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2023年03月17日

【働き方】『これから市場価値が上がる人』北野唯我


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これから市場価値が上がる人 (ポプラ新書)


【本の概要】

◆今日ご紹介するのは、ネットサーフィンをしていて目についた新書。

以前レビューした『天才を殺す凡人』が、当ブログでも人気の高かった北野唯我さんの最新作です。

アマゾンの内容紹介から一部引用。
大転職時代こそ「スキルと思考」を更新しよう―。
ベストセラー『転職の思考法』『天才を殺す凡人』の著者が、転職、就活、人生設計に悩むビジネスパーソンに贈る、自分の市場価値を高める方法。
「市場価値を高めれば、『働きたいところで働ける』という自由が手に入るはずです。自分の価値を上げることで、働くことが楽しくなります」
働くすべての人の「強み」が見つかる41の思考法!
幅広い年代の方の「気づき」になる1冊。

中古が定価の倍以上していますから、「10%OFF」のKindle版がお得です!






#WORK = #PLAY / WILLPOWER STUDIOS


【ポイント】

■1.誰でもすぐできる仕事の「工夫」とは?
 新入社員でも経験が浅い方でも、誰もが「工夫」できるのが「タスクの時間を短縮する」ということです。
 当然、あるタスクを同じクオリティで仕上げられるなら、時間が早い人に仕事を頼みたいと思います。
 たとえば「営業の提案書を作る」「プレゼン資料を作る」「契約書をチェックする」「販売データを分析する」など、日々の業務は尽きません。
 私は若手の頃、「とにかく各タスクの時間を記録する(計る)」ということを行っていました。
「これは 30 分以上かかると思っていたけど、実際は20分で終わったな」というように、細かいタスクも含めて所要時間を洗い出し、データを積み重ねていったのです。
 それを分析してボトルネック(最大の阻害要因)を解決すれば、自ずとタスクを実行するスピードが上がり、早く終わるようになります(そして、浮いた時間は、別のことに使えます)。


■2.相手の思考法とズラした思考法の質問をぶつける
 私が意識している思考法は主に3つあるのですが、それぞれの大まかな定義は次の通りです。
・論理的思考
「事実」や「論理」に注目した思考。どんなときでも使えるぐらい汎用性が高いが、目的や前提を見失うことがある。
・そもそも論
「前提」と「長期的な価値」に注目した思考。本質的な価値を見失わないのがメリットだが、具体性が欠けることがある。
・アナロジーシンキング
「認識」や「効果」に注目した思考。比喩を多用する。実用性が高いが、一部の事実のみを切り取り、ミスリードを起こす可能性がある。(中略)
 まずは相手の軸足となる思考法を見つけ、それとはズラした思考法の質問をぶつけるのです。
 思考法の関係性は「じゃんけん」に近いイメージだと私は考えています。勝負ではありませんが、相性の良し悪しがあるということです。
「論理的思考」が強い人には「アナロジーシンキング」をぶつけ、「アナロジーシンキング」が強い人には「そもそも論」を、「そもそも論」が強い人には「論理的思考」をぶつけると、思考が深まっていきます。


■3.危機を乗り越える3つの方法
(1)悩むのではなく考える
「悩む」というのは、「こうなったらどうしよう……」「どっちがいいかな……」などと、答えを出さずに「考えるフリ」をしている状態です。
「考える」というのは、答えを出すために建設的に思考を組み立てること。要素を分解して整理して、解決策を導き出すことです。
(2)まずは圧倒的にギブする
 コロナ禍ではみんながピンチでしたが、そんな苦しいときほど「まずは圧倒的にギブする」ことが大事だったのだと思います。
 ギブするからこそ、のちにテイクにつながって何かが得られるということです。
 遠回りに思えるかもしれませんが、それこそ近道になることが多いと思います。
(3)リーダーが口ではなく手を動かす
 ピンチのときにリーダーが口だけ動かしていてもどうにもならないと思います。
 リーダーの仕事は、意思決定などのもっとも難しい仕事をすること。
 普段はあちこちと手を動かすべきではありませんが、ピンチのときや本当に苦しいときこそ手を動かす(自ら行動する)必要があります。


■4.上手な時間のやりくり10のTIPS(抜粋)
●「死ぬときに後悔するか、しないか」を軸に「やらないこと」を明確にしている
●やりたいことがあっても闇雲にやらず、システムで解決するので「労働集約型」になりづらい
●毎晩のように明日やるべきことを明確にしているので、次の日にほとんど無駄がない
●電子デバイス、家、Uber Eatsなど、設備や環境への投資を常に行っているため、生産拠点の生産性が高い
●SNSを必要以上にやらないと決めているので、沼にはまる時間が少ない
●スピードを重視してきたのでメモや企画書を作る時間がかなり早く、知的生産系(考える系)の仕事は、感覚的に一般的な時間の5分の1くらいで終わる

(詳細は本書を)


■5.メンバーの価値観を知ることで、チームのパフォーマンスは上がる
 私が思うに「価値観」というのは、仕事においては「How」にあらわれると思っています。つまり、「仕事のやり方」「仕事の進め方」「目標の立て方」などに「価値観」が出るのです。(中略)
 改めて整理すると次のようになります。
「What」=「やること」
「How」=「やり方、進め方」
 たとえば「卓越性」を重視する人と「貢献」を重視する人では、同じ「業務(What)」でも、その人に合う「How」が異なります。
 必然的に、コミュニケーションの方法も変えるべきなのです。
 たとえば、「卓越性」を重視する人にはこう話します。
「癸韻鯡椹悗修ΑB昭劼砲覆い笋衒をしよう」
 一方、「貢献」を重視する人にはこう話します。
「私の力になってほしい」「チームの中でこんな役割を果たしてほしい」
 どちらも登る山は同じですが、登り方が異なるといったイメージでしょうか。


【感想】

◆新書とは思えぬ充実ぶりに、思わずハイライトを引きまくりました。

上記ポイントももうちょっと簡潔にしたかったのですが、削り切れずに膨らんでしまった次第。

思えば北野さんといえば、冒頭で挙げた『天才を殺す凡人』も、こちらの『転職の思考法』(どちらも10万部突破!)も、ストーリー形式でした。

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このまま今の会社にいていいのか?と一度でも思ったら読む 転職の思考法

このストーリー形式の場合、どうしてもTIPSのみ、というワケにはいきませんから、必然的に肉付けされた部分がある一方、本書は通常のビジネス書ということで、ストレートに「TIPS満載」で仕上がっているといっていいでしょう。

おかげでどこを抜き出すべきか迷ったのですが。


◆そんな中、もっとも汎用性が高そうだったのが、第1章から引用した上記ポイントの1番目のお話。

確かに若手の頃だと、仕事でできる工夫も少ないでしょうから、単純に「時間短縮」というアピールは効果が高いと思います。

ただし、ここにもあるように「各タスクの時間を記録する」のは必須なよう。

……あー、以前続けてたものの、結局数ヶ月で挫折した「時間簿」の黒歴史がw

なお、この第1章からは、章題にストレートに答えている
「自分の給与が低すぎる」とか、「誰も自分を好いてくれない」などというのは、実は自分がそれ相応の価値を周囲に提供できていないことがほとんどなのです。
という節を選びたかったのですが、「カチン」と来る方もいらっしゃいそうなので自重しました(小声)。


◆また、第2章から抜き出した3つの思考法については、北野さんは引用内でも言われているように、じゃんけんをメタファーにされています(「思考のじゃんけん」)。

本当にこの3つの思考法それぞれの優越関係が正しいのかは、特に研究等の出典がないので分かりかねます(北野さんオリジナル?)が、実際に北野さんがインタビューする際に実践されてきたそうですから、成果はあったのではないか、と。

この辺、上記の『天才を殺す凡人』にも、下記のエントリーで触れられている「天才」「秀才」「凡人」の関係のお話がありましたが、それを髣髴とさせますね。

凡人が、天才を殺すことがある理由。ーどう社会から「天才」を守るか? - 『週報』北野唯我のブログ

ちなみにこの「思考のじゃんけん」は、対人でもちいるだけでなく、自分自身で完結させることも可能です。
 自分は「論理的思考」で考えるのが癖になっていると思えば、「アナロジーシンキング」でも考えることを意識してみてください。「アナロジーシンキング」が軸になっているなら、「そもそも論」で、「そもそも論」が強ければ「論理的思考」で考えるように習慣化してみましょう。
また、最低でも「もう1つ思考の軸」を持つことができれば、自分だけでも思考が深められるようになるのだそう。

そうすれば自ずと、「会議などでの発言(思考)も一目置かれるようになるはず」とのことですから、ぜひお試しください。


◆一方、第3章からは上記ポイントの3番目の「危機を乗り越える3つの方法」に注目しました。

最初の「悩むのではなく考える」というのは、類書でもおなじみですが、北野さんは、あの『イシューからはじめよ』で読んで、それからずっと意識されているのだとか。

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イシューからはじめよ――知的生産の「シンプルな本質」

参考記事:【問題解決】『イシューからはじめよ―知的生産の「シンプルな本質」』安宅和人(2010年11月30日)

2番目の「まずは圧倒的にギブする」は、丁度先日レビューした橘玲さんの本で、「減らないもの」をギブすればよい、という話がありましたっけ。

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シンプルで合理的な人生設計

参考記事:【成功法則?】『シンプルで合理的な人生設計』橘玲(2023年03月10日)

最後の「リーダーが口ではなく手を動かす」というのも、コロナ禍で成長、成功した会社は、リーダーが「口ではなく手を動かしていた会社」だと、北野さんは分析されていました。

続く上記ポイントの4番目の「時間のやりくり」のTIPSも、同じ第3章からのもの。

割愛したものを含めて全10個、可能なものだけでも取り入れられたら、十分生産性が高くなると思います。

なお、3番目に当たる「明日やるべきことを明確にする」というのは、一種のイメトレで、ここは本書でもかなり詳細に解説されていますので、興味のある方はご覧いただければ、と。


◆一方第4章では、特に「チーム」を意識したお話が収録されています。

ここから抜き出した上記ポイントの5番目は、相手の「価値観」に合わせて、コミュニケーションの方法を変えることを推奨。

確かにここで挙げた例を見ても、「価値観」に沿った働きかけの方が効果が出るのは明らかな気がします。

ちなみに、どうやって相手の価値観を知るか、というと、北野さんは「バリューズカード」と呼ばれるカードを用いるのだそう。

自己認知と相互理解を促すカードゲーム「Wevox values card」| 組織改善するならエンゲージメントサーベイ【Wevox】

実際にやってみた方のnoteがありましたので、手順等、詳細はこちらをご覧ください。

wevoxのバリューカードで自分の価値観を共有してみたらメンバーへの愛と理解が増した話|株式会社ネクイノ|note

お値段もそれほどするわけではないので、中間管理職の方や部下がいらっしゃる方は、試してみても良いのではないでしょうか?


本書を読めば「市場価値」が上がる可能性大!!

B0BXKZGVF3
これから市場価値が上がる人 (ポプラ新書)
第1章 なぜあなたは市場で評価されないのか
第2章 「悩み」を「強み」に変える思考法
第3章 市場価値を最大化できる人は「これ」をやっている
第4章 チームの価値を上げるためにあなたができること
第5章 「価値あるもの」の前提を見直そう

【関連記事】

【才能?】『天才を殺す凡人 職場の人間関係に悩む、すべての人へ』北野唯我(2019年04月21日)

【問題解決】『イシューからはじめよ―知的生産の「シンプルな本質」』安宅和人(2010年11月30日)

【成功法則?】『シンプルで合理的な人生設計』橘玲(2023年03月10日)

【BSJとは?】『ブルシット・ジョブの謎 クソどうでもいい仕事はなぜ増えるか』酒井隆史(2022年05月05日)

【働き方】『ハイパフォーマー思考 高い成果を出し続ける人に共通する7つの思考・行動様式』増子裕介,増村岳史(2022年12月24日)


【編集後記】

◆本日の「Kindle日替わりセール」から。

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読む人は限られますが、業務効率化に役立つ1冊は、Kindle版が2000円弱お得。

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Posted by smoothfoxxx at 08:00
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