2023年01月05日
【ブックガイド】『10年間で1万冊を読破したライフハッカー書評家が厳選 いま自分に必要なビジネススキルが1テーマ3冊で身につく本』印南敦史

10年間で1万冊を読破したライフハッカー書評家が厳選 いま自分に必要なビジネススキルが1テーマ3冊で身につく本
【本の概要】
◆今日ご紹介するのは、先日の「未読本・気になる本」の記事でも人気の高かったブックガイド。ライフハッカーの書評でおなじみである印南敦史さんが、ビジネスパーソン向けの書籍を、「全35テーマ×3冊」の合計105冊レビューしまくる作品です。
アマゾンの内容紹介から一部引用。
著者は年間1000冊、10年間で1万冊以上のビジネス書を読んでいるプロ書評家。
膨大なビジネス書に目を通してきたからこそわかる「本当に役立つ本」を厳選しました。
中古が定価を大幅に上回るお値段ですから、「10%OFF」のKindle版がお買い得です!

Books & Books - Coral Gables / miamism
【ポイント】
■1.「大和言葉」を使うと相手に受け入れられやすくなる「ちょうどそのときに都合が悪い様子」を表す「あいにく」ということばも、「ちょうど他の案件と重なっておりまして、対応できなくてすみません」より、「あいにく他の案件と重なっておりまして、お役に立てず申し訳ありません」とするほうが、カジュアルになりすぎない洗練された印象になります。
断るときも、「無理」「できない」ではなく、「あいにく」を添え、断る理由を伝えるわけです。「あいにくその日は午後から出張のため、午前中に打ち合わせをお願いできますか?」というように。緩衝材になる「あいにく」を使うと角が取れ、やんわりとした印象になるのです。
仕事で差がつく言葉の選び方
■2.リーダーがフォーカスすべき5つのポイント
なお、リーダーがフォーカスすべきなのは「5つのポイント」だけだと著者は断言します。(1)「ルール」 →場の空気ではなく、言語化されたルールをつくるこれら5つのポイントにフォーカスして、マネジメントを見なおすことが重要なのです。そうするだけで、リーダーとして別人のように変われるそう。
(2)「位置」 →対等ではなく、上下の立場からコミュニケーションする
(3)「利益」 →人間的な魅力ではなく、利益の有無で人を動かす
(4)「結果」 →プロセスを評価するのではなく、結果だけを見る
(5)「成長」 →目の前の成果ではなく、未来の成長を選ぶ
リーダーの仮面 ーー 「いちプレーヤー」から「マネジャー」に頭を切り替える思考法
■3.副業は再現性があるかどうかが大切
「どこで副業について習うのがよいですか?」と相談されたとき、著者は一貫して、「その人だけにできる特殊なことではなく、誰にでも再現できる手法を学びましょう」と伝えているのだそうです。どんな業界でも、天才的に仕事をこなせる人はほんのひと握り。ですから「うさぎとかめ」のかめのように、コツコツとひとつずつ学んで、成功している人からやり方を聞き、再現していくことを重要視すべきだということです。
また基本的には、成功している人がトライアンドエラーを繰り返すことでたどり着いた「再現性のある手法」を学び、そのうえで自分のやり方を育てていくほうが圧倒的に成功しやすいようです。
お金のなる木を育てなさい
■4.「オレも」「私も」は使わない
「この間、私、ゴルフでベストスコアを出したんだ」という相手のことばに、「オレもこの前ゴルフに行って〜」と、自分の話を始めてしまったりすると、その先の話が続かなくなってしまいます。「オレも」「私も」が危険なのは、「相手は自分の経験が特別でおもしろいと思って話している」から。なのに割って入ってこられたら、「あなたの話は特別じゃない」といわれたようなものだというわけです。
だから、こういう場合の正解は「聞くこと」。「ベストってすごいじゃん。いくつ?」「長いパットが入ったの?」などと聞いてあげたほうが、話しているほうはうれしいからです。
誰しも、「自分のことを話したい」もの。そこで基本的には、相手の「特別感」を消さないように聞くことが大切なのです。
「おもしろい人」の会話の公式 気のきいた一言がパッと出てくる!
■5.つり革の「疲れない持ち方」とは
たとえば、つり革にも「疲れない持ち方」があるのだそうです。つり革を持つとき、ほとんどの人は手首を曲げた状態で輪をつかんでいるもの。手前側から輪をつかむ人もいれば、奥側からつかむ姿勢の人もいることでしょう。しかし、それが問題。どちらも手首が曲がるため、腕の筋肉が緊張し、それが肩まで伝わり、こりや痛み、上半身のだるさにつながってしまうというのです。
体に負担がかからないつり革の持ち方は、「つり革をしっかりと持たないこと」。まずは、中指と薬指の2本を輪に引っかけます。そして手の方向を、手のひらが自分に見える方向にする──。
この持ち方だと、手首を伸ばしたままで無駄な力を使わずに済むのだそうです。手首が伸びているので、筋肉の緊張がなく、疲れが残りにくい。しかも電車の急ブレーキにも対応できます。
疲れないカラダ大図鑑
【感想】
◆なかなかユニークな作品でした。まず、選ばれた105冊が、この手のブックガイドの中では、結構当ブログに近いというのは珍しいと思います。
というのも、本書の著者である印南さんが、本書のベースとなるライフハッカーの書評においても「ビジネスパーソンがすぐ役立てられそうなもの」を選んでいるから。
さらには、お金関連書籍、特にFXや暗号資産等の投資本は避けているのだそうです。
FXなどはリスクも大きく、この連載の根本をなす「ビジネスパーソンに必要な仕事の知識、スキル」とは乖離した部分があるからです。ここはハゲシク同意。
結果、当ブログでレビュー済みの作品を下の方で列挙してみたところ、23冊もありました。
◆なお、上記ポイントでは、各作品の書評部分から、印象的な一部分を取りあげているわけですが、実際には、作品ごとにまずタイトルと書影(カラーなのがポイント高し!)があって、2ページほどでシンプルにまとめる、という構成。
おしまいには、「Points」として3つほどまとめがあって、さらに簡潔に要約されています。
私はてっきり、ライフハッカーでの連載をまとめたものだと思いきや、そちらで多用されている対象作品の引用がほぼないのが意外でした。
ということは、結構な手直しが入っているということ。
そう言う意味では、ライフハッカーの読者の方でも、ダブりを気にせず十分楽しめると思います。
◆選書的な傾向としては、ライフハッカーの連載自体が、その時その時の「旬」の作品を優先している関係で、俗に言われる「名著」の類はほぼありません。
当たりまえですが「古典」とよばれるものも一切なし(今後古典になる可能性のある作品はありますが)。
また、私が敬遠している「ドラッカー本」は、35テーマの1つに「ドラッカー」がある関係で、必然的に3冊選ばれています。
逆に「睡眠不足」というテーマでは、当ブログでもご紹介済みの作品が2冊セレクトされているのも、勝手にシンパシーを覚えてみたり(複数作品がかぶったのはこのテーマだけでした)。
ただ、テーマ数が多い関係で、本来なら冊数的にもっと選ばれなくてはいけないテーマであっても、3冊縛りがあるのは、結構きつかったと思います。
たとえば、私にとっては勉強本で3冊選べ、と言われても、正直お手上げですし。
◆ちなみに、上記ポイントで選んだ5作品は、いずれも未読のものばかりになります。
いずれも機会があったら読んでみたいもの(レビューする前提でないと、本を読む時間がないのがつらいのですが)。
一応、ポイントの1番目のこの本だけは、今日が期限のセール対象で半額になっていますね。

仕事で差がつく言葉の選び方
もちろん、ここで挙げたもの、さらには下記の当ブログでレビュー済み以外の作品も、本書を読めば概略がつかめることは確かです。
上記でも触れたように、当ブログの読者さんなら、選書になじみがある分、オススメしやすい1冊でした。
全105冊のエッセンスがこの1冊に!

10年間で1万冊を読破したライフハッカー書評家が厳選 いま自分に必要なビジネススキルが1テーマ3冊で身につく本
第1章 仕事力がどんどん高まる1テーマ3冊
第2章 コミュニケーション力がどんどん高まる1テーマ3冊
第3章 数字力がどんどん高まる1テーマ3冊
第4章 プロフェッショナル力がどんどん高まる1テーマ3冊
第5章 ビジネス教養を磨く1テーマ3冊
第6章 心と身体の健康を整える1テーマ3冊
【当ブログでレビュー済み書籍一覧】

やり抜く力 GRIT(グリット)――人生のあらゆる成功を決める「究極の能力」を身につける
参考記事:【グリット?】『やり抜く力――人生のあらゆる成功を決める「究極の能力」を身につける』アンジェラ・ダックワース(2016年09月12日)

実例で見る! ストレスゼロの超速資料作成術
参考記事:【資料作成】『実例で見る! ストレスゼロの超速資料作成術』西脇資哲(2017年10月15日)

「A4一枚」から始める最速の資料作成術 社内プレゼン一発OK!
参考記事:【資料作成術】『「A4一枚」から始める最速の資料作成術 社内プレゼン一発OK!』稲葉崇志(2019年03月23日)

たくらむ技術 (新潮新書)
参考記事:リア充がひた隠しにしている『たくらむ技術』(2012年12月19日)

スピーチや会話の「えーっと」がなくなる本
参考記事:【話し方】『スピーチや会話の「えーっと」がなくなる本』高津和彦(2020年01月03日)

1分で話せ 世界のトップが絶賛した大事なことだけシンプルに伝える技術
参考記事:【プレゼン】『1分で話せ 世界のトップが絶賛した大事なことだけシンプルに伝える技術』伊藤羊一(2018年04月13日)

「書くのが苦手」な人のための文章術
参考記事:【文章術】『「書くのが苦手」な人のための文章術』印南敦史(2022年03月08日)

仕事のスピード・質が劇的に上がる すごいメモ。
参考記事:【メモ術】『仕事のスピード・質が劇的に上がる すごいメモ。』小西利行(2016年01月20日)

ニュータイプの時代 新時代を生き抜く24の思考・行動様式
参考記事:【オススメ】『ニュータイプの時代 新時代を生き抜く24の思考・行動様式』山口 周(2019年07月05日)

知的戦闘力を高める 独学の技法
参考記事:【知的生産術】『知的戦闘力を高める 独学の技法』山口 周(2017年11月17日)

人と会っても疲れない コミュ障のための聴き方・話し方
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ゼロから学べる! ファシリテーション超技術
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参考記事:【セルフマネジメント?】『部下は動かすな。』大平信孝(2022年08月17日)

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参考記事:【お金】『人生を自由に生きたい人はこれだけ知っていればいい お金で損しないシンプルな真実』山崎 元(2018年04月06日)

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【編集後記】
◆本日の「Kindle日替わりセール」から。
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