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2023年07月28日

【たたき台?】『仕事がデキる人のたたき台のキホン』田中 志


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仕事がデキる人のたたき台のキホン


【本の概要】

◆今日ご紹介するのは、先日の「未読本・気になる本」の記事において、現状、一番お買い上げ頂いている作品。

ボストンコンサルティンググループ直伝の、「たたき台」の作り方が学べる1冊です。

アマゾンの内容紹介から一部引用。
「たたき台」は周囲を巻き込み、活発な議論を生み出すことにこそ価値があります。
みんなでとことん議論ができる最強チームは、「たたき台」にヒミツがあるのです。
本書では「5つのS」をヒントに、誰もができる「たたき台」の作り方と使い方を紹介します。
若手のみなさんはもちろん、チームの導き方を見直したい中堅・ベテランのみなさんにもおススメです。
よい「たたき台」を使って、一緒に充実した仕事の旅を始めましょう!

中古が値下がりしていませんから、「10%OFF」のKindle版がお買い得です!





Business meeting / David Leo Veksler


【ポイント】

■1.アイデアが集まりやすいのが良いたたき台
 現場で盛り上がったアイデアが上司の上司に否定されたり、一緒にアイデアを考えた上司には仕事を外されたり……悲しくなりますが、実際のビジネスシーンではよくあるケースではないでしょうか。(中略)
 人は、アイデアを思いつくと、そのアイデアに引っ張られがちです。しかし、山田くんのように自分では完璧だと思っていても、冷静に考えると穴だらけ、なんてことは珍しくありません。
 ですから、早い段階で他人の目や他人の意見を加えて、アイデアを進化させたほうがいいのです。それをできるのが「いいたたき台」です。(中略)
 たたき台が求められている場では、「他の誰も何も言わなかったから上出来」ではなく、むしろ「たたかれなかったアイデアがそのまま残ってしまった(今後どこかでしっぺ返しがくるかもしれない)」と、危険信号がともっているのだと思ったほうがいいでしょう。


■2.どんなたたき台にも通用する基本の5S
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▲轡鵐廛襦Г箸砲くわかりやすく!
刺激:みんなから反応を引き出す
ぜ遡篶蓮Т覯茲琉嫂泙簗簑蠹世鰺解するために的確な質問をする
シ筺Дチガチに固めない、敢えて突っ込ませる
 この本で提案するのは、どんな案件にでも通用する「鉄板のたたき台のフォーマット」ではありません。(中略)  
「たたき台のフォーマットはこれだけ!」などと謳えればわかりやすいかもしれませんが、それでは不正確、不誠実になってしまうので、「どんな状況・場面でも応用できる、たたき台の構成要素」として提示していきます。
「クライアントに渡す会社案内のたたき台を作っておいて」と言われたとしても、「明日の会議で使う企画書のたたき台をよろしく」と頼まれたとしても、この5つのSさえ知っていれば、迷わずすぐにたたき台作成に着手できます。


■3.スピード(1)その日から動き始める
 たたき台を作るときにはスピードが何より重要です。
 仮に上司から「たたき台作っといて」と言われて、締め切りを聞くと「週明けまでによろしく」「1日か2日で作ってくれればいいかな」というような雑な返答があったとします。(中略)
 一流は、依頼されたその日のうちに打ち合わせの時間を取ってもらい、「こういう感じのたたき台を出そうと思います」と提案します。そこに簡単なたたき台を持って行けば、「おっ、やる気あるな」と高評価につながります。(中略)
「やり直しが必要になるかもしれない」という前提で、1本目の初動を早くします。たたき台は未完成であっていいのです。むしろ、未完成であるからこそたたき台としての意味があるのです。
 とにかく満点をねらわず、1時間や1日で作り、上司や同僚のアドバイスをもとにすぐに作り直せば、1週間で7回はやり直せます。


■4.全文章に接続詞をつけてみる
 コンサルティングファームでは「構造・構造化」という表現をよく使いますが、入社直後は「構造」が何を意味するのか、どうすれば「構造化」できるのかがわからないものです。
 そこで、私がコンサルティングファーム1年目のときに先輩に言われたのは、「全部の文章の頭を接続詞から始めろ」ということでした。「しかし」「そして」「だから」などの接続詞のいずれかを、すべての文章の冒頭につけます。さらに、前の段落と次の段落の間にはどんな関係があるのか、その関係性に意識を向け、文脈に適した接続詞をつけるように言われました。
 もし、文の冒頭に「しかし」をつけるとしたら、前の文章とは反対の意見が続くはずです。「だから」をつけるのであれば、その文章は理由を述べることになり、「例えば」であれば、その後には具体例が続きます。「例えば」の後に意見を述べることになると、それには違和感があるはずです。「例えば」を入れるのであれば、そのあとには事例が続くのが自然でしょう。こうして接続詞を意識することで、構造化について判断できるようになっていきます。


■5.たたき台の使い方は「三手一組」で
 三手一組とは、将棋などのボードゲームに出てくるコンセプトで、「自分が打って、相手がこう打ったら、自分はこう打とう」と、三手先まで読んで指すという意味です。将棋棋士の羽生善治先生は、ビジネス系のカンファレンスに登壇される際、よくこの「三手一組」のお話しをされます。将棋においては基本的なコンセプトですが、この思考法がビジネスの場でも有効だろうと、直感的に感じていらっしゃるのでしょう。
 自分がここに打つと、相手はこう返してくるだろうな、だとしたらそれを見越して自分はここに指そう。このような一組を考えて打つようになると、棋士としてレベルが上がるわけです。
 最終的に自分が指したい手があるので、そのためには相手にこういう手を指してもらわないといけない。相手を誘発するためにはこうしないといけない。相手の出方まで考えて、一手を考えなくてはなりません。
 たたき台も同じで、「これをぶつけたら、相手はどのように反応するのか」を考えたうえで作っていきます。


【感想】

◆本書は仕事術本として、きわめてクオリティの高い作品だと感じました。

しかもその汎用性は、プレゼン、会議、企画立案、講演等々多岐に渡ります。

実は私はサラリーマン時代、上司から資料作成を求められ、特にたたき台も作らず自力で奮闘し、何度か玉砕していただけに、若い頃に本書を読みたかったな、と。

ちなみに上記ポイントの1番目に登場する「山田くん」というのは、課長から命ぜられて、データとパワポで武装した資料を作成するも、役員会議で集中砲火を浴びてしまった(なお、資料に目を通して「いいね」といった課長からは梯子を外されます)人物のこと。

まさに「たたかれなかったアイデアがそのまま残ってしまった」ゆえに、「しっぺ返し」が来たパターンになります。

なお、本書では同じ設定で田中くん(著者の田中さん)も課長に相談して資料を作りますが、むしろ課長のアイデアを反映したものになっているという(詳細は本書を)。


◆そしてその田中くんがたたき台を作る際に駆使していたのが、上記ポイントの2番目の「5S」になります。

この第2章では「5S」のそれぞれについてかなり詳しく解説されており、ぶっちゃけここだけで記事を書いても良かったのですが、一応自重して。

代わりに最初の「S」である「スピード」の中から抜き出したのが上記ポイントの3番目。

さっそく依頼されたその日のうちに、1発目のたたき台を挙げているのがスゴイです。

そのためにはとにかく時間をかけない!

たとえばグラフや写真は手描きでOKですし、過去の資料を「マネる」「パクる」!

もし会社案内のたたき台を作るのであれば、まずは他社の会社案内を10社ほど選び出します。
 そのうえで、「このうちのどれにイメージが近いですか?」と、相手に近いイメージを選んでもらいます。これも「ありもの」を使って相手の反応を引き出しているので、たたき台を作っているようなものです。そうしたやりとりを通して「図や写真をメインにした10ページぐらいの会社案内を作ればいい」と見当がついたら、完成品を作ってもやり直しは少なくなります。
それ以外の残りの4つの「S」については、本書にて詳細をご確認ください。


◆続く第3章では「5S」をマスターした上での、より具体的なたたき台の作り方のアドバイスが登場。

とくに「人のアタマ」を使って集まったアイデアを「構造化」する際に役立つのが、上記ポイントの4番目になります。

確かに接続詞を付けると、その文章のつながり方を意識しますから、それぞれの文章の位置づけがハッキリするでしょう。

ただ、普段はむしろ、あまり接続詞をつけないよう意識している人も多いでしょうから、この辺は慣れが必要かもしれません。

田中さんも
 例えば、「市場規模が2000億円です」と「私たちはやるべきです」という2つの文章の間に接続詞を入れてくださいというと、何を入れたらいいかがわからない人がたくさんいます。「『だから』を入れても、だからやりたいってわけじゃないよなあ」「『だけど』を入れたら否定になるけど、2000億円ってかなり規模があるしなあ」などに気づきます。
 どんな接続詞が入ると自分の言いたいことが表現できるのか、そもそも自分の言いたいことは何かを考えることになるので、接続詞を入れるのは実は簡単なことではないのです
と言われていますから、心してかかるべきかと。


◆そして最後のポイントの5番目は、第5章から引用しました。

私自身、この「三手一組」という言葉を知らなかったのですが、ここにもあるように、相手の手を読んだ上でのその先の三手先まで読む、ということらしいです。

これをたたき台に利用すると、たとえば田中さんは、わざと上司が怒るようなたたき台を作ったことがあるとのこと。

すると当然上司は「ねらい通りに反応してくれる」ので、田中さんは自分の意見が言えたのだそうです(それにさらに反論してきたそうですが)。

また、相手の考えがイマイチでも、それに従ったたたき台を一応作り、「これだとB社のサービスと似てますが、これでいいんでしょうか?」と確認することで、相手も「確かに」と気づいてくれたこともあったのだとか。

その後おもむろに、自分の案を出すと、それが通りやすくなる次第。

……なかなか策士ですなw


実践してみたくなる仕事術がここに!

475743992X
仕事がデキる人のたたき台のキホン
第1章 仕事をラクにする「とりあえずのたたき台」
第2章 たたき台を作るための5つのS
第3章 アイデアをどんどん集めるたたき台の作り方
第4章 たたき台で最強チームをつくる
第5章 たたき台は世界を変える、仕事を変える


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【編集後記】

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参考記事:【仕事術】『「仕事ができるやつ」になる最短の道』安達裕哉(2015年08月01日)


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Posted by smoothfoxxx at 08:00
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