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2023年07月14日

【自己啓発】『口ぐせで人生は決まる〜こころの免疫力を上げる言葉の習慣〜』中島 輝


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口ぐせで人生は決まる〜こころの免疫力を上げる言葉の習慣〜


【本の概要】

◆今日ご紹介するのは、先日の「未読本・気になる本」でも人気の高かった1冊。

著者の中島さんは心理カウンセラーとして「15,000名を超えるクライアントにカウンセリングを行い、回復率95%、6ヵ月800人以上の予約待ち」という人気の方です(スゲー)。

アマゾンの内容紹介から一部引用。
毎日無意識に口をついているワードを変えてみる。
「たったそれだけ?」と思われたかもしれません。
でも、それだけでいいんです。
たった一言があなたの明日を変えていくのです。
しかも、口ぐせはノーリスク&ノーコスト。
「どうして?」「なぜ?」と難しく考えるより、 本書を手にとって、ひとまず“自己肯定感を高める口ぐせ”を試してみませんか。

中古が定価を大きく上回っていますから、「24%OFF」のKindle版がお買い得です!






Applause / quinn.anya


【ポイント】

■1.身につけたい4つの口ぐせ
(1)肯定語を多用する
 肯定語とは、成功をイメージさせる表現や、受容を示す言葉。簡単に言えば、ポジティブな言葉です。「できる」「大丈夫」「OK」「なんとかなる」などが肯定語の代表格になります。
(2)"かもしれない"をつけ足す
 つい口に出てしまう否定語に、「かもしれない」でフタをする。否定語を否定語のまま終わらせないで、いくつもの可能性を持った言葉にチェンジする。その習慣をくり返していくだけで、やがて否定語自体が影を潜めるようになるでしょう。
(3)アファメーションを習慣化する
 アファメーションとは、「肯定的な自己宣言」のこと。思い描いている理想や、望む結果を言葉にして宣言し、自分自身に語りかけるのです。
(4)にこやかに声を響かせる
 ポイントは、声量と表情です。(中略)
 つまり、 どんなときでも、口角を上げて笑顔になれば、こころに非常によい影響が生まれるのです。


■2.自己肯定感を上げる最強のサプリメント「ありがとう」
 さて、食生活におけるビタミンサプリのように、言葉の食習慣においても、効果的なサプリメントがあります。
「ありがとう」
 これが、口ぐせ界で最強のサプリメントです。

「ありがとう」は言うまでもなく、感謝の言葉です。
 だから「ありがとう」と口に出すとき、こころは必ずポジティブな状態になる。どんなに小さなことだったとしても、相手への感謝を抱いているので、ネガティブな感情が生まれることはありません。
 また、「ありがとう」を言われる側だったときもそうです。
「嬉しくなる」「感動する」「気持ちがいい」──必ずポジティブな感情が湧いてきます。
「ありがとう」は、言った側も言われた側も、絶対にポジティブな気持ちになれる魔法の言葉なのです。


■3.安心感を生む口ぐせ「知ってる」
 注射を打つのが怖いという人はどれくらいいらっしゃるでしょうか?(中略)
 そういう人には、「知ってる。注射が痛いのは知ってる。」と口に出してみてほしいのです。泣きそうな子どもの隣では、「ほら注射、知ってるでしょ? ドキドキしてるね。痛いの知ってるもんね」とずっと声をかけてあげてください。
 そうすると、「思ったよりも痛くなかった」という感想になるんです。不思議なことに、私がカウンセリングをしてきた中では、小さな子どもから大人まで、全員にこの効果がありました。
 その理由は、痛いとか怖いという感情を認めて、すでにわかっているという感覚を持つことで、からだが弛緩するからです。すると、針がスッと刺さるようになったり、痛みが弱まったりします。だから、「思ったよりも大丈夫だった」と感じるのです。


■4.自己肯定感を構成する6つの要素
(1)自尊感情(BE) ──生まれながらに尊重されるべき、人間としての価値
(2)自己受容感(OK) ──自分の長所と短所を両方とも受け入れる感情
(3)自己効力感(CAN) ──自分の能力や可能性を信じる感情
(4)自己信頼感(TRUST) ──自分を信じて、自分を頼りにする感情
(5)自己決定感(CHOOSE) ──自分の人生を自分で決めていこうとする感情
(6)自己有用感(ABLE) ──自分は誰かの役に立ち、貢献できていると思える感情

(詳細は本書を)


■5.口ぐせをコミュニケーションに発展させる
 口ぐせというと、どうしても「1人の部屋でぶつぶつとつぶやくもの」のことだと考える人がいます。
 たしかに、鏡に向かって声をかける口ぐせは、自分ひとりだけに聞かせる「おまじない」のようなものです。
 しかし、本当の口ぐせは、他者との会話の中でポンポンと飛び出していくもの。
 誰かのアイデアに「それいいね!」「最高!」と元気にレスポンスしたり、落ち込んでいる友だちに「大丈夫だよ、きっとうまくいくよ」と声をかけたり、朝オフィスに入ったとき、みんなに向かって「おはようございます!」と明るく挨拶をしたり。
 口ぐせを自分ひとりで完結させることなく、コミュニケーションに発展させていきましょう。コミュニケーションがよくなれば、あなたもあなたの周囲の人も最高の人生へと好循環していきます。


【感想】

◆タイトルを見たときは軽めな作品かと思っていましたが、ハイライトを引きまくりました。

実は本書の冒頭にある「はじめに」に、こんな文章がありまして。
 たとえば、自己肯定感が高いのは、明るくアクティブな性格の人だと思っていませんか?
 自己肯定感が高いとは、自己評価が高い、自信家の人のことを指すのだと思っていませんか?
 自己肯定感を高めるには、承認欲求が満たされればいいと思っていませんか?
 自己肯定感を高めるには、ポジティブシンキングにならなければいけないと思っていないでしょうか?
程度は違えど、全部「はい」だったワタクシ。

しかし続くフレーズはこうでした。
 じつはこれ全部、勘違いです。
 自己肯定感に性格は関係ないし、自己評価や自信とは違います。承認欲求が満たされれば高まるものでもなければ、ポジティブシンキングを押しつけるものでもありません。
というわけで、その種明かしが、第1章から展開されるワケです。


◆ただし、その第1章では、「イメージは現実を超える力を持つ」と題して、バスケットボールのフリースローを、実際の練習とイメージとレーニングとで、上達度があまり変わらなかったお話や、潜在意識にとっては、人称を理解しない(他人に言った言葉も自分に向けたものと同じ)といった、類書でもおなじみのお話がチラホラ(もちろん、必要だからなのですが)。

そこで第2章から、上記ポイントの1番目の「身につけたい4つの口ぐせ」を抜き出してみました。

この中では、初っ端の「肯定語」や3番目の「アファメーション」は、聞いたことがありましたが、2番目の「"かもしれない"をつけ足す」というのは初耳。

具体的には
「この方法はムリだった。だけど、ほかの方法があるかもしれない」
「これはできなかった。だけど、ほかにできることがあるかもしれない」
のように使うらしく、心理療法の現場で使われている「脱フュージョン」というテクニックなのだそうです。


◆また、同じ第2章から引用したのが、上記ポイントの2番目の「ありがとう」。

「口ぐせ界で最強のサプリメント」と著者の中島さんが言われるくらいですから、日常生活でも積極的に使っていきたいところです。

「でも、そんなに感謝することなんてないな」とお考えの方も、ごもっとも。

でも中島さんいわく「脈絡がなくても、こころが伴っていなくても構いません」ということで、朝起きたときに「今日も一日が始まった! 太陽、ありがとう!」と口にしているのだとか。
 条件反射的に、常に「ありがとう」と言う。すると、確実に自己肯定感が高まっていくのです。
ご自分が自己肯定感が低いと思われている方は、試してみても良いかもしれませんね。


◆一方、本書で初めて知ったTIPSが、第3章から抜き出した上記ポイントの3番目の「知ってる」。

「小さな子どもから大人まで、全員にこの効果がありました」というのですから、尋常ではありません。

その秘訣は、「物事をポジティブに考えるのではなく、ネガティブに考えるのでもなく、ありのままに受け入れる」ことにより、「すべてが『知っていること』、つまり『自分でコントロールできること』になり、不安や緊張が吹き飛んでいく」ことにあります。

ですからビジネスシーンでの活用例として、本書ではこんなものが。
 たとえば、会社のプレゼン直前で、手が震えるくらい緊張しているとき。「プレゼンで緊張するのは知ってる」と唱えてみてください。だんだん肩の力が抜けて、「失敗したらどうしよう」という恐怖を克服できるはずです。
これは私も講演等する機会があれば、ぜひ試してみたいです。


◆さらに第4章では、上記ポイントの4番目で抜き出した「自己肯定感の6つの要素」を全面的に解説。

それぞれについて、ページを割いて掘り下げていますから、こちらはぜひ本書の方でお目通しください。

1つか2つ選んで、上記でポイントとしてご紹介しても良かったのですが、それぞれ大事なので、むしろ選べませんでした。

そして上記ポイントの5番目の「口ぐせをコミュニケーションに発展させる」というTIPSは、最後の第5章からのもの。

「口ぐせ」というと、1人でぶつぶつ言っているイメージがありますが、確かに周りの人とのコミュニケーションで良い口ぐせを用いれば、相手との関係性もよくなること必至でしょう。

ちなみに私は、使っている会計ソフトについて、メーカーの窓口に質問の電話をして問題が解決したときには、必ず「助かりました。ありがとうございました」と言うようにしています。

これも引き続き続けてみようか、と本書を読んで思った次第。


口ぐせで自己肯定感を上げるために読むべし!

4866632070
口ぐせで人生は決まる〜こころの免疫力を上げる言葉の習慣〜
第1章 こころの免疫力を取り戻そう
第2章 言葉の食習慣を変える
第3章 「安心感」という血液をめぐらせる
第4章 自己肯定感のメカニズム
第5章 こころの免疫力は波及する


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【編集後記】

◆本日の「Kindle日替わりセール」から。

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