2024年05月27日
【マインドフルネス】『心が整うマインドフルネス入門 〜ビジネスエクゼクティブが実践するニーマルメソッド〜』ニーマル・ラージ・ギャワリ
心が整うマインドフルネス入門 〜ビジネスエクゼクティブが実践するニーマルメソッド〜
【本の概要】
◆今日ご紹介するのは、昨日の「Kindle本 ポイントキャンペーン」の小学館分の記事でも一番人気だったマインドフルネス本。サブタイトルにもある「ニーマルメソッド」のやり方やその効果等、学ぶべき点が多い1冊でした。
アマゾンの内容紹介から一部引用。
マインドフルネスを実践し、「今」に意識を向ける。すると脳が休まり、あなたの内側の様々な力が引き出されます。その結果、あなたの日常が、よりよい方向へと変わり始めます。“脳の緊張がとれる”、“ストレスが軽減する”、“集中力がアップする”など実証されている10の効果を紹介しながら、わかりやすい実践法を解説していきます。ネパールの瞑想家の家系に生まれ、世界20カ国でトップエグゼクティブやセレブリティへ瞑想やヨガを教えてきた、瞑想の大家、ニーマル先生のメソッドによる真のマインドフルネス法をこの一冊で習得できます!マインドフルネスの素晴らしい世界を体験しましょう!
中古に送料を加算すると定価を上回りますから、このKindle版が800円強お買い得となります!
【ポイント】
■1.脳の緊張が取れるマインドフルネスは、「今、ここ」に意識を完全に集中すること。食べる、飲む、本を読む、メールを打つなど、自分が今やっていることだけに意識を合わせ続けます。それ以外のことに気を取られることはありません。
これは先程のスマホのたとえで言うと、ひとつのアプリだけが動いている状態。他のアプリは立ち上がっていないので、その分、メモリやバッテリーを休ませることができます。
つまり、日常の作業や行為をマインドフルネスに行えば、その間、私たちの脳は休むことができるということ。常にフル回転で緊張状態にある脳を、リラックスさせることができるのです。
■2.日常の行為を意識的に行う
「気づき」とは、意識を「今」に完全に向けている状態です。私たちの意識が「今」に向いているときは、必ず五感を使っています。
例えば、お茶をガブ飲みするのではなく、意識を向けながら飲もうとすると、そのお茶がどのくらい温かいのか、またはどのくらい冷たいのか、味や香りはどんな具合なのかといったことにおのずと気づくでしょう。これが、五感を使うということです。
現代に生きるみなさんは残念ながら、五感を使えていないことがほとんど。たとえ自分では使っているつもりでも、感覚が鈍化してしまっているので、100パーセントは使えていないのが現実です。
そのため、「気づき」の力を高めるには、毎日の暮らしのなかで、「五感を使って自分が今、何をしているのかを観察する」というトレーニングを行っていくのがベストです。
■3.アファメーションで1日を始める
アファメーションとは、ポジティブな自分の状態をイメージし、それを言葉で宣言することです。朝、起きたら、「私は今日、穏やかな気持ちで過ごします」「私は今日、みんなに笑顔で挨拶をします」など、心の中でアファメーションをしてから一日をスタートすると、朝から夜まで、ポジティブなムードを保つことができます。(中略)
朝、ギリギリの時間に設定したアラームで飛び起きて、急いでトイレに行き、コーヒーを淹れながら歯を磨いて……と、一つひとつのことに意識を向けないまま、バタバタと自動運転のように過ごしたら、どうなるでしょうか。あなたの一日は朝のムードのまま、「あれもこれもやらなきゃ!」といった具合に慌ただしく過ぎていくでしょう。
■4.自分の身体、思考、感情を観察する
具体的にどのように行うのかと言うと、まず、身体を観察します。コリや痛みがあるとしたら、それがなぜ起きているのかを見ていきます。(中略)
次に、思考を観察します。例えば、ポジティブな思考が8割でネガティブな思考が2割なのか、または逆なのか。どんな状況のときにネガティブ思考になりやすいのかなど、自分の思考の癖を見ていきます。
最後に、感情を観察します。練習を始めて間もないうちは、自分に「今、何を感じていますか?」と問いかけても「特に何も感じていません」という答えが出てくるかもしれません。それは実は、よくないことです。「よくわからない」「何もない」と感じるのは、あなたが無意識に生きているから。自分に意識的に向き合えるようになれば、「静かです」「平和です」といった答えが出てくるようになるでしょう。
こんなふうに、毎日、自分の身体、思考、感情を観察する。これが、脳の持つ「気づき」の力を高めるのに最適の練習法です。
■5.片鼻呼吸で心を整える
・床にあぐらで座るか、椅子に腰かけます
・右手の人差し指と中指を折り曲げて親指のつけ根につけます。右手の親指は右鼻腔、薬指と小指は左鼻腔を開閉するために使います
・右手の親指で右鼻腔を閉じ、左の鼻腔から7秒吸って★
・右手の薬指と小指で左鼻腔を閉じ、親指を外して右鼻腔から7秒吐きます
・そのまま右鼻腔から7秒吸います
・右手の親指で右鼻腔を閉じ、薬指と小指を外して左鼻腔から7秒吐きます
・以上が1サイクルです。★に戻って、6〜10サイクルほど繰り返して普通の呼吸に戻します
【感想】
◆アマゾンの評価平均が「4.7」と高めなのも納得の1冊でした。まず、著者のニーマル・ラージ・ギャワリ氏については、全然知識がなく、かつ、本書のアマゾンのページにも紹介がなかったので、Wikipediaから一部引用しますと。
ニーマル・ラージ・ギャワリ - Wikipedia
22歳でアローギャ・アシュラムでハタヨガの博士号を取得。トリブバン大学経営学科を卒業。約30年間、世界20カ国でヨガ・瞑想を指導し、2003年に来日。とあります。
5000年前から伝わるヴェーダ哲学を現代に合わせてアップデートした「ニーマルメソッドR︎」を開発・普及するほか、メディテーションやマインドフルネスの手法を多数提供。
実は私は、マインドフルネスと瞑想の違いを、宗教的な要素の有無(多さ)なのかと考えていましたが、双方に詳しいニーマル氏によると、全然別物。
まず、 マインドフルネスとは何か、あらためておさらいすると、五感を使って、自分が今やっていることに完全に意識を向けている状態のことです。
一方、 瞑想は何かというと、自分の内側に完全に意識を向けている状態を指します。もちろん、詳細についても触れられていますから、本書にてご確認を。
マインドフルネスが五感を使うのに対し、 基本の瞑想では目を閉じたり、雑音が耳に入らない場所を選んだりして、五感を使わないようにします。
◆また本書は「理論」と「実践」「応用」と段階を踏んで解説されており、まず第1章は「理論」として、「マインドフルネスで得られる効果」を解説してくれています。
上記ポイントの1番目の「脳の緊張が取れる」というのは、この第1章にある「仕事も人間関係もうまくいくマインドフルネスの10の効果」の中の1つ。
残りの9つの効果についてもハイライトを引きまくっていますが、そのうちの1つである「忍耐力がつく」というのは少々意外でした。
なんでもマインドフルネスを実践すると、状況を俯瞰する力が身につくので、どんなときでも忍耐強くいられるのだそうです。
続く第2章のテーマは「気づき」であり、マインドフルネスはまさにこの力を高めてくれる模様。
確かに上記ポイントの2番目にあるように、日頃、無意識にやっている行為を意識的に行うことで、トレーニングができそうです。
なお、この章では具体的に「歯を磨く」「シャワーを浴びる」「コーヒーを飲む」といった行為を、「マインドフルネスに」行うためのアドバイスが付されていますので、こちらもお見逃しなく。
◆一方第3章のタイトルは「ポジティブ思考を習慣づける」というもの。
よくある自己啓発書のようかと思いきや、人は本来が「ネガティブ」なので、意識的に「ポジティブ思考」でいる必要があるのだとか。
そこでこの章で登場するのが「ポジティブ思考を習慣づける8つの方法」。
上記ポイントの3番目の「アファメーションで1日を始める」というのもその中の1つです。
というか、朝、ギリギリまで寝ていて、慌てて支度をして家を飛び出しているようでは、ポジティブ思考になれるハズもありません(自戒を込めて)。
また、割愛した中にあったのが「過去や未来にとらわれず、『今』に集中する」という方法。
確かに「過去」や「未来」にとらわれていると、自然にネガティブになってしまいますから、こちらも意識したいところです。
◆そして国内外のトップエグゼクティブが行っているというトレーニングが、上記ポイントの4番目の「自分の身体、思考、感情を観察する」。
考えてみたら、私自身、自分のことを観察した記憶がありませんでしたし、結構目からウロコでした。
なお、詳細なやり方については、本書の続く部分で図入りで細かく解説されていますので、こちらをご参考になさって下さい。
同じくマインドフルネスの詳細な解説が展開されているのが、本書の第5章です。
上記ポイントの5番目の「片鼻呼吸」はここからのTIPSなのですが、これは私自身試してみようかと。
さらに第6章は「ビジネスの悩みをマインドフルネスで解決!」という形で、「応用編」が展開されています。
「収入を増やしたい」「職場に苦手な人がいる」といった、一見マインドフルネスとは関係なさげな悩みまで対処してくれていますから、こちらも要チェックで。
今一度マインドフルネスを身につけたい方に!
心が整うマインドフルネス入門 〜ビジネスエクゼクティブが実践するニーマルメソッド〜
第1章 理論 マインドフルネスで得られる効果とは
第2章 実戦 まずは「気づき」の力を高めよう
第3章 実戦 ポジティブ思考を習慣づける
第4章 実戦 本来の能力を発揮し続けるために
第5章 実戦 瞑想で潜在能力を引き出し、さらなる成長へ
第6章 応用 ビジネスの悩みをマインドフルネスで解決!
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【編集後記】
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【編集後記2】
◆一昨日の「Kindle本 ポイントキャンペーン」の東洋経済新報社分の記事で人気が高かったのは、この辺の作品でした(順不同)。外資系データサイエンティストの知的生産術―どこへ行っても通用する人になる超基本50
参考記事:【知的生産術】『外資系データサイエンティストの知的生産術―どこへ行っても通用する人になる超基本50』山本康正,松谷 恵(2024年05月24日)
場の論理とマネジメント
BCG流 プロフェッショナルの仕事力
ドラッカーと論語
よろしければご参考まで!
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