2022年05月12日
【伝え方?】『1分で話せ2【超実践編】 世界のトップが絶賛した即座に考えが“まとまる”“伝わる”すごい技術』伊藤羊一
1分で話せ2【超実践編】 世界のトップが絶賛した即座に考えが“まとまる”“伝わる”すごい技術
【本の概要】
◆今日ご紹介するのは、本日が最終日となる「Kindle本ゴールデンウィークセール」からの人気作。昨日のランキングに入っていたということで、かねてから何度かセールで見かけていたこの作品を、やっとこさ読んでみた次第です。
アマゾンの内容紹介から一部引用。
48万部突破の『1分で話せ』では、ピラミッドの使い方がどんな本よりも明解! と好評でした。
今回は、そのピラミッドを応用して、「誰でも、簡単に、人が聞いてくれる」話し方、資料、書き方などを紹介していきます。
面倒なノウハウも、たくさんのティップスもいらず、ただ「ピラミッドが書ければすぐできる」。そんな方法が満載です
中古が値崩れしていますが、本日中であればこのKindle版が400円弱お買い得です!
【ポイント】
■1.「1分で話すためのピラミッド」とは?まず、上からです。
最初に「結論」を話します。「一番言いたいことを言う」ということですね。
次の段が、「根拠」です。
なぜ、そんなことが言えるのか。理由をまとめます。
3つくらいあると説得しやすいです。
3段目が、「たとえば」の事例です。
2段目であげたことについて、その例を説明します。
人は、具体的な話があってはじめて「あ、そういうことね」と理解します。
3段目で、自分が持っているイメージを相手に見せるのです。
■2.相手の話を「ピラミッド」で聞く
一生懸命話してくれているのに、何が言いたいのか、いまひとつわからない……そんなふうに感じた経験はないでしょうか。
そんなときには、ピラミッドを一緒につくってあげると、相手も話しやすくなります。
「さっき言っていたことに加えて、こういう根拠もあるんですね」
「今、結論が出ていないけど、つまり、こういうことでしょうか?」
というようにです。
相手の話を聞きながら、結論・根拠・事例の箱を頭の中につくって、1つひとつの話を箱に振り分けていくのです。
そして、「結論がないな」と思ったら「なぜそう考えられたのですか?」と聞いてあげたり、事例がなければ「たとえば、どういうことですか?」と足りないところを補ったりして整理すると、相手も話しやすくなります。
■3.コミュニケーションで大事にしている3つのこと
1つ目は、そこに意思をこめる、ということです。
「どっちでもいいです」「みんなと同じでいいです」と言うなら、発言する意味がありません。たとえ結果的に同じだったとしても、「自分はどうしたいのか」ということがベースにあるかどうかが大切です。(中略)
2つ目は、わかりやすさです。どんなに強い意思があっても、相手がわかってくれなければ、ただのひとりよがりになってしまいます。スッキリ・カンタンでわかりやすく、を心がけています。
3つ目は、聞き手に寄り添っているかどうかです。コミュニケーションは一人で行なうものではありません。自分が話したいことだけを話すのだったら、日記帳にでも書けばいいことです。対話であれプレゼンであれ、そこには必ず相手がいます。自分が話していることは、相手のニーズに合っているか、関心を持ってもらえるかということは、たえず意識しています。
■4.意見が異なったら「相手の世界」で話す
コミュニケーションは、「あなた対私」の対決ではないのです。伝える側は、常に「あなたが」を主語に考えましょう。(中略)
「私の意見をあなたに理解してもらって、私の意見を通す」ではなくて、「これは私の意見である」というスタンスで話す。そして相手の話を聞きながら、ピラミッドに整理していく。「ですよね。ですよね」と相手の話を肯定しながら聞いていき、「あなたの考えていることを受け止めます」というスタンスが相手に伝わるようにします。
そして、「だったらこのあたりに共通のゴールがありそうですよね」とか、「だったらこうしていくと、双方いいかもしれないですね」という双方のゴールを見つけるための提案をしていきます。
すると「あなた対私」というふうにはならずに「共通の結論」が出しやすくなります。
■5.自己紹介は「一言で言うと◯◯」を準備しておく
自己紹介は究極のプレゼンです。
時間にしたらわずか数十秒から数分ですが、これで第一印象が決まります。
自己紹介のポイントは、とにかく相手に覚えてもらうことです。キーワードを決めておくのもいいでしょう。(中略)
「去年新人賞を取った佐藤です」でも「特技は円周率100ケタの暗唱です。小数点のことならなんでも聞いてください」でも、どんなことでも構いません。
そもそも人の自己紹介なんてほとんどの人は話半分でしか聞いていません。ですから、「一言で言うと◯◯」と相手の記憶に残るキーワードを伝えるのがいいと思います。その瞬間は「スベったかな」と思っても、懇親会の場などで「ああ、さっきの円周率の人ですね!」と言われたら、覚えてもらったということですから成功です。そのためのキーワードです。
【感想】
◆本書はタイトルでもお分かりのように、伊藤羊一さんのヒット作『1分で話せ』の続編にあたるもの。本書発売時点では「48万部」とありますが、その後50万部を超えていますから、すでにお読みになられた方も多いのではないでしょうか?
参考記事:【プレゼン】『1分で話せ 世界のトップが絶賛した大事なことだけシンプルに伝える技術』伊藤羊一(2018年04月13日)
……残念ながらこちらは今回のセール対象ではないのですが。
そして本書は、この前作を読んでいない方でも理解できるよう、振り返りも含めて第1章では、基本となる「ピラミッド」について触れられています。
そこで本記事でも、上記ポイントの1番目ではこのピラミッドの概要についてご紹介してみました。
なお、サムネイル画像も本書の図を模したものであり、頭の中にこの図を描いていただくと、理解がしやすいと思います。
◆続く第2章では、コミュニケーション作法について。
相手の話を聞く際にも、先ほどのピラミッドに当てはめていくと、何が言いたくて、その根拠が何か等々、すんなりと分かっていくわけです。
逆に、そうしているのに相手が何が言いたいのか分からなくなるのなら、欠けている部分があるということ。
そこで上記ポイントの2番目にあるように、足りない部分を補っていけば、お互いにとって良いコミュニケーションになると思います。
ただし注意しなくてはならないのが、恋人や友人、家族との会話で、ただ話を聞いたり共感して欲しいだけの場合。
「それで結論は?」「その根拠は?」などと問い詰めたら、ヒンシュクを買うこと必至です。
……この辺はモテ本系のコミュニケーション本でもさんざん言われてきたことなので、当ブログの読者さんは大丈夫だと思いますが。
◆一方第3章から第7章までは、「実践編」ということで、さまざまなシーンにおける伝え方が紹介されています。
たとえば上記ポイントの3番目は、第4章の「説得・提案・プレゼンのルール」からのもの。
伊藤さんが実際に、プレゼンや説得・提案をする際に大切していることなのだそうです。
ちなみにここの3つ目にある「寄り添う」とはどういうことか?
たとえば自分が話しているとき、それまでうなずきながら聞いてくれていた相手が首をかしげていたら、わかりにくかったかな、ちょっと戻って説明したほうがいいかな、少しスピードをゆっくりにしたほうがいいのかなと思いますよね。それが「聞き手に寄り添う」ということです。この辺は、しっかり相手を観察していれば、問題なくできるのではないでしょうか?
◆また、第7章の「会議・議論・ディスカッションのルール」から抜き出したのが、上記ポイントの4番目。
「伝える側は、常に『あなたが』を主語に考えましょう」という指摘は、非常に重いです。
伝える側は、常に「あなたが」を主語に考えましょう。「あなたがこれを理解してもらえるためにどうするか」を考え、「あなたの理解するレベルで、あなたの興味やモヤモヤしていることを、私があなたに成り代わって話します」というスタンスでいくとうまくいきます。衝突しがちな方は、ぜひ心しておいてください(含む自分)。
さらにそれでも対立する場合は、「伝え方」とは少々異なるのですが、「会社の社長まで目線を上げる」というTIPSも、場合によっては効果がありそうです。
もっとも、相手がひたすら同じスタンスからしか見ることができない人だと、なかなか難しいのかもしれませんが。
◆そして最後のポイントの5番目は、第8章の「身の回りの『伝わらない』をなくす」から引用しました。
仕事柄、プレゼンなんぞしない人でも、自己紹介ならしなくてはならないケースはきっとあるでしょうから、こちらは要チェックで。
ここで言われている「一言で言うと◯◯」は、ウケ狙いではないですが、相手の印象に残ることが大事で、たとえば伊藤さんの場合
「『1分で話せ』という本を出しながら、話が長い、伊藤羊一といいます。よろしくお願いいたします」と言ったりするのだそうです。
もう1つ、伊藤さんのお名前である「羊一」さん、というのもちょっと珍しいと思っていたのですが、その種明かし(?)も自己紹介でされることもあるようなので、こちらは本書にてご確認ください。
相手に「伝わる」スキルを高めるために読むべし!
1分で話せ2【超実践編】 世界のトップが絶賛した即座に考えが“まとまる”“伝わる”すごい技術
第1章 1分で話すためのピラミッド
第2章 ピラミッドで考えればコミュニケーションはわかりやすくなる
第3章 実践編 「伝える」基本
第4章 実践! 説得・提案・プレゼンのルール
第5章 実践! 説明のルール
第6章 実践! 交渉のルール
第7章 実践! 会議・議論・ディスカッションのルール
第8章 身の回りの「伝わらない」をなくす
第9章 ピラミッドから資料・文章をつくる
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【編集後記】
◆本日の「Kindle日替わりセール」から。ミリオネア・マインド 大金持ちになれる人: お金を引き寄せる「富裕の法則」 (三笠書房 電子書籍)
本田健さん翻訳の成功本。
送料を加味しても中古の方が100円弱お得なので、あらかじめご了承ください。
ご声援ありがとうございました!
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