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2023年03月14日

【伝え方】『巻込み力 国内外の超一流500人以上から学んだ必ず人を動かす伝え方』下矢一良



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巻込み力 国内外の超一流500人以上から学んだ必ず人を動かす伝え方


【本の概要】

◆今日ご紹介するのは、現在開催中の「Gakkenグループ春の特大セール」の中でも人気の1冊。

著者の下矢さんは、テレビ東京時代には『ワールドビジネスサテライト』や『ガイアの夜明け』といった番組で、数多くの起業家を取材されてきた方です。

アマゾンの内容紹介から一部引用
本書で紹介している“巻込み力”とは「ストーリー」「資料」「体当たり」という、たった3つの要素から成る、これまでにないシンプルで明快な技術です。
「伝え下手ならだれにも負けない」と自覚する著者が、アップル共同創業者のスティーブ・ジョブズ氏、マイクロソフト共同創業者のビル・ゲイツ氏、ZOZO創業者の前澤友作氏、ジャパネットたかた創業者の眦直嫉瓠▲愁侫肇丱鵐グループ創業者の孫正義氏ら、500を超す超一流のビジネスパーソンと、延べ7万通以上のプレスリリースを通して習得したこの技術は、いずれも“ちょっとしたコツ”レベル。
たくさんのことを覚える必要もないので、だれでも再現可能です。

中古に送料を加えると定価を上回りますから、Kindle版が700円以上お得な計算です!






Masayoshi Son (via video) / Financial Times photos


【ポイント】

■1.「伝え下手」が「伝え上手」に変わるための3つの技術
 まずは「頑張っていれば、いつか伝わる」という「待ちの姿勢」では、決して伝わらないことを述べてきました。つまり、自分から積極的に「攻めの姿勢」で伝えなくてはいけないということです。
 しかも伝えるべきは、自分が「正論」と信じている内容ではありません。「正論」を唱えても、誰も味方になってはくれないからです。「正論」とは「異なる内容」を伝えなくてはなりません。
 さらに「熟考型」は、その人の根本的な性質に起因しています。ちょっとした工夫で改善するようなものではありません。ですから「瞬発力型」に無理に近づこうとするのではなく、「熟考型」はそもそも「本番」で勝負してはならないのです。
 これら全てを満たすのは、まるで「針の穴に糸を通す」ような芸当と思われるかもしれません。ですが、この芸当を成し遂げるための「伝え方の法則」があります。それが「最初から相手を巻き込んでしまうための伝え方」なのです。


■2.ストーリーをつくるための3ステップ
(1)自分の原点から書き始める
 誰でも自分にとって、「原点」といえる出来事があるはずです。まずは、その自分自身の「原点」から書き始めていきましょう。人を巻き込むストーリーには必ず、その人にとっての原点が盛り込まれています。
(2)具体的に取り組んでいることを書く
 次の段階では、自分がこれまでに取り組んできた「具体的な内容」を書き進めます。この部分は、自分が取り組んでいる仕事内容そのままで大丈夫です。
(3)夢で締めくくる
「原点」「実際に取り組んだこと」と続き、最後は「実現したい夢」で締めくくります。とはいえ、「夢なら何でもいい」というわけではありません。「夢」は必ず「他の誰かのため」のものでなくてはならないのです。


■3.ストーリーの魅力をアップする3つのテクニック
(1)小さな存在が大きな敵に挑む
 例えば社会変革型ストーリーであれば、ゴールは「世の中を変える」ことです。そして、その「世の中」とは「自分の身近な世界」であることがほとんどかと思います。
 ですから、変えたい「世の中」は確かに、等身大で構いません。ですが「少し頑張れば達成できてしまうような夢」では、人を巻き込むストーリーになりません。
(2)具体的な「誰か」を敵にしない
 ハリウッド映画の場合は、挑むべき対象は強い個人であれ、巨大な組織であれ、目に見える存在です。しかし人を巻き込むストーリーの場合は、"ハッキリと特定できる"具体的な個人や企業を狙い撃ちにしないほうがよいでしょう。戦うべき相手はあくまで「業界の常識」や「会社の文化」といったような、抽象的な概念にすべきです。
(3)逆境を経験している
 3つ目のテクニックは、「経験した逆境」を伝えるという方法です。自分と同じような逆境にあった人が、困難に立ち向かい、克服する。そんな主人公の姿に、多くの人が心を揺さぶられるのです。


■4.スライドづくりの公式は「1タイトル・1図表・1説明文」
 スライドの構成で覚えるべき公式は、ただひとつ。最上部にタイトルを置きます。メインとなる図表は必ずひとつを大きめに配置します。そして、図表の説明文も一文に収めます。これだけで資料はシンプルでわかりやすいものとなるのです。
 タイトルでは、余計な単語はできる限り省きます。そのほうが、一目でわかりやすいから。例えば、毎年の販売個数を棒グラフで示し、そのタイトルを「販売個数の推移」としてあるものをよく見かけます。ですが、グラフとは推移を表すものであると決まっています。わざわざ書かなくても、わかることです。タイトルは「販売個数」とするだけで問題なく伝わります。
 ひとつのスライドに図表は必ずひとつです。2つ並べると、それだけで理解しにくくなってしまいます。2つの図表を用いたい場合は、スライド2枚に分けるべきです。
 箇条書きは3項目でまとめると、全体的に締まった印象となります。


■5.テレビカメラに攻めの姿勢で向かう
 緊張して普段通りに話せなくなる経営者の共通点。それは「会社員として出世して、社長にまで上り詰めた人たち」でした。誰もが名前を知っているような大企業の経営者であっても、この傾向は変わりませんでした。(中略)
 これとは対照的なのが「自分で起業した経営者」。テレビの取材は、全国の視聴者に自社商品の魅力を伝えられる絶好の機会です。
 千載一遇のチャンスを逃さないよう、「自分で起業した経営者」はテレビカメラに食らいついてきます。笑顔の合間から、必死さが垣間見えるようです。そこには「緊張」の素振りなど微塵もありません。
 なぜ、「自分で起業した経営者」はテレビカメラを前にしても、緊張しないのでしょうか。それは「悪く思われることへの恐れ」より、「自分たちの商品の良さを伝えたい気持ち」のほうが、はるかに強いから。テレビカメラに対し、まさに「攻めの発想」で向かっているのです。


【感想】

◆そもそも本書の著者である下矢さんは、冒頭の内容紹介にもあるように「伝え下手ならだれにも負けない」と自認するほど、コミュニケーションが苦手な方。

なにせ「人付き合いをせずに済む仕事に就きたい」という理由で、大学も理科系に進まれたそうですから、結構な筋金入りです。

そんな「伝え下手」でも「伝え上手」に変わるためのテクニックが、上記ポイントの1番目。

そして最後にある「最初から相手を巻き込んでしまうための伝え方」こそ、本書のテーマでもある「巻込み力」になります。

ちなみにこの「巻込み力」とは、割愛した内容紹介でも紹介されているのですが、「ストーリー」「資料」「体当たり」の3つの要素からなるもの。

そして本書の2章以降で、各章ごとにこの3つの要素を掘り下げています。


◆まずは第2章の「ストーリー」こそが、この「巻込み力」のキモとなるもの。

上記ポイントの2番目では、この「ストーリー」をつくるための3つのステップを解説しています。

最初の「原点」は、たとえば孫正義社長なら、高校時代のアメリカ旅行が挙げられるでしょう。

また次の「取り組んでいること」は、もし内容がまだ十分ではない場合は、「これから取り組みたいと考えている内容」でもよいのだそうです。

さらに最後の「夢」は「『他の誰かのため』のものでなくてはならない」だけでなく、よくある数値目標も不可とのこと。

なお、多くの起業家が人々を巻き込むのに成功した「夢」の形は「他の誰かのために"何かを変える"夢」なのだそうです。


◆これを踏まえて、「ストーリー」をさらに魅力的にするテクニックが、上記ポイントの3番目。

ただ、1つ目のテクニックからして
ゴールは「達成が不可能」だと思われるほど、高い目標でなくてはいけない
と言われてしまうと、ちょっとハードルが高いような……。

もっとも、2つ目の「具体的な『誰か』を敵にしない」というのは深く納得です。

確かに今のようなSNS全盛の世の中で、喧嘩を売るような真似は避けたいところ。

一方、3つ目の「逆境の経験」というのは、一般的な物語でもよく見かけますし、大企業でトップになるような人も、経験を積ませるために1度は飛ばされていたりしますよね。

ただし、逆境であれば何でもいいわけではなくて、逆境と自分のビジネスが結びついている必要があるそうですからご留意を。


◆また、第3章の「資料」は、文字どおり説明用の資料やスライドの活用法が中心です。

ただ、この辺の資料の作り方は、下矢さんが孫さんに心酔してテレビ東京からソフトバンクに転職しただけあって、いわゆる「ソフトバンクマナー」に沿った感じ。

当ブログでも、やはり孫さん傘下の三木さんのこちらの本をご紹介していますが。

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世界のトップを10秒で納得させる資料の法則

参考記事:【資料作成】『世界のトップを10秒で納得させる資料の法則』三木雄信(2015年05月03日)

一応上記ポイントの4番目の公式は、もっとも汎用性が高い基本スタイルと言えると思います。


◆なお、続く第4章の「体当たり」は、どんなことかと思いきや、緊急事態における対処法とも言えるもの。

下矢さんが実際に身近で接したことのある、孫さん、ジャパネットたかた創業者の眦通世気鵝△修靴討△離献腑屮沙瓩、問題場面(ジョブズだけはちょっと違いますが)に接した際の振る舞いについて紹介されています。

……普通じゃ考えられない体験ですが、この辺はさすがテレビ東京で経済番組を担当していると、そういう機会もあるんだな、と。

そして、この3人に共通しているのは、いずれも「自分で起業している」ことであり、上記ポイントの5番目にあるように「攻めの発想」で向かっています。

とはいえ、自分が創業者でない人がほとんどでしょうから、そういう方は自分が「守りの発想」となっていることを自覚した上で、気持ちを「攻めの発想」へと切り替えることが必要なのだとか。

誰かに雇われている状態だと、なかなか難しいかもしれませんが、意識してみてください。


まずは自分の「ストーリー」を作るところからぜひ!

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巻込み力 国内外の超一流500人以上から学んだ必ず人を動かす伝え方
第1章 伝え下手はなぜ思い通りに伝えられないのか
第2章 横並びから「ストーリー」で抜きん出る
第3章 勝負どころでは、「資料」を武器にせよ
第4章 ピンチのときは「体当たり」で突破する


【関連記事】

【スピーチ】『世界のエリートは「自分のことば」で人を動かす』リップシャッツ信元夏代(2020年06月18日)

【プレゼン】『感動させて→行動させる エモいプレゼン』松永俊彦(2019年12月07日)

【スピーチ】『ソニー歴代トップのスピーチライターが教える 人を動かすスピーチの法則』佐々木繁範(2018年07月11日)

【資料作成】『世界のトップを10秒で納得させる資料の法則』三木雄信(2015年05月03日)

『「物語力」で人を動かせ!』 平野日出木 (著)(2006年03月18日)


【編集後記】

◆本日の「Kindle日替わりセール」から。

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現代語訳 論語と算盤 (ちくま新書)

古典ではおなじみの守屋淳さん現代語訳の『論語と算盤』は、中古が値崩れしていますが、送料を足せばKindle版がお買い得。

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最近、日替わりセールの常連となっている「地球の歩き方」のパリ編は、Kindle版が1100円以上お得な計算です!


【編集後記2】

◆一昨日の「Kindle本 科学・テクノロジーセール」の講談社分の記事で人気だったのは、この辺のラインナップでした(順不同)。

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「意思決定」の科学 なぜ、それを選ぶのか (ブルーバックス)

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よろしければご参考まで!


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