポイント】

■1.30分が最適と言える科学的根拠
 1950年に「クロックテスト」という実験がマックワースという人物により行われた。実験の内容をものすごく簡単に言えば「一定のペースで進む時計の針を被験者が見て、針が2倍のスピードで進んだと認識したときに反応鍵を押す」というものだ。実験は30分を1セット、2時間に渡り4回行われた。この実験では作業を開始してから30分が経過すると、被験者の見落としが増加したことが確認されたのだ(これは後に「30分効果」と言われるようになる)。
 産業安全運動向上への寄与により「労働大臣功労賞」を受賞した正田亘氏の著書『人間工学』(恒星社厚生閣)によると、クロックテスト以降も類似の実験や研究が行われた。そのいずれにも30分を境に反応の低下が認められたという。同書には『30分ということが、何らかの精神過程持続の変化点として問題としなければならないことになるのかもしれない』と書かれている。
 つまり個人差はあるものの人が「ダレ」や「飽き」を起こさずに集中力を維持できるのは一般的に30分が限界なのだ。


■2.時間を制限すると仕事が圧倒的に早く終わる
 たとえば数ページに及ぶレポートを書くことになったとする。30分かけて1ページ書ければ、1時間で2ページ、2時間で4ページ書けると思うかもしれない。しかし現実はそう単純には進まない。ニューヨークタイムズベストセラー作家のグレッグ・マキューンは、原稿を2時間で2ページ仕上げることができるが、4時間さらにがんばっても3ページしか書けないと語る。せっかくなので、彼の例を使って簡単な頭の体操をしてみよう。
 グレッグの執筆量は2時間で2ページ、4時間で3ページだという。彼が毎日4時間原稿を書くとしたら、12ページ書きあげるのに4日間・16時間かかる計算になる。一方、毎日2時間だけ取り組んだ場合はどうだろう。同じ12ページを書きあげるのに6日かかるものの、執筆時間は12時間ですむ。1日に取り組む時間を制限しただけで、4時間も節約できたことになる(この効果を以後「圧縮効果」と呼ぶ)。


■3.ひとつのタスクを、ひとつのクリアファイルで管理する
 先程紹介したタスク管理システムを実現するためのはじめの一歩。それは「ひとつのタスクをひとつのクリアファイルで管理する」ことからはじまる。クリアファイルにはそれぞれのタスクに関連するメモや書類が入っている。このクリアファイルの作り方は簡単だ。
 たとえばメールでクライアントや上司から仕事の連絡がきたとする。そうしたら、そのメールを印刷する。そして仕事の締め切りや必要なメモを印刷したメールの余白に書きこみクリアファイルに入れる。もしメールではなくチャットで仕事の依頼がきたり、メールを印刷するのが面倒だと感じる場合は印刷する代わりにメモ用紙やふせんに仕事の内容や必要なメモを書きこんでクリアファイルに入れてもかまわない。ここでのポイントは、タスクが発生したら必ずファイルに入れて視覚化できる ようにすることだ。


■4.不安になったときに浮かぶ思考を信じない
「Fear is always lier.」直訳すると「恐怖の感情はいつも嘘つきだ」となる。アラン曰く、不安になったときに浮かぶ思考を信じてはいけないのだそうだ。(中略)
 たとえば会議に向けて、大量に資料のコピーをしなければならなくなったとしよう。所要時間は30分程度。これを自分でやるか、部下にやってもらうか迷ったとする。昔の私だったら「部下も忙しいだろうから迷惑かな」とか「単純作業を依頼すると嫌われるかな」という思考で「30分で終わるなら自分でやるか」と考え、コピー機に向かってしまうだろう。しかし今の私なら、迷わず部下に依頼する。それは昔の私とは前提となる考え方が違うからだ。
 今の私は人に頼ることが必ずしも相手の迷惑になるとは考えていない。部下に仕事を頼んだことで嫌われるとも思っていない。だから気にせずに依頼することができるのだ。その結果、その30分をより充実した会議にするための時間として活用することができる。


■5.パーキンソンの法則に従う
 仕事の生産性を上げるという観点で、もうひとつ知っておいたほうがいい法則がある。それは「パーキンソンの法則」とよばれるものだ。私の愛読書ティモシー・フェリス著『「週4時間」だけ働く』(青志社)の中でこの法則は「仕事は、完了するために割り当てられた時間に応じて(見た目が)重要で複雑なものへと膨れ上がっていく」と紹介されている。「与えられた時間いっぱいまで仕事は膨らんでいく」というこの法則はつまるところ「時間を制限すれば仕事はどんどん片付いていく」と言えるだろう。(中略)
 働く時間を制限していなかった頃の私は、仕事が終わらなければ最悪残業すればよいと思っていた。だが働く時間を制限すると、必然的に仕事にかけられる時間が限られてくる。残業をしていた頃は「この仕事にどれくらいの時間が 必要か」という「仕事起点」で仕事に費やす時間を決めていた。しかし残業しないと決意してからは「この仕事にはこれくらいの時間しか かけられない」と考えるようになった。今の私は仕事に費やす時間を決めるとき「仕事起点」ではなく「時間起点」で考えている。


【感想】

◆読み終えてわかったのですが、本書は大きく分けて3つのテーマがありました。

まずはタイトルでもある「30分仕事術」。

こちらは、まず上記ポイントの1番目にあるように、30分という時間が、集中して仕事ができる上限であることを明らかにしています。

それならいわゆる「ポモドーロ・テクニック」と変わらないじゃん、と私も思ったのですが、あにはからんや。

ポモドーロは「25分の作業と5分の休憩がセット」であり、休憩後また「25分+5分」で同じ仕事を続けることができますが、「30分仕事術」では1日に同じ仕事を30分以上続けることを禁止しています。

その最たる理由は、上記ポイントの2番目にあるとおり。

要は1日に取り組む時間を制限した方が、トータルでの作業時間が短くなる、という考え方をしています。


◆ただし、その分取り組む「日数」は増えますから、複数の仕事を常に並行して行うことを推奨。

そのために必要なのが「タスク管理システム」になります。

上記ポイントの3番目は、その管理システムのステップの1番目からのもの。

ステップ2では、「タスクを取り組む日付で管理」していきます。

そのベースとなる考え方自体は、吉越浩一郎氏がこの本で提唱していたものでした。

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仕事が速くなるプロの整理術

参考記事:【整理】「『仕事が速くなる プロの整理術』を読んで(A4とかクリアフォルダとか)(2008年12月10日)

また、タスク管理用にアプリもいくつか紹介されていましたが、とりあえずはこの無料のものを。

Toodledo | Online To Do Lists, Task Manager, Note Taking & More


◆さらに本書の後半からは、仕事自体を減らしたり、生産性を高める方策を検討。

この辺からは、いわゆる仕事術本の定番ネタも多くなるのですが、著者の滝川さんのスタンスが確認できて興味深かったです。

たとえば「メールチェックは1日2回」ですとか、「メールは『受信の時間』と『返信の時間』を切り分ける」等々は、スタンスが異なる方もいらっしゃるかと。

なお、上記ポイントの4番目に出てくる「アラン」とは、著作家でコーチングも行うアラン・コーエンのことです。

Amazon.co.jp : アラン コーエン

私も会社員時代に、人に仕事を頼むときに「迷惑じゃないかな」とよく考えたものですが、ここを読んで必ずしもそうではないのだと理解できました。

……もっともその話の直後に、今度は「仕事の断り方」が詳しく紹介されていて、やや微妙な気持ちになったのですがw


◆また第7章では生産性を高めるTIPSが列挙されており、その1つが上記ポイントの5番目の「パーキンソンの法則」です。

最初、「え? パーキンソンの法則って、むしろ生産性がどんどん悪くなるお話では?」と思ったのですが、逆に「時間を制限すれば、仕事がどんどん片づく」という指摘は目からウロコ。

実際、滝川さんは「仕事が回らなくなったらまた元に戻せばいい」と考えて、始業前に1時間前残業を行っていたのを、ブログ更新に変更したのだそうです。

ところが仕事も問題なく回ることが判明。

他にも「残業ゼロ」の働き方を始めたときも(詳細は過去の著作に詳しいそうですが)、問題なかったそうです。

私が毎晩、夜中までブログ書いているのも(今3時4分ですw)、考え方の問題なんでしょうね……。


仕事の生産性を高めたい方なら要チェックな1冊!

B0CPBFYQZN
細分化して片付ける30分仕事術 ──あえての時間しばりが最高の結果をもたらす
第1章 常識をくつがえす「30分仕事術」とは
第2章 タスク管理システムを作る
第3章 実行性のある計画を作る
第4章 プロジェクトの管理法
第5章 割りこみタスクを減らす戦略と戦術
第6章 仕事を大胆に減らす方法
第7章 生産性を至高の域まで高める戦略と戦術
第8章 語られない真実と本音


【関連記事】

【時間管理術】「マニャーナの法則」マーク・フォースター(2009年05月23日)

【本質主義】『エッセンシャル思考 最少の時間で成果を最大にする』グレッグ・マキューン(2014年11月20日)

【起業&仕事術】「なぜ、週4時間働くだけでお金持ちになれるのか?」ティモシー・フェリス(2007年09月27日)

【問題解決】『イシューからはじめよ―知的生産の「シンプルな本質」』安宅和人(2010年11月30日)

【整理】「『仕事が速くなる プロの整理術』を読んで(A4とかクリアフォルダとか)(2008年12月10日)


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Posted by smoothfoxxx at 08:00
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