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2023年10月26日

【リスキリング】『自分のスキルをアップデートし続ける リスキリング』後藤宗明


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自分のスキルをアップデートし続ける リスキリング


【本の概要】

◆今日ご紹介するのは、今月の「Kindle月替わりセール」の中でも人気が高かった1冊。

昨今注目を浴びている「リスキリング」に関して、基本的なところから実践的なお話まで指南してくれる作品です。

アマゾンの内容紹介から一部引用。
本書は、現在注目されている「リスキリング」がわかる&実践できる本。これからリスキリングを実践しようとしている人だけでなく、リスキリングという言葉の意味やこれからのビジネストレンドを知りたい人、ならびにリスキリングを自社に導入したいと考えている企業担当者にも役立つ一冊です。

中古は値崩れ気味ですが、今回のセールではこのKindle版が400円弱お得です!





Senior man typing on an old typewriter and writing on paper. / shixart1985


【ポイント】

■1.リスキリングとスキルアップの違い
 今まで私たちが頻繁に使っていた「スキルアップ」とリスキリングは何が違うのでしょうか。
 実は、スキルアップは和製英語で、英語では全く通じません。ただ英語には、スキルとアップの順序をひっくり返した「アップスキリング(現在の職務の専門性をさらに向上させるために新しいスキルを獲得すること)」という言葉があります。
 例えば、経理部の社員がより高度な経理業務に必要なスキルを習得することなどが分かりやすいアップスキリングの事例となります。
 Salesforce社の定義では、「従業員がそれぞれの現在の分野で、適切な役割を果たせるように訓練機会を提供すること」とされています。現在の分野で、というのがアップスキリングです。
 一方、Salesforce社やシンガポールの教育機関Emeritus Institute of Managementは、リスキリングを「全く異なる業務を行うために必要な新しいスキルを獲得するプロセスのこと」と定義しています。


■2.無意識に継続してきたことを見つける
「継続」の種類は、以下の4つに分類できると思います。
・「意識的」に継続していること
・「無意識」に継続していること
・「自発的」に継続していること
・「強制的」に継続していること(中略)
 しかし、いっけん「継続」できていないようで、実は長期的に見ると、形式や姿を変えて「継続」していることがあるのです。
 生まれてから社会人になった現在までを振り返ってみてください。仕事、学校、勉強、留学、部活、バイト、食事、恋愛、結婚、ダイエット、友人関係、そういった今までの経験の中で、無意識的に、自発的に継続し続けていることはないでしょうか。実は、それは無理なく自分が継続できることなのです。(中略)
 リスキリングを進めていく上で、この「継続できていること」を自分の武器にすると、無理なく進めていくことができる可能性が高まります。


■3.1人で気軽に取り組めるオンライン学習講座(MOOCs)の活用
 現在はさまざまなMOOCsと呼ばれるオンライン講座を利用することができます。
「MOOCs:MassiveOpenOnlineCourses」は、大規模公開オンライン講座と呼ばれ、いつでもどこでも、自分の好きな時間に、パソコンやスマホからアクセスして学ぶことが可能です。また、無料コース、有料コースの違いに加え、充実している分野の違いもあります。
 2008年にスタンフォード大学やカーンアカデミーがオンラインでの学習講座を開始し、さまざまなサービスが立ち上がり、2012年には、Udacity、edX、Courseraが創業し、2012年11月には、ニューヨークタイムズ紙が「TheYearofMOOC」(MOOCの年)という記事を掲載したように、大変注目されました。


■4.スキルを可視化する
「リスキリングに取り掛かる上で最初に何から始めたら良いですか?」という質問をよくいただきます。その答えは、「スキルの可視化(見える化)」です。(中略)
 次に大切なステップは、「将来必要となるスキル」が何なのか、を決めることです。同様に「将来必要となるスキルはどうやったら分かるの?」ということもありますが、こちらも後ほど説明したいと思います。
 最後に大切なのは、「スキルギャップ」を明らかにすることです。 この3つは、以下のような関係となります。
(‐来必要となるスキル) -(現在保有するスキル) =(スキルギャップ)
 のスキルギャップを埋めていくプロセスが「リスキリング」となります。
 なぜ、無目的にオンライン講座で学ぶことではリスキリングの成果に結びつかないか。この ↓◆↓が明らかになっていない状態では、具体的なリスキリングの計画やゴールが不明確で、やらなくてはいけないことが不明瞭だからです。


■5.リスキリング成功者が持つ7つの価値(抜粋)
1.未来志向の考え方
 リスキリングを行う人は、外部環境の変化を捉え、自分の将来の方向性やキャリアパスについて考えた結果、行動に移すのだと言えます。
2.変化への適応力
 現在の仕事や職務をそのまま継続していて大丈夫と考えるのではなく、激しく変化する外部環境に適応していくべく、自分を変化させる「適応力」が高いと考えられます。
3.キャリアオーナーシップ
 リスキリングを成功させる人は、自ら自分のキャリアを創っていくことができる人だと言えます。
4.学習能力
 言うまでもなく、学習能力が高いこともリスキリングに取り組むビジネスパーソンの能力としてアピールできます。
5.継続力
 通常の業務タスクをこなし、日々のさまざまな予定外の出来事やトラブルに直面しながらリスキリングを行い、成果に結びつけるためには、並々ならぬ努力が求められます。


【感想】

◆リスキリングについて、何となくわかった気でいましたが、本書を読んで「そうではない」ことが、色々と判明しました。

まず第1章から抜き出した上記ポイントの1番目の、リスキリングの「定義」からしてそうです。

日本語で「学び直し」と言われると、同じことをもう1度やったり、延長線上にあることをさらに掘り下げてもいいような印象を受けますが、ここにもあるようにそうではない、と。

つまり、今までとは違う分野のスキルを身に付ける必要がある次第。

同じく最近話題になった言葉で「リカレント教育」がありますが、これもまた違うものであり、本書ではその違いも詳しく説明されています。

違いが列挙されている中で、もっとも重要な点は、リカレント教育は、「学び直し」そのものが目的かつ、職業と関係ない学びも含むのに対し、リスキリングは新しい職業に就くことを目的としているため、職業に直結するスキル習得を指していることではないでしょうか。

特にリスキリングの場合、技術的失業に対応すべく、デジタル系のスキル取得が中心となるようです。


◆そこで1つ飛んだ第3章では、具体的に個人がリスキリングを実践するにあたって、どう進めていくかの「10のプロセス」を提示。

その初っ端である「現状評価」で「自分の強み」を探す際に行うのが、上記ポイントの2番目にある「無意識に継続してきたことを見つける」という作業です。

ちなみに著者の後藤さんは、ご自身で「同じことを続けるのがとても苦手」と言われていましたが、中学の頃からずっと継続していたのが「人の相談に乗ること」だったのだとか。

そして今現在も、リスキリングをどうしたら進められるか、どうしたら新しい仕事に就けるか、といった相談に仕事として乗っていますから、確かに「強み」だと言えそうです。

なお、この「10のプロセス」は、1つずつそれぞれかなりちゃんとページを割いているので、ぜひ本書にてご確認を。

特に5番目の「情報収集の仕組みづくり」は、リスキリングに関わらず、インプット作業のヒントとして使えそうです。


◆また、同じく「10のプロセス」の6番目に挙げられていたのが、上記ポイントの3番目の「MOOCs」。

本書では具体的な講座も7つほど紹介されていましたので、その中からいくつか列挙してみます。

Global Skills Initiative
Global Skills Initiative(グローバル・スキルズ・イニシアチブ)は、新型コロナウイルス感染症が全世界的に広がる中で必要とされるデジタルスキルの習得をマイクロソフトが世界で2,500万人を支援する取り組みです。様々な分野の非営利団体へ助成金を提供し、協働するもので、日本のグローバル・スキルズ・イニシアチブでは、若者の就労支援を2001年から行なっている認定NPO法人育て上げネットが事務局となっています。

スキルアップしてあなたのキャリアを開発しましょう - Grow with Google
「新しいスキルを、すべての人に。」を掲げるグーグルの無料オンライン講座です。受講できるコースやセミナーは、ビジネスのオンライン化、ビジネスの成長、働き方、キャリアアップ、就職・起業、教育におけるICT活用、デジタルリテラシー、プログラミング教育、の8つのカテゴリから選択します。

オンラインコース - いろんなことを、あなたのペースで | Udemy
初心者向けから上級者向けまで幅広く講座を提供しているオンライン教育プラットフォームで、未来に備えるスキルを自分のスケジュールで学ぶことができます。

また、こうした「MOOCs」とは別に、さらに新しく出てきたのが「CBCs: Cohort-Based Courses」なるもの。

これは「MOOCs」が持つ「自分のペースで学習できる」という特徴が、逆に学習意欲を維持できないことを補うべく、「同じ時期に仲間と一緒に参加して、励まし合いながら一定期間のオンライン講座を毎週のようにライブで受講する」という特徴があるそうです(詳細は本書を)。

……いやぁ、もう私なんぞ完全に周回遅れになっていますわ(大汗)。


◆一方、リスキリングの成功のために実現しないといけないのが、上記ポイントの4番目の「スキルの可視化」です。

これは第4章から抜き出したものなのですが、「そう簡単にできるものなの?」と疑問に思ったワタクシ。

ところがどっこい、今の時代はAIを活用したプラットフォームを用いて、各人のスキルを可視化しているのだそう。

具体的に名前を挙げられていたのが、こちらの「SkyHive」です。

労働力の未来はここにあるSkyHive

職務経歴書をアップロードするところからスタートして、スキル類推、類似性の判定、ジョブマッチング……と作業が進むのですが、長くなるのでこちらも本書をご覧ください。

なお、「リスキリング スキル 可視化」等でググると、他のサービスも色々出てきますから、必ずしもこの「SkyHive」だけではない点はご留意願います。


◆そして最後のポイントの5番目の「リスキリング成功者が持つ7つの価値」は、第5章から抜き出したもの。

実際に転職するに際しても、リスキリングの経験は、このようにプラスに働くようです。

もちろん、やみくもにスキルを身に付ければいいわけではないのは、ポイントの4番目でも言及されていたとおり。

「将来必要になるスキル」を定めて、現状とのギャップを埋めるようにしなくてはなりません。

……その前にまず本書をお読みいただくと、マインドからして変わってくることうけあいかと。


リスキリングを実践するために読むべし!

B0BJ16F6Z5
自分のスキルをアップデートし続ける リスキリング
第1章 リスキリングの必要性と外部環境の変化
第2章 リスキリングする方法
第3章 リスキリングを実践する10のプロセス
第4章 リスキリングと「スキルベース採用」の時代の到来
第5章 リスキリングによるキャリアアップと人材の流動化
第6章 AIやロボットが同僚になる新たな時代に向けて


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【残業】『残業学〜明日からどう働くか、どう働いてもらうのか?〜』中原 淳,パーソル総合研究所(2018年12月26日)


【編集後記】

◆本日の「Kindle日替わりセール」から。

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サラリーマンは300万円で小さな会社を買いなさい 会計編 (講談社+α新書)

当ブログでもレビュー済みの会計&投資本は、中古に送料を足せばKindle版がお得。

参考記事:【実践的会計本】『サラリーマンは300万円で小さな会社を買いなさい 会計編』三戸政和(2019年02月25日)

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TALENT——「人材」を見極める科学的なアプローチ

今日の本とは逆に(?)人材を見極めるための1冊は、Kindle版が900円弱お買い得となっています!


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Posted by smoothfoxxx at 08:00
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