2022年09月15日
【受験勉強】『学年最下位が京大合格した手抜き勉強大全 最速で5教科マスターする裏道ガイド』篠原好
学年最下位が京大合格した手抜き勉強大全 最速で5教科マスターする裏道ガイド (幻冬舎単行本)
【本の概要】
◆今日ご紹介するのは、本日が最終日となる幻冬舎「電本フェス 本祭」でも人気の勉強本。大学受験本ということで、いったんは保留にしていましたが、昨夜の記事でもランク入りしているのを受けて、試しに読んでみたところ、かなり得るところがありました。
アマゾンの内容紹介から一部引用。
脳科学にもとづいた勉強法は時間の無駄!
3か月で偏差値10上がる人続出‼
オンライン家庭教師サービス・篠原塾の一生忘れない勉強法
中古がほとんど値下がりしていませんから、「72%OFF」のこのKindle版の方が、1300円弱お買い得となります!
Kyoto University Tower Clock Planet / vitroid
【ポイント】
■1.暗記事項に行う「絨毯爆撃勉強術」絨毯爆撃勉強術では、とにかく「ずさんに」暗記事項を覚えようとする。具体的には、「毎日20個」ではなく「1週間に100個」のペースで覚えようとする。
確実に毎日20個覚えようとするよりも、ずさんに100個覚えることを週5日やった方が効果的だ。
理由は、覚えるべき英単語100個の中には、「すでに知っている英単語」や「どこかで見た英単語」が含まれているからだ。1週間に100個覚えようとすると、だいたい10〜20個は、そういった単語が含まれる。仮に、15個としておこう。
次の日には、この15個の単語を除いて、全然知らない英単語を85個覚えることになる。だが、やってみるといい。前日、軽く見ただけの英単語を、なぜかいくつか覚えているのである。(中略)
さらに次の日。3日目になるが、このタイミングで、すでに覚えるべき英単語が100個から70個に減っている。 しかも、この70個は前日と前々日にすでに2回は反復しており、今日で3回目だ。3回も見直せば、何個か覚えてしまう。
■2.英語長文の勉強法は「音読」のみ
では、音読をすると何がトクなのか。
まず、英語を読むスピードが上がる。
俺たちの日本語で構築された脳に英語ネイティブの脳を作っていく作業なので、ネイティブの読むスピードに限りなく近づいていく。
次に、単語を覚えるスピードが上がる。
本書を読んでいってたまに出てくる難しい日本語はスッと覚えられるように、ネイティブの脳を持ったYouは英単語の暗記がラクになる。
さらに、リスニング能力も上がる。
自分の声は自分の耳に絶対入るからだ。後述するオーバーラッピングをするとなお良し。
英検などの外部試験対策として、スピーキング能力も上がるしゃべるんだから当然だ。(中略)
メリットばっかり。やるしかない。ではどのようにやるか。
「見た英文は、見た日から1週間以内に30回の音読」 である。
■3.疑問のある勉強法
例えば、石井貴士さんは「1日20長文読む」という勉強法を紹介していらっしゃった。石井さんは本の中で「1長文5分で読み、それを20長文読む」という方法を提唱していた。だが、普通は英語長文を読んだら知らない単語を覚えたり、わからない構文を調べたりしないといけないハズ。1長文5分で読むというのは「最初から単語も文構造もわかっている簡単すぎる英語長文を読む」ということになり、勉強の意味がない。(中略)
他にも、DaiGoさんは「語呂合わせ」を良くない勉強法として紹介している。DaiGoさんはメンタリストなので仕方ないと思うが、これは実際の教育指導をしている立場から見ればおかしなことを言っていると感じる。(中略)
また、山口真由さんは「7回読む」という方法が理想的な勉強だとして紹介している。(中略)だけど、俺は7回読んで何かを覚えられた経験はない。また、DaiGoさんは「テキストの再読」は非効率な勉強法として紹介している。
■4.Q 勉強を「見える化」したい! どうすればいい?
A 1冊のノートに勉強を集約しよう!(中略)
勉強の「見える化」はメチャクチャ大事。
というのも、先述の通り、漫然と勉強するのではなく、ミッチリやるとしても「何のためにこの勉強をするのか」を考える必要があるからだ。
勉強の「見える化」で効果的なのは、1冊のノートに情報を集約させること。
俺の場合、数学検定準1級を獲った際に、この勉強法を使った。また、受験生の時は、センター試験で戦う際にこの勉強法を使った。
何をするかというと、勉強してきたことを1冊のノートにまとめ、それだけをずっと覚えようとするのである。1冊だけだと、反復頻度も増えるので、暗記も加速する。
さらに、このノートを試験会場に持っていくと、お守りとしても最強。
■5.Q 休憩方法は?
A 他の教科、音読、洗顔、シャワー、仮眠。
まず、休憩をとることを悪だと思ってはいけない。
アメリカ軍では1時間につき10分の休憩時間をとっている。なぜか。その方が全体の効率がいいからである。屈強な米兵ですら休憩するんだから、受験生が休憩してはいけない理屈はない。
勉強中の休憩としては、下記5つの方法がある。・他の教科の勉強をする……同じ教科だけやると飽きるからである。
・英語の音読をする……座らずに立って音読する。歩きながらの音読も効果的。
・顔をあらう。歯を磨く……リフレッシュになる。眠気も覚める。
・熱いシャワーを浴びる……交感神経を刺激して、リフレッシュできる。
・仮眠をとる……30〜90分程度。一番効くが、気が付いたら朝になっていることもあるので、目覚ましの設定には注意。
【感想】
◆自分のような勉強本オタクにとっては、非常に納得感の高い作品でした。ただし、下記目次をご覧いただくとお分かりのように、本書は第2章から第6章までが大学受験の各分野に特化した内容になっており、高校生(とその親御さん)以外はほぼ無縁ということ。
一応、第2章の英語だけは、社会人の英語勉強でも通じる部分があるので、上記ポイントの2番目の「音読」だけ抜き出しましたが、他の科目は基本的に社会人には不要でしょう。
とはいえ面白いのがその作りで、いちいちその教科を学習することで得られる資格や仕事を列挙し、その解説をしているという。
これは高校生にとっては、ただ受験科目を選ぶだけでなく、その先を見据えた選択ができることになります。
さらに教科ごとに勉強の手順をSTEPで明示しているのも、読者にとっては実践しやすいもの。
そしてそこには、STEPごとにオススメの参考書まで列挙されていますから、私が高校生だったら、おそらく読んで参考にしていたと思います。
◆なお、飛ばしてしまった上記ポイントの1番目の「絨毯爆撃勉強術」は、第1章の「手抜き勉強法9ステップ」からのもの。
ここには教科別ではなく、著者の篠原さんの提唱する勉強術が9つ挙げられており、「絨毯爆撃勉強術」はその中の1つになります。
私が高校の頃に100個暗記するのだったら、25個ずつ4日間順番にやって、5日目から2日間は50個ずつ、最後の1日で一気に100個やったと思いますが、「絨毯爆撃勉強術」の方が効率は良さげ。
また、厳密には勉強術とは違うものの、文房具についてもシャーペンやその替え芯、蛍光ペン、消しゴム、筆箱等々、篠原さんのオススメが列挙されています。
たとえば、消しゴムはこれが最強とのこと。
サクラクレパス 消しゴム 小学生学習100 5個 RFW100S-5P
実際、ムスコの中学受験のときも、色々消しゴムは試しましたっけ。
というのも、男子小学生は「綺麗に消す」というスキルがあまりないので、消し残しがあったり、紙がやぶれたりするんですよね。
◆この第1章と最後の第7章は、大学受験に限らず実践可能なので、ハイライトも引きまくりました。
そして残りの上記ポイントの3番目から5番目は、第7章から引用したもの。
まずそのポイントの3番目の、他の勉強法に対する「苦言」は、本書ではわざと小さな文字にされているのですが、個人的にはうなずきまくりました。
篠原さんも受験生を指導されているだけあって、受験を見据えていなかったり、汎用性のない勉強法にはダメ出しされたい気持ちはよく分かります。
最初の石井貴士さんの本は、私は読んだことがないので何とも言えませんが、「語呂合わせ」は必須でしょうし、「7回読み勉強法」は属人性が強すぎると私も思う次第。
やはり他人の勉強(しかもある程度の人数の)を指導したことのない方の勉強法は、汎用性が低いんですよね……。
◆さらに第7章のメインコンテンツとなるのが「勉強法でよくある質問と答え100本ノック」です。
ここはもう1つ1つの質問を、比較的簡潔に答えているのですが、自分が疑問に思っている点と重なるなら、それだけで元は取れそうな。
しかも類書ではあまりお目にかかれない、綺麗ごと無しのリアリティ満点のお答えが並びますから、こちらはぜひお目通しください。
なお、上記ポイントの4番目の「ノートへの集約化」は、資格試験でも実践できるもの。
また、最後のポイントの休憩方法も、同様に私自身がやっていたことも含まれていました。
さらに、巻末の「10大読者プレゼント」は私はダウンロードしていませんが、「7大勉強ツール」の中の「計画表」はやはり資格試験でも使えそう。
ただ、受験生の方にとっての「10大読者プレゼント」における一番のお宝は、「1000冊分のおススメ参考書リスト」だと思いますので、ぜひ本書をセール最終日の今日中にお求めください。
この内容が505円だったら、オススメせざるを得ません!
学年最下位が京大合格した手抜き勉強大全 最速で5教科マスターする裏道ガイド (幻冬舎単行本)
第1章 手抜き勉強法9ステップ
第2章 英語は「カネになる暗号解読」である
第3章 数学は年収を100万円上げることができる
第4章 国語でロマンと美のわかるオトナになる
第5章 理科は役に立って笑える最強のエンタメである
第6章 社会は人生の教訓を得れば暗記の苦労が激減する
第7章 勉強法はバカでも伸びる最弱の方法こそ、最強だ
大出血!10大読者プレゼント
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【編集後記】
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