2025年10月01日
【集中力】『「過集中」メソッド やる気ゼロからでもゾーンに入れる脳の使い方』新井琴香

「過集中」メソッド やる気ゼロからでもゾーンに入れる脳の使い方
【本の概要】
◆今日ご紹介するのは、昨日の「未読本・気になる本」の記事の中でも人気の高かったスキルアップ本。「集中力」は当ブログでも鉄板のテーマですから、それも当然かもしれません。
アマゾンの内容紹介から一部引用。
《30分で2時間分の成果が出せる!
「普通の集中」とはまったく違う、“過集中”の世界へようこそ》
●スマホやSNS、動画の誘惑が多すぎて、最近どうも集中力が低下している。効率も落ちているようだ…
そんな悩みを一気に解消するのが、奇跡の集中力ブースト術「過集中メソッド」です。
「過集中=ゾーンに入る力」のスイッチを入れて、あなたも“天才脳”を手に入れよう!
中古がまだ値下がりしていませんから、「6%OFF」のKindle版の方が若干お得ですね!

【ポイント】
■1.「ゾーン(高次集中)」と「ただの集中」の違いたとえば、テスト勉強をしているとき。
「よし、集中しなきゃ」と気合を入れて、なんとか机に向かい続ける
──これが、一般的な「ただの集中」です。
頭では「集中しよう」と思っているけれど、ちょっとした物音が気になったり、スマホが気になったり、なかなかエンジンがかからない。それでも意志の力で無理やり続ける、そんな状態です。
一方、「ゾーン」と呼ばれる集中は違います。
気合も努力もいりません。気がついたら、目の前のことに完全に没頭している。周りの音も、時間の流れも忘れて、目の前の世界にのめり込んでいる。これがゾーン状態です。(中略)
つまり、「ただの集中」は、意識して続けるもの。
「ゾーン」は、意識せずに自然と没頭できるものなのです。
そして、このゾーン状態は、「たまたま起きるもの」ではありません。脳のスイッチを正しく押し、環境と課題設定を整えれば、誰でも意図的に引き出すことができます。
■2.「時間がない人」ほど、成果が出る理由
もしあなたが今、「時間がない」と悩んでいるなら、それは、最高のチャンスです。時間がないからこそ、あなたの脳は「集中密度」を高める力を手に入れようとします。必要なのは、「がんばり方」ではなく「仕組みの設計」です。・やることを最小限に絞るこれだけでも、脳は驚くほど「集中しやすい状態」に切り替わります。
・使う情報を限定する
・アウトプット前提でインプットする
・時間を測る
・目的を明確にする
私自身、「1日2時間で何ができるか?」をテーマに過ごしてきました。
結果的に、ピアノ、語学、子育て、仕事、執筆──そのどれにも、本気で向き合うことができたのは、「密度」にこだわってきたからです。
時間がないことは、不利じゃない。むしろ、集中力を伸ばす最大のチャンスなのです。そうやって私は、限られた時間と環境の中で「集中を設計する」力を育ててきました。
■3.「やらないこと」をひとつだけ決める
集中したいときほど、「何をするか」よりも、「何をしないか」を先に決めておくと、集中までの流れがぐんとスムーズになります。
脳は、目に入るものや耳に入る音、ふと思いついたことにまで、つい反応してしまうものです。
それが、気が散ってしまう大きな原因です。だからまずは、「気がそれるもと」を、ひとつだけ減らしてみることから始めましょう。
たとえば──・スマホの通知をオフにする「今は、これは見ない・触らない」と決めておくだけで、脳の中がすっきりして、集中しやすくなっていきます。
・机の上のマンガや読みかけの本を引き出しにしまう
・テレビや音楽を止めて、少しだけ静かにしてみる
まずは、やらないことを「ひとつだけ」決めてみる。それが、集中しやすくなる準備の第一歩です。
■4.「普段よりちょっと速い」スピードで脳を動かしておく
たとえば、オーディオブックなどを活用して、3倍速でその音声を聞いてみてください。
最初は「速すぎて、何を言っているかわからない!」と思うかもしれません。
でも、それで良いのです。むしろそこがポイントです。
なぜなら、脳は「慣れる」から。
速いスピードに一度触れておくと、脳の処理能力がグッと引き上がり、普通のスピードが「ゆっくり」に感じられるようになります。
これは、プロのアスリートが「高地トレーニング」で心肺機能を鍛えるのと似ています。
負荷をかけておくことで、普段の生活がラクに感じられるのです。
たとえば──・勉強前に、3倍速の音声を1分だけ聞くこのように、「普段よりちょっと速い」スピードで脳を動かしてあげることで、集中モードへのウォーミングアップになるだけでなく、学習効率そのものも高まっていきます。
・慣れてきたら、自分の勉強教材や講義を1.5〜2倍速で聞いてみる
■5.時間でやることを決める
今日は何からやろう?
この返事、どの言い方がベスト?
どの資料を先につくる?
私たちは1日2万回もの意思決定をしていると言われており、そのひとつひとつに「脳のガソリン」が消費されています。
だからこそ大事なのが、「決断しなくても仕事が進む仕組み」をつくること。
たとえば──・毎朝10時〜11時は企画・アイデア出しだけに集中など、「時間でやることを決める」だけでも、判断エネルギーは一気に節約されます。集中とは、選択肢を減らす設計から始まるのです。
・メール返信は夕方にまとめて一括対応
・月曜午前は「整理と入力」、火曜午後は「分析と提案」
【感想】
◆意外と真っ当なTIPSが挙げられている集中術本でした。内容的に類書とかぶる部分があるのは避けられないテーマなのですが、著者の新井さんのキャラというか経歴が立っているため、あまりそれを感じさせません。
何せ「4歳で右耳の聴力を失うも、東京藝大付属高校に入学(高校の時点で倍率が半端ない模様)」ですとか、「在学中に国際コンクールで優勝して、副賞でフランスに奨学生留学」なんてエピソードがあり、その陰には当然のように「卓越した集中力」が存在していたワケでして。
この「集中力」を本書では一貫して「過集中」と呼んでいるのですが、サブタイトルにもあるように、一般的には「ゾーン」と呼ばれるもののよう。
その辺については、第1章から引用した、上記ポイントの1番目にあるとおりです。
◆続く第2章では、新井さんがこの「過集中」を身につけた経緯などが。
中でも「なるほど」と思ったのが、「集中というのは『時間』ではなく『密度』」というくだりです。
実際、上記ポイントの2番目に列挙したTIPSは、いずれも納得できるもの。
なお、新井さんの場合、特にお子さんが生まれてから時間がなく、「時間がないからこそ」システマティックに集中できるようになったそうです。
一方、第3章では「集中しやすい脳」にするためのステップを4段階で解説。
上記ポイントの3番目は、その1番目のステップからになります。
……ここにある3つなら、全部やらなくした方がいいような気もしますがw
なお、物理的にスマホを使えなくする方法については、先日ご紹介したこちらの本にも詳しかったです。

【Amazon.co.jp限定】なぜか努力できる人が無意識にやっていること(特典:【今日から使える】なぜか努力できる人に変わる自己管理リスト データ配信)
参考記事:【習慣化】『なぜか努力できる人が無意識にやっていること』福井龍介(Ryu)(2025年09月23日)
◆また、上記ポイントの4番目の「3倍速」のお話は、第4章から抜き出したもの。
このブログでも過去何度か触れたように、いわゆる高速再生で聴く(速聴)と、脳が開発される、という説についてはマユツバですが、1回の再生時間を短縮することで、繰り返し聴くことができるため、結果的に記憶に残る可能性は高いのではないか、というスタンスでおりました。
ただ、ここで新井さんが3倍速で再生しているのは、速さになれることで、結果的に集中できるようになる、というロジックかと。
ポイントは、「理解しようとしないこと」。今の若い人は、YouTube等の動画も対談等なら倍速再生が当たり前でしょうから、意外とすんなり実践できそうな。
ただ聞き流すだけで、脳は勝手に「処理スピード」を調整していきます。
◆そして第5章では、目的別に「過集中」の実践方法を指南してくれています。
ざっくり言うと「勉強・受験・資格試験」「語学マスター」「仕事」「家事・育児」といったところ。
なお、上記ポイントの5番目は、このうち「仕事で成果を出したい人へ」から抜き出しました。
確かに私も、相手がない仕事だと、時間を決めないであれやろう、これやろう、とその場の思い付きで手をつけていますが、これではアカン、と。
まぁ、仕事が早く終わらないから、こんな時間(夜中の3時7分)に下書き書いてるんですけどねw
短時間で集中力を引き出すために読むべし!

「過集中」メソッド やる気ゼロからでもゾーンに入れる脳の使い方
第1章 情報過多時代の必須スキル「過集中」とは?
第2章 私はこうして「過集中体質」になった
第3章 過集中体質をつくる4つのステップ
第4章 「過集中」スイッチを押そう! 小学生からできる集中ブースト法
第5章 目的別「過集中」を成果に変える使い方
第6章 過集中を味方にする集中脳のリセット法
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【集中術】『100%集中法』藤野敬介(2019年01月23日)
「ハウツー勉強―受験三冠王が語る合格へのパスポート」 弥永真生 (著)(2005年04月05日)
【編集後記】
◆本日の「Kindle日替わりセール」から。
デリダ 脱構築と正義 (講談社学術文庫)
正直、レビューは難しげな哲学本は、Kindle版が700円弱お得。

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