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2022年11月06日

【決断?】『サバイバル決断力 「優柔不断」を乗り越える最強レッスン』


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サバイバル決断力 「優柔不断」を乗り越える最強レッスン


【本の概要】

◆今日ご紹介するのは、昨日の「Kindle本趣味・実用書キャンペーン」の続き分の記事の中でも、個人的に注目していた1冊。

「意思決定」の専門家である印南一路さんが、この分野に関して「包括的に書いた」という作品であり、なるほど幅広くロジカルに解説がなされていました。

アマゾンの内容紹介から一部引用。
新浪剛史氏、推薦!
このプロセスを踏めば、迷いは断ち切れる!
誰もが日常、大小いろんな意思決定をしながら生きている。膨大な情報や選択肢のジャングルのなかで、決断力を武器として人生を切り拓いていく方法とは? AIの発達により、決断力が生存のために必須となる時代、ビジネスシーンでもう迷わない意思決定力を身につける!

中古は値崩れしていますが、送料を加味すればこのKindle版が300円弱お買い得です!






decisions / Impact Hub


【ポイント】

■1.自分で宝くじの番号を選ぶと、当選確率が上がると錯覚する
 じつは、宝くじを買う際にもバイアスがかかっているのです。今の宝くじには自分で好きな番号を選べるタイプもあります。どうしてそうなっているかわかりますか? 答えは、そうしたほうがよりたくさん売れるからです。本来自分がコントロールできない事象なのに、コントロールできる部分があると、物事が起きる確率を実際よりも高く見積もることを「コントロール幻想」といいます。このバイアスが働いて、自分で番号を選べる宝くじのほうが当たる確率が高いと思って買ってしまうのです。(中略)
 胴元としては、どの番号の宝くじが当たっても問題ありません。同じ番号を選んだ人が偶然いても、当せん金は人数分で割ればよいだけのことです。何人が当せんしても出ていくお金は同じです。
 ところが、自分で番号を選ばせることで、当せん確率が上がると錯覚し、売上はグンと伸びるので、胴元は通常の宝くじよりも儲かるわけです。


■2.貧しい意思決定をしないために「想像力」と「創造力」が必要
 解答が1つでない、あるいは正解のない問題をどのようにとらえるかは、イマジネーション(想像力)とクリエイティビティ(創造力)が必要です。これらの力がない人は、はじめから問題を小さく設定しがちです。
 問題を小さく設定してしまうと十分な選択肢がそろわないため、いくらロジカルに考えても少ない選択肢の中から選ぶことになるので、本来、豊富にあったかもしれない可能性は消え去り、月並みな意思決定になるわけです。これは「貧しい意思決定」といえるでしょう。
 そのため、最初の入り口、つまり問題設定の段階ではイマジネーションとクリエイティビティが必要なのです。


■3.失敗時に乗り換えるバックアッププランを用意する
 私はつねに「バックアッププラン」(英語ではBプラン)を用意します。十分に検討して1つの戦略(Aプラン)を決めますが、それが失敗したときにすぐ乗り換えられる戦略をつくっておくのです。
 そして、もしAプランが都合の悪い状況になれば、すぐBプランに移れるようにしておきます。両プランの共通事項をしっかり把握、管理しておけば、いざBプランに移る必要が出てきた際にわざわざゼロベースから作業しなくてもよくなります。
 先の家電メーカーでのリストラ発表における例について、バックアッププランを考えるならば、会社の業績が傾いてきており危なくなってきていると察知できる時期はもっと前にあったのではないでしょうか。それならば、リストラ発表の前に転職を考えておくことや別の生き方(後半生のライフシフト)を探るといった準備をしておくことがバックアッププランにあたります。


■4.満足化原理でいくか、最適化原理でいくか
 食品を例に解説していきます。冷蔵庫からタマゴがなくなりそうなので買いに行く場合、自宅近くのスーパーの中から値段の安い店舗を選んで買いに行けばよいでしょう。(中略)
 こうした、一定の満足水準を満たせればそれでよいという判断を「満足化原理」にもとづく選択と呼びます。この場合、なるべくコストやエネルギーをかけず行うべきです。
 一方でいくつかの選択肢の中から一番よいものを選びたいという欲求や動機づけが強いケースがあります。すでに例として挙げた「転職先の意思決定」も、その1つです。ほかにも「戸建てやマンションを買う」「両親と同居するかどうかを決める」など、人生の重要イベントをはじめとした重大決断がこれに当てはまります。
 できるだけ多くの情報を集め、選択肢を可能な限り広げたうえで、いくつかの有力な選択肢に絞り込み、じっくりそれらを比較検討する必要のあるもの、これを「最適化原理」にもとづく意思決定と呼びます。
 重要な意思決定ほど、納得感が大切であり、納得できずにいると後悔につながり、それが別の意思決定にも悪影響を及ぼしていきます。そうならないためにも、満足化原理でいくべき意思決定と、最適化原理でいくべき意思決定を混同せずに、どちらの原理でいくかを決めることが大切です。


■5.大事なプレゼン中に重要なスライドが1枚欠けていることに気づいたら?
 選択肢の1つ目は、「今わかったことですが、重要なスライドが欠けていました」と出席者に正直に伝えることです。この態度はプレゼンを聞いている相手に、ピンチでも動じない自制心の強さや誠実な印象を与えられるかもしれません。一方で「抜けているな。大丈夫か」という印象をもたれる可能性もあります。(中略)
 選択肢の2つ目は、うまく隠すことです。「本日は、重要なスライドをあえて用意いたしませんでした」と言葉で強調し、スライドがないのはミスではないこと(意図的であること)を参加者に伝えます。そして、欠けているスライドの部分を口頭でくわしく説明するのです。スライドではなく、自身の表現力を駆使してうまく乗り切りましょう。


【感想】

◆テーマがテーマだけに、個人的には非常に楽しめました。

なにせ当ブログは「意思決定」や「決断」というテーマが大好物でして、下記参考記事で挙げた作品以外にも20冊以上、このテーマの作品を買い求めております。

……まるで私本人に決断力がないからのようですが、それはさておき。

本書では第1章にて、「決断とは何か」という章題を掲げて、決断の本質に迫ります。

中でも興味深かったのが、「『意思決定論』は複数の学問分野にまたがっている」というお話で、「認知心理学」「学習心理学」「社会心理学」の3つや、経済学(なかでも「行動経済学」)、さらには「マーケティング」「ゲーム理論」「統計学」や「会計学」といったところまで関係しているのだそう。

……さらに利害対立や合意形成が絡むと、「交渉論」や「コンフリクトマネジメント」辺りも関わってくるわけでして。


◆続く第2章では、私たち日本人の「意思決定トレーニングの必要性」がテーマです。

中でも見逃せないのが、「バイアス」の問題。

当ブログでもそれこそ非常に数多くの「バイアス」本をご紹介してきましたが、上記ポイントの1番目の「コントロール幻想」は、当ブログ初登場でした。

でも確かに、自分で選んだ方が当たる確率が高い、と考える人が多そうですよね。

他にも「成功は『自分の実力』、失敗は『運が悪かったから』」と考えるのも、バイアスによるもの(「自己奉仕的原因帰属」(自己奉仕バイアス))。

結局、すぐれた意思決定を行うためには、バイアスにとらわれず、上記ポイントの2番目にもあるように「イマジネーション(想像力)とクリエイティビティ(創造力)が必要」なんですね。


◆一方第3章では、「間違った判断が起きる典型的ケース」を追求。

エラーケースとしては、具体的には以下の8つになります。
〜択肢がありすぎて絞り込めない 
長い目で見てどうなるか考えられない
2甬遒寮功体験に依存しすぎている
ち択肢の評価を誤る
ゥ螢好を過大評価/過小評価する
ξ篝鼎気鮗困辰討い
他人の考えに流されてしまう
認識を無意識に操作されている
本書ではそれぞれのケースごとに、具体的な事例を列挙。

それぞれ実際に直面したら、即答はできないような事例ばかりなのですが、実際△痢崢垢ぬ椶埜てどうなるか考えられない」のように、その時点では判断つきかねるパターンも当然あるでしょうね。

そこで本書は、上記ポイントの3番目の「バックアッププランを用意する」ことを推奨。

ただ、類書でも指摘されているんですが、皆さん、大事な決断をしたときに限って、予想が外れた場合のことまで考えていないんですよね……。


◆さらに本書のキモとなるのが、第4章の「5段階フィルターモデル」です。

その最初のフィルターである「メタ判断」は、上記ポイントの4番目の「満足化原理でいくか、最適化原理でいくか」で大きく2つに分かれるとのこと。

タマゴの話だとあまりにシンプルなので、本書で紹介されていた株式の売買のお話も触れておきますと、「最適化原理」なら「底値で買った株式を天井の値段で売ること」でしょう。

ただしこれは、あまりに非現実的というか、ほぼ不可能かと。

これに対して「満足化原理」だと、「購入した時点の株価から 10%上がったら自動的に売る、もしくは10%下がったら自動的に売るという設定をしておく方法」が考えられます。
こう設定しておけば、「もう少し株価が上がるのでは?」と、毎日の株価の動きを気にする必要がなくなります。
この場合、そもそも満足化原理を選んだのなら、最適でない結果が出たとしても当初の結果で満足すべき。

なぜなら「その代わりに、考えたり、迷ったりするエネルギーの消費を回避できているから」という指摘には、大きく納得しました。

その後も4つのフィルターのお話が続くのですが、詳細は本書にて。


◆なお、最後の第5章は「実践!『サバイバル決断力』トレーニング」と題して、「初級編」「中級編」「上級編」と段階を踏んで、実際に意思決定を行わねばならない状況問題が登場します。

ただしここは、問題文を抜き出すだけで結構なボリュームになるので、上記ポイントの4番目のスライドのお話以外、割愛せざるを得ませんでした。

ちなみにこの問題の回答の続きとして、スライドが何かの原因で使えなくなるトラブルは割と起こるので、「少なくとも1セットは出力紙を用意しておくこと」勧めています。
 重要なスライドが1枚欠けていても、「この説明部分は重要なので、事前にまとめたものをプリントアウトしてみなさんにお渡しします」と伝えたりすれば、あなたの信用度はアップします。
……その手があったかw

また、「取引先との重要な打ち合わせに向かう途中で電車が止まった」という、これまたありがちなトラブルの対応も、参考になりました。

ここにあったフローチャートは分かりやすかったので、ぜひ本書にてご覧ください(Excelで自力で作ろうとして断念した次第)。

ただ、これでもまだ初級の問題であり、上級はどんなものかと思いきや、「会社でリストラが始まった」とか「社内の両派閥から誘いがあった」のように、「その人それぞれ」「会社の状況次第」の問題で、なかなか一般論では答えにくい気が……。

個人的にはむしろ、初級レベルをしっかりマスターした方がいいように感じましたが、いずれにせよ、この手のテーマがお好きな方なら、一読の価値はあると思います。


意思決定力を身につけるために読むべし!

B07L2GXZ9B
サバイバル決断力 「優柔不断」を乗り越える最強レッスン
はじめに 決断力を磨き、「技」として身につけるために
第1章 決断とは何か
第2章 なぜ日本人には意思決定のトレーニングが必要か
第3章 間違った判断が起きる典型的ケースを知る
第4章 すぐれた意思決定をするための5段階フィルター
第5章 実践!「サバイバル決断力」トレーニング
おわりに 人生の決断から振り返る三つの経験則


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【決断力】『超一流のスピード決断力』内田 隆(2015年11月12日)


【編集後記】

◆本日の「Kindle日替わりセール」から。

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Posted by smoothfoxxx at 10:00
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