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2023年05月24日

【勉強本】『資格試験のための最短最速勉強法 速学のススメ』河野玄斗


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資格試験のための最短最速勉強法 速学のススメ


【本の概要】

◆今日ご紹介するのは、先日の「未読本・気になる本」の記事の中でも人気の高かった1冊。

著者の河野さんが、かつて東大在学中に出された勉強本よりもパワーアップしていると、個人的には感じました。

アマゾンの内容紹介から。
三大国家資格を、それぞれ一発合格で取得してきた著者の、速学の方法論を詳らかにする勉強の方法論決定版。Z世代から社会人まで、学生はもちろん、独学を目指すあらゆる世代のための学びのガイドブック。三大難関国家資格試験の合格体験記も収録。

なお、上記未読本記事の時点ではなかったKindle版は、若干ですがお買い得となっています!

230526追記:その他のおすすめ本もセレクトしてみました!

【勉強本10選】久しぶりに勉強本のオススメを考えてみる








study hard / Ohfoohy


【ポイント】

■1.完璧を目指さず、全体像を意識する
 つまり「全体像を意識する」ために大切なことは、1つ1つの単元や項目について「完璧にマスターしよう」「すべて覚えてから先に進もう」などとは考えずに、とにかく「一旦理解だけはしよう」くらいの感覚で次に進むことです。さらには、ある単元を勉強したら早めに実践問題(過去問など)に当たることで、「この単元における『幹』はどの部分なのか」が意識できるようになるわけです。
 試験勉強に限らず「常に完璧を目指す人」というのが、自らの描く自分の像と現実との 乖離 に苦しめられ、挫折してしまいがちなのは、みなさんも想像できると思います。一方で「とりあえず理解はできた」くらいで先に進んでいける人は、自分に見える世界が広がっていく中で、過去に勉強した単元の全体像の中での位置づけ(マップにおける配置)も少しずつ見えてきて、いわば「勉強の解像度が上がってくる」のです。


■2.動画配信式講義のメリット
ー分のスケジュールに完全に合わせて学習できる
 学生だったり会社員だったり、あるいは生活費をアルバイトで賄っている学生の方にとって、決まった曜日・決まった時間に通学しなければいけない対面式講義は大きな負担になります。
△錣らない部分は一時停止→繰り返しで理解を深められる
 1人の講師が大人数を相手にする対面式の講義では、当然、講義の進め方は事前のタイムスケジュール通りになります。仮にあなたが「よくわからないのでもう一度聞きたい」と思ったとしても、あなたがわかるようになるまでもう一度丁寧に説明してもらうようなことはできません。
すでに理解しているところは学習の時間を短縮できる
ぅリキュラムによる足止めがない
 特に最短合格を目指す場合に大きいメリットです。対面式だと、ライバルよりも早いペースで学習したいのに、たとえば来週の火曜の授業まで待たなければ次の単元に進めない、ということになってしまいます。そのもどかしさを解消してくれるのがオンライン講義です。


■3.問題集は知識を定着させるためにある
 受講生の中で、問題集を「ある単元をマスターした(と判断した)後で、その実力を試すために取り組むもの」だと考えている人は少なくありません。
 この考え方は一度捨て、問題集は「知識が定着したかを確認するため」にあるのではなく、「知識、あるいはその活用方法を効率よく定着させるため」にあると考えましょう。
 基本書をせっかく何回も読んだとしても、「初見ではまさかこの切り口で問われ得るとは想像もつかない」内容については、無意識的に読み飛ばしてしまうものです。そのような内容は、問題集で取り組んだときに初めて「実はこの内容も大切なのか」と脳が認識できるようになります。これにより、実際の出題形式を想像しながら基本書を読み直すことが可能になるわけです。
 問題集を解くことは知識のアウトプット作業ではありますが、 それと同時にその知識を効率よくインプットするための手段 だともいえるのです。


■4.講義の内容は「一応理解した」程度で次に進む
 基本的に予備校の講義は、「一通り理解はした」「覚えているわけではないが、テキストを読めば理解したことを思い出せる」程度になれば、すぐに次の講義に進んでいくほうが合格への近道なのです。
 ではこの「理解」とはどのレベルを指すのか。1つの目安となるのが「講義を受けた後に、テキストを開きながらでいいので、その内容を人に説明できるか否か」です。
 なんとなく流し読みして内容を理解した気分になっている人も、いざそれを他の人に説明しようとすると、ところどころ詰まってしまったり、自分の説明に自分で疑問が生じてきてしまったりすることに気づくと思います。
 試験勉強に限らず、仕事などでも多くの方々が「わかったつもりでわかっていなかった」という経験はあることでしょう。自分の言葉で内容を説明できて初めて、その項目を理解したと言えるのです。


■5.「解法の本質」にあたる抽象論を意識しよう
 具体的には、たとえば次のような連立方程式があるとします。
3x+4y=7……
5x+2y=-7……
 この連立方程式を解くためには、まず△亮阿料澗里2倍にしてyの係数を4にそろえ、
3x+4y=7……
10x+4y=-14……'
 として、2つの式を加減算しますよね。
 ここで理解していただきたいのは、「△亮阿2倍して2つの式を加減算する」という具体的な解法それ自体はまったく重要でない、ということです。
 この問題において重要なことは、「連立方程式では、文字を1つずつ消去していく」のだという抽象論です。この抽象論を押さえて初めて、他の連立方程式も解けるようになるわけです。(中略)
 問題を復習する際は、答えに至るまでの作業手順を覚えるのではなく、その背後の押さえておくべき抽象論は何なのかを必ず意識しましょう。これを繰り返すことで、さまざまな初見の応用問題が解けるようになるのです。


【感想】

◆河野さんの前作については、当ブログでもこのようにレビューしておりまして。

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東大医学部在学中に司法試験も一発合格した僕のやっている シンプルな勉強法

参考記事:【勉強法】『東大医学部在学中に司法試験も一発合格した僕のやっている シンプルな勉強法』河野玄斗(2018年12月20日)

いわゆるテレビの「東大生ブーム」で顔の売れた複数資格保持者である河野さんが、その持論を語る、という趣旨の作品でした。

もちろん河野さん以外にも、こうした学歴や資格を担保に勉強本を書いた著者さんは多いのですが、大抵次の2つの問題を内包せざるをえません。

……この辺は、当ブログで過去350冊以上勉強本を読んできた自分なりの考察なんですが。

カテゴリー:私と100冊の勉強本

まず、サンプルが「1(自分自身)」なので、「汎用性がない」場合があるということ。

これは、他人(主に生徒等)にその勉強法を教えて、実践してもらう経験がないと、どのくらい汎用性があるかが分からないので、講師歴等がない著者さんの、ユニークな勉強法というのは、なかなか取り入れにくいものがあります。

そしてもう1つが、その勉強法が「個人の資質に依存する」場合があるということ。

こちらはもっと問題で、簡単に言えば「その勉強法で、その成果を出すには、一定レベルの頭脳が必要だよね」ということなのですが、たとえ、その勉強法が理にかなっていても、著者ほどの成果は出すことができません。


◆河野さんの場合、前作の時点では東大生であり、「人に教える」という経験がなかったためか、どうしても自分の受験経験に依存したものになっていました。

一方本書執筆の時点では、資格試験の予備校の講師も勤められているためか、ご自身の経験以外の要素も踏まえて書かれた印象が。

ただし、「個人の資質」の見極めについては、まだちょっと微妙というか、「どんな試験もまずは『1年で合格する』つもりで計画を立てる」なんて節もあったりします。

もちろん、河野さんが新たに取得した資格(YouTubeチャンネルの企画で資格を取りまくったそう)の中には、宅建や簿記1級のように1年でも取得可能な資格がありますが、河野さんが取れたからといって、社会人が公認会計士を1年で取るというのは至難の業でしょう。

もっともこの点については、上記ポイントの2番目にあるように、動画配信式講義のメリットをフル活用して、前向きにとらえたいところです(河野さんも公認会計士試験は「1年速習コース」という、前年度に配信された講義をすべて見られるコースを受講して合格したそうですし)。

なお、同じ資格の専門学校でも、配信で倍速機能が使えない学校もあるそうなので、学校選びの際には注意すべしとのこと。


◆また、河野さんの場合、早期合格を目指すこともあってか、上記ポイントの1番目にあるように、まず「全体をおおざっぱに押さえる」傾向がある、と感じました。

これは本当にそうで、完璧を目指すあまり、いきなり細かい部分を掘り下げるのは、かえって悪手。

ここで「早めに実践問題(過去問など)に当たる」とあるのは、上記ポイントの3番目で言及しているように「知識を定着させるため」でもあります。

と言いますか、実際に「どういう形で問われるか」を意識していないと、覚えた知識もアウトプットできなかったりするんですよね。

なお、「おおざっぱ」と言っても、上記ポイントの4番目で解説されているように、「講義を受けた後に、テキストを開きながらでいいので、その内容を人に説明できるか否か」が判断基準になります。

よく「人に教えると理解が深まる」等言いますが、実際には「教えられるレベルで理解しているか」どうかではないか、と。


◆ところで、上記ポイントの5番目のお話は、ここで言ってる連立方程式の話は分かるけど、じゃあ、資格試験問題だと具体的にどういうことなのかが想像つきませんでした。

ちなみに前作では、大学受験の学科ごとのお話があって、その「数学」の部分で「背景にある抽象論」というフレーズが出てくるのですが、本書は第4章のの合格体験記でも数学の話はでてきません。

ですから、おそらく数学に限った話ではなく、「応用問題を解く」という行為全般に関係するTIPSだと考えて、今回紹介させてもらった次第です。

確かに、過去問の丸暗記では答えられない応用問題も、このようなアプローチなら対処できるのかもしれませんしね。

おそらく、こういう思考法ができることが、今の河野さんの各種資格取得につながっているのだと思いますが。


◆なお、上で触れたように最後の第4章は、河野さんの合格体験記になります。

具体的には「三大難関国家資格」である、司法試験、医師国家試験、公認会計士試験の3つ。

これらについて、各科目ごとに攻略法が掲載されていますから、実際に受験される方なら、この章はぜひご覧ください!

……と書いたものの、実際に当ブログをご覧になっている方で、これら難関試験を受ける方がどれくらいいらっしゃることやら。

もちろん、河野さんのウリは、この三大試験に一発合格したことではあるんですけど、もうちょっと間口の広い試験に役立つお話が読みたかった、というのが勉強本オタクである私の本音ではあります。

もっとも、前作では高校&大学受験の合格体験記がメインだったので、それよりは社会人向けであることは間違いなし!


資格試験を受ける方なら要チェックです!

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資格試験のための最短最速勉強法 速学のススメ
Chapter1 河野式・勉強に対する考え方
Chapter2 資格試験の勉強、合格への最短距離はコレ!
Chapter3 げんげんに聞いてみよう! 資格試験の勉強 Q&A
Chapter4 三大難関国家資格 私の合格体験記


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【効率的】『どんな試験も1年で合格! 資格試験<超効率>勉強法』井藤公量(2012年05月10日)


【編集後記】

◆本日の「Kindle日替わりセール」から。

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老けない人が食べているもの

アンチエイジングネタに目がない方なら要チェックな1冊は、Kindle版が600円以上お買い得。

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3月に発売されたばかり(先日日経の広告に出てましたよね?)の勉強本は、中古が定価超えしていますから、Kindle版が1000円以上お得な計算です!


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