2024年03月22日
【健康】『「長生きする人」の習慣、ぜんぶ集めました。』工藤孝文(監修)
「長生きする人」の習慣、ぜんぶ集めました。 (青春新書プレイブックス P 1209)
【本の概要】
◆今日ご紹介するのは、先日の「未読本・気になる本」の記事の中でも、個人的に読むつもりでいた健康本。さまざまな分野から合計120ものTIPSを集めた1冊です。
アマゾンの内容紹介から。
健康で長生きする人と、そうでない人の違いは、日頃の習慣にあるのです。本書は、ただ長生きだけでなく、健康寿命の長い人の習慣を、食べ方、メンタル、睡眠、ケア、運動、考え方、など、さまざまな側面から紹介する。
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【ポイント】
■1.「ありがとう」と何度も口にするインスタントコーヒーで知られるネスレ日本が、「ありがとう」をテーマに、全国の男女1000人を対象にアンケートを行った。
寄せられた回答のなかでも興味深いのは、ストレスと「ありがとう」の関連性だ。1日に「ありがとう」を20回以上言う人の36.6%が、ストレスを感じても1日たったら忘れられると回答した。これと対照的だったのが、日ごろ「ありがとう」をまったく言わない人。そのなかの40.5%もの人が、ストレスを感じるとすぐには忘れられず、1週間以上引きずっているという結果になったのだ。「ありがとう」を20回以上言う人のなかにも、やはり1週間以上引きずる人はいたのだが、その割合は25.8%にとどまった。
アンケートの結果を見ると、日常的に「ありがとう」と何度も口にする人ほど、ストレスを軽く感じるのは明らか。交感神経がたかぶる頻度も少ないだろうから、血管などの体に対するダメージも抑えられる。
■2.ダイエットしなくともベジ&ミートファースト
ベジファーストやミートファーストは、ダイエット方法としてとらえられることが多いが、健康で長生きするためにも有効な食べ方といえる。
血糖値の急上昇・急降下は、近年、「血糖値スパイク」という言葉でも表現される。スパイクとは「とげ」の意味。血糖値の動きをグラフにしたとき、一気に上がって下がるところが、まさしくとげのように示されるからだ。
血糖値スパイクが起こると血管に大きな負担がかかる。食事のたびに繰り返されると動脈硬化が進行し、心筋梗塞や脳梗塞、がんなどのリスクが高くなり、認知症にもなりやすいとされている。
また、血糖値が急上昇・急降下すると、脳の血管を流れる糖の量も不安定になる。このため、脳が疲れてしまって、うつの症状を引き起こしやすいこともわかってきた。本格的にうつ病を発症すると大変だ。東京大学の研究で、精神疾患の患者は平均寿命が20年以上短いと報告されている。
■3.1日1000歩でもいいからまず歩く
日本では「中之条研究」といわれる調査がよく知られている。群馬県中之条町の高齢者5000人を対象に、15年にわたって生活行動データを集めたものだ。この研究によると、1日に早歩きのウォーキングを20分行い、トータルを8000歩にするのがベストだと結論づけている。
ただ、日ごろの生活を考えると、1日8000歩も難しそう……と思う人もいるだろう。そうした人は、まず1000歩増やすのを目標にしてみよう。
ポーランドのウッチ医科大学の研究で、1日に1000歩多く歩くだけで、何らかの原因で死亡するリスクが15%低下することが明らかになった。1000歩が難しい場合は、500歩増やそう。これでも心疾患の死亡リスクが7%下がるという。
健康長寿を手に入れた人は、早死にする人と比べると、より多く歩く人生をおくってきたはずだ。まずは500歩、1000歩増やすことからはじめて、1日8000歩を目指してみよう。
■4.中高年のイヤホン使用は慎重に
最近、音楽を聴くツールとして、スマートフォンが圧倒的に主流になった。中年以降の人でも、移動中などにイヤホンを使っている人は少なくない。しかし、ある程度年齢を重ねた人の場合、難聴を一層進行させる恐れがあるので十分注意が必要だ。
難聴は老化現象の一種。耳の中で音を感じ取る働きをする有毛細胞が、加齢によって少なくなることから起こる。失われた有毛細胞は、残念ながら再生しない。こうして年を取るにつれて、だんだん耳が遠くなっていく。
そこで問題なのがイヤホン。耳に直接、大きな音が入り込むことにより、有毛細胞が傷ついて壊れやすくなるからだ。難聴はただ耳が聞こえづらいだけでは治まらず、認知症や転倒にもつながる厄介なトラブル。どうしてもイヤホンを使いたい場合は、まわりから話しかけられたときに聞こえる程度の音量を保つようにしよう。
■5.昼寝のしすぎも認知症を招く
睡眠が不足しているとき、昼寝をすると疲れが取れてスッキリする。しかし、日中に寝るのは短時間に限る。本当は眠る必要がないのに、たびたび長い時間、昼寝をしていると寿命が縮まり、認知症も発症しやすくなってしまう。
中国で行われた研究によると、1時間以上の昼寝をする習慣がある場合、昼寝をしない人と比べて、あらゆる死亡リスクが30%、心血管疾患の発症リスクは34%も高くなることがわかった。また米国の高齢者を対象にした追跡調査では、1時間以上の昼寝をする人は、1時間未満の人と比べて、アルツハイマー型認知症になる発症リスクが1.4倍になった。
昼寝はあくまでも、睡眠不足をフォローする短時間の眠り。休日の昼寝は気持ちいいものだが、眠り過ぎないように注意が必要だ。
【感想】
◆タイトルだけ見て「長生きする人」とあったので、さすがにアンチエイジング中心なのかと思いましたが、冒頭でも触れられているように、それ以外のTIPSも多々。結局、身体によいことをしていれば、その結果として長生きするので、どの健康本も結局、目指す方向は同じと言って、よいと思います。
そこで下記目次をご覧いただければお分かりのように、様々なテーマから言及が。
中でも第1章の「地域別」や、第8章の「偉人」という切り口は、類書ではあまり見られないものでした。
実際、地域で言うなら、沖縄がかつては日本一の長寿県だったのが、食生活の変化に伴い、平均寿命が短くなった(2020年の調査で女性が16位、男性が43位)のは広く知られるところ。
また、長生きの方では、京都の「すぐき漬け」や、長野県の「野菜」は、それなりに納得できました。
ただし偉人の方の長生きの秘訣は、葛飾北斎の「そばとユズ」や、渋沢栄一の「オートミール」等々、少々こじつけの感が強いと思いますが。
◆さて、上記のポイントを見ていくと、まず第2章の「こころ」から引用したのが、上記ポイントの1番目。
なるほど、「ありがとう」とよく口にする人ほど、ストレスを忘れやすいことがわかりました。
ただ、私自身、1日で20回以上も「ありがとう」と言うかと考えたら、どう考えても足りません。
これはきっと、普通だったらそこまで感謝するほどのことではなくとも、積極的に感謝しているのではないでしょうか?
ないしは、普段から感謝されている周りの人たちから、さらに感謝したくなるような扱いをされているのかもしれません。
もしそうなったら、ある種の相乗効果となって、無理をしなくとも「ありがとう」と言えている可能性はありますよね。
◆また、かなりのハイライトを引いたのが、第3章の「食生活」。
ただし、こちらはいわゆる食事系の健康本で、何度も登場しているTIPS(「朝食を摂る」「腹八分目」「納豆」「ニンニク」等)が数多く見られました。
もっとも、上記ポイントの2番目の「ベジファースト」「ミートファースト」は、通常ダイエット本でおなじみのもの。
……ご存知のない方のために申し上げておくと、それぞれご飯の前に野菜(ベジ)や肉(ミート)を食べることですが。
これが実は、「血糖値スパイク」にも効果があるため、さまざまな血液関係の疾病にも好影響があるわけです。
また、ここでは割愛しましたが、うつ病にも良いそうですから、痩せる必要がない方でも、積極的に取り入れていただきたく。
◆一方第4章は「体を動かす」ということで、これもまぁ健康を考えたら当然のお話です。
そして実は、この章でもっともページが割かれているのが、上記ポイントの3番目をはじめとした、ウォーキングのお話。
よく言われているのが、「1日1万歩」や「1日8万歩」なんですが、これがまた半端なく大変なのは、実践されてる方ならお分かりだと思います。
私は当ブログで何度も申し上げているように、ほぼ運動をしない生活を何十年も続けていたところ、昨年の健康診断で、内臓脂肪がかなりまずいことが判明しまして。
そこでここ数ヶ月、わざと歩く距離が長い通勤経路を使っているのですが、1日4000歩がやっとです。
それでもこのポイントの3番目を読んで、少しでも頑張って歩いていこうと思った次第。
◆さらに「長生き」とは直接関係ないものの、「健康寿命」を考える上では無視できない「認知症」にフォーカスしたのが、上記ポイントの4番目と5番目。
前者は第6章の「趣味」、後者は第9章の「NG項目」から抜き出しました。
まず、イヤホンはまさに私にとって当てはまるものだけに、音量を大きくしなくて済むように、急遽ノイズキャンセリングイヤホンを物色中です。
……過去何度か買って(値段の関係か)、満足できたものがなかったのですが、技術の進化で今なら違うのかも?
また、昼寝は夜の睡眠時間が完全に不足している私にとっては、必要不可欠なもの。
それだけに、長時間の昼寝が良くない、というのは結構ショックでした。
もちろん、平日にそんなに長時間の昼寝をすることはありませんが、たまに週末、2時間くらいの昼寝をしていたので、今後は気を付けたいと思います。
健康に長生きしたい方なら要チェックな1冊!
「長生きする人」の習慣、ぜんぶ集めました。 (青春新書プレイブックス P 1209)
第1章 長生きする「地域の人」の習慣、ぜんぶ集めました。
第2章 長生きする人の「こころ」の習慣、ぜんぶ集めました。
第3章 長生きする人の「食生活」の習慣、ぜんぶ集めました。
第4章 長生きする人の「体を動かす」の習慣、ぜんぶ集めました。
第5章 長生きする人の「メンテナンス」の習慣、ぜんぶ集めました。
第6章 長生きする人の「趣味を楽しむ」の習慣、ぜんぶ集めました。
第7章 長生きする人の「体を休める」の習慣、ぜんぶ集めました。
第8章 長生きした「あの偉人」の習慣、ぜんぶ集めました。
第9章 全部NG!「長生きできない人」の習慣、ぜんぶ集めました。
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【編集後記】
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