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2023年07月17日

【人心掌握?】『人の心をつかむ極意』レジェンド松下


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人の心をつかむ極意


【本の概要】

◆今日ご紹介するのは、現在開催中である「辰巳出版・日東書院本社 夏はじめのお供に!趣味・実用書セール」の中でも個人的に読みたかった作品。

テレビショッピングで「1日に1億8000万円売った」実演販売士、レジェンド松下さんが、その秘訣を明かしてくれる1冊です。

アマゾンの内容紹介から。
古いカレンダーや何用だかわからないリモコン単体ですら、通りすがりの一般客に買わせてしまう伝説の実演販売士。単なる会話術でも人を丸めこめる心理操作でもなく、自分の心を動かすことで相手の心を動かし、結果として目の前の人物の心をガッチリつかむ、その極意とは…!?

中古は値下がりしていますが、実質「298円」というセール価格のおかげで、Kindle版が600円以上お得な計算です!






【ポイント】

■1.相対的によく見えればいい
 先日、NHKの「高校講座」という番組に「プレゼンテーションの達人」として出演させていただきました。お題は「水」。どうすればただの水を、魅力あるものとして伝えられるのか? もちろん、魔法の水のように言う必要はありません。病気が治る水だなんて言ってもそれは嘘になりますから。
 私がテレビを通じて全国の高校生にお伝えしたのは、「他の国と比較する」という方法です。日本の水、特に水道水は他の国と比べてものすごく安全です。なぜなら、日本の水道水には51もの基準があり、それをすべてクリアしないと水道水としては利用できないからです。他にここまで厳しい国はありません。そこをピンポイントでアピールするのです。「魔法の水」なんて言うより、他の国と比べる方が「すごさ」が伝わるはずです。


■2.愛されるための3つの言葉
 人間関係を円滑にし、相手から愛されるために、私が常に心に掲げている言葉が3つあります。それは「求めない、許す、忘れる」です。
 まずは「求めない」。自分自身は相手の求めることをやろうと思う一方、相手には何も「求めない」ようにしています。
 お皿がたまっているから洗ってほしいとか、自分がこう思っているのに「何でわかってくれないの?」とか、求めてもその通りにならないとイライラするからです。(中略)
 次に「許す」。もし理不尽なことをされて、すごく頭にきたら、アナタはどうしますか? 気がすむまで怒鳴り散らす? 一生恨み続ける? 僕は「許し」ます。(中略)
 そして、一度許したら、頭にきたことは「忘れる」ことです。いつまでもグチグチ考えていても、前に進みません。考えても仕方のないことは、さっさと忘れてしまうに限ります。


■3.好きなところを見つける
 自分の扱っている商品や、自分自身に自信を持つ──そうは言っても、あまり好きではないのに業務命令で売らなければならなかったり、自分に自信が持てなかったりする人も多いでしょう。
 そんな時は、できるだけ商品や自分自身の「好きなところ」を見つけてください。どんな商品や人間にも、どこかしら「好きだな」と思えるところはあるはずです。
 商品だったら、とにかく使ってみること。使っているうちに、「あ、この形がなんとなく愛着がわくぞ」とか、「説明書には載ってないけど、こうやって使うと便利だ」とか、いろいろなことが見えてくるはずです。(中略)
 逆に欠点が見えたら、それも隠さず伝えること。黙っていてもばれますし、むしろ正直だと信頼されます。


■4."つけ入る隙"を与える
 たとえば、街中で、歩いているお客様に「いらっしゃーい、いらっしゃーい!! この商品は……」と声を枯らしながら声をかけている店員さんがいますが、これは正直、時間と労力のムダです。(中略)
 私はそんな時は、あえて下を向いて、ブツブツ独り言のように言いながら道具を準備したり、手を動かしたりして待ちます。こちらから「お客さん!」なんて声をかけたりは、絶対にしません。
 すると通りがかった人は、「ん? こんなところで何をやろうとしてるんだ?」と興味を持ってくれます。そして、テーブルの上に置いてある実演道具や商品を見て、「あ〜、実演販売か……どんな物を売っているんだろう?」と、さらに興味をかき立てられます。そして徐々にテーブルに近づいてきて、ジーッと商品に注目し始めた時が頃合い。「これはですね……」とおもむろに語りかけるのです。


■5.〈やる実演〉から〈やってもらう実演〉に
 そう、マツコさんの番組に出演したことをきっかけに、私自身の実演のスタイルが、〈やる実演〉から〈やってもらう実演〉に変わったんです。
 今までの実演販売に〈やってもらう実演〉というのはありませんでした。実演して見せるから「実演販売士」です。たとえばテレビショッピングでも、ゲストのタレントさんがその道具を使って実演するなんてことは基本的にありえなかったのです。
 でも僕の場合は、タレントさんなどにやってもらうような実演に変えました。タブーを破ったわけです。ですが「タレントさんの素のリアクションが引き出せる」と、番組制作側には大好評。そりゃそうですよね。見ているだけより、実際やってみた方が、その商品の使い勝手やすばらしさがよくわかりますし、驚きのリアクションも真実味が増します。


【感想】

◆テレビショッピングといえば、当ブログでは以前、ジャパネットたかたの高田明さんの作品をご紹介したことがありました(現在「東洋経済新報社 夏のビジネス書フェア」によって635ポイント還元)。

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伝えることから始めよう

参考記事:【濃厚!】『伝えることから始めよう』高田 明(2017年01月24日)

こちらはテレビショッピングで、商品をお買い上げいただくための秘訣が明かされていましたが、本書も同様です。

ただ、高田さんの本が幼い頃からのお話まであることを考えると、本書の方がよりテクニカル(という言い方をしていいのか分かりませんが)かもしれません。

ちなみに高田さんは経営者ですし、売るだけでなく、さらに商品開発まで通しでできる分、お客さんのニーズに応えた商品を販売していると言えるのですが、実は本書の著者の松下さんも、メーカーに提案して商品を開発することもあるのだそうです。

たとえばこちらのかかとの角質削り器は、元は別ブランドの爪磨きだったのを、松下さんが「かかとの角質削りに応用したらどうか」と提案したのだとか。

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5セカンズシャイン かかと削り ガラス製 K0101600


◆さて、本書では第1章からさっそく、松下さんの「買ってもらうためのプレゼンテク」がさく裂。

たとえば上記ポイントの1番目の「相対的によく見えればいい」というのは、確かに強力なアピールポイントになると思います。

実際、事例として登場する「水」の基準については、私も知りませんでした。

……ただし、こうした知識を常に補充していく姿勢も、売る側に求められるとは思いますが。

また、この第1章ではほかにも「目の前のお客様が何を求めているかに気づく」ですとか、「ビフォー・アフターを意識した話し方」といったTIPSが登場しますので、お見逃しなく。


◆続く第2章では、「愛されるために必要なこと」と題して、どういう人柄が周りの人やお客様に愛されるかを検討。

そこでさっそく登場するのが、上記ポイントの2番目の「愛されるための3つの言葉」です。

私はこのうち「求めない」だけは比較的実践できていると思うのですが、残り2つはまだまだでしょう。

なお、松下さんは以前、商売敵に商品のアイデアを盗まれたことがあり、「ものすごく頭にきた」そうですが「許した」とのこと。

また、細かい話ですが、松下さんはスマホの電話帳の相手の名前には、どんな人にも「さん」づけするのだとか。

これって万が一スマホの着信で表示を見られた時に、たとえ見られた相手でなくても印象変わりそうな気がしますから、敬称がない形で登録されている方は、今からでも直した方が良いかもしれませんね(保険的な意味で)。


◆一方、第3章のタイトルは「『売る』のではなく『買ってもらう』」ということで、松下さんの基本的な姿勢そのものです。

その「買ってもらう」ために必要なものの1つが、上記ポイントの3番目の「好きなところを見つける」。

これは確かにそうなのですが、同じくらい大事なのが、引用の最後にある「逆に欠点が見えたら、それも隠さず伝えること」というTIPSです。

たとえば松下さんは、売ろうとしている商品に、安い類似品があっても、それを隠したりはしないそう。
この何でも落とす「超電すいすい水」。本当にいい商品なんですけど、実は一つだけ欠点があるんです。昔からあるぶん、安い類似商品もけっこう出ちゃってるんですよね。でも、類似品は早く作るためにアルカリ剤を添加しています。本物は何も入れていません。もっと言うと、水道水に含まれているカルシウムや塩素も抜いているので、安全で水アカも残らないんですよ──
なるほどこれなら、ダメージも最小限に抑えられそうですね。


◆また、上記ポイントの4番目は第4章の「心の『波』を引き寄せる」からのもの。

松下さんが、この「現象」に気がついたのは、売れない時間帯でも必死になって実演販売を行っていたある日のことでした。

予定時刻も近づいているし、早めに切り上げようかと、後片付けを始めていたところ、1人のお客さんが興味津々で眺めていたので説明を始めると、話を聞いてくれたのだそうです。

そしてその後も、意識して観察すると、片づけてる時には結構売れたとのことで、「売る気がないと明らかなので、お客さんが近寄ってくる」と判明。

これぞまさに「お客さんの心の『波』」を引き寄せていたワケです。


◆なお、最後の第5章は、松下さんにとっての「かけがえのない出会い」のエピソードを収めたもの。

上記ポイントの5番目のマツコ・デラックスさんとの出会いは、松下さんにとって非常に大きく、ここにあるように実演スタイルをも変わったのだそうです。

また、他にもマツコさんの番組(「月曜から夜ふかし」)に出たことで、実演販売とテレビ番組における役割の違いに気がついたり、アドリブ対応できるよう、扱う商品のすべての情報を調べるようになったのだとか。

一方、そういう松下さん自身も「只者ではない」ことが、「関係者が証言する"レジェンド松下のここがスゴイ!"その1」において、映像ディレクターの松下理さんが語られていますから、こちらも本書にてご確認ください。


人の心をつかみたい方なら、要チェックの1冊!

B086PRGLVV
人の心をつかむ極意
第1章 すべては「気づく」ことから始まる
第2章 愛されるために必要なこと
第3章 「売る」のではなく「買ってもらう」
第4章 心の「波」を引き寄せる
第5章 "心を動かす"人と出会う


【関連記事】

【濃厚!】『伝えることから始めよう』高田 明(2017年01月24日)

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【オススメ!】『たくさん売りたきゃお願いするな! 「この人から買いたい」と思われる27の鉄則 』佐藤勝人(2013年09月22日)

【マインドマップ書評】「思わず買ってしまう…マインドコントロール マーケティング!」 星野卓也 (著)(2005年07月15日)


【編集後記】

◆本日の「Kindle日替わりセール」から。

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疲れないカラダ大図鑑

メディカルトレーナーによる疲労回復本は、Kindle版が600円以上お買い得。

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サラリーマンは300万円で小さな会社を買いなさい 人生100年時代の個人M&A入門 (講談社+α新書)

堀江さんご推薦の個人M&A本は、中古が値崩れしていますが、送料を足すとKindle版に軍配が上がります。


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Posted by smoothfoxxx at 10:00
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