2022年08月22日
【仕事術5選】『「普通」に見えるあの人がなぜすごい成果をあげるのか』に学ぶ5つの最短仕事術
「普通」に見えるあの人がなぜすごい成果をあげるのか 17万人のAI分析でわかった新しい成功法則
【本の概要】
◆今日ご紹介するのは、現在開催中である「Kindle本夏のビッグセール」の中でも人気の高い仕事術本。当ブログではおなじみである越川慎司さんが、「活躍社員」になるための働き方を指南するという作品です。
アマゾンの内容紹介から一部引用。
「センス」も「地頭」も関係ない!
働き方コンサルタントとして述べ800社以上に、「無駄なことを止めて成果につながる」行動変革を提供してきた著者による新しい成功法則。
なお今回は、本書の第4章の「再現できた! 50の最短仕事術」から、個人的に刺さったTIPSを5つご紹介します!
Maryland Future Business Leaders of America / MDGovpics
【「再現できた! 50の最短仕事術」から選んだ5つのTIPS】
■1.ダメな定例会議を生まれ変わらせる3アクション(1)参加者に質問を1つ持参させる参加者それぞれの当事者意識を高めて、深く考えてもらうために、議題についての質問を事前に1つだけ準備させておくことにしました。(2)「決定」のアジェンダを入れる単に情報共有するだけならITツールで行えます。しかし、それだけではアウトプットにつながりません。改善のために、アジェンダには必ず、チームで「決定」するべき項目を入れるようにします。それだけのことでも参加者の当事者意識とモチベーションが高まります。(3)最後の5分はWhoとWhenを確認する残り5分になったら参加者全員にアウトプットを出すことを動機付けました。
そこでは「どのアクションを、誰が(Who)、いつまでに(When)行うのか」を確定させます。 この点を曖昧にしておくと次の行動につながらないので、必ず確認するルールを定着させました。
■2.フィードバックからフィードフォワードへ
成果を出し続ける活躍社員は、仕事の依頼を受けるときには念入りに相手の期待値を確認しておき、作成途中でチェックポイントを設けて提出先の意見を取り入れていました。(中略)
こうしたフィードフォワードを開始してみると、「良かれと思っていたことが本当に良かったのかを確認できた」「相手の思考や興味、関心がわかるようになった」と回答する参加者が続出しました。
想定外だったのは、作成者よりも資料をレビューする側の満足度が高かったことです。「最初は面倒くさいと思ったが、資料を見る時間が全体的に短縮できた」「質の高い資料を作る人が増えた」というコメントが出てきたのです。
ある物流企業では、フィードフォワード実験によって「差し戻しが74%減少した」という結果が出ました。「必要以上の品質になることも少なくなった」と答えた管理職も43%になっています。
■3.最強のジェスチャー「うなずき」の3ルール
うなずきについては、様々な方面から解析、実験を続けたところ、うなずきをより有効なものにする「3ルール」を見出すこともできました。〈うなずきの3ルール〉この3ルールを意識したうなずきを習慣化してもらった人たちからは、「対話が楽しくなった」という声も多く聞かれています。
(1)意識して大きくうなずく。オンラインでの対話では、自分のビデオ画像がはみ出すくらいに大きくうなずく
(2)意図的に普段よりゆっくりうなずく
(3)相手が話し終わったと思ったら、心の中で「うん」と言ってから話し始める
■4.ねぎらいの言葉でスタートする
上司と部下の一対一の対話で、かしこまった状況になると、言いたいことが言えなくなります。腹を割って話せる心理的安全性が担保されないと、不必要な気遣いによって生産性が落ちることは25社の実験でもわかっています。(中略)
活躍社員や優秀なリーダーの場合はどうかといえば、「よろしくお願いします」と言って会話を始めるケースは少ないことがわかりました。 「よろしくお願いします」と始めると、相手が面談だと思って心を閉ざしてしまうのがわかっているからです。活躍社員たちは「今日は時間をとってくれてありがとう」というような感謝やねぎらいの言葉をかけることから始めていました。
■5.リーダーが用いる「1-3-5チャレンジ」
たとえば、モチベーションが低いメンバーには数字の「1」を使って行動を促す声掛けをしてみました。
「月に一度だけやってごらん」「1点だけ1分で教えて」といった言い方をします。
永遠に行動を変えるとなると、精神的ハードルが高まります。しかし、一度だけ、1点だけ、1分で、というように具体的に表現すれば行動を起こしてくれやすくなるのです。
モチベーションが高いメンバーには「3」を使いました。
もともと行動意欲が高く、行動を変えようとしているメンバーです。すでに何かしらの行動を起こしている可能性が高かったので、「もうひと踏ん張り」を引き出すように声掛けしたのです。
「資料作成の改善を3回続けてみて」「修正したい点を3つ教えて」「三度目の挑戦までに成功させよう」といった感じです。
チーム全体に浸透させたい行動規範は5項目までとしました。それ以上あると、その中身を忘れてしまうことが多いとわかったからです。
【感想】
◆冒頭でも触れたように、上記ポイントは本書の第4章「再現できた! 50の最短仕事術」からセレクトしたものになります。いつものように5つに絞ったのですが、50個もあるうちの5つなので、普通に1/10に過ぎないわけでして。
もちろんこの5つ以外にも、有益なモノ、役立ちそうなモノは多々ありましたし、第1章から第3章と第5章にもハイライトは当然引いています。
ただ、当ブログの今までの傾向からすると、TIPS集があれば、そこから集中して抜き出した方が評判がいいので、決行してみました。
ちなみに越川さんの他の著作をお読みの方ならご存じのように、越川さんはクライアント先企業の「トップ5%」の社員の働き方を分析した作品を何冊か出されてます。
各社のトップ人材の行動法則を分析したこのシリーズに対する感想や要望の中で多く見られたのが、「トップ5%の人材にまでは届かなくとも、日常の職場で少しずつ成果をあげていけるようにするための、より具体的な方法論を示してほしい」という声でした。本書はその要望に応えるものでもあるのです。そのせいなのか、本書では5%よりももうちょっと範囲を広げたであろう「活躍社員」という表現がされていました。
◆さて、その第4章もやみくもにTIPSが列挙されているわけではありません。
具体的には以下の7つの領域に、それぞれ3〜11の仕事術が収録されているという。
・社内会議編たとえば上記ポイントの1番目は「社内会議編」からのもの。
・資料作成編
・プレゼンテーション編
・巻込力アップ編
・対話編
・ITツール編
・時短編
この効果は絶大で、実際(3)の「WhoとWhenを確認する」を徹底したことにより、「会議での未決事項が32%減り、結果的に会議時間の削減にも寄与できた」のだそうです。
また、(2)のアジェンダに関しては、「アジェンダが24時間前までに共有されていない会議は開催を禁止する」というルール(「A24Bルール」)もご紹介したかったのですが、越川さんの過去の著作のレビューで取り上げていましたので、今回は割愛しました。
仕事の「ムダ」が必ずなくなる 超・時短術
参考記事:【オススメ!】『仕事の「ムダ」が必ずなくなる 超・時短術』越川慎司(2019年08月30日)
◆続く「資料作成編」から抜き出したのが、上記ポイントの2番目の「フィードフォワード」。
越川さんたちは、「進捗20%の段階で提出先から意見を求める」というルールを取り決め、39社で行動実験したのだとか。
その結果、上記のように「差し戻しが74%減少」ということに。
また、フィードフォワードだけでなく、従来のフィードバックも取り入れて、感想や改善点などをもらうようにしたところ、「資料作成が楽しくなった」と答えた参加者は81%にもなったのだそうです。
もちろん、「資料作成編」ですから、普通に配色の話もありましたけど、その辺は資料作成の専門書に譲ってもいいかな、と。
一方、「プレゼンテーション編」から選んだのが、上記ポイントの3番目の「うなずき」のTIPSです。
なんでも「クライアント各社の優秀なリーダーは、配下のメンバーとの対話において『一般のリーダーよりも33%深く、そして1.5倍ゆっくりとうなずいている』」とのこと。
それを踏まえて、ここの3つの「うなずき」のルールを守っていただきたい次第です。
◆また上記ポイントの4番目は、「対話編」からのもの。
心理的安全性の重要度については、Googleで明らかになったように、本書でレビューした何冊の本でも言及されていましたっけ。
さらに最も効果的なのは「間接承認(「●●さんがあなたに感謝していたよ」等)」なのだそうです。
とはいえ、どうもカジュアルな1on1ミーティングに慣れていないと、「よろしくお願いします」で始めてしまう管理職は多いらしく、越川さんたちはそれを禁止して、「ありがとう」や「間接承認」から始めるよう指導した際には、それに同意した管理職は78%もいたのだとか。
そして同じ「対話篇」から抜き出したのが、上記ポイントの5番目の「1-3-5チャレンジ」です。
相手のモチベーションによって、ハードルの高さを変える、というのは良い手ではないか、と。
こちらは66%の管理職が2か月実行したところ、「やってみたら意外と良かった」と答えた管理職が70%いたとのことです。
◆なお、ITツール編では「キーボードショートカット7選」が紹介されているのですが、Windowsに特化した理由が「調査対象者の92%がWindowsのPCを利用していたから」というのに驚きました。
私はWindowsしか使ったことないですけど、世間的にはもうちょっとAppleが多いのかと……。
また、タスク管理アプリのお勧め5選は、越川さんが選んだのではなく、あくまで活躍社員や優秀なリーダーが使っていたものなのですが、その中から私が知らなかったものを。
チームの仕事をオンラインでまとめて管理 | Wrike
どこにいてもチームのプロジェクトを管理 | Trello
Backlog(バックログ)|タスク管理、ファイル共有もできるプロジェクト管理ツール
さらに、「2020年3月から2021年9月までの1年半で、クライアント企業のうち205社が社内の標準コミュニケーションをメールからビジネスチャットに変更」したそうで、その結果「37社で調査したところ、導入後2カ月でメールのトラフィックが25%減り、メールもしくはチャットを処理する時間は18%に減った」のだとか。
類書でも言われていましたが、これから(というかすでに)はビジネスチャットがメールに変わってコミュニケーションツールになるのでしょうね。
活躍社員になるために読むべし!
「普通」に見えるあの人がなぜすごい成果をあげるのか 17万人のAI分析でわかった新しい成功法則
第1章 長時間労働しても成果があがらない!
第2章 活躍社員のルールと一般社員のルールはどう違うのか?
第3章 活躍社員の行動習慣を一般社員が真似してみた―再現実験の仕組み
第4章 再現できた! 50の最短仕事術
第5章 活躍したいビジネスパーソンが明日から実践すべきこと
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【編集後記】
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ご声援ありがとうございました!
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