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2025年06月08日

【ストレス?】『なぜストレスフルな人がいつまでも若いのか ストレスを使いこなす!6つの金のメソッド』伊藤裕


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なぜストレスフルな人がいつまでも若いのか ストレスを使いこなす!6つの金のメソッド


【本の概要】

◆今日ご紹介するのは、現在開催中である「Gakkenグループ 夏の特大セール」の記事の中でも個人的に読んでみたかった1冊。

一般的にあまり良くないイメージのある「ストレス」について、意外な一面を明らかにしてくれています。

アマゾンの内容紹介から一部引用。
★★「実は、ストレスは体にいい!?」――あなたの人生を変える!待望のシン・ストレス論!★★
万病のもとのように嫌われるストレス。しかし医学的に「ストレス」という病気はない。どのようにすればうまく活用できるのか?
抗加齢医学の権威の医学博士が、ストレスの正体を解き明かす!ストレスを「燃料」にしてモチベーションを高め、健康と若々しさを保ち、幸せに生きる方法とは?人生が180度変わる一冊!

中古が値下がりしていませんから、このKindle版が800円以上お買い得です!






【ポイント】

■1.ストレス状態にあることと若々しさには相関関係がある
 ストレスという刺激を受けると、全身にエネルギーがあふれ、フルスロットルの状態になる。免疫力が高まり、病気から身を守る力が増す。全身がリズム感を持って振動し、新陳代謝が促進され、若返りが促される。豊かな感覚も得られる。もしストレスがなければ、細胞や生体は衰えていくばかりだ。
 目標を達成した時、がんばってよかったと思うと同時に、自分が強くなったと感じることがあるだろう。実際に身体は強くなっている。ストレスフルな時、本人はへとへとに疲れているかもしれないが、体内は活気づいてイキイキとしている。
 ストレスは、新しいことに挑戦したり、目標を達成したりしようとする意欲を高め、成長を促す。私たちの身体を鍛え、心身を強くする上で重要な役割を果たす。ストレスを悪者とせず、積極的に受け入れることで、私たちはより強くなっていき、健康で、幸福な人生を送ることができるのだ。


■2.ストレスを「悪いもの」と考える人が病気になる
 米国で、約3万人の成人の動向を追跡調査した興味深い研究がある。
 1998年に、「過去1年間にどの程度のストレスを感じたか」「ストレスは健康に悪いと考えているか」とインタビューしたデータを、8年後の2006年までの全国死亡率データとつき合わせて分析したものだ。これによると、「ストレスが健康に悪い」と考えていた人たちは、他のグループに比べて死亡リスクが高かったのだ。
 一方で、高いストレスを感じていたものの、ストレスを「健康の一部や成長の機会」とポジティブに考えている人たちには、死亡リスクの増加は見られなかったという。
 この結果から、ストレスそのものよりも、ストレスを「悪いもの」と捉えることが、健康に悪影響を与えてしまう可能性がみてとれる。
 ストレスを心配することが、逆にストレスになり、病気を引き起こし寿命を縮めているかもしれないというのでは笑えない。注意しすぎることで、かえって悪影響があるかもしれない。


■3.ストレスを活用してモチベーションを上げる
 たとえば、日本人が何年も勉強しているのに、なかなか英語を習得できない理由は簡単だ。「どうしても英語を身につけなければいけない」というストレスが少ないからだ。日本にいる限り、日常生活で英語が必要になる場面が少ない。多くの人は、英語ストレスが非常に少ない環境に身を置いているわけだ。しかしこれが、仕事で四六時中英語を使わなければいけない状況になるとか、英語話者と国際結婚をするとか、強い英語ストレス状態になると、たちまち英語を使いこなせるようになってしまう。
「適度なストレス」と本人が感じている程度では、ほとんどストレスがないも同然だ。
自分を強く追い込むことによって、集中力、問題解決能力といったあらゆるパワーが飛躍的に増し、新しいスキルを習得したり、困難な状況を乗り越えたりすることができる。


■4.なにもやる気が出ない時には、体を動かす
「あがる」(緊張する)ことを恐れるあまり、面接の前に、深呼吸して心を落ち着けて……というのが推奨されすぎていると思う。「落ち着け」といわれると落ち着けないのが人間だ。
 むしろ、短時間、強く走るなどして、いったん体温や心拍を引き上げてから、深呼吸してクールダウンすると、ブランコの逆方向の力がはたらいて落ち着き、リラックスできるはずだ。
 やらなければいけないことがあるのにやる気が出なかったり、そもそも何もやる気が出ない、という状況にもこれは応用できる。
 モチベーションが上がらない時には、とりあえず体を動かしてみるといい。心拍を上げ、呼吸を早め、汗をかいてみると、体が活性化している時と同じ状況になって脳は自身をモチベーションが高い状態と認識する。これによって実際にモチベーションが上がりやすい。


■5.「ストレスはチャンス」とマインドセットし、反応を変えていく
 ストレスを自覚できるようになったら、これまでしていたストレスへの反応を変えてみよう。「嫌だな」「ゆううつだな」と思うことが多かったとしたら、それをポジティブな考えに変換するのだ。
 最初はなかなか難しいと思うが、これまでお話ししてきたように、ストレスが引き起こす体内の反応は、あなたにとって望ましくないことが起こっている時と、何か楽しみなことの前とで、非常によく似ているものだ。
 好ましくない時にも、あえて、まるでワクワクしている時のような反応をしてみよう。
 言葉を変えてみるのも手っ取り早い。
「さあ、おもしろくなってきたぞ」「さあ、チャンスだぞ」「どんな結果になるか、楽しみだな!」といった掛け声を声に出して言ってみよう。
「自分はハードルが高いほうが、ファイトが出るタイプだ」といった自己暗示もいいだろう。ストレスフルだからこそ自分は充実している、ストレスフルだからエキサイティングだとマインドセットを変えてみよう。


【感想】

◆冒頭でも触れたように、ストレスをテーマにした作品は、ほぼ大半がストレスを「悪いもの」とみなして、その対策を提示しています。

そんな中、最初に「お? これは……?」と思わされたのが、ケリー・マクゴニガル先生のこちらの作品でした。

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スタンフォードのストレスを力に変える教科書 スタンフォード シリーズ

参考記事:【オススメ!】『スタンフォードのストレスを力に変える教科書』ケリー・マクゴニガル(2015年10月26日)

大ヒットした前作のテーマが「意志力」だっただけに、続いて出されたこの本で扱っているのが「ストレス」で、かつ、ポジティブに捉えているのには驚かされました。

そして私が久しぶりに出会った、似たようなテイストの作品が本書。

ただし、マクゴニガル先生が健康心理学者であるのに対して、本書の著者である伊藤先生は医学博士なだけあって、やや医学的な専門色が強いです。

実は本書の第4章では「ストレスが、人体のエネルギー産出を促す」と題して、ミトコンドリアのお話が結構出てくるのですが、この辺は難しいゆえ丸ごと割愛しましたのでお許しを。


◆いずれにせよ本書は、ストレスのポジティブなお話が数多く紹介されています。

たとえば第1章から引用した、上記ポイントの1番目の「若々しさ」もその1つ。

実は新しいことに挑戦するのも「ストレス」であり、それが若々しさにつながっている、というワケです。

また、第2章からのものである上記ポイントの2番目のお話では、ストレスをむしろ「ポジティブに考える」ことを主張。

ただ、こちらはロジックとしては分かるのですが、耐えられないほどの深刻なストレスでもそう考えられるか、と言われたら、同意しにくいところです。

実際、マクゴニガル先生の本も本書も、その辺には触れられていないのが少々気になりますが……。


◆そこで一気に、ストレスの活用法について述べられた第5章までジャンプ!

上記ポイントの3番目のモチベーションアップは、その最たるものでしょう。

それにしても
「適度なストレス」と本人が感じている程度では、ほとんどストレスがないも同然だ。
というフレーズは、耳イタイです。

同じく上記ポイントの4番目も第5章からなのですが、ここでは「ストレス」という単語がでてきていません。

こちら分かりにくいのですが、引用部分の前から読むと、実は「短時間、強く走るなど」という動作がストレスになっていることが分かる次第。

実際にある大学の就活指導では、面接の前にダッシュさせて心拍数と体温を上げて、その勢いで自己紹介をするようにしたら、効果があったのだそうです。


◆なお、上記ポイントの5番目は、本書のサブタイトルにある「6つの金のメソッド」の中の1つ。

以前も書いたことがあったと思いますが、私も会社員時代に、解決すべき大きな問題や、急いで対処しなくてはならないトラブルが発生すると「面白くなってまいりました!」と、自分を鼓舞していました(声は出しませんでしたが)。

当時は知らなかったものの、ストレスが引き起こす体内の反応が「望ましくないことが起こっている時と、何か楽しみなことの前とで非常によく似ている」と言われて、大いに納得。

残りの5つのメソッドについても、本書にてぜひご確認ください。

結局、年を取って生活に変化がなくなる「穏やかな日々」というのは、ストレスがないことで老化にもつながるようですから、変に落ち着いたりせずに、何らかの刺激を受け続けたいものですね。


「健康と若々しさを保ち、幸せに生きる」ために読むべし!

B0DSZXQM26
なぜストレスフルな人がいつまでも若いのか ストレスを使いこなす!6つの金のメソッド
序 章 ストレスを「燃料」にして、高いパフォーマンスを上げる人たち
第1章 もしこの世界からストレスが消えたなら――「ストレス」の正体を解き明かす
第2章 いつからストレスがこんなに「悪者」になったのか
第3章 ストレスの本質を探る――われわれの身体の奇跡のメカニズム
第4章 ストレスが、人体のエネルギー産出を促す
第5章 ストレスと生きるスキル──「モチベーション」を最大化する方法
終 章 健康寿命を延ばすカギを握るストレス――「元気に生きる」ための極意
実践編 ストレスを一生の友とするためのドリル


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【科学的自己啓発書?】『超ストレス解消法 イライラが一瞬で消える100の科学的メソッド』鈴木祐(2018年07月25日)


【編集後記】

◆本日の「Kindle日替わりセール」から。

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「ポリヴェーガル理論」がやさしくわかる本 イライラ、不安、無気力、トラウマ……負の感情がラクになる

「ポリヴェーガル理論」の入門書は、Kindle版が1000円弱お買い得。

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落合陽一さんの生成AI本は、Kindle版が900円弱お得な計算です!


【編集後記2】

一昨日の「Gakkenグループ 夏の特大セール」の記事で人気が高かったのは、この辺の作品でした(順不同)。

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経済評論家の父から息子への手紙 お金と人生と幸せについて

参考記事:【自己啓発】『経済評論家の父から息子への手紙 お金と人生と幸せについて』山崎元(2024年07月14日)

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クリエイターのためのChatGPT活用大全 創作の幅が一気に広がる!

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歴群[図解]マスター城

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なぜストレスフルな人がいつまでも若いのか ストレスを使いこなす!6つの金のメソッド

よろしければご参考まで!


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