【片づけ】『世界一親切な片づけの教科書　「使いにくい」「暮らしにくい」を解決するたった１つの考え方』長島ゆか:マインドマップ的読書感想文

2025年04月22日

【片づけ】『世界一親切な片づけの教科書　「使いにくい」「暮らしにくい」を解決するたった１つの考え方』長島ゆか

世界一親切な片づけの教科書　「使いにくい」「暮らしにくい」を解決するたった１つの考え方

【本の概要】

◆今日ご紹介するのは、現在開催中である「Kindle本 (電子書籍) ゴールデンウィークセール第一弾」の中でも意外に人気だった片づけ本。

丁度衣替えのタイミングに読むことができたので、さっそく参考にしております。

アマゾンの内容紹介から。

モノが多すぎるストレスからモノを捨てたり、ミニマリストを目指す人も少なくありません。ですがモノを手放せば家が片づくかといったら……。ポイントは「よく使うモノを使いやすい場所に置く」、これだけ。このたった１つの考え方で家がみるみる片づきます。

送料を足した中古よりは、このKindle版の方が400円以上お買い得です！

【ポイント】

■1.「必要か否か」ではなく「使っているか否か」

「必要か、必要じゃないか」を基準にしてしまうと、「いつか使うかも」「高かったし、もったいない……」といった迷いが生まれて、1つ1つの判断に時間がかかり、疲れてしまいます。
　でも冷静に考えてみてください。使っていなければ、今のあなたには必要がないということではないでしょうか？
　片づけが苦手という方にその理由をうかがうと、「モノを捨てるストレスやプレッシャーから、片づけがイヤになった」という話もよくお聞きします。
　それもそのはずで、不要なモノを探すのはメンタルにとても負担がかかる作業。
　自分の買い物の失敗を突き付けられることもあれば、まだ使えるモノを手放す罪悪感もあります。
　減らす作業がつらくなったときは、不要なモノに注目するのではなく、「これからも使いたいモノ」を選び取る作業だと考えてみてください。いらないモノ探しをするのと、お気に入りを残していくポジティブな作業とでは、モチベーションに大きな差が出ることを知っておいてほしいと思います。

■2.「使いやすさ×使用頻度」で決める「収納トリアージ」

「トリアージ」（「選別」の意）という言葉は、災害ニュースなどで耳にしたことがあるのではないでしょうか。
　大事故や大災害では、同時に多数の患者が病院に運ばれてきます。そのため、手当ての緊急度にしたがって選別し、治療の優先順位を決めることで、より多くの命を救おうとする考え方です。
　混沌とした現場でも、医師が治療すべき順番がわかるのは、「トリアージタッグ」と呼ばれる、患者一人一人に取り付けられた赤、黄色、緑、黒の4色のタッグのおかげ。
　この「情報を色で見える化する」というやり方を収納に応用させたのが、「収納トリアージ」です。詳しいやり方は後述しますが、
❶収納場所を使いやすさ順に、モノをよく使う順に、カラーシールなどで色分けする
❷たとえば赤いシールがついたモノは、赤いシールがついた場所にしまう　
　これだけです。このワークのいいところは、間取りや持っているモノに制限されないこと。だから、「うちとは違うから参考にできない」なんてこともありません。

■3.しまう場所はもっと自由に考えていい

　下着やパジャマはほかの衣類と同じ場所にしまい、入浴のときに各自で洗面室に持ちこむのが〝ふつう〟かもしれません。ですが、「一番使う場所に置く」と考えると、下着やパジャマは洗面室に置いたほうが便利、だとも考えられそうです。
「ここに置いてしまうのは間違っているんだろうか……」　
　いいえ、間違っていません。自分の家のことですから、自分や家族が使いやすいなら問題ないのです。
　本は本棚にしまうのが当たり前でしょうか？　レシピ本であればキッチンにある食器棚に置いておいたほうが、使うときすぐに取り出せて便利かもしれません。
　全身鏡があって、クローゼットに余裕があるなら中に入れてしまうのはどうでしょう？　服を選ぶこととコーディネートの確認はセットで行いますから隣接していると便利そうです。鏡をクローゼットに入れたままにして使えば、その分、部屋が広くなります。
「こうしなければならない」という固定観念を手放すことで、もっと使いやすく、もっとあなたらしくモノをしまう場所を決めることができます。

■4.しまい方のパターンは全部で9種類

　しまいたい場所やモノは決まったけど、そこにどのように置けばいいのか迷うことはありませんか。
　無限にありそうなモノのしまい方ですが、じつは「しまう場所」の形状に合わせて、寝かす（横置き）、立てる（縦置き）、浮かす（吊るす）の3つのしまい方のパターンで考えます。
「しまう場所」の形状は、おおむね棚タイプ、引き出しタイプ、空間に出しておく、の3パターンですから、最終的に左のような9つのパターンになります。この3×3の考え方は、いろいろな場所やモノに応用できるので、基本パターンとして押さえておくとよいでしょう。
　3つのしまい方から選ぶ際は、次のことにも注意してください。
・寝かす（横置き）…重ねると、下のモノが取り出しづらくなる
・立てる（縦置き）…モノによっては立てられるだけの高さが必要
・浮かす（吊るす）…落ちないような対策が必要
　ちなみに、空間に出しておく収納はすぐに取り出せて便利ですが、ホコリや汚れが溜まりやすいデメリットがあります。毎日使うモノなど、必要最小限にしぼるようにしましょう。

■5.引き出し収納はできるだけ立てて

　引き出し収納のメリットは、引き出せば全体が見渡せて、奥のモノも出し入れがしやすいこと。これらは開き戸収納にはない特徴です。そのため、「収納トリアージ」では同じ位置に収納場所があっても、引き出し収納のほうが開き戸収納より使いやすいと考えます。
　このよさを生かすために、引き出しにはなるべく立ててしまいましょう。 寝かして上にモノを重ねてしまうと、下になっているモノがすぐに見つかりにくく、取り出すのも手間になってしまうからです。
　たとえば、キッチンのコンロ下の深い引き出しの場合、大きさがバラバラなフライパンのほかに、鍋ぶた、菜箸、油なども、重ねずに立てておきます。片手でフライパンを、もう片方の手で油をササッと取り出す。菜箸を取り出したら、具材を軽く焼きつけ、鍋ぶたを取り出しふたをする。立てることですべてにアクセスしやすくなります。
　また、「立てる収納」をするときは、よく使うものから手前に配置するようにしてください。

【感想】

◆当ブログではこれまで、色々な片づけ本や収納本、整理整頓本等をご紹介してきました。

どの本も目的がほぼ似たようなものですから、テクニック的にもある程度かぶるのは致し方ないところ。

もちろん、土井英司さんプロデュースで、自己啓発色を強めたこんまり（近藤麻理恵）さんはちょっと特殊ですが、結局他者と違う部分が、その著者さんのスタイルとして認識されるのだと思います。

その意味において、本書の著者である長島さんの特徴と言えるのが、上記ポイントの2番目に登場する「収納トリアージ」です。

本書では実際にカラー写真や図を用いた、手順や完成図等を収録。

具体的には、収納場所の見取り図を描いて「使いやすさ」別に色分けし、そこに「使用頻度」によって色分けした収納物を書いた付箋を貼っていきます。

……って文章で書くと分かりにくいかもしれませんが、本書の図解を見たら、納得されると思われ。

◆ただ、それ以外にも、片づけの考え方として「なるほど」と、ハイライトを引いた箇所も結構ありました。

その1つが上記ポイントの1番目のモノを分ける基準です。

ただ、これに関しては「使っているか否か」に近い、「過去●年以内（■ヶ月以内）に使ったか否か」という基準の本も読んだ記憶が。

ちなみに本書の場合、「数年前に1度使った」ことがあり、将来的にも「絶対に使わない」と言い切れないものは、「使っている」に入るのではないでしょうか。

もっともこういう場合、「将来的に万が一必要になった時点で再度買えばいい」という考え方に基づいて、捨てるのもアリだと私は思います。

◆一方、ユニークだったのが、上記ポイントの3番目の「しまう場所」の考え方。

常識にとらわれず、便利な方を選ぶやり方は、ある意味合理的だと思います。

そういえば、小飼弾さんは、おトイレに本棚（マガジンラック？）を置いてらっしゃいましたっけ。

逆に私は、自分の家や職場で、こういった自由な発想はできていませんでした。

とはいえ、私だけ下着を洗面室に置くのもなー、と躊躇しております。

◆なお、上記ポイントの4番目と5番目は、第3章の「モノのしまい方14のルール」からのもの。

4番目の9種類のパターンのうち、しまい方の「浮かす（吊るす）」は、ほとんど考えたことがありませんでした。

ちなみにこちら、具体的には引き出しの中にキッチンツールを吊らしたり、食器棚の中にコーヒーカップを吊るす等々になります。

そういえば、職場のロッカーで、ネクタイを吊らしてたのを、今思い出したワタクシ。

この調子で他にも工夫していきたいところです。

◆また、上記ポイントの5番目に関しては、確かに事務用机の一番下の深い引き出しは、書類が立っていて探しやすいことからも納得のお話。

ところが自宅の収納ボックスだと、Tシャツは平らにたたんで重ねていて、探すときにぐちゃぐちゃになっているな、という……。

これ、初めはTシャツただんだ幅で、上に何枚も重ねていて、見た目は悪くなかったのですが、先週末に着たいシャツを探していたら、ぐちゃぐちゃになってしまったのですが。

しかし、シャツは書類以上に立たないので、幅の狭い間仕切り的なグッズを探したものの、なかなかいい製品が見つからず。

それなら書類と一緒で、個別フォルダーでええやん、と適当に入れてみたら、それなりに分かりやすかったです。