2024年03月14日
【会食ハック?】『ビジネス会食 完全攻略マニュアル すべての食事会を成功に導く最強の実務メソッド』yuuu
ビジネス会食 完全攻略マニュアル すべての食事会を成功に導く最強の実務メソッド
【本の概要】
◆今日ご紹介するのは、先日の「未読本・気になる本」の記事から、もっともお買い求めいただいている1冊。土井英司さんがメルマガで紹介されていたのを見て、個人的に気になってはいたのですが、当ブログの読者さんも同じだったようです。
アマゾンの内容紹介から一部引用。
★この本の通りにやるだけで、すべての会食・食事会を成功に導ける!
★徹底的に実務に則した誰でもできる「体系的なノウハウ」を全網羅!
★会食・送別会・歓迎会・懇親会・社内飲み会……面倒な幹事がラクになる必勝マニュアル!
★大手広告代理店出身・非体育会系・アルコールに弱い著者が、最大28回/月の会食経験から編み出したメソッド
★特別特典多数
◎珠玉の会食店リスト 全国300店超収録!
◎困った時の”ハズさない店”リスト 全国200店超収録!
◎手土産/プレゼントリスト 厳選70品超収録!
◎事前準備チェックリスト/一覧表 幹事必携!切り取って使える!
版元がダイヤモンド社さんであるにもかかわらず、Kindle版が「19%OFF」なのもポイント高いです!
New_WWP Bike Project No.024 / U.S. Embassy Tel Aviv
【ポイント】
■1.「自分が相手をどれほど大切にしているか」を伝える会食で最も重要なことは、「いい店を選んで上司やクライアントに満足してもらう」ことだと考える人も多いだろう。しかし、会食の店や場所の選定はもちろん重要なポイントであるものの、最重要事項ではない。ビジネス会食の本質は別のところにある。
結論から申し上げると、ビジネス会食の本質とは「自分がクライアントをどれほど大切にしているかを伝える」ことだ。言い換えれば、会食とは「ゲストが、自分や自社にとってどれだけ大切な存在であるかを間接的に伝える場」である。
つまり、「ゲストが喜ぶために、どれだけ想像力を働かせて場を用意したか」こそが、ビジネス会食における成功の重心だ。
これは、本書全編を通じた会食の本質であるので、よく心に刻んでほしい。「想像力と確固たる意志」が必要とされるのである。この本質は会食のみならず、あなたが参加するすべての食事会において共通する「核心」だと心得てほしい。
■2.目的によって選ぶ店も変わる
ビジネス目的は最上位の概念であり、その後の行動を決定づける。
たとえば目的設定を「クライアントからの情報収集に貢献する場」とするか、「2か月後に予定されている自社サービスの料金アップをクライアントに了承してもらい、競合への乗り換え阻止に貢献する場」とするかで、どういった会食店を設定すべきかも変わる。
前者であれば、相手が思わず情報を話したくなったときに気兼ねなく話せる個室で会食設定するのが望ましい。後者であれば和気藹々 と盛り上がるカジュアルな店、そして距離が近いオープン席を選択するほうがいいかもしれない。二次会ではカラオケを選択し、参加者の出身大学の応援歌を入れて肩を組んで盛り上がり精神的な繋がりを強固にする、といった仕切りも考えられる。
このような仮説を上司に対して投げかけることができれば、「会食に対して真摯に、前向きに取り組もうとしている」と評価されるに違いない。
■3.「手土産」と「プレゼント」の違い
よく「手土産」と「プレゼント」を混同されている方が見受けられるので、それらの違いについて私なりの定義をお伝えしたい。それぞれの定義は次の通りである。■手土産:ゲストの「ご家族」に向けた贈り物実はこの差は、想像以上に大きい。
■プレゼント:ゲスト本人に喜んでいただくための贈り物
ここでゲストのことを想像してみよう。
まず、ゲストはどのような日常生活を送っているだろうか。
ゲストは基本的に、忙しい。朝から必死で働き、夜は家族との時間を大切にしたいのかもしれない。だとすると、ゲストは家族で過ごすべき貴重な時間を今日の会食のために割いてくれているのだ。
そのことを、私たちホストは決して忘れてはならない。だからこそ、貴重な時間を頂いたお礼として家族に向けた手土産を渡すのだ。
■4.飲めない人は事前に店と「密約」を交わす
私、yuuuもアルコールに極めて弱い。広告代理店メディア担当という体育会系の極致の世界に身を投じながら、ビールを2杯も飲めばもうそれで限界に近いのである。もし「ソフトドリンクOK」の雰囲気の会食であれば、必ずそれを宣言しよう。
ただ、世の中そうもいかないときがある。その際、私の生存戦略は次の2つである。■自分のアルコール濃度を薄めてもらうよう予め店に依頼するそう、事前に店と交渉して「密約」を交わしておくのだ。会食当日に早く到着し、店側に相談しておくことをお勧めしたい。そうすれば、酔うことはなくなる。ウーロンハイ→ウーロン茶もOKだ。
■事前に自分がジンジャーハイを注文したら「ジンジャーエール」を出してもらうよう依頼しておく
■5.政治・宗教・プロ野球は「相手の出方をうかがう」
政治・宗教・プロ野球については古くからタブーとされている。わざわざ自分からするべき話でもないため、原則、控えよう。
ただし、この中でかなりの頻度で話題になるものがある。政治だ。ビジネス会食では踏み込んだビジネスの話をしないのが前提だ。そのためどうしても、経済政策に紐づく政治の話がたびたび出る。昨今のビジネス環境の変化に関する意見交換は頻繁に発生すると心得よう。
これを乗り越える一番よい対処法は、むやみやたらに持論を展開せずに、「相手の出方をうかがう」ことだ。相手の方針がわからない中で「どう思う?」と聞かれた場合は、「難しい話題ですよね。弊社の中でもなかなか意見が割れておりまして。〇〇さんはどのようにお考えですか?」と聞き返すのもいいだろう。
【感想】
◆自分が下戸で、かつ、ずいぶん前に会社生活から離脱していただけに、「会食」とは縁遠い生活を送ってきました。その割には、当ブログでは意外と「会食本」をレビューしており、それは下記の関連記事にもあるとおりです。
ただしそれらと比べても、本書は実用度で言うならかなり上。
というのも、ほとんどの著者さんが、成毛眞さんや山崎武也さんのように、サシで会食をされるような方ばかりであり、そこまで細かいお話(下見や予約の電話の入れ方等)には触れられていません。
一方、本書の著者であるyuuuさんは、本書が処女作であり、電通(おそらく)で鍛えられたビジネスパーソン。
仕事の関係上、多くの会食(最大28回/月)を経験した上で、「すべての会食・食事会を誰もが成功に導くことができる、徹底的に実務に即した体系的な会食ノウハウ=『会食メソッド』」を生み出していますから、これがもう、チェックリスト付きで細かいこと細かいこと……(褒めてます)。
◆たとえば、お店を選ぶにしても、私が考えるレベルでしたら、お料理のジャンルと価格帯で絞り込んだ上で、一番美味しいところに決めて終了でしょう。
ところがyuuuさんの場合、まず上記ポイントの2番目にあるように、まず「目的ありき」で考えます。
これも自分が主導者ならまだしも、上司から「お客さんと会食するから」と何気に振られた場合、何が目的かだなんて、普通わからないハズ。
それでも本書によると、そこは上司にしっかりヒヤリングをして、仮説を立てるのですからお見事です。
ちなみにヒヤリングに関しては、本書では「会食目的チェックリスト」なるものが収録されていますから、ご利用ください。
◆また「会食」と言っても、その場だけの問題ではない、と気づかされたのが、上記ポイントの3番目にある「手土産」です。
お恥ずかしながら、私は「手土産」も「プレゼント」同じ(手土産は食べ物だったりお値段が安いものかと)だと思っていましたが、そもそももらう人が違うんですね。
本書内では、手の込んだ手土産がいくつか出てくるのですが、中でも中学受験するお子さんがいる、子煩悩なクライアントに渡したものにはビックリしました。
……なんと関東三大天神のすべてを訪れて、自社役員たちと連名で合格祈願の絵馬を手土産にしたという。
上記ポイントの1番目の「『自分が相手をどれほど大切にしているか』を伝える」というお話も、初っ端で読んだときにはピンとこなかったのですが、こういうエピソードを読むと、ストンと腑に落ちました。
ただし、ここまで手が回らない方(含む私)のために、本書ではQRコードで読み取ってアクセスする、「珠玉の手土産・プレゼントリスト」がありますから、こちらもご活用のほどを。
もうちょっと早く本書を読んでいたら、ホワイトデーのお返しに使えるスイーツを買えていたのに、と、正直後悔しております。
◆さらには意外なことに、これだけ会食をしているyuuuさんですが、実はお酒にはめっぽう弱いとのこと。
なのにこれまでの沢山の会食の現場を潜り抜けられたのは、上記ポイントの4番目にあるような、裏技を使ったからでした。
ただしこれにも弱点があって、「ワインが中心のフレンチでは不可能」なのだとか。
その場合はキッパリと「アルコールが飲めない」と伝えるか、「アルコールに非常に弱いので、2杯までにしておく」と最初に宣言しておくとよい。これはもうしょうがないですよね。
ちなみに、yuuuさんのいた部門では、こちらの医薬品が二日酔い対策の二日酔い対策の最終兵器として代々受け継がれていたそうで、
私も数えきれないほど二日酔い対策のサプリメント・薬を試してきたが、これは他の追随を許さず、最も効果を感じることができた。二日酔いでよく後悔している人は試してみてほしい。とのことです。
◆なお、上記ポイントの5番目の「政治・宗教・プロ野球」というNG項目は、類書でも読んだ記憶がありました。
確かに引用部分にあるように聞き返すのもいいですが、本書では「主語の大きい話を細部の内容に持っていく」というTIPSも紹介されています。
たとえば「今の政権はダメだ」という話をゲストにされたとする。この際に「そうですよね」と相づちを打ちたくなるものだが、この場合はたとえば「確かに昨今の社会保険料の増大は自社のビジネスにも影響を与えてきそうですね」というように、細部の一般論に論点に持っていくとハレーションは起きにくい。なるほど、勉強になりました。
ところで本書には、上記の「珠玉の手土産・プレゼントリスト」同様、やはりQRコードでリンク先に飛べる、「珠玉の会食店・困ったときの『ハズさない店』リスト」なるものが収録されています。
こちらが、「会食店リスト」だけでなく、「【社内飲み/デート】1人6000円以下ハズさない店」と「【ランチ/一人飯】2000円以下ハズさない店」があって、至れり尽くせり!
特にランチの方は、都内が多い(すいませんが地方は少なめです)ので、さっそくいくつかトライしてみたいと思っております。
土井さんがメルマガで「これは使えると思いました」と言われているように、ここだけでも買う価値アリ。
デキるビジネスパーソンなら読むべし!
ビジネス会食 完全攻略マニュアル すべての食事会を成功に導く最強の実務メソッド
序 章 「博報堂の回し者」と呼ばれた男
第1部 ビジネス会食 原理原則編
第1章 ビジネス会食の「核心」
第2部 会食メソッド 事前準備編
第2章 初日
第3章 会食2週間前まで
第4章 会食3日前まで
第5章 会食「2日前」
第3部 会食メソッド 会食当日編
第6章 会食中のマネジメント
第7章 会食中のコミュニケーション
第8章 二次会・翌日対策
第4部 会食メソッド ケーススタディ
第5部 会食メソッド シーン別・全食事会完全攻略
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意外と知られていない『会食力』のテクニック10選(2011年05月18日)
【編集後記】
◆本日の「Kindle日替わりセール」から。ゼロからの『資本論』 (NHK出版新書)
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つみたてよりも個別株! 新NISAこの10銘柄を買いなさい! (扶桑社ムック)
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