スポンサーリンク

       

2024年08月27日

【勉強法】『マジカル勉強脳 1日ブッ通しで机に向かえる超絶スタディハック』こーずぶろぐ


4046068469
マジカル勉強脳 1日ブッ通しで机に向かえる超絶スタディハック


【本の概要】

◆今日ご紹介するのは、先日の「未読本・気になる本」の記事にて一番人気だった勉強本。

著者のこーずぶろぐさんは、YouTubeで勉強法を指南されている現役薬剤師の方とのことです。

アマゾンの内容紹介から。
行動心理学に基づいた究極ルーティーンでどんな試験にも効果絶大!
1日中勉強しまくる勉強マニアが教える、ブッ通しで机に向かうための究極ルーティーン!
科学的に有効と証明された勉強法や、行動心理学を応用した行動で
脳のシステムを最大限に生かしたスタディハックを多数紹介!
自動的に机に向かう習慣を作り、受験、資格、語学……どんな試験も完全攻略。
「ついスマホを触ってしまう」
「ダラダラとなまけてしまう」
「勉強する時間が取れない」
そんな悩みとは無縁の最強の勉強脳を目指しましょう!

版元がKADOKAWAさんということで、Kindle版は定価でのご提供となります!






【ポイント】

■1.勉強はあくまでも「手段」
 たまに、勉強した時間や、勉強した事実を認めて自己肯定感を上げることを推奨するようなテキストを見かけますが、私は効果は薄いと思います。
 その日その日のモチベーション管理として活用するにはいいのですが、いつの間にか「勉強したこと」に満足してしまうようになる可能性があるので、頻繁に活用するのは危険だと思ったほうがいいでしょう。
 私自身、わかりやすい指標のため「10時間ぶっ通しで勉強している」と表現することがよくありますが、それを「すごい」とか「みんなもやったほうがいい」なんて言うつもりは毛頭ありません。勉強した時間なんて、正直どうでもいいのです。
 大切なのは「自分の思い描く未来を実現する」こと。そのために、コスパのいい努力である勉強をするのです。今の私であれば、認定薬剤師の試験にきっちりと合格し、自分のスキルを上げることが叶えるべき未来です。
 勉強はあくまでも目標達成のための「手段」であり、「目的」ではありません。


■2.「やらなかったら、どうなるか」を考える
 もし何もせずダラダラ過ごしていると、自分の未来に悪影響が及ぶと確信していたら、「今のうちに、何かできることはないだろうか」と考えないでしょうか。そのネガティブな妄想はモチベーションの根幹となるものです。
 ぜひ自分なりに「なりたくない自分」や、「かっこ悪い自分」を思い描いてみてください。ポイントは、より具体的に想像することです。今まで出会った人の中で、反面教師を思い浮かべてもいいかもしれません。
 私の場合は次のような自分にはなりたくない、と考えています。
・もう何年も同じ試験を受けているのに毎回あと5点足りず、不合格になっている自分
・試験で不合格になった後、周囲の人に「いや、今年は試験に慣れることが目標だったから、落ちて当たり前なの。来年から本気出すから」と言い訳する自分
・社会人経験だけは積んでいるのに一向に知識や知見、経験が増えず、お荷物状態になってしまっている自分


■3.復習するタイミングは?
 私の場合、短期記憶を長期記憶に切り替えるために、次のようなサイクルで復習の機会を設けています。
1回目の復習→勉強した1時間後
2回目の復習→1回目の1日後
3回目の復習→2回目の1週間後
4回目の復習→3回目の1ヶ月後
 私自身、この復習法でテストの成績が爆上がりしました。定期的に繰り返していくうちに忘れる量も少なくなるので、正解できる問題も増え、楽しくなっていきます。
 勉強でインプットする知識は、エネルギーを使って頑張って身につけたもの。使う頻度が少なければ、内容をどんどん忘れてしまいます。特に、細かな内容や専門的な用語は、定期的に復習しないと記憶から消えてしまうのです。


■4.思い出す作業で脳を活性化する
 アクティブリコールとは、勉強したことや覚えたいことを能動的に思い出す作業のことです。皆さんが普段身近な勉強でやっていることにたとえるとすれば、問題集を解くときに、問題文を読んで、「この答えはなんだっけ?」と一生懸命考えることがそれにあたります。
 脳はこの情報を「思い出す過程」で活性化することが、科学的に証明されています。脳の神経細胞であるニューロンの活動が増加し、電気信号の発火頻度が上がったり、その領域への血流が増したりするのです。(中略)
 アクティブリコールの魅力は、ペンやテキストがなくても実践できる点です。
 たとえば、電車で勉強しようと思っても、満員電車でテキストが開けないときがありますよね。そんなときは、昨日勉強した単語とその意味を、頭の中で一生懸命思い出すだけで、かなりの学習効果が得られます。


■5.誰かの真似から始める
 ちまたには、勉強法について解説した本が多数あります。インターネットやSNSでも、たくさんの方法が見つかるでしょう。そうしたところで紹介されている方法も見て、「これならできそうだ」と思うものから取り入れてみてください。
 たとえば一言で「テキストとノートを使って勉強する」と言っても、その方法は様々。少し探すだけでも、以下のような方法が見つかります。
・正解できなかった問題とその解説だけを抜粋した自分専用のテキストを作る
・テキストの内容を、ストーリー仕立てで整理して専用のノートに書く
・アウトプットでは想定問題集ではなく、過去問をメインに使う
 こうして並べてみると、きっと「これはできそう、やりたい」「これは絶対に無理」と思うものとに分けられると思います。そして、「これならできそう」と思う勉強法をピックアップし、真似てみましょう。


【感想】

◆勉強本をご紹介するたびに、似たようなことを言っている気がするのですが、ここ最近どころか数年(もしかしたら十年以上?)、勉強法自体、これといった大きな発見やイノベーション的なものは、特にないと思っています。

ただし、私が資格試験を受けていた頃と比べると、テクノロジー方面の進化はすさまじく、スマホのアプリはそれこそ毎年のように勉強用の新しいアプリが出ているのではないか、と。

従って、それを取り入れたり、うまく活用する本であれば、積極的に読む価値はあるものの、逆にその後、新しくてもっと良いアプリが出たら、その本自体が劣化してしまいます。

もっとも普通は、私のようにブログを始めて15年以上(自分の受験していた頃からだと四半世紀以上)、勉強本を読んできた人ばかりではないですから、それぞれの本で、新たに得る情報は当然あるわけで。

そこで、勉強本を読む場合、どの方面の情報を求めているのかが、結構キモになっていると思います。


◆たとえば本書の場合ならば、「いかに勉強をする」という状態に自分を持っていくかのTIPSが大きな柱なので、そこに難がある人、つまり冒頭の内容紹介にあるような「ついスマホを触ってしまう」「ダラダラとなまけてしまう」という悩みのある方なら、得るモノは大。

ですから、逆にその辺をクリアしていて、「いかに効率よく暗記するか」「効果のある記憶術を知りたい」的な悩みのある方だと、アンマッチになりかねません。

……すいません、自分の受験生の頃は、まさにそういうタイプでしたw

とはいえ、上記ポイントの3番目に復習のタイミングのお話がありますから、この辺も触れてないわけではないのでご留意を。

ただし、具体的なタイミングについては、実際に覚える内容や量、さらには個々人の記憶力によって、変わってくると思いますから、各自調整願います。

著者のこーずぶろぐさんは、「この復習法でテストの成績が爆上がりしました」と言われていますが、これが復習回数のおかげなのか、復習タイミングのおかげなのか、その両方なのかは、ここだけでは分かりませんでした(YouTubeを見たら分かるのかも?)。


◆また上記ポイントの4番目の「アクティブリコール」は、俗に言う「想起」(思い出し)のことですね。

実際、暗記等のインプット作業よりも、この想起作業に時間をかけることが、記憶法の王道とも言えます。

私も税理士の受験生時代は、周りの受験生同様、試験向けに暗記した理論を口でブツブツ言うのがお約束でした。

もちろん実際に紙に書けないと点数になりませんから、たまに(月次試験等)書くことはありましたが、とにかく覚える量が多いのと時間が無いので、口で言うことで代用していた次第。

一方、計算問題については、お約束の「間違いノート」を作っていたものの、これについては、特に決まりはありませんでしたから、上記ポイントの5番目にあるように真似る(可能なら成績優秀者を)のが良かったかも。

また、受験業界で言われていたことに、「素直じゃないやつは受からない」というのがあるのですが、これぞまさに、他人のやり方を受け入れられない人なのかな、と。


◆なお、順番が逆になりましたが、上記ポイントの1番目と2番目は、勉強する上での「心構え」のようなもの。

ポイントの1番目にあるように、勉強が「目的」になると、ノルマをこなせばいい、とばかりにむしろ「作業」になりかねません。

先ほどのまちがいノートも、意味もなく綺麗に作ろうとすると、それはもう勉強ではなく「作業」ですから。

……今だったら、ノートをつくらずにテキストに直接書き込んでいると思いますが。

また、ポイントの2番目にある「ネガティブな妄想」は、類書でも見たことがありませんでした。

効果のほどは分からないのですが、物は試しでトライしてみてもよいかも(まずは模擬試験等で)。


勉強をする上でのインフラが整う1冊です!

4046068469
マジカル勉強脳 1日ブッ通しで机に向かえる超絶スタディハック
第1部 自動的に机に向かうマインドセットの奥義

第2部 脳システムを活かしたスタディハック

第3部 エネルギー消費を抑える超・合理的な習慣化


【関連記事】

【科学的勉強本】『科学的根拠に基づく最高の勉強法』安川康介(2024年02月16日)

【超勉強法?】『メタ認知-あなたの頭はもっとよくなる』三宮真智子(2022年02月16日)

【オススメ!】『脳のワーキングメモリを鍛える! ―情報を選ぶ・つなぐ・活用する』トレーシー・アロウェイ,ロス・アロウェイ(2014年01月14日)

『脳が認める勉強法』が想像以上に凄い(2015年12月15日)

【勉強法】『実験心理学が見つけた 超効率的勉強法: ~復習はすぐやるな! 思い込みで点数アップ!~』竹内龍人(2014年04月28日)


【編集後記】

◆本日の「Kindle日替わりセール」から。

B01C3P4G8G
コーヒーの科学 「おいしさ」はどこで生まれるのか (ブルーバックス)

過去のセールでも人気のあったコーヒー本は、中古が値崩れしていますが、送料を考えるとKindle版がお得。

B0BMTDP8XB
誰でもできるのにほとんどの人がやっていない 科学の力で元気になる38のコツ

この手の科学的自己啓発書がお得意な堀田秀吾さんの作品は、Kindle版が400円弱お買い得。

B0CYH1PYZQ
A09 地球の歩き方 イタリア 2024〜2025

「地球の歩き方」シリーズのイタリア編は、Kindle版が2000円弱、お得な計算です!


【編集後記2】

◆一昨日のの記事で人気が高かったのは、この辺の作品でした(順不同)。

B0BQWCPZTX
うまくいっている会社の非常識な儲け方

参考記事:【マーケティング】『うまくいっている会社の非常識な儲け方』おじま優來(2023年06月10日)

B00E87F7T0
「会議ファシリテーション」の基本がイチから身につく本 【イチから身につく本】

参考記事:【会議術】『「会議ファシリテーション」の基本がイチから身につく本 【イチから身につく本】』釘山健一(2017年07月03日)

B00E8VQT0W
プロ弁護士の「心理戦」で人を動かす35の方法

参考記事:【交渉術】『プロ弁護士の「心理戦」で人を動かす35の方法』石井琢磨(2013年07月29日)

B0091P6P1S
なぜ、部下はリーダーの足を引っ張るのか?

よろしければご参考まで!


この記事のカテゴリー:「私と100冊の勉強本」へ

「マインドマップ的読書感想文」のトップへ

スポンサーリンク