2025年06月05日
【先送り防止!】『結局、「すぐやる人」がうまくいく』三上美幸

結局、「すぐやる人」がうまくいく
【本の概要】
◆今日ご紹介するのは、先日の「未読本・気になる本」の記事にて、一番人気だった自己啓発書。TIPSの多くが仕事に直結している点が秀逸だと思いました。
アマゾンの内容紹介から一部引用。
お金、仕事、人間関係、恋愛・・・・・・。
「先送りグセ」をやめるだけで、すべてがうまく回りだす!
本書は、「学歴なし」「スキルなし」「お金なし」だった普通の女子が、起業からわずか5年で年商2億円になれた、最強の習慣を紹介します。
親のDV、自己破産、うつ病、引きこもりなど、先が見えない苦しい時間を長く過ごした著者が、人生「大逆転」できた具体的な方法とは?
グズグズから卒業し、すぐやる人に生まれ変われる1冊!
中古に送料を加算すると定価を超える一方で、Kindle版は「17%OFF」とお買い得になっています!

【ポイント】
■1.考えずに「10秒だけ」やってみるトレーニング中、毎回「このメニューはできそうもない」と思います。しかし、「10秒だけやってみてください」と言われると、思いのほか心がラクになります。(中略)
たとえば、ブログなどの文章を書くとき。アイデアが浮かばない場合、「まずはタイトルだけ考える」「最初の1行だけ書く」といった小さなアクションを起こすことで、流れが生まれます。
私の場合、苦手意識のある業務でも、「資料の目次だけつくる」「1通だけメールを書く」といった形で小さく分割すると、スムーズに進められます。
大事なのは、「10秒だけやる」ことを自分に課すことです。どうしても気が乗らないときは、本当に10秒だけでやめることもあります。それでいいのです。しかし、それでも何も手をつけないよりは前進しています。
最初から全部仕上げてしまおうと考えるのではなく、まずは手を動かすことが重要です。
■2.判断基準を明確にしておく
私が大切にしている判断のルールの一例には、次のようなものがあります。【判断のルール】このルールに基づき、自分なりに判断して行動しています。
● 自分やビジネスの成長(目標達成) につながるか
● いまそれをやらないと未来にどんなリスクがあるか
● やると判断するとワクワクするか
● 周囲の意見ではなく、自分の意見による判断か
● なぜかモヤモヤするのは何が原因か
● その原因を取り除けば100%やりたいのか
● 100%じゃない場合、残りの不安要素は何なのか
たとえば、洋服を購入する際、デザインのどこかが気に入らないと感じるならば購入を見送ります。一方で、価格が気になるだけならば「頑張って払う」と決めています。売り切れてしまい、あとで買えなくなるリスクを避けるためです。
■3.些細なことでも自分を褒める
自分を褒める習慣をつけると、自己肯定感が高まり、行動を継続しやすくなります。小さな成功を自分で認めることで、「私はできる」という意識が芽生え、次のステップに進むモチベーションや、行動力につながるのです。
私は以前、自己肯定感が低く、自分を褒めることができず、逆に責めてばかりでした。「やろうと思っていたこと、今日もできなかった」「私って、ホントだめだわ」と。
責めてばかりいると、どうなるか。「やってもどうせうまくいかない」と考えるようになって、行動へのハードルがどんどん上がってしまいます。潜在意識にも行動のブレーキがかかるといわれ、結果として何もできなくなります。
これではいけないと、「少しでもできたこと」を意識的に褒める習慣を取り入れました。
たとえば、「10秒だけ作業をやれた」「今日は洗濯をした」といった些細なことができたことに対して、「私はスゴい!」と言葉にします。(中略)
些細なことなら、多くの人ができるはず。少しでもできたことを褒めていくと、行動を続けることができるようになります。
■4.「悲しみノート」「ワクワクノート」に感じたことを書き出す
気持ちを整理し、前向きな自分になるためには、「感じたことを書き出す」ことが効果的です。(中略)
悲しみノートには、その時々に感じたネガティブな気持ちをすべて書き出します。私の場合、「今日はテレビの音が怖かった」「なんとなく不安だった」といった感情を紙に書くことで、頭の中のモヤモヤを外に出すことができ、気持ちが軽くなっていきました。いやなことを自分の中から追い出す、あるいはノート上に捨てる感覚です。
一方、ワクワクノートには、「今日は天気がよかった」「風が気持ちよかった」など、小さくてもいいから、「嬉しく感じた」ことを記録します。
ポイントは、悲しみノートは見返さず、ワクワクノートは積極的に見返すことです。ネガティブな感情を書き出すことで気持ちを手放し、ポジティブな記録を見返すことで、前向きな気持ちを強化していきます。
■5.よくある質問には「ひな型」を用意しておく
私の場合は、ビジネスに関する質問を受けることが多いので、「結論+事例」をセットにして、わかりやすい返信を心がけています。
効率的に対応するために、よくある質問にはあらかじめ「ひな型」を作成しています。
セールスの質問なら自身の歯科矯正の経験、体験を取り入れる意義の話なら試食の例、単価を上げる考え方ならシャンプーの例など、質問ごとに適した事例を用意し、迅速に対応できるようにしています。最後には、それぞれの個人の状況に応じたコメント、たとえば、「○○を頑張ってください」などを添えます。
ひな型を作成することにより、1つひとつの返信に時間をかけすぎることなく、かつ、受講生に納得感を持ってもらうことができます。
【感想】
◆下記関連記事で列挙したように、当ブログでは過去、「先送り(もしくは先延ばし)防止本」を数多くご紹介してきました。実際にはこの倍以上はレビューしており、かつ、人気の高かった作品がいくつもあります。
こうした本の多くは、著者が心理学やモチベーション等の専門家であり、比較的研究書のような内容であるもの。
一方本書は、冒頭でも触れたように、ビジネスに関連する事例が多いです。
というのも著者の三上さんは「先送りにしない」ことで、ビジネスでの成功を掴んできたから。
ただしその分、守備範囲が広くなっており、「先送りしない」ためのTIPSだけでなく、行動すること自体を促すものも多かったです。
もちろん、行動できないからこそ先送りしてしまうわけで、そういう意味では「先送り防止」ではあるのですが。
◆ちなみに、もっとも本書のテーマに直結しており、ハイライトも多かったのが第1章でした。
たとえば上記ポイントの1番目の「10秒だけ」というお話も、そこからになります。
ここでは「作業興奮」を「やる気アップ」の要因として挙げていますが、どちらかというと、当ブログでも何度も出てきた「小さな一歩」「小さな習慣」にも近いような?
また、上記ポイントの2番目の「判断のルール」も、同じく第1章からのもの。
ここにもあるように「迷う理由が値段なら買え(&買う理由が値段ならやめとけ)」とはよく言われますよね。
なるほどこれらの基準に従って、機械的に判断していけば、行動も迅速になるかと。
先送りどころか、時短にまで影響がありそうです。
◆続く第2章は、モチベーションがテーマ。
それに大きく関連するのが、上記ポイントの3番目の「自分褒め」です。
私はむしろ「この程度で満足してはアカン」と思うタイプなので、「私はスゴイ!」と自画自賛するなんて、とてもではないですができません。
一方三上さんの講座では「褒め褒めワーク」と題して、受講生に「1日3つ自分の行動を褒めさせる」のだそうです。
……本書の巻末には、この「褒め褒めワーク」を実践するための自己実現ワークシートが掲載されていますので、ご参考まで。
また、割愛した中で「1日ひとつでいいから、今日できたことを見つけ、声に出して、自分を褒める」というワークもありました。
ただしこちらのミソは、「以前褒めたことではなくて、毎日新しいことを褒める」ことなので、1年で365個褒めポイントができる次第。
◆一方、第3章では「モノ」や「心」の整理がテーマになります。
なぜならば、心の中がモヤモヤしていたり、モノが散らかっていると、「すぐやる」行動に移るのが難しいから、とのこと。
というわけで、色々な「整理ネタ」が登場する中、今回は上記ポイントの4番目の「悲しみノート」と「ワクワクノート」をご紹介してみました。
「紙に書きだす」というTIPSは以前からありましたが、2種類のノートを使い分ける、というのは初耳でしたし、確かに「ワクワク」の方だけ見返す、というのは効果がありそうな。
そして第4章は「伝え方」がテーマであり、コミュニケーション系のTIPSがいくつも登場します。
上記ポイントの5番目の「ひな型」もここからのもの。
仕事の中身にもよりますが、テンプレやひな型が作成可能であるのなら、極力作っておきたいところです。
「先送り」から無縁の人生を歩むために!

結局、「すぐやる人」がうまくいく
第1章 すぐやる人は「ちょこっとだけやる」のがうまい
第章 すぐやる人は「アメとムチ」を上手に使いこなす
第章 すぐやる人は「モノ」と「心」の整理がうまい
第章 すぐやる人は「伝え方」を心得ている
第章 すぐやる人は「頼る」のがうまい
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【編集後記】
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