スポンサーリンク

       

2022年12月16日

【コミュニケーション】『しゃべる からだ』トルステン・ハーフェナー


4763139355
しゃべる からだ


【本の概要】

◆今日ご紹介するのは、その著作を何冊もご紹介しているトルステン・ハーフェナーの最新作。

土井英司さんがメルマガでプッシュされていて、初めて新刊が出たことに気が付いたのですが、このタイトルにこの装丁では見過ごしてしまってもしょうがなかったかと(言い訳)。

アマゾンの内容紹介から一部引用。
★ドイツ大手誌「シュピーゲル」ベストセラー!
★著者累計・日本国内で65万部突破!
たとえ口をつぐんでいても、人は知らず知らずのうちに自分について驚くほど多くのことを「語って」いる――。
「ボディ・リーディング(身体言語を読み取る技術)」を駆使して、他人の頭の中を読む“メンタリスト”として活躍する、トルステン・ハーフェナー氏による待望の最新刊が登場。

中古が定価のの倍値以上する一方で、Kindle版は「%OFF」とお買い得です!





Social Investment Fund Consultation Launch / Sinn Fein


【ポイント】

■1.相手の「斜め45度」に立つと仲良くなれる
意見の違う人と激しく言い争うとき、私たちはたいてい相手の「正面」に立つ。真正面から向き合うこの形は、攻撃的で「閉じた」印象を与える。
 そんなとき、少し雰囲気をやわらげたければ、相手に向かって「斜め」に立つといい。これだけで、同じ言葉を口にしても攻撃的な感じがなくなり、むしろ自信に満ちた印象を与えることができる。
 ちなみに私は舞台でお客さんの前に立つとき、いつも斜め45度(ときには90度)の角度を心がけている。こんなふうに、相手とスムーズな関係を築けるかどうかは、「どこに立つか」ですでに決まっているのだ。


■2.「手のひら」が上か下かで、大きな違いが生まれる
 もしあなたが男性なら、最初のデートで女性に席をすすめるときは、ぜひ手のひらを上に向けて席を示してほしい。私も舞台でお客さんに「こちらへどうぞ」と促すときは、必ずそうしている。
 さて、上を向いていた手のひらをくるりと反すだけで、雰囲気はがらりと変わる。「下向きの手のひら」は権威的で、自分のほうが地位が高いと示すサインだ。上司に席をすすめるとき、こんな手つきをする人はいない。(中略)
 手のひらを上に向けるか、下に向けるか。たったこれだけで大きな違いが生まれる。
 まとめると、こういうことだ。「上向きの手のひら」は、友好的、丁寧、危険なし。そして、「下向きの手のひら」は、権威的で偉そう。


■3.誰もが抱える「7つの悩み」を話題にする
 私のこれまでの経験によれば、人が抱える「悩み」は、たいてい次の3つのいずれかに関するものだ。
・人間関係と恋愛
・健康
・お金
 したがって、この3つのいずれかを話題にあげれば、相手の興味を引けるチャンスも大きくなる。その具体的な方法や、この3つの基本テーマのさらなる活用法については、もう少しあとで詳しく説明しよう。
 さて、この3つ以外にも、いくつかの頻出テーマがある。これらは人生のいずれかの時点で、誰にとっても大きな関心事となるテーマだ。
・夢と目標
・職業
・生涯学習
・引っ越しと旅行


■4.迷ったときは「コイン」を投げて決める
 まずアドバイスだが……何かを決められずに迷ったときは、コインを投げて決めてしまうことだ。
 コインで下した決断が、期限ぎりぎりまで胃を痛めて悩んだすえの決断よりも悪い結果をもたらすという証拠は、今のところないのだから。だから私は本気で言いたい。「迷ったらコインで決めなさい!」──アドバイスは以上だ。(中略)
 ただし……もしもコインの下した神託に納得できないのなら、それは大事な直感的シグナルだ。けっして無視してはいけない。(中略)
 だから、もしコインの出した結果が気に入らなければ、「これはただのアドバイスだ」と自分にはっきり言い聞かせよう。そして、コインをひょいとひっくり返して、あとは自分の思うままに進めばいい。


■5「褒める→批判→褒める」のメソッドで批判する
 このメソッドでは基本的に、まずうまくいっているところを探して、それを強調して褒める。褒めることから始めて、次に正しく批判し、最後にまた褒めて終わるのだ。
 たとえば、こんな感じである。「おまえ、字がきれいになったね。でもラテン語の単語はもっと勉強しないとな。……おや、いい靴を履いてるじゃないか」
 大事なのは、こういうときに、その場ですぐに必要な批判をきっちりと伝えることだ。
 多くの人が陥りがちなミスなのだが……私たちは「批判のしすぎはだめだ」と思うあまり、小さな批判はぐっと飲み込んでしまいがちだ。それでいて、相手への不満はしっかり覚えている。
 これはかなり危険な状態だ。あなたの心の「批判ノート」は、いつの日かいっぱいになってしまうだろう。


【感想】

◆久しぶりのトルステン・ハーフェナーの作品でした。

先程ブログ内検索をしたところ、7年ぶりという(下記関連記事をご参照のこと)。

以前は当ブログでもモテ本やコミュニケーション本が読者さんのニーズと合っていたので、本が出るたびに飛びついていたのですが、最近はむしろモテ本が空振りするようになったため、この手の作品は一瞬躊躇してしまう次第。

とはいえ、ある程度間が空いて、本書のような作品を読むと、結構新鮮でした。

ちなみに上記ポイントでは割愛しましたけど、「コールドリーディング」だなんて概念、何年ぶりに目にしたことか……。


◆さて、本書は下記目次にもあるように、全部で8つの章から構成されています。

ただし、第1章の「体が語る『本音』をさぐる」が非常にボリューミーで、全体の半分弱を占めているという。

もっとも本書のタイトルは『しゃべる からだ』ですから、それもむしろ当然のこと。

この章では、目やら口やら、それこそ体じゅうのそれぞれの部位が、どのように「内面」を表しているかに言及しています。

そんな中、部位とは違いますが、身体の向きについて触れているのが、上記ポイントの1番目。

「斜め45度(もしくは90度)」というのは、誰かと席に着くときに、並んだり正面に座るより、L字型に斜めに座ることを推奨する本をよく目にしますから、うなずける方も多いと思います。

ちなみに意中の相手と斜めに向かい合っている時に、誰かが加わってきた場合には、「まっすぐ向き合え」とのこと。

デート等ではありえませんが、合コンやパーティでそのような状況に陥った際には、参考にしてください。


◆同じく第1章から抜き出したのが、上記ポイントの2番目の手のひらです。

私の記憶があやふやなのですが、これは当ブログでレビューした作品の中では、触れられてなかった気が?

……逆に本書でも登場する「腕組み」は、イヤというほど登場していますけどw

なお、こちらの本によると、8人の講演者が「手のひらを上に向ける」「手のひらを下に向ける」「拳を握って人差し指を立てる」という身振りでスピーチしたところ、「手のひらを上に向ける」の講演者は84%の人から高い評価を受けたのだそうです。

4072466468
本音は顔に書いてある

しかも、その後同じ内容で、「手のひらを下に向ける」ようにすると、高評価が32ポイント下がって、52%になったのだとか。

自分も昔、大勢の前で講義をしたことありますが、どう考えても手のひらなんぞ上に向けていなかったと思います(今さら反省)。


◆さて、第2章と第3章はページ数も少なめなので割愛し、第4章から引用したのが、上記ポイントの3番目の「7つの悩み」。

最初の3つは、以前何かのセミナーで言われた、「本を執筆する際の鉄板テーマ」ですね。

残りの4つも、人によってはドンピシャで刺さりそう。

また、続く第5章から抜き出した上記ポイントの4番目のコインのお話は、てっきりこの記事のポイントの2番目に挙げた「コインで悩みを解決する方法」かと思いました。

4484121093
「時間がない! 」を卒業する200のアイデア 1日が25時間になる超時間節約術

参考記事:【時間節約】『「時間がない! 」を卒業する200のアイデア』マイケル・ヘッペル(2012年04月21日)

ただ、上記記事の方法は他人の悩みは聞けても、自分の悩みは解決できませんが、本書のメソッドだと、自分の直感に従うワケですから、自己解決も可能であり、秀逸ですね!


◆なお、上記ポイントの5番目は、第6章の「他者と『深い絆』を築く方法」からのもの。

「褒める→批判→褒める」のサンドイッチ的メソッドの場合、批判したいのは、相手の行動であって、その人自身ではないことが相手に伝わる点が優れています。

私も今さらですが、子育てに活用すれば良かったと深く反省……。

ちなみに本書では、逆に相手を褒めまくると、自分の気分もよくなることに触れています。

さらにハーフェナー氏は、ステージに上がる前から、その日集まってくれた観客に「心の中」で
みなさんのことを大切に思っています。今宵ともに過ごせるのが楽しみです。
と語りかけているのだとか。

この方法を始めてから、ステージ上の振る舞いがガラッと変わり、お客さんも「真心」を感じ取ってくれるのだそうです。
ショーに限らず、大事な面接や、商談、プレゼンの前にもおすすめの方法だ。
こちらもぜひお試しあれ。


「よりよい人間関係」を築きたい方なら、要チェックの1冊!

4763139355
しゃべる からだ
第1章 体が語る「本音」をさぐる――自由であれ
第2章 視点を変えれば、世界は変わる――意識せよ
第3章 3つの「意識」を使いこなす
第4章 相手の興味を引く心理戦略――集中せよ
第5章 「注意」「集中」「直感」をトレーニングする――今に生きよ
第6章 他者と「深い絆」を築く方法――慈しみを込めよ
第7章 コミュニケーションの本質――力強くあれ
終 章 この世界を生きていくために――柔軟であれ


【関連記事】

【モテ?】『とっさのしぐさで本音を見抜く』に学ぶモテテク5選(2015年09月10日)

絶対に公開してはいけない『心を上手に操作する方法』(2012年06月29日)

【読心術】『心を上手に透視する方法』トルステン・ハーフェナー(2011年09月05日)

【時間節約】『「時間がない! 」を卒業する200のアイデア』マイケル・ヘッペル(2012年04月21日)


【編集後記】

◆本日の「Kindle日替わりセール」から。

B0B5XDQXHB
立ち止まっても休んでもいい 自分を取り戻すゆるい逃げ方

無理しない生き方を推す自己啓発書は、Kindle版が800円以上お得。

B07C97H5Y9
マサイのルカがスマホで井戸を掘る話

評価平均「4.7」というアフリカレポ(?)は、中古価格が高騰しているため、数字上はKindle版が6100円強(!?)お買い得となっています!


この記事のカテゴリー:「コミュニケーション」へ

この記事のカテゴリー:「自己啓発・気づき」へ

「マインドマップ的読書感想文」のトップへ

スポンサーリンク