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2022年03月08日

【文章術】『「書くのが苦手」な人のための文章術』印南敦史


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「書くのが苦手」な人のための文章術


【本の概要】

◆今日ご紹介するのは、先日の「未読本・気になる本」の記事にて注目を集めていた1冊。

たまたま記事内では、文章術本を3冊も登場させてしまいましたが、当ブログでもおなじみの印南さんの作品を選んだ次第です。

アマゾンの内容紹介から一部引用。
本書は、元・作文ギライの人気Web書評家が教える、「書き方」の超入門書。
10年間にわたって毎日書評を(仕事として)書き続けているプロライター歴約40年の著者が、「誰でもストレスなくサクッと文章が書けるようになる秘訣」から「相手の心に刺さる書き方のコツ」まで、そのノウハウを一挙公開します。
今日から「書くことが楽しくなる」1冊!

中古が定価の2倍以上していますから、「15%OFF」のKindle版がお買い得です!





Writing.... / juliejordanscott


【ポイント】

■1.ゴールから逆算する
 たとえば、こんな流れです。
(1)「うん、いいんじゃない?」と満足する読み手の表情を思い浮かべてみる
(2)「なにが読み手を喜ばせるのだろう?」と、具体的に考えてみる
(3)「なぜ読み手が喜んだのか」をさらに具体的に考えてみる
 こういう作業を繰り返していくと最終的に、「ここからこう始めて、こう進んで」という設計図がおぼろげながらイメージできるようになります。そこまでいければあとは、それを文章化するだけ。すぐに納得できるものは書けないかもしれませんが、だったら何度も書きなおせばいいのです。それを面倒くさがってはいけませんよ。書きなおせば書きなおすほど文章の精度は高まっていくのですから、そのことだけを考えればいい。
 なにもせずに最初から書き始めたのではつらくなって当然ですが、ゴールから逆算していけば、そこにたどり着くまでのプロセスを楽しむことができるわけです。


■2.好きな書き手を見つける
(1)なぜ、その人の文章に惹かれるのか?
(2)その人の文章の、なにが好きか?
 大切なのは、この2点についてとことん考えてみること。もちろん、惹かれる理由、好きな箇所などは人によって違って当然です。「自分の気持ち」が大切なのですから、それでいいのです。
 たとえば(1)に関していえば、「自分にはない押しの強さに魅力を感じる」とか、「常に読む人に寄り添っているかのようなやさしさを感じる」というようなことを思いつくかもしれません。(2)に関しては、「純粋に、きれいな文章だなと感じる」とか、「よく使われる、この表現が好きだ」など、具体的な表現を思い出すことだってあるでしょう。
 そういったことを強く意識し、「なぜ」「なにが」の部分についてとことん考えてみるのです。そうすれば、「自分が目指すべき表現、スタイル、気持ち」などが明確になってくるからです。


■3.「コラムの書き写し」でプロの書き方を学ぶ
 僕はときどき、購読している新聞の社説を書き写しています。自分にはまだまだ知識が足りなすぎると感じているため、新聞を利用していろいろなことへの理解力を高めようと思い立ったことがきっかけ。理由はそれだけなのですが、やってみた結果、あることに気づきました。書き写しを習慣化すれば、それが文章力の向上にもつながる ということ。それは、誰にとっても有効な手段であるはず。そう実感するからこそ、「コラムの書き写し」をおすすめしたいのです。
 たとえば社説であれば、長いものでも1000字程度。400字詰め原稿用紙2枚半です。よく大学受験の勉強に役立つとされる朝日新聞の「天声人語」は600字程度。また、その他にも500字程度のコラムも少なくありませんから、書き写すとしてもたいした労力はかかりません。しかもそれは、必ず文章力の向上につながっていきます。


■4.行き詰まりを感じたらやめてみる
 行き詰まった場合には、「気分転換をしても、どれだけ努力を重ねてもどうにもならない」ケースも残念ながらあるのです。では、なぜそんなことになるのでしょうか? 理由は明白。途中まで書いてきたその文章のどこかに、自分自身も納得できないなんらかの問題があるからです。しかも多くの場合、それがあることに自分でも気づいていないもの。だから結局はモヤモヤした気持ちを拭うことができず、いつまで経っても行き詰まったままということになってしまうのです。
 なお、「自分自身も納得できないなんらかの問題」について考えていったとき、僕がよく行き着くのが「自分の内部で考えを咀嚼しきれていないから、中途半端な内容になっている」という考えです。書き始めればなんとかなるだろうと思ってはみたものの、そもそも自分の気持ちがいつまでもまとまらない。そんなことが多いわけです。
 そういう中途半端な状態で書き始めてしまったからこそ、どれだけ書いてもまとまらないのです。だとすれば、それ以上続けることのほうが時間の無駄ではないでしょうか?


■5.「おもしろい」と「つまらない」は読者が決める
 僕だって、自分の書いたものをすべて肯定できているわけではありません。それどころか、「本当にこれでいいのだろうか?」と、(大げさではなく本当に) 毎日悩み続けています。(中略)
 ところが、そうやって自分が心のなかで爛瀬畚个鍬瓩鬚靴討い詈絃呂良照修、意外にもよかったということが往々にしてあるのです。そのため、「あれ、よかったですよ」といわれたり、知らない人からリツイートされたりすると、なんだか気恥ずかしくもなります。もちろん、うれしいんですけどね。
 逆に、「これは自信を持って出せるぞ!」と評価に期待していたものが話題にもならなかったというようなことも当然あります。そういう場合には浮かれていた自分に恥ずかしさを感じたりもするわけですが、つまりはそれほど、評価は予測できるものではないのです。
 そして重要なのは、それが「おもしろい」か「つまらない」かは、書き手ではなく読者が決めるものだということ。自分がジャッジすべきことではないのです。


【感想】

◆いかにも印南さんらしい、読みやすい文章術本でした。

冒頭の未読本記事でも、印南さんのこちらの作品をご紹介していたのですが。

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プロ書評家が教える 伝わる文章を書く技術

参考記事:【知的生産】『プロ書評家が教える 伝わる文章を書く技術』印南敦史(2014年11月29日)

こちらが細かいテクニカル的な内容だったのに対して、本書はもうちょっとマインド的というか、レイヤーとしては上な感じ。

たとえば第1章から抜き出した、上記ポイントの1番目では、そもそも出だしでつまずいている場合でも、ゴールを意識して、そこから逆算して書くことを推奨しています。

確かになかなか文章が書けない場合、目の前の1行を書くことにに四苦八苦しているものですが、文章を書く際にも「まずゴールを考える」というのは、個人的には「目からウロコ」でした。


◆続く第2章では、「書ける」ようになるためには、まず「読む」ことを提案。

なるほど、「いい文章」を浴びるように読んでいれば、「書く」スキルが上がっても不思議ではありません。

印南さんいわく、「好きな書き手は、最強の『文章メンター』になる」とのこと。
「この人の文章、なんとなく好きだなあ」と感じる誰かがいるとしたら、その人の文章を意識すればいい
として、上記ポイントの2番目にある「2つの点」について考えるよう言われています。

この「なぜ」「なにが」好きかを掘り下げれば、それがそのまま文章を書く際に役立つわけですから、今まで何となく好きな書き手や作家の文章を読んでいた方も、ぜひ心がけてみてください。


◆一方、第3章ではその初っ端で「『つまらない文章』を『伝わる文章』に変える13のメソッド」なるものが登場しています。

この「13のメソッド」をそのままポイントとして挙げても良かったのですが、ここまで箇条書きが続いていたので今回は自重。

メソッド自体は比較的妥当なTIPSが並んでいた中で、興味深かったのが「『ズレ』のスパイスを入れる」というものでした。

たとえば印南さんは、本来「このあいだ」というべきところで、意図的に「こないだ」と書くことがあるのだとか。

もちろん、時と場合によりますが、こうしたフランクな表現で「親しみやすさを加味する」というのは、真似してみたいところです。

なお、上記ポイントの3番目は、この章の後半にあった「書くことを日常に取り込む3つのメソッド」からのもの。

地道なトレーニングですが、自分で文章を考えて書くよりも、作業としてはスムーズな分、取り入れやすいと思います。


◆また第4章のテーマは「10年間毎日書いている僕が考える『書き続ける』秘訣」なるもので、実際に長期間ブログを続けている私にとっては、要注目のパートでした。

ところがいきなり上記ポイントの4番目では「行き詰まりを感じたらやめてみる」と言われて、少々ビックリの巻。

確かに過去、「書いても書いてもしっくりこない」ということもありましたが、それはあえて目をつぶって、何とか記事として仕上げて投稿していたのですが。

確かに読んだ本の内容が自分自身理解できていないと、書きあがったエントリーも中途半端になるのもしょうがないんですよね。

それもあって、難解な哲学本等はついつい避けがちという(すいません)。


◆同じく上記ポイントの5番目も、長くブログを続けていると「あるある」なお話でした。

私の場合は、たまにTwitter等で、レビューした書籍の著者さんに「よくそこを拾い上げてくれました」的なことを言われたりするのですが、「え? そこ?」と思ったり思わなかったり。

著者さんの言いたいことと、こちらでツボだったことが乖離するなんて、よくあることですから、それは書き手と読者とで意見が異なっても当然だと考えています。

その上で印南さんは「『おもしろい』か『つまらない』かは、書き手ではなく読者が決めるもの」と断言しており、これは私も納得。

本書はバズることを目的とはしていませんが、結局そういう部分においても、「読者」が拡散するかしないかを決めている以上、改めて心しておきたいと思います。

……というほど、ここ数年、当ブログはバズったことはほぼありませんが(涙目)。


スラスラ書けるようになるために読みたい1冊!

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「書くのが苦手」な人のための文章術
序 章 僕はなぜ「書く」ことが好きになったのか?
第1章 書く前に知っておいてほしいこと
第2章 「書く前に読む」を習慣にすると、文章力はめきめき上がる
第3章 「刺さる文章」はこうやって書く!
第4章 10年間毎日書いている僕が考える「書き続ける」秘訣
終 章 「文章が書ける」は、人生の大きな武器になる


【関連記事】

【知的生産】『プロ書評家が教える 伝わる文章を書く技術』印南敦史(2014年11月29日)

【読書術】『遅読家のための読書術――情報洪水でも疲れない「フロー・リーディング」の習慣』印南敦史(2016年03月07日)

【実践的?】『書く仕事がしたい』佐藤友美(2021年11月01日)

【スゴ本】『書くのがしんどい』竹村俊助(2020年08月01日)


【編集後記】

◆本日の「Kindle日替わりセール」から。

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もう価格で闘わない―――「より安く!」は誰も幸せにしない

低価格路線に疑問を投げかける姿勢は、私も同意しきり。

値引き率が「77%OFF」とかなり高いため、Kindle版が1100円以上お得な計算です!


【編集後記2】

◆一昨日の「学研グループ 春の特大セール」の記事で人気が高かったのは、この辺の作品でした(順不同)。

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習慣化は自己肯定感が10割

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図解 影響力の心理学 海外の心理実験で証明された「相手にYES!と言わせる技術」

B07X46P686
図説 一冊で学び直せる哲学の本

B08ZMJL1MM
人生が変わる!超時間術 (仕事の教科書mini)

宜しければご参考まで!


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