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2022年10月14日

【定年後?】『人生の頂点(ピーク)は定年後』池口武志


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人生の頂点(ピーク)は定年後 (青春新書インテリジェンス PI 658)


【本の概要】

◆今日ご紹介するのは、先日の「未読本・気になる本」の記事にて人気の高かった働き方本。

確かに当ブログでは、以前からこの手の中高年向けの作品が人気なだけに、さっそく読んでみました。

アマゾンの内容紹介から。
人生100年時代、定年後=人生のサードエイジ(人生の完成期)を最良の時間にするには、一般的には「年金+10万円超」の収入とやりがいが必要。実際にそれを叶えた人たちは、50代から何を始めていたのか。定年後の生活を安定させつつ、自分の本当にやりたいことで世の中に貢献して、人生の頂点にたどり着くための、50代からの働き方・学び方・お金の備え方。

中古が定価の倍以上のお値段ですから、「10%OFF」のKindle版がオススメです!








【ポイント】

■1.定年「再雇用」を選ぶのが本当にベストか
 企業の側からすれば、法律があるために仕方なく、いわば「福祉的に」雇用している面が強く、こうなると労使双方にとって不幸です。
 さらに、65歳で再雇用が打ち切りになった段階で、個人が自力で行う転職活動はたいへん狭き門となっているのが現状です。実際、65歳から転職活動をする人は非常に苦労しています。(中略)
 しかし、70歳に延長したある会社では、「社内で働き続けるには、周囲のメンバーの暗黙裡の評価が必要。周囲が不要と認識すれば、その人材は自主的に転職先を探し始める」という声も聞かれます。
 つまり、周りに「この人は必要!」と思われるような仕事ができないと、いくら制度としては再雇用を選択できたとしても、結局はいづらくなり、本人が望むと望まざるとにかかわらず退職せざるをえなくなる、ということです。そうなってからの転職はさらに厳しいものになるのは想像に難くないでしょう。


■2.3つの「自分の資本(リソース)」を点検する
 一番目の資本は「人的資本」。知識、スキル、専門性など、仕事でパフォーマンスを上げていく基礎能力・応用能力です。5年後に就いていたい仕事に求められる知識、スキル、専門性を今から磨いておくことです。その仕事に資格が必要ならば、取得に向けての勉強、準備をしておきます。
 二番目は「社会的資本」です。人的ネットワークと表現されることもあります。単に仕事上のネットワーク(同僚や、取引先など)だけを指すのではなく、将来の想像もつかないキャリアチェンジを支えてくれる多様なネットワークの豊かさを意味します。組織外の「異質な人」とつながるゆるやかなコミュニティが新しい自分を築く土台になることが多々あります。(中略)
 そして三番目の資本は「心理的資本」という最近、経営学や心理学の領域で注目されている概念です。自信や自己効力感、逆境を跳ね返す回復力、現実や相手に合わせる心の柔軟性などの心理的な特性です。


■3.フリーランスとして成功するための重要なファクターとは?
 業務委託は成果主義の究極の姿であるので、「成果につながる専門性・能力」が最も重要です。また、自分が何者で、何ができるのかを簡潔に伝える力、「セルフブランディング」も同じく重要です。自分の付加価値を言語化する作業は必須です。1分間で誰が聞いても理解できる平易な言葉で、自分の経験や専門性、プラス相手にとってどのように役立てるかをアピールできることが大切です。
 次に重要なのは「人脈」。異業種交流会での名刺交換数や、SNSのフォロワー数ではありません。自分の価値を認めてくれ、自分を頼りにしてくる人の存在です。厳しく聞こえるかもしれませんが、会社でも周囲から頼りにされていない人は、独立してもうまくいきません。
 そして、「やり遂げる力」も同じく大事です。業務を受託する立場として、できない理由を並べ立てない。どうすればできるのかをとことん考える。自分一人ではできないならば、周囲の手を借りる力も必要です。
――一般社団法人プロフェッショナル&パラレルキャリア・フリーランス協会 代表理事 平田麻莉氏


■4.人材マッチングが「うまくいく人」「いかない人」の特徴とは?
 大企業・中小企業を問わず、公的な資格ではなく長年のビジネス/実務経験に裏付けられた強み、特徴、スキルを持ち、相手の話をよく聞き、自身の経験と意見も交えながら、よくいわれるように「傾聴と承認」ができる方は、マッチング率がいい傾向にありますね。
 人生50年を生きてきた方は「人生の達人」と言い換えてもよいと思います。
 また、OB・OGの方の中には「企業支援には、何か特別な知識・経験が必要なのでは」と思っている方がおられるようですが、現実はそうではなく「経営者と伴走してくれる人」「社長に犇気┐覘疆なスタンスではなく、一緒に考えてくれる人」が求められているのです。  また、既成の理論の犲け売り瓩芭て板に水的な話は、最初はいいのですが、長続きはしないようです。社長も勉強や研究をしているので、評論家的ではなく、「自分の言葉で話し」一緒に考え、課題を整理し、取り組んでくれる人を求める傾向は強いですね。
――一般社団法人新現役交流会サポート(SKS)代表理事 保田邦雄氏


■5.自分の人生を数多く振り返る
 筆者は職業柄、数多くの定年前後の職業人の話を直接聞いてきましたが、セカンドキャリアでイキイキと充実している方は、昔のことを実によく覚えている人が多いのです。これは自分の人生を数多く振り返ってこられた証拠だと思います。その中でも自分が「心から感謝した経験」や、「他人から感謝された経験」を、今、この瞬間の出来事のように、あるいは映画の一シーンのように色彩鮮やかに語っていただきました。「恩師の一言が、自分の足元をパッと明るく照らしてくれた」「仲間の頑張りのお陰で課題が達成できたことに身震いするほどの喜びを感じるとともに、自分の進むべき道が見えた」というふうに。
 読者の皆さんも、これまでの人生体験の中で、感謝し、感謝されたことを言葉に表してみることをおすすめします。きっと「内面から満足できる自分だけの何か」が見えてくると思います。


【感想】

◆冒頭でも触れたように、当ブログでは中高年向けの働き方本を何冊もご紹介してきましたが、その中でも本書はかなり実践的な内容だと思います。

まず前提として第1章では、中高年以降のお金問題について言及が。

いわゆる「老後資金2000万円問題」は、結局のところ「人それぞれ」なのではありますが、その一方で2022年4月には年金制度改正法が施行されたとのこと。

令和4年4月から年金制度が改正されました|日本年金機構

詳細については、上記リンク先や本書をお読みいただくとして、それぞれの変更点について留意すべき事項があるワケです。

そこでご覧いただきたいのが、上記ポイントの1番目の「再雇用」の問題点。

もちろん従来からあった制度ではありますが、給料が下がるだけでのんびりできると思ったら大間違いのようです。
 同じ長く働くのであれば、「仕方なしの再雇用」ではなく、「再雇用」を選ぶのであれ、「違う働き方・働き場所」を選ぶのであれ、「周りから必要とされる」やりがいある仕事や職場を自ら選び取り、「高い生きがい=幸せにつながる働き方」を実現していくことが欠かせません。
なるほど、確かに……。


◆一方、1つ飛んだ第3章では「『自分の価値』を再発見する」と題して、何らかのアクションを起こしていた中高年のお話が登場しています。

自己理解といえば「WILL」「CAN」「MUST」の3つの円を描いて、その中心を目指すのが王道ですが、類書でも見かけるので、今回は割愛で。

ただし本書では、この3つの円を意識しつつ、「5年後のありたい自分像」を描き、上記ポイントの2番目の「3つの資本」と照らし合わせることを推奨しています。

なお、この章の後半では、「定年後の『マネープラン』をざっくりと描いておく」と題して、「支出編」と「収入編」をそれぞれ検討。

必ずしもそのとおりになるとは限りませんが、著者の池口さんいわく「大切なのは『将来の生き方』『ありたい自分の姿』を理想的に、計画的に描いてみる作業のプロセスそのもの」とのことですから、ぜひトライしてみてください。


◆続く、第4章と第5章では、実際に50代、60代を中心とした会社員のキャリア相談や転職・独立支援に携わっている専門家の方々が登場。

お恥ずかしながら、どの団体・会社も存じ上げなかったのですが、お話の内容はいずれもうなずかされるものばかりでした。

たとえば上記ポイントの3番目の平田麻莉さんが代表理事を務めるフリーランス協会のサイトはこちら。

フリーランス協会/個人事業主や副業人材のためのインフラ&コミュニティ

実際、30代がボリュームゾーンとはいえ、無料会員数も2019年12から2022年7月にかけて2.9倍に増加したのだそうです(SNSフォロワー含む)。

もちろん、中高年の会員も無料・有料ともに増えているそうで、意識の高さが伺えるところ。

それを踏まえて、上記ポイントの3番目で挙げられた「成果につながる専門性・能力」「人脈」「やり遂げる力」の3つは、ぜひとも身につけておきたいな、と。


◆また、上記ポイントの4番目に登場する保田さんの属する「一般社団法人新現役交流会サポート」とは、「新現役」と称した企業等のOB・OGと中小企業とを、ジョブ型でのマッチングを図る交流会を開催している団体なのだそう。

一般社団法人新現役交流会サポート(SKS)

なお、「新現役」とは「中小企業庁・関東経済産業局の新現役/マネジメントメンター制度に登録している企業OB・OG」を指し、「50歳以上で企業を退職、あるいは退職予定の人で、1つの専門分野に通算して10年程度の(資格ではなく)『経験』を持つ方々が対象とのこと。

……まずはここに登録することを目指してみるのも良いのかも。

また「交流会」と言っても、ただ名刺交換等をするのではなく、
(1)事前にSKSと金融機関が一緒に社長の課題認識/狙いを聞き取り、(2)関東経済産業局を経由して、企業課題を新現役に提供し、(3)新現役自身が経験・得意分野に合う課題を選択、(4)交流会当日に面談
という丁寧な手順を取っているため、マッチング率も高いのだそうです。

そして、専門性もさることながら「傾聴と承認」が必要スキルのようなので、引き続き当ブログでご紹介したコミュニケーション系の本をチェックしてもらえたら、と。


◆なお、上記ポイントの5番目は第6章の「いざ"人生の頂点"に向けて」からのもの。

仕事柄、多くの定年前後のビジネスパーソンと会われた池口さんの率直な感想だけに、本質を突いているような気がします。

要は「心から感謝した経験」や、「他人から感謝された経験」を今一度思い出してみるとともに、それを言語化するのが重要な模様。

もちろんそれとあわせて、様々な機関に登録したり、自分のスキルを高めていくことが、大事なのは言うまでもありませんが。

いずれにせよ本書は、定年前後の方にとって、具体的なアクションを起こすきっかけになるかもしれません。


50代からの人生設計を行うために読むべし!

4413046587
人生の頂点(ピーク)は定年後 (青春新書インテリジェンス PI 658)
第1章 まずは「お金の不安」を解消する
第2章 「働く環境の変化」に対応する
第3章 「自分の価値」を再発見する
第4章 50代からのキャリア相談最前線(1)
第5章 50代からのキャリア相談最前線(2)
第6章 いざ"人生の頂点"に向けて


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【会社員必読?】『50代 後悔しない働き方』大塚 寿(2020年07月13日)


【編集後記】

◆本日の「Kindle日替わりセール」から。

B0855VDVZF
頭がいい人の脳の使い方―――記憶力を高める8つのメソッド

当ブログでも下記のようにレビュー済みの記憶術本。

謎のポイント還元も含めると、このKindle版が1000円弱お買い得です!

参考記事:【記憶術】『頭がいい人の脳の使い方』小田全宏(2021年01月07日)


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Posted by smoothfoxxx at 08:00
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