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2024年05月24日

【知的生産術】『外資系データサイエンティストの知的生産術―どこへ行っても通用する人になる超基本50』山本康正,松谷 恵


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外資系データサイエンティストの知的生産術―どこへ行っても通用する人になる超基本50


【本の概要】

◆今日ご紹介するのは、今月の「Kindle月替わりセール」でも注目の1冊。

しかも、まだ版元の東洋経済さんをご紹介していないものの「Kindle本 ポイントキャンペーン」の対象でもあるため、ダブルで値引されて、実質「73%OFF」という激安設定になっております。

長くなりますが、アマゾンの内容紹介から。
今後、テクノロジーの進化のスピードが加速していくことは間違いありません。新しい形の仕事のスタイルへの期待よりも、「生成AIに仕事を奪われるのでは?」と不安を抱いている人のほうが多数派ではないでしょうか。
しかし、どれだけ画期的な技術が登場しようとも、それはあくまでも手法のアップデートであり、本質的なものではありません。最も重要なことは、あなたの思考と判断に、どのようなエンジンを据えるかです。
本書で解説するデータサイエンス思考は、そのエンジンとしてふさわしい役割を必ず果たしてくれるはずです。ただし、データサイエンスは思考だけにとどまりません。現実に実装してこそ、その真価が発揮されます。会社に、社会に、新しい価値を生み出す知的生産術なのです。
本書は、そのために必要なことを、データドリブン企業の最前線で働いてきた二人の経験と知見をもとに、データサイエンスの知識がないビジネスパーソンでも、サステナブルな武器として役立つことを選び抜いて書きました。
本書で述べた項目の多くが、データサイエンティストだけが学ぶ特殊な内容ではありません。どの会社でも、当たり前のように求められていることだと思います。しかし、世界の最先端企業が高額の報酬を提供するデータサイエンティストは、本書でまとめた基本的なことを習慣にしている人たちなのです。

前述のようにお値打ち価格ゆえ、このKindle版の方が600円以上お買い得となります!





Big_Data_Prob / KamiPhuc


【ポイント】

■1.データリテラシーを高める3つの問いかけ
●問いかけ(1)何が起きたのか?(把握)
 まずは集めたデータをもとに課題の事実確認を行いましょう。あなたが新商品の開発担当者であれば、自社の既存商品のどこに顧客は不満を持っているのか、顧客は誰なのか、競合他社と比べてどのような位置にいるのかを精査しましょう。
●問い掛け(2) なぜそうなったのか?(因果)
 課題を一旦把握できたら、次はWHYを考える番です。なぜそうなっているのか、売上が落ちたのは商品改変のインパクトなのか……、全体の傾向をつかみ、因果関係をデータから明らかにしていきます。
●問い掛け(3)どうすればいいのか?(予測・提案)
 データ全体の傾向と特徴をつかみながら相関関係や因果関係の可能性を読み取ることで、次に取るべき一手が考えやすくなります。新商品開発であれば、新規顧客がどの程度見込めそうか、獲得しやすい特性は何かがある程度予測できるはずです。


■2.違和感に反応する力を鍛える3つの習慣
習慣ー舛世韻任覆、量も大切にする
 違和感とは、解きほぐせば「過去の自分のデータベースと突き合わせたときに生じる引っ掛かり」です。つまり、データベースの大量かつ多種多様なストックがある人ほど、違和感にも必然的に気づきやすくなります。
習慣▲┘蕁爾皺礎佑里△襯ぅ鵐廛奪箸琉貅錣搬える
 最初は、バイアスの入った適切でない結果に飛びついてしまうなど、失敗をするでしょう。でも、その失敗も貴重な経験です。失敗を経ることで、ある種類のデータを扱う際や手法を用いる際の留意点やポイントに自ら気づけるようになります。小さな失敗を重ねることは無駄ではなく、心に留めることで自身の知見となります。
習慣データは常に疑ってかかる
 データが洗練されてくるほどに、偏りや外れ値、異常値など、そのデータ自体の違和感は少なくなります。また、そのデータが示唆する事象の整合性も高く見えるため、適切な結果に行き着くには鋭い観察力が求められます。
 目の前のデータをそのまま受け取るのではなく、常に疑ってかかる。それくらいのスタンスが重要です。


■3.100の失敗から1を知る
 データサイエンス思考を高める上では、アウトプットを積極的に行い、エラーが出るごとに、その失敗に学ぶ。データサイエンティストとしてもビジネスパーソンとしても、それが一番確実な成長の道です。
 なぜ失敗したのか? その原因を究明する視点を持つことは、データベースの信頼性を増すことにつながります。
 失敗の事例をたくさん見聞きすれば、状況に対する知識が比例して高まります。
 それでも、いつまでも座学で知識をインプットしているだけでは、成長の伸びはいずれ鈍化します。インプットだけの学びは「失敗のしようがない」学び、安全圏の学びと言ってもいいでしょう。
  学生であればそれでもかまいませんが、ビジネスパーソンの場合はアウトプットで得た結果を活かして、インプットした知識に肉付けと修正を加える。本書でも紹介しているIPDACサイクル を回していくことは、現実に使えるより深い知見を得る過程でも重要です。


■4.曖昧な指示は意味を持たない
 ChatGPTが話題になったとき、「こんなもの全然使えない」と文句を言っていた人は、おそらく曖昧でぼんやりしたプロンプト(指示)を打ち込んでいたのではないでしょうか。
 要件を整理した的確なプロンプトであれば、ChatGPTは驚くほどの成果を上げてくれます。しかし、「自分に合わせろ」という主観的で一方的な文章の押し付けでは、AIとのコミュニケーションも成り立ちません。自己本位で暴投ばかりするピッチャーの球は、AIも人間もなかなかキャッチできなくて当然です。
 データサイエンスの世界やエンジニアの開発現場では、曖昧な指示は意味を成しません。曖昧な表現は使わず、数字は具体的に、制約や前提があるのなら明確に指示するのがコミュニケーションの基本です。


■5.レファレンスワークで学びの深度に差をつける
 ノンフィクションや専門書、学術書、科学論文などは、巻末に出典や参考資料、先行研究をざーっと並べた参考文献のリストが記されています。研究論文などではこれらの参考文献をレファレンスと呼ぶのですが、そこで紹介されている参考文献に実際に当たってみることは、学びを次のレベルに引き上げるために有効です。
 ある技術や研究テーマ、トピックについての源流をたどっていくバックグラウンドリサーチと言ってもいいでしょう。研究者にとっては基本中の基本ですが、学ぼうとするすべての人にとって有効な手段になります。
 ここで示す「文献」とは、特定のテーマや分野において教科書的に使われる名著と呼ばれるものや、直接の情報源となる一次資料のことです。その領域の現時点までの変遷やまとめ、過去のマイルストーンを探っておくことは、学びの基盤を築くために欠かせないプロセスなのです。


【感想】

◆本書を読み終えてまず思ったのが、予想以上に読みやすかったということ。

タイトルに「データサイエンティスト」と入っていますし、さすがに数式が出てきてイミフになることはないと信じていましたが、1冊を通して読まなくとも、単元ごとに読んでも理解できるタイプの作品でした。

この辺はサブタイトルに「どこへ行っても通用する人になる超基本50」とあるように、いわゆるTIPSを列挙するフォーマットだからでしょう。

東洋経済さんらしからぬ作り……と言いつつ、よく考えたら大昔にバカ売れしたこの本も東洋経済さんでしたっけ。

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IDEA HACKS!

参考記事:「IDEA HACKS!」原尻淳一 ・小山龍介(著)(2006年07月29日)

また、割愛した中に「スキルはトレンド、思考法はサステナブル」というお話があり、要はデータサイエンスの高度な分析スキルの習得を今から目指しても、スキル自体はいつかは移り変わるトレンドである、と。

それよりもサステナブルであるデータサイエンス思考を身につけよ、ということで、本書全体を通じて、スキルよりも考え方に重きが置かれている印象を受けました。


◆というわけで、さっそく第1章のテーマがその「データサイエンス思考」です。

この章はハイライトを引いた部分が多かったのですが、データからストーリーを導き出すために、身につけておきたいのが、上記ポイントの1番目の「3つの問いかけ」。

それぞれ「WHAT」「WHY」「HOW」ということで、この順番に考えていくことになります。
 最も大事なことは、これら3つの問い掛けを継続することです。新たなデータが取得されることで、それぞれの問いに対する洞察は深く、精度は高くなります。結果、自社のビジネスの解像度が高まり、打ち出す施策の有効性は上がります。
なるほど確かに!

続く第2章のテーマは「インプット」であり、こちらも大事なお話が多々ありましたが、重要度(本書は50のTIPSごとに重要度が★で表されています)MAXである「違和感を見逃さない」から抜き出したのが、上記ポイントの2番目。

確かに大量の情報量は確保しつつ、それらを処理する過程においてエラーをしたとしても、それを糧として成長するのが王道のようです。

そしてその繰り返しの先には「データを疑ってかかれる」観察力が得られる次第。


◆一方、第3章は「アウトフット」にフォーカスしているのですが、そこでも重視されるのが失敗やエラーです。

上記ポイントの3番目にあるように、失敗の原因を究明する視点が、データサイエンス思考においては重要とのこと。

なお、引用部分の最後に登場するIPDCAとは、通常のPDCAの先頭に「I」(Issue/課題)を付け加えたものです。

このIPDCAの詳細については、本書の第1章で触れられていますので、そちらをご覧いただきたく。

さらに第4章の「コミュニケーション」からは、上記ポイントの4番目の「プロンプト(指示)」のお話を引用しました。

そもそも日本語自体が論理的では無い分、プロンプトには向いて無さげなのですが、実はこれ、AIに対してだけでなく「違う部署の人」についても同じかと。

意外とChatGPTを使いこなせるようになると、普段の日本語も論理的な構造になるかもしれませんね。


◆最後のポイントの5番目は、第5章の「マインドセット」からのもの。

色々と学んでいるうちに、壁にぶち当たったら、このようにレファレンスワークを行うのが良いそうです。

具体的には、学術書(ある学問分野についての専門書)がオススメだとか。

テーマによっては大学1年生レベルの専門書からありますから、必要に応じて試してみてください。

……というわけで本書は、データサイエンティストの「心構え」や「基本」を学べる入門書として位置づけても良いと思います。

ただし、逆に「これ1冊読めばデータサイエンティストになれる!」という趣旨の作品でもないのにはご留意を。


AI時代の知的生産術がここに!

B0CLG57T5H
外資系データサイエンティストの知的生産術―どこへ行っても通用する人になる超基本50
第1章 データサイエンス思考──この基本が付加価値を高める強力な武器になる!
第2章 インプット──仕事ができる人は情報収集を仕組み化する!
第3章 アウトプット──インプットした情報を価値に変える基本ワザ!
第4章 コミュニケーション──IPDACの好循環を生み出す必須スキル!
第5章 マインドセット──働き方も、生き方も、自分で決める人になる指針!


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【編集後記】

◆本日の「Kindle日替わりセール」から。

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あなたの話はなぜ「通じない」のか (ちくま文庫)

コミュニケーション本の名著は、中古が底値なのですが、送料以下のお値段なのでKindle版の方がお得。

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ステキなお金持ちさんがやっている70のお作法

米国公認会計士の著者によるお金本は、中古が定価を上回るため、Kindle版が1100円弱お得な計算です!


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Posted by smoothfoxxx at 08:00
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