2023年07月22日
【仕事術】『日本一忙しい経済アナリストが開発! 収入10倍アップ超速仕事術』馬渕 磨理子

日本一忙しい経済アナリストが開発! 収入10倍アップ超速仕事術
【本の概要】
◆今日ご紹介するのは、先日の「未読本・気になる本」でも一番人気だった仕事術本。著者の馬渕さんのお仕事がら、前作の勉強本よりこちらの方がマッチしていると思いました。
アマゾンの内容紹介から。
1週間の労働時間は平均40時間。そのなかで効率を追い求めても、生涯年収は増えていきません。
大事なのは、タスクを厳選し「価値ある仕事」に時間をかけること。それを可能にするコミュニケーション術やプレゼンテク、メンタル法が身につく本です。
無理をせず、しっかり休みをとりながら、自身がやるべき仕事(講演200本×メディア出演200本×記事執筆300本)に集中した結果、収入10倍を実現した著者の選りすぐりの仕事術を紹介します。
中古価格が定価を大きく上回っている一方、やっとリリースされたKindle版は「17%OFF」とお買い得です!

Working hard / Jenny Kristina Nilsson
【ポイント】
■1.馬渕流・会話を進める「ぶっ込みワード7選」(抜粋)●「ちなみに、○○さん」相手の気分を害さず、話を切り替える●「と、言いますと?」深掘りしたいとき●「ええ、おっしゃるとおりですね!」肯定しつつ、さらに深掘りしたいときに●「ええ、おっしゃるとおりですが……」反対の意見を聞きたいとき●「ここまでのお話で〜」今の話題をいったん切り上げたい
■2.予定が未定でも、アポの調整は最優先で
スケジュールがわからないから返事を保留してしまうといったことは、誰しも経験があるのではないでしょうか。
また、謙虚で相手のことを思いやる人ほど、断ることが申し訳なくて、何とかスケジュールをやり繰りできないかと、なかなか返事ができなくなってしまうこともあるでしょう。
先ほどのクライアントは、「ダメならダメで早く教えてくれたほうが、仕事を次に進められるので、いいんだよ」と教えてくれました。
保留なら保留で、「来週の月曜までお返事を待っていただけますか」とひと言添えて返事をすると、相手のストレスがなくなるというのです。
そのことを教えてもらって以来私は、 どのようなケースでも「OK」「保留」「お断り」のいずれかを「即レス」しています。
相手からは「返事が早くて本当に助かります!」と感謝されるばかりか、仮に日程が合わなくても次につながり、長いお付き合いに発展したケースもあります。
■3.「反省」はグーグルカレンダーに書き込む
私はショックを受けたら個室にこもり、そのときに感じた「反省」をメモで残します。
メモと言っても手帳ではありません。
グーグルカレンダーに、1ヵ月ごとに、反省の意味も込めてメモを記入します(スケジュールの最上部に帯表示されるようにする)。
大きな失敗をしたとき以外にも、「少し気が抜けている」と思ったら、自分に活をいれるつもりで「どの現場も全力投球・プロの仕事をする」とメモします。
反省文の色は目立つ「赤」。グーグルカレンダーなら毎日目にしますので、否が応でも自己反省しながら、仕事に向き合えます。
次図を参考に、皆さんも真似してみてください。
■4.「執筆」の仕事は絶対に断るな!
書籍でも、ネットの記事でも「執筆」は、業種を問わずチャンスがあるならば絶対にやるべきです。レバレッジがかかる仕事の3本指に入るからです。
執筆した記事は運営元に削除されない限り、ネット上に残ります。書籍も国会図書館にずっと所蔵されます。
自分がどんな考えの人間で、どんな専門性を持っているのか、どんなことに興味があるのかを、第三者的な媒体で記事として残せるのは一生ものの資産です。
そんな仕事はなかなかほかには見当たりません。
執筆の仕事は、チャンスがめぐってきたら絶対に手放してはいけません。労力のわりに、リターン(報酬)が少ないという考えは、執筆に関しては捨てましょう。
■5.「1分間のブレイクタイム」なら、ゆるい話もOK
90分以上の長時間のプレゼンをする場合、できたら1〜2回のブレイクタイムを設けましょう。1時間以内の講演であれば、あっという間に時間が過ぎてしまいますので、ブレイクタイムを入れる余裕はありません。(中略)
私はいつも、休憩を兼ねた簡単なスライドを30分に1回、挿入しています。
背筋を伸ばしてリラックスさせる講師もいますが、私は健康法やリラックス法や最近のマイブームを紹介しています。講演の内容と無関係でも、ブレイクタイム中なら許されます。
講演のプロの方に、「馬渕さんのプライベートが感じられる内容で、かつタメになるブレイクタイムを入れるべき」とアドバイスをいただき、自分なりに考えてこうしたスライドを入れています。
【感想】
◆なかなか広範囲に渡る「仕事術本」でした。そもそも下記目次でもお分かりのように、第1章のテーマはコミュニケーションですし、第3章はメンタルハック、さらに第4章は広い意味での「時間術」ですし、第5章はプレゼンが扱われています。
これら、著者さんによっては、すべて別々の本で書かれていてもおかしくない「大ネタ」だけに、それは多岐にも渡ります罠。
かといって、限られたページの中で、大事なことを言おうとすると、類書との違いが出しにくいのも事実です。
そこで今回は、各テーマごとにハイライトを引いた中から、類書で目にしたことのなかったものを抜き出してみた次第。
◆さっそく第1章から引用した上記ポイントの1番目などは、馬渕さんのオリジナリティが溢れたTIPSだと思います。
使い方についても、たとえば初っ端の「ちなみに、○○さん」について。
長話を終わらせたいときに、「ちなみに」と言って「相手の名前」を呼びかけると、話している相手はいったん、黙ります。これとは逆に、話を深掘りしたいときには、
この瞬間を見逃さず、ここまで話していた内容をバッサリ切って次の話題に移ることができます。
効果抜群なので、ぜひ使ってみてください。
「と、言いますと?」と口にすると、相手はどんどん、次の話をしてくれるのだそうです。
そのほかのワードの解説や、割愛した残り2つのワードについては、本書にてご確認を。
◆続く第2章からは、上記ポイントの2番目をセレクトしました。
……テーマ的には第4章のスケジュール管理法でもおかしくない気もしますが、とりあえず「気づかい」がテーマのこちらにて。
結局、メールのレスは「貯めて返す(メールチェックの回数制限アリ)派」と「即レス派」に分かれると思うのですが、馬渕さんは後者のよう。
しかも特にアポに関しては
「OK」「保留」「お断り」のいずれかを「即レス」していますとのことで、即レス派の方には参考になるのではないでしょうか。
そういえば私も、他のアポの絡みで相手に待ってもらう際には、「今、別のアポの返事を待っているところなので、週明けまでお待ちいただけますか?」といった形で、早めに返してはいましたが、即レスまではしなかったかも。
また、「お断り」を即レスでというのも、相手に失礼かな、と思っていたのですが、「ダメならダメで早く教えてくれたほうが、仕事を次に進められる」という視点は気が付きませんでした。
◆一方、メンタルハックがテーマの第3章からは、グーグルカレンダーを活用する上記ポイントの3番目をご紹介。
これ、テキストを読んでも分かりにくいのですが、要はグーグルカレンダーを月単位で表示して、横1列(1週間分)を通しのスケジュール扱いでメモを残すというものです。
なお本書には、スケジュールの入ったグーグルカレンダー(字が小さくてスケジュール自体は読めません)の1週間を通して、このように1つのメモとして扱っている図が掲載されていました。

ただこれ、本書でもそうなっているのですが、Googleカレンダーの仕様で、よほどの長文でもない限り、メモが左端の方で終わってしまうんですよね。
一応、「赤」で目立つようにはなっているので、見落としたりはしないと思いますが。
◆また、広い意味でスケジュール管理とも関係するのが、第4章から引用した上記ポイントの4番目。
私はかつて何度かネット媒体で記事を書いたことがありますが、書籍のお誘いは2度ほどお断りしてしまっております(ダメじゃん)。
ただ、ネット媒体は書評関係でしたし、書籍の方も恋愛ネタだったりするので、おおよそ本業とは関係がありませんから、やったこともやらなかったことも、特に後悔はしていないといいますか。
ちなみに、ひと昔前は、ブログの管理人が本を出すということが結構ありましたが、ここしばらくは同じネットでもSNS(YouTubeやTwitter、インスタ等)でフォロワー数が多い人が著者デビューしている印象があります。
もっとも、個人的な見解として下手に本を出して、ライバルやアンチにアマゾンで低評価攻撃を食らうと、基本的にリカバリーできない分、炎上しやすい方には書籍はオススメしませんが。
◆そして最後のポイントの5番目は、章題どおり第5章からプレゼンネタをセレクト。
本当はもっと王道的なTIPSもいくつかハイライトを引いたのですが、この「ブレイクタイム」という概念(?)は、目からウロコでした。
私は未だプレゼンで遭遇したことがないのですが、こういうスタイルも確かにアリだな、と。
特に馬渕さんが挙げた健康法やリラックス法なら、本題とは関係なくとも参加者にとってはお役立ちの情報になりえますから、いい意味でリフレッシュできそうです。
さらに同じ第5章では、所要時間別の自己紹介の作成法が参考になりました。
普段プレゼンをされない方でも、自己紹介はなさる可能性はあるでしょうから、こちらもお見逃しなく。
1つでもTIPSを実践すれば元は取れるハズ!

日本一忙しい経済アナリストが開発! 収入10倍アップ超速仕事術
第1章 コミュ障でも大丈夫!なぜかお金が舞い込む人の「コミュニケーション大全」
第2章 仕事は愛嬌が9割!また会いたいと思われるトップ経営者の「すごい気づかい」
第3章 鋼のハートは不要!「不安」と上手に付き合いビジネスに活かすメンタル・ハック
第4章 予約の取れないアナリスト直伝!「時は金なり」のスケジュール管理法
第5章 お金も人もやってくる!「自分を売り込む」超プレゼンスキル
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【オススメ!】『仕事の「ムダ」が必ずなくなる 超・時短術』越川慎司(2019年08月30日)
【編集後記】
◆本日の「Kindle日替わりセール」から。
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