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2024年05月03日

【読書術】『本当に頭のいい人が実践している AI時代の読書術』藤井孝一


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本当に頭のいい人が実践している AI時代の読書術


【本の概要】

◆今日ご紹介するのは、先日の「未読本・気になる本」の記事でも一番人気だった読書術本。

著者の藤井孝一さんは、「週末起業」というフレーズで有名になりましたが、元はと言えばビジネス書の要約メルマガでファンを増やしてこられた方だけに、このテーマも納得でした。

アマゾンの内容紹介から一部引用。
本書は、本格化するAI時代に「本当に頭がいい人が実践している読書術」を、年間1000冊以上のビジネス書に目を通し、書評メルマガで日本最大級の読者数を持つ、本のスペシャリストがわかりやすく解説します。
読書で脳を鍛え、思考力を育む習慣を持つことこそが、AIとの共存で始まる未知の領域に備える手段であります。AI時代に生き残るのは「本当に頭のいい人」であり、読書は「人生を変えるきっかけ」をくれます。

中古はまだ値下がりしていない一方で、Kindle版は若干ですがお求めやすくなっています!





Reading / eekim


【ポイント】

■1.読書こそが脳を鍛える
 読書の効果は、思考の機会が増えること以外にも、色々あります。知識や 語彙 力が増えることはもちろん、想像力が向上する、コミュニケーション能力が向上するなどです。たしかに、AIが即答してくれる時代に、知識や語彙を増やすことを目的とした読書の重要性は低下するかもしれません。それでも、考えるためには一定の知識や語彙は必要です。これらは思考の材料であり栄養なのです。そうした知識や語彙も読書で吸収することができます。
 それに、知識量や語彙力でAIと競うことが難しくても、拙い知識や語彙力では、うまくAIを使いこなすことさえできません。また、AIが導く答えの正誤も判断できません。読書で知識や言葉を学ぶことで、それらは生きた情報として脳にインプットされます。
 そうして、知識や語彙が増えれば、アウトプットする会話や文章の質があがり、コミュニケーション力が向上します。他者からの見方も変わってきます。知識量や語彙力は、人間同士の交流においても重要な役割を果たすのです。


■2.読書メモの具体的な作成方法
 作成の様式は自由です。私は、A4の紙を一枚用意して横に置き、それをホワイトボードに見立てて書き出していきます。書籍の主要なポイントやキーワードを抽出し、各章やセクションの主要なアイデアやメッセージを抽出します。
 その際、重要な引用を記録します。内容をすべて書き出すというよりは、自分にとって印象的だったものや重要と思うもの、影響力のありそうな箇所を引用して記録します。また内容を自分の言葉で表現しなおすこともあります。
 なお、メモは簡潔に、できればA4一枚にまとめるようにしています。長すぎると作成に労力を要します。後で見直す際も一覧できたほうが便利です。作ればわかりますが、読書メモは簡潔に作るほど難しく、それが思考力の鍛錬にもなります。また、単なる著者の意見の要約にとどまるのでなく、自分の意見や考察も加えれば内容の理解が深まります。
 なお、 読書メモは手書きをおすすめします。手書きのほうが早く、パソコンではかえって時間がかかるからです。


■3.本のキモは冒頭にある
 書籍は、数百ページにわたる分厚い体裁ですが、書き手としてイイタイコトは、たった一言に集約されるのがふつうです。そして、それは冒頭に記述されているのが普通です。
 ただ、それでは本として成り立ちませんから、主張を裏付けたり、強化したりするための具体的な事例やエピソードや実践方法などを付け加えていきます。
 私は、多くの著者と親しくさせていただいていますが、会話の中で本の書き方について話題になることもあります。そこで皆さん一様におっしゃるのが「イイタイコトは、先に書く」ということです。たしかに、全部読んで、ようやく「イイタイコト」がわかるような本では買ってもらえません。イイタイコトやキモの部分は「つかみ」にあたる「はじめに」や第一章、せいぜい第二章までに書くという人がほとんどです。もちろん例外もあります。それでも、音楽のイントロも省略されるタイパ時代です。この傾向はますます強くなると思います。


■4.要約力を鍛える
 人に話す時は、本の内容を要約してから話すことになります。要約とは「要するに何が書いてあったのか」を簡潔にまとめることです。この要約力は、ビジネスの世界では強力な武器になります。私は、経営コンサルタントになった時、この要約力を徹底的に鍛えられました。(中略)
 この要約力、すなわち要点をまとめるスキルは、訓練すれば誰でも身につけられます。ただし練習は必要です。その練習方法として読書は最適です。当初、私も苦手で、訓練を徹底的にやりました。その時、使ったのが書籍でした。本を読んだら、その内容を必ず要約することを習慣にしたのです。読みながら「この項目は何を言いたいのか」「この章は何を言いたいのか」を考えながら読み、最終的に「この本は何を言いたいのか」と要点を集約していきます。


■5.人間関係の大切さを改めて教えてくれる本『残酷すぎる人間法則』
 AIが普及して、仕事の多くをAIが担うようになれば、私たちはいっそう意識して、深く人間と関わらねばならなくなるかもしれません。そんなことを考えさせてくれる本です。人間関係の意外な真実と戦略を集めてあります。人間関係の常識を覆します。
 たとえば、人は誰もが1日に200回ウソをつかれているといいます。かと言って、相手のウソに騙されないようにウソを見抜く力を高めるのは間違っていると言います。なぜなら、人間はウソを見破るのが苦手で成功率は平均 54%しかないからです。それより、相手のウソをつく能力を低下させることに取り組むほうがいいと本書は教えます。
 また、人間は他人の気持ちを2割しか読み取れないそうです。だから、相手の心を読むことより、本音が出やすい環境を作ることに重点を置いたほうがいいといいます。

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残酷すぎる人間法則


【感想】

◆読書術本としては、非常によくまとまった良書だと思います。

ただ、そもそも本書の表紙でもっとも目立つのは「AI」の2文字であるのに、本書の内容は正直、「AI」に特化しているとは思えなかったかな、と。

確かによく見ると(見なくても)、書かれているのは「AI」そのものではなく「AI時代」という「環境」「時代感」です。

ちなみに本書のかなり最初の方(第1章の前の方)に
私も、企画書づくりや議事録作成、原稿起こし、テストの採点など、これまで社内外のスタッフにお願いしていた仕事を、すでにChatGPTに指示しています。月々わずか数千円で、瞬時に一定水準のアウトプットをしてくれます。つまり、これまでそのような仕事をお願いしてきた人たちは仕事を失ったのです。同じような仕事をしている人たちは、淘汰されていくと思います。
とあったのを、私はてっきり藤井さんが「ChatGPTをも活用した読書術」(詳細不明)を展開すると思ったのが、実は後半部分の「同じような仕事をしている人たちは、淘汰されていく」という現状にフォーカスしていた模様。

それが上記ポイントの1番目にあるように、AI時代においてこそ、読書で脳を鍛える、ということなんですよね。


◆続く第2章では、具体的な読書の方法を指南してくれています。

たとえば藤井さんは、読書家によくある「アナログ的に本を汚す派」で、本の余白にメモすることを推奨。

それを踏まえて作るのが、上記ポイントの2番目の「読書メモ」です。

これはちょうど10年ほど前に出されたこの本でも、行われていましたっけ。

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読書は「アウトプット」が99%: その1冊にもっと「付加価値」をつける読み方 (知的生きかた文庫)

参考記事:【読書術】『読書は「アウトプット」が99%: その1冊にもっと「付加価値」をつける読み方』藤井孝一(2014年01月02日)

ちなみに藤井さんは、メモを記した本自体を裁断して自炊することで、デジタルとアナログの両方のいいところを取り入れていたようです。

……って今となっては「自炊」なんて言葉は、若い世代では知らない人の方が多いと思いますが。

自炊 (電子書籍) - Wikipedia


◆一方第3章では、「頭が良くなる本はこう選ぶ」と題して、選書の方法を解説してくれています。

これに関しては、かなり前に書かれたこの本でも、詳しく触れられていました。

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投資効率を100倍高める ビジネス選書&読書術

参考記事:【Amazonキャンペーン有】「投資効率を100倍高める ビジネス選書&読書術」藤井孝一(2008年10月27日)

正直、結構ネタがかぶっていますが、今般初めて知ったのが上記ポイントの3番目の「イイタイコトが冒頭にある」というお話。

もちろん、そういうモノだとは思っていたものの、多くの著者さんが一様に言われているのであれば、選書の際に参考にしたいところです。


◆さらに第4章の「頭が良くなる読書の活かし方」では、「読書」で得た知識や経験を、実際にどう活かすかについて解説。

実際にセールスしたり、起業するのはハードルが高いですが、まずは「本の内容を人に話す」辺りが手ごろでしょう。

そこで上記ポイントの4番目にあるように「要約する」必要がありますし、回数をこなすことで要約力が鍛えられること必至。

特に藤井さんの場合は、それをメルマガで発信することで、ご自身のブランド構築をされたわけですから、説得力があります。

……ただ、どうせ要約するなら、まずChatGPTにやらせて、それと比較するとか(本の全文をどうやって確保するかは別として)、AIっぽいことをさせて欲しかったかも。


◆なお、上記ポイントの5番目は本の紹介になりますが、こちらは第5章の「私が読んできた名著たちおすすめ30冊」から抜き出したもの。

本当は1冊ずつもっと長文のレビューが付されており、まさに藤井さんの本領発揮といった感じです。

ちなみに全30冊のうち、日本人著者は7冊のみで、やや海外偏重気味のラインアップ。

また、当ブログでレビューしているものが7冊、読んだもののレビューしてないものが2冊と、私にしては高消化率だったのも意外でした。

……おかげで普段なら、レビューした作品を列挙するところなのですが、なまじ多いのでネタバレ自重せざるを得ず。

いずれにせよ、この30冊はいずれも読む価値のある名著なのは、間違いないと思います。


読書好きなら要チェックの1冊!

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本当に頭のいい人が実践している AI時代の読書術
第1章 AI時代の読書
第2章 こう読めば、頭が良くなる
第3章 頭が良くなる本はこう選ぶ
第4章 頭が良くなる読書の活かし方
第5章 私が読んできた名著たちおすすめ30冊


【関連記事】

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【オススメ!】『インプット・アウトプットが10倍になる読書の方程式』羽田康祐k_bird(2021年07月18日)

【読書術】『外資系コンサルが教える 読書を仕事につなげる技術』山口 周(2015年10月18日)


【編集後記】

◆本日の「Kindle日替わりセール」から。

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地球の歩き方 E03 イスタンブールとトルコの大地 2019-2020

内容紹介でも分かりにくいのですが、どうもこの本『 E03 イスタンブールとトルコの大地 2019-2020 【分冊】 1 イスタンブールとその近郊』『地球の歩き方 E03 イスタンブールとトルコの大地 2019-2020 【分冊】 2 トルコの大地 エーゲ海沿岸 地中海沿岸 アナトリア 黒海沿岸』の合本版のよう。

この2冊合わせて「499円」というお値段ですから、Kindle版の方が1500円弱お得となります!


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Posted by smoothfoxxx at 10:00
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