【USライフハック】『底辺駐在員がアメリカで学んだ　ギリギリ消耗しない生き方』US生活&旅行:マインドマップ的読書感想文

2024年09月26日

【USライフハック】『底辺駐在員がアメリカで学んだ　ギリギリ消耗しない生き方』US生活&旅行

【本の概要】

◆今日ご紹介するのは、いよいよ本日が最終日となる「KADOKAWA 文芸＆実用書フェア２０２４超」の中でも人気のライフハック本。

昨日の前日ランキングでも、上位に位置していましたから、既にお読みの方もいらっしゃると思います。

アマゾンの内容紹介から。

どん底ニート、米国駐在員になる海外移住を転機にギリギリ消耗しない生活

中古は値崩れしていますが、送料を足せばKindle版の方がお買い得です！

【ポイント】

■1.英会話では文法よりも単語の発音が大事

　だいたい、恥ずかしいからと言葉を発しないのでは会話が成り立ちません。語学学校でさまざまな国の人と接する中で学んだのは、
「会話をする上で文法はさほど重要ではなく、単語の発音が重要」ということです。
　たとえばファストフードの代名詞、「マクドナルド」。　
　日本と同じ発音をしてもまったく伝わりませんし、関東風に「マック」、関西風に「マクド」と言っても通じませんが、文法が滅茶苦茶でも単語がはっきり発音できれば、相手は即座に場所を教えてくれます。
　そのことがわかってから、留学中はラジオ（主にiHeartRadioというネットラジオ）を聴くようにしました。ラジオからは標準的なアクセントの単語が流れてきますから、聞き流しているだけでも発音の勉強にはなるわけです。

■2.在日米国大使館でのビザ申請面接における注意事項

　留学エージェントの担当者さんからは、
「インターンシップ制度の利用動機や目的、将来にこの経験をどう活かしたいかといった質問がされますので、前向きで差し障りのない答えをしておけば大丈夫です。ただし、違法滞在や違法就労が最も警戒されますので、その点はご注意ください」と、かなり念押しされました。
　さらに、面接では次の3点を守るようにと注意を受けました。
①「働く＝work」というワードは絶対に使わないこと。
②インターンシップなので「訓練する＝train」「学ぶ＝learn」といったワードを使って話を進めること。
③インターンシップ終了後は必ず帰国する意思を表示すること。
　注意項目も多かったため、米国大使館での面接ではとても緊張しました。ところが大使館での質問は、
●インターンシップ先の企業名と都市は？
●インターンシップの期間は何か月ですか？
●インターンシップ終了後はどうする予定ですか？
　の3問だけでした。
　最後の質問がひっかけでして、ここで「インターンシップ終了後に米国で就職口を探したい」などと答えてしまったら、アウトだったかもしれません。

■3.米国のクレジットカードの入会ボーナスは大きい

　2021年当時、JAL運航便のニューヨーク－東京片道に必要なマイル数（アメリカン航空のマイレージプログラム利用）は、エコノミークラスで3万5000、ビジネスクラスで6万、ファーストクラス8万マイルでした。
　普段は仕事の出張もなく、さほど飛行機に乗らない私がどうやってマイルを貯めたかと言いますと、クレジットカードの入会ボーナスです。
　日本に比べ、米国はクレジットカードの入会ボーナスが桁外れ。年会費が100ドル以下のクレカを1枚発行すると、少なくとも6万マイルはもらえます。
　ということは、カードを2枚作ればニューヨーク－東京間をファーストクラスで旅できますし、ビジネスクラスなら往復できるということです。
　特典航空券利用のために私が支払ったのは、諸税費の5.6ドル（約700円）だけ。クレジットカード2枚分の年会費、約200ドル（約2万5000円）で180万円のファーストクラスに乗ったことになります。

■4.医療費を考えると米国籍までは不要

　それぞれの事情によって、永住権や米国籍を目指される方がいらっしゃいますが、私は永住権止まりでOKと考えております。
　なぜかと言いますと、米国の医療費は自己破産する人も珍しくないほど非常に高いからです。
　以前、歯科にかかったときは、初診料だけで100ドル（1万4000円）程度かかり、私が米国で入っていた保険では年間2000ドル（約30万円）では虫歯一本さえ、まともに治療できなかったことがありました。
　日本は二重国籍を認めておりません。米国籍を取得した場合は、日本国籍を放棄することになります。そうなると、将来、日本で医療が受けられなくなってしまいます。
　そんなわけでございまして、永住権＆日本国籍の組み合わせが、自分にとっては安心・安全でお金をかけない最良の道なのかなと思っております。

■5.レンタカーはレンタカー会社の公式サイトから

　私はまずレンタカー料金比較サイトで大体の料金を調べてから、必ずレンタカー会社の公式サイトから予約いたします。
　旅行会社の窓口だったり、エクスペディアのようなWEBサイトからも予約できますが、そういった中間業者を挟むと、現地のレンタカーカウンターでいざ借りる手続きになったときに料金が大きく異なったり、保険プランの書き方やニュアンスが異なり、想定していたものと違うといったことが現場で起こりやすくなります。
　米国のレンタカーセンターに行くと、カウンターで利用者と従業員が揉めている光景は必ずと言っていいほど見ます。
　それほどレンタカーを借りる際は問題が起こりやすく、私も在米10年近くで仕事都合もあり、何十回、いや何百回と借りていますが、レンタカーの料金明細や保険プランはただでさえ難しく書いてあるので、中間業者を挟むとなおさら混乱いたします。

【感想】

◆読み物としても面白く、ところどころでお役立ち情報がある、という作品でした。

タイトルに「底辺駐在員」とありますが、これは米国の平均年収が約6万ドル(日本円で850万円程度)のところ、著者のUS生活&旅行さんが勤められたのは、そのレベルには到底及ばない、日系の旅行会社勤務だから。

しかも第1章で明かされているように、元はと言えば日本で働いていながら、現状を打破するために英語を身につけるべく、語学留学を決意したのでした。

実際、上記ポイントの1番目のようなレベルですから、ご本人も言われているように、むしろ英語は苦手な方だった模様。

でも、確かにここにあるように、単語の発音がしっかりできてれば、文法は二の次でも通じたりするんですよね。

私も語学留学した当時は、文法のことを考えているうちに話すタイミングを失することが多かったですが、他の国から来た学生は、文法は結構メチャクチャでもガンガン話してました。

◆そして留学を終えたUS生活&旅行さんは、英語をさらに学びながら、米国で働く経験を得るべく、インターンシップ制度にトライすることに！

私も知らなかったのですが、いわゆるワーキング・ホリデー制度は米国にはなく、その代わりにあるのが、このインターンシップ制度です。

インターンシップ制度といっても、いわゆる日本で考える「お試し体験」的なものとは違い、米国では「研修生として12～最長18カ月の就業経験ができ、かつ報酬を得ることができる」のだとか。

幸運にも2社目のスカイプ面接で採用が決まり、後はインターンシップ制度に必要な「J1ビザ」を取るだけとなりました。

そこで気をつけなくてはならないのが、上記ポイントの2番目の注意事項。

医師国家試験の禁忌肢さながら、下手な回答をしていたら、本当にアウトだったのかもしれません。

ちなみに、US生活&旅行さんが2社目ですんなり合格したり、他にも面接できた会社がいくつかあったのは、このインターンシップ制度での採用だと、1年限定とはいえ、正社員やパートよりも人件費を抑えられるからだそうです。

◆ということで、お給料が抑えられたUS生活&旅行さんにしてみたら、他で色々と工面しなくてはなりません。

その1つが上記ポイントの3番目にある「クレジットカードの入会ボーナス」です。

これはちょっと日本とは桁が違うので、そのまま真似はできませんけど、色々と調べてみる価値はありそうな。

そしてコロナ禍いったんリストラされた際の日本への帰国時に、このNY⇒東京をファーストクラスで帰った模様をYouTubeにあげたところ、再生回数100万回を超えるバズり動画となったのだそうです。

現在では300万回も超えており、これはちょっとした稼ぎにもなっているかと。

◆また、一方で米国の医療費の高さは、ウワサにも聞いていましたが、どうやらシャレにならなさそうです。

何でもOECD加盟国の中でも、米国は「2位を大きく引き離してトップ」とのこと。

それは上記ポイントの4番目で言われているように、米国籍を取得するのも躊躇する、というものです。

さらには、私は車に乗らないので知りませんでしたが、レンタカーを借りるのも、上記ポイントの5番目にあるように、中間業者を挟んではいけないらしく。

なお、他社比較を行う際には、US生活&旅行さんは、サウスウエスト航空のWebサイトで確認し、実際の予約はレンタカー会社の公式ページで行うそうです。

これが米国だけのお話か、他の国でもそうなのかはわからないのですが、海外でレンタカーを借りる方はご参考まで。

アメリカでの暮らしや旅行のお話がお好きならぜひ！