【自己啓発】『心に響く言葉』永松茂久:マインドマップ的読書感想文

2024年11月03日

【自己啓発】『心に響く言葉』永松茂久

【本の概要】

◆今日ご紹介するのは、昨日の今月の「Kindle月替わりセール」の記事で、既に複数名の方にお求めいただいている自己啓発書。

著者は、『人は話し方が９割』が2021年度の年間ランキング1位に輝きミリオンを突破したことで知られる、永松茂久さんです。

アマゾンの内容紹介から。

著書累計410万突破！日本No.1ベストセラー作家がこれまでの全著作のエッセンスを凝縮させて贈る初めてのメッセージ集！□仕事がうまくいかず自信を失ってしまった□心がざわついてモヤモヤする□人とうまくコミュニケーションをとれない□今よりも自分を成長させたいのにやり方がわからない□どうしても明日に希望が持てない迷い、悩み、先が見えなくなったとき。あなたの人生を支え、勇気を与えてくれる。そんな言葉が必ず見つかります！

中古がやや値下がりしていますが、このKindle版が400円以上お買い得です！

【ポイント】

■1.いきなり100点を狙わない

　チャレンジをためらういちばんの原因。
　それは「最初からうまくいかせなければ」と思うことです。
　たとえ失敗して笑われたとしても、
　繰り返していれば必ず上達します。
　野球でもピアノでも仕事でも、
　いきなりうまくできる人などこの世にひとりもいないのです。

■2.相手は寝ている

　嫌な相手のことを考えて、イライラして眠れなくなる。
　そんなときは必ずあります。
　しかし、あなたがその相手のことを考えて、
　悶々と眠れない夜を過ごしているちょうど同じ時間、
　その相手はいびきをかいてぐっすりと眠っています。
　そんな相手のために「あなたの人生の貴重な時間」を
　不愉快な思いで過ごすのは
　とてももったいないことだと思いませんか？

■3.反省と後悔

　反省はたくさんしてもいいのです。
　しかし後悔だけはなきように。
　反省せずに後悔ばかり。
　その生き方だけは絶対にやめましょう。

■4.諦めそうになったとき

　何かを手に入れるために大切なこと。
　それは諦めないことです。
　諦めるのは最後にとっておきましょう。
　なぜか？
　それがいちばん簡単なことだからです。

■5.心が折れてもいい

　大切なのは、
　折れない心をつくることではなく、
　折れてもそこから立ち上がるまでの
　スピードを速くしていくことです。

■6.相手を変えようとしない

　部下が思いどおりに動いてくれない。
　パートナーの欠点がいつまでも直らない。
　子どもが勉強をしてくれない。
　いくら悩んだところで、残念ながら相手は変わりません。
　その相手を変えようとすることは、
　走らない馬を無理に走らせようとするようなものです。
　無理に自分を変えようとされたとき、あなたが嫌がるように、
　相手もそうされるのは嫌なのです。

■7.大切な人の大切な人を大切にする

　有名な人にはペコペコするのに、
　その人のスタッフには偉そうにする人。
　彼女は大切にするのに、
　彼女の友達や家族を邪険に扱う人。
　大切な人の周りの人を大切にできるかどうか。
　ここが愛される人になれるかどうかの鍵となります。

■8.仕事の不思議

　仕事を好きになるのは簡単です。
　まずは今、目の前にある仕事をとことん突き詰めてみることです。
　仕事とは不思議なものです。
　どんな職種であったとしても、
　真剣にやればやるほど
　面白くなってくるという特性を持っています。
　だいたいにおいて『仕事が好きになれない』というのは、
　その仕事を一生懸命やっていない人から出てくる言葉です。

■9.「ない」より「ある」を見る

　不思議なことに、お金もチャンスも、そして人も、
「いつも感謝している人」に集まってきます。
「ないもの」を悔やむことに心を砕くのではなく、
　まずは「すでにあるもの」にしっかりと感謝をしましょう。
　不思議とまた欲しいものが寄ってきます。

【感想】

◆各章から1つずつ抜き出してみたら、いつもに比べて、引用ポイントの「数」は2倍弱になってしまいました。

もっとも「量（文字数）」で言うなら、いつもと同じくらいかそれ以下でしょう。

本書はこのように、「フレーズ集」とでもよぶべきもの。

冒頭の内容紹介にもあるように、著者である永松さんの「これまでの全著作のエッセンスを凝縮」させて出来上がっています。

その数全部で171個!?

過去の著作からの引用集ではないためか、私も1冊だけ永松さんの作品を読んでいたにもかかわらず、どれがこの本からのものなのか分かりませんでした。

人は聞き方が９割

参考記事：【聞き方】『人は聞き方が９割』永松茂久（2022年05月13日）

というより、むしろ永松さん以外の著者の本でも、似たようなことを言われていたりしていますから、個人的には誰の本で読んだかが定かではないのですが。

◆また、今回、改行の位置も本書に合わせています。

ちなみにもともと永松さんの著作は、基本的に句点ごとに改行しているので（私が知っている限り）、比較的スペースが空いているのですが、本書はそれを上回るもの。

上記ポイントでもお分かりのように、すべてではないですが、多くの読点で改行がされています。

もっとも、本書はあくまで「フレーズ集」ですから、これはこれで「正解」でしょう。

一行一行を味わうようにして読んで、心にその言葉を刻んでいただけたら、と。

◆なお、その「フレーズ集」であるがゆえ、本書にはほぼ具体例が登場しません。

たとえとしての「例」はありますが、永松さんの過去の経験等はいっさいなく。

これもまた、171個の「フレーズ」の一貫性を持たせるためには、必須だったと思います。

実際、本書の冒頭の「はじめに」には、次のような文章が。

　なおこの本は、どのページからでも読めるように、なるべく無駄な言葉は削り、読みやすさに重点を置いて作りました。
　初めからでも、偶然開いたところからでも、また、目次を見て気になったところからでも、好きなところから読んでいただければと思います。

まさにそのとおりの仕様になっていると言えるでしょう。

◆ちなみに、それぞれのフレーズについては、「おっしゃるとおり」としか言いようがありません。

自己啓発書の王道的内容が多く、上記でも触れたように、類書でも言われていることも目につきましたが、それもさほど気になりませんでした。

むしろ、職場の新人さんや、まだ学生であるお子さんに読ませたら、本書がそれぞれのTIPSの最初の出会いになる可能性も高いです。

実際、私も偉そうなことを言ってますが、こうしてビジネス書や実用書を読むまで、上記のポイントの1つも知りませんでしたからね？

ホント、色紙に書いて、ムスコの部屋の壁に貼っておきたいくらい……。

◆しいて言うなら、ポイントの7番目の「大切な人の大切な人を大切にする」というフレーズは、マンガですけど『呪術廻戦』の17巻を思い起こしました。

呪術廻戦 17 (ジャンプコミックスDIGITAL)

自分の死を偽装してくれた乙骨先輩に対して「……どうしてそこまでして」と尋ねた主人公の虎杖悠仁に、乙骨先輩はこのように答えます。

僕が大切にしている人達が
君を大切にしているからだよ

……と、まるでこのポイントそのまんまですね。

それと私は、イライラして眠れなくなることなどめったにないのですが、一度だけ、顧問先の税務調査で応対した税務署の職員がひどく横暴で、眠れなくなったことがありました。

しかし考えてみたら、上記ポイントの2番目にあるように、「相手はぐっすり眠っている」ワケですから、イライラするだけムダなこと。

今後はそう割り切って、乗り切りたいと思います。

金言の詰まった1冊をお見逃しなく！