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2023年05月08日

【処世術?】『頭に来てもアホとは戦うな!賢者の反撃編』田村耕太郎


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頭に来てもアホとは戦うな!賢者の反撃編


【本の概要】

◆今日ご紹介するのは、先日の「未読本・気になる本」の記事でも大人気だった1冊。

『頭に来てもアホとは戦うな!』が80万部のヒットとなった田村耕太郎さんの、その続編になります。

アマゾンの内容紹介から一部引用。
あなたを振り回す厄介な「アホ」とどう向き合うべきか?
世界で活躍する著者が、実践的な「アホ対策」を伝授。
他人に振り回されず、自分の人生を取り戻すための戦略書。

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【ポイント】

■1.アホにむかついても平静を保つ
 いい頭もキレたら知能指数は4分の1くらいに落ちる。知識もキレたら活かせない。キレていたら資産も友人も去っていく。
 しかし、忍耐といっても、歯を食いしばって耐えることではない。それも時には必要だが、多くの場合は、力むのではなく、リラックスして、ポジティブでもネガティブでもなく、ニュートラルに物事に取り組み続けることが大事だ。
 このニュートラルに物事に取り組み続ける姿勢を保つことが忍耐である。「忍耐力」には「力」という漢字も入るが、猯呂爿瓩函嵶蓮廚呂覆なるのだ。
 変化が激しいコロナ禍の世の中では、想定しても想定しきれないものも多く、思い通りにならないことが多いと感じている人も多いだろう。私など毎日がそうだ。何か特別なことをしているわけではないが「本当に思い通りにいかないなあ」と日々思う。
 そんな時、「キレたら自滅してゲームオーバーだ」と常に自分に言い聞かせる。リラックスして鉄棒にぶら下がり続けようと脱力するのだ。


■2.戦略的にちょいギレする
 正面からやり合う戦いは、勝っても負けても後味が悪い。そこでオススメするのが、戦略的にちょっとだけキレることだ。大事なポイントは心の中は「平静」であること。感情的になってキレたらそれは単なるアホになってしまう。敵をつくり未熟な人間だと評価を下げるだけだ。なぜ戦略的にキレることが大事なのか? それは都合よくコントロールされないためだ。注意すべきポイントは、次のとおりだ。
・感情的には全然怒っていない
・ごくたまに
・ここぞというタイミングで(あなたの立場がやや強い時がいいキレ時だ)
・ターゲットを絞って(キレる意味がない対象は無視)
・あくまでリスペクトフルに(無礼にはならない)
・相手のため、全体のため、という大義名分を感じさせる
・普段は感じよく。普段穏やかな人がキレるから、ちょいギレでも劇的な効果がある(ギャップ効果)


■3.リスペクトを忘れない
 日本社会にはリスペクトが足りない。
 日本人が言う礼儀正しさとは、海外から見たらよそよそしさに過ぎない。セクハラもパワハラも、そもそもの原因は相手に対するリスペクトのなさだ。部下や女性や外国人に対するリスペクトのなさについて、日本社会は狹群式貮吻瓩澄3こ阿任蓮同じ組織ではもちろん、違う組織にいてもフレンドリーに関係を作ろうとする。
 しかも一流の人々はリスペクトを忘れない。話し方や態度、言葉遣い、これらすべてにリスペクトがあるかどうかはっきりわかる。
 私はこのリスペクトという言葉を非常に気に入っている。日本語で言うと「敬意」。これが一番近い言葉だ。
 距離を感じさせずフレンドリーに接する。しかしながら、リスペクトは忘れない。これが素晴らしい組織の人間関係のあり方だと感じている。
 相手の立場に立ち、相手との違いを理解し、自分にない魅力や能力を持つ相手のそういう点を心から尊敬する。そういう態度で誰とでも接していれば、日本社会からパワハラやセクハラも減っていき、アホも少なくなっていくだろう。


■4.自分と異なる意見は貴重
 自分とは違う相手の意見に対して、謙虚に耳を傾けるのも優れたリーダーの資質だ。私も日本に居るときは、意見が食い違うと「なんでこの人は私の見立てに賛同しないのだろう」「私が間違っているといいたいのか?」とけんか腰になってしまったものだった。
 ところが、日本の外に出ていろんな経験を積んでみると、意見の食い違いほど、貴重な好機はないと思うようになった。(中略)
 お互いが有限の時間を使って対話することは、貴重な時間を使うにふさわしいと思っているということだ。つまり、相手の思慮深さや分析力に一目置いているということだし、向こうにとっても同じ。そういう人物に自分の意見を分析し、意見を叩いてもらえるなんて、実はありがたいことなのだ。
 日本人のような遠慮をしない、シンガポールに住む人は、自分と異なる意見に対して、「私はそうは思わない」「それは違うんじゃないか」と遠慮なくバッサリと切る。シナリオが狂うことへの不満はあるが、より洗練された新しいシナリオができあがる。


■5.誰とでも仲良くしようとは思わないこと
 仲良くできない自分を責めたり、仲良くするために自分を変えたりする必要はない。自分が自分であることが何より大事である。その実現には、アホがいない自分のコンフォートゾーンをつくることが第一だが、リーダーとしてビジネスを成功に導く過程ではアホとも付き合う必要も出てくるだろう。その時にアホとの付き合いで大事にするのは「仲良く」といった漠然とした目標ではなく、次の3つだ。
・リスペクト
・親切
・楽しむ
 アホだろうが何だろうが、他者に対してリスペクトを持つことには意義がある。自分との違いを受け入れ、それを理解し、敬意を持つのだ。


【感想】

◆冒頭でも触れたように、本書はこちらの本の続編にあたる作品とのこと。

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頭に来てもアホとは戦うな! 人間関係を思い通りにし、最高のパフォーマンスを実現する方法

残念ながら私は読んでいないため、本書とネタ被りがあったとしても分からないのが心苦しいところです。

ただ、すでにこの本が出てから9年弱経っていますし、未読の方がほとんどであれば、特に問題はないでしょう。

また、本書の「はじめに」で、著者の田村さんが言われているには、当時前作を読んでいた若手ビジネスパーソンも、部下ができたり管理職になっているであろう、ということで、本書の第4章は「アホの壁を越え、あなたがリーダーに」という章題になっています。

つまり、かつては「アホ」に悩んでいた読者が、今度は若手にとっての「アホ」になっていないかを憂いでいる次第。

さらには、サブタイトルで「賢者の反撃編」とあるように、本書ではメインタイトルの「戦うな」に反して、時として「戦う」ことも説いているわけです。


◆……とここまで「アホ」「アホ」書いてきましたが、実は本書の「はじめに」には「アホ」の定義は書かれていませんでした。

さすがにWikipediaにある定義とは違うことだけは承知してましたけど。

阿呆 - Wikipedia

一応、冒頭の内容紹介を読む限りでは、「あなたを振り回す厄介な」のが「アホ」らしいのですが、これでは正直よく分かりません。

第1章を読み始めて、「アホ」が具体的にどんな人を指すのか分からないと居心地が悪いので、試し読みで前作の「はじめに」を読んでみると、そこにあったのがこんなフレーズでした。
「アホ」というと、ある程度心当たりがあるだろう。要は、むやみやたらとあなたの足を引っ張る人だ。会議でなぜかあなたの発言だけにいちゃもんをつけたり、チームメイトなのに明らかに敵意を見せつけて協力的な態度をとらなかったり、明らかにこちらの意見のほうが正しいのに、権力を振りかざしてそれをつぶそうとしたり……。
なるほど、そういうことなのか、と本書を読み続けていると、第2章でやはり似たような表現が。
アホとは、組織や個人の成果や成長に関係なく、意味なく他人に干渉してくる人々のことを指す。その意味では、日本の組織人の大半はタイプに限らず、ほとんどが潜在的アホだと思ってよい。
私の理解では、「アホ」というのは「要領の悪い」とか「見当違いをしている」というようなニュアンス(≒仕事ができない)で捉えていましたから、それだと結構違っていた気が。

とはいえ、いずれにせよ自分のやることに、マイナスの働きかけをする人なのだろうな、という予想は合っていたので、結果オーライですが、本書から読む人のために、「はじめに」で触れておいて欲しかったかな、と。


◆さて、上記ポイントの1番目は、第1章から抜き出したもの。

キレてはいけない、という指摘は、つい先日レビューした、こちらの本でも強調されていましたっけ。

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頭のいい人が話す前に考えていること

参考記事:【思考術】『頭のいい人が話す前に考えていること』安達裕哉(2023年04月28日)

なお、本書によると、「世界共通で高い評価を受けるには『あいつはいつも感情が一定』と思われること」だそうですから、ぜひご留意ください。

また、同じ第1章から抜き出したのが上記ポイントの2番目で、これぞまさに、アホとの戦い方。

しかしここでも「心の中は『平静』である」のがミソですね。

後半部分で引用した「注意すべきポイント」もあわせて押さえておくべきだと思います。


◆一方、1つ飛んだ第3章から抜き出したのが、上記ポイントの3番目の「リスペクト」のお話。

「日本社会にはリスペクトが足りない」と言われて、私は「部下(はいませんが)や女性や外国人」に対してもリスペクトしてますよ、と思ったのですが、本書にはこんな指摘がありました、
 自分の子供に対しても同じだ。しつけとはいえ、リスペクトなく高圧的に言うことを聞かせようとしていたら、先生や他の親から白い目で見られ、度が過ぎると通報される。ペアレンティングと言って、家庭教育の中でも自分の子供にもリスペクトを持って接することが当たり前に求められているのだ。
いやー、さすがに自分の子どもに対して「リスペクト」という概念はありませんでしたよ。

我が家で「食べ終わった食器を片づけなさい」、と言うのにもリスペクトが必要だったとは(反省)。

というか、むしろ昔に比べて、親子関係って友達みたいになっていて、我が家に限らず、子が親をリスペクトしていないケースが多いと思うんですが、どうなんでしょうね?


◆なお、上記ポイントの4番目と5番目は、上記で触れた第4章からのもの。

前者でいうなら、自分と異なる意見に対して、私は結構「異を唱える」方だったので、新卒時の上司にはずいぶん迷惑をかけたものでした。

幸い、その上司の器が大きくて、私はつぶされずに済みましたが、その方が本書でいうところの「アホ」だったら、冷や飯を食わされていたかも。

この辺、日本社会の場合「意見の相違」と「相手の好き嫌い」が密接に関係してしまうことが多いので、なかなか難しいのですが。

また、後者の件では、部下にアホがいた場合のことも考えなければなりません。

ただし、ここで気を付けたいのが最後のフレーズ。
 アホだろうが何だろうが、他者に対してリスペクトを持つことには意義がある。自分との違いを受け入れ、それを理解し、敬意を持つのだ。
まさにそのとおり!


よりよい人生を歩みたい方なら、要チェックの1冊!

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頭に来てもアホとは戦うな!賢者の反撃編
第1章 アホと戦わずに戦う
第2章 アホを観察すると自分が成長する
第3章 あなた自身がアホにならないために
第4章 アホの壁を越え、あなたがリーダーに
第5章 アホは世界からいなくなるのか


【関連記事】

【人間関係?】『気が小さくても立場を悪くせずとも職場のアホを撃退できる! 都合のよすぎる方法』イェンツ・ヴァイドナー()

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【コミュニケーション】『他人を平気で振り回す迷惑な人たち』片田珠美(2018年05月15日)

【コミュニケーション】『職場にいる不機嫌な人たち』西多昌規(2017年11月16日)


【編集後記】

◆本日の「Kindle日替わりセール」から。

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