2022年01月13日
【思考術?】『自分の意見で生きていこう――「正解のない問題」に答えを出せる4つのステップ』ちきりん

自分の意見で生きていこう――「正解のない問題」に答えを出せる4つのステップ
【本の概要】
◆今日ご紹介するのは、先日の「未読本・気になる本」の記事の中でも人気の高かった1冊。昨日発売された、おなじみちきりんさんの最新刊です。
アマゾンの内容紹介から。
超人気社会派ブロガーが「現代を生きぬくための根幹の能力」を解説するベストセラーシリーズの最終巻。「論理思考」「マーケット感覚」「生産性」に続くテーマは、「正解のない問題に答えを出す力」であり、具体的には「自分だけの意見を言えること」。その必要性やトレーニング方法までを事例とともに鮮やかに解説します。
中古価格が定価を大きく上回りますから、1割引きのKindle版がお買い得です!

Opinion / EpicTop10.com
【ポイント】
■1.「正解のない問題」には考えることが必要さて、正解のある問題を解くには「調べる」ことが必要でしたが、では「正解のない問題」を解くにはなにをすることが必要なのでしょう?
あなたは今、ふたつの会社から内定をもらっています。さて、どちらに就職すべきか。こういう「答えのない問題」を解き、入社する会社を選ぶにはなにが必要でしょう? 「調べる」ことでしょうか?
違いますよね。こういう答えのない問題を解くには、「調べる」ことではなく、「考える」ことが必要になります。
いくら企業の財務状況、給与の上がり方や休暇の取りやすさを調べても、自分でしっかり考えなければ、どちらに就職すべきかは決められません。
つまり、「正解のある問題を解くには、正解が見つかるまで調べればいい」のにたいして、「正解のない問題を解くには、自分の意見をもつ必要があり、そのためには自分のアタマで考えなければならない」のです。
■2.現代は「1億総反応時代」
ところがネット時代となって、この関係は一変しました。誰でも「発信者」になれるようになったからです。
ただし、「誰でも発信できる時代」であっても、すべての人が意見を発信しているわけではありません。実はネット上では、大半の人は意見など発信しておらず、単に誰かの意見に「反応」しているだけです。ネット上で意見を発信している人なんて、比率でいえば1割にも満たないのではないでしょうか。
しかも最近は反応するのが極めて簡単です。というのも、誰かが投稿した写真に対して「すてきー」とか「すげえー、まじかー」とコメントするだけでなく、「いいね」を押すだけ、スタンプや絵文字を送るだけといった、めちゃくちゃ簡単な反応方法が開発されたからです。
つまり現在は「1億総発信時代」などではなく、より正確には「1億総反応時代」なのです。
■3.発信は自分のホームベースで
私自身も、常にBさん方式で意見や反応を発信しています。誰かのYouTube配信について意見を言いたくなれば、YouTubeページにある「共有」ボタンを押し、自分のツイッターアカウントで自分の意見を添え、そのYouTubeのURLを共有します。
誰かのブログがおもしろいと思ったときも同じです。多くのブログには「ツイッターで共有する」というボタンがついているので、それを押して、自分のツイッターアカウントで、そのブログへのリンクと自分のコメントを発信します。他者のYouTubeやブログのコメント欄に、コメントを残すことはほぼありません。
こういうふうにすると、自分が他者のコンテンツにたいして感じたことや、意見などはすべて、私のホームベースである、「ちきりんのツイッターアカウント」に集約されます。
つまり、自分でゼロからなにかを発信しなくても、他者のコンテンツにたいする意見を発するだけでも、それらを1カ所に集めさえすれば、立派な「自分のコンテンツ」になるのです。
■4.意見には正しい意見も間違った意見もない
これまでずっと、学校の先生や親が与えてくれた正解にそって人生の選択をしてきた人にとって、「自分の道を自分の意見で選ぶ」こと自体、不安で怖いことなのかもしれません。そして宗教や(場合によってはたとえ)詐欺師にでも頼りたくなってしまうのかもしれません。
でもここでしっかり理解しておきましょう。あなたにとっての正解はあなたにしか見つけられません。それを見つけるためには、自分で考え尽くすしか方法はないのです。
誰かがあなたに「これが正解の生き方ですよ」などと近づいてきたら、危ないと思ってください。その人は「これが正解ですよ。ここに正解があるのだから、自分で考える必要なんてありませんよ」と言っているのです。
そんな人の言うとおりにして、本当に自分が楽しいと思える人生を歩むことができるでしょうか?
なんども書いているように、「意見」には間違った意見も正しい意見もないんです。あるのは「あなたの意見」と、それとは違う「他の誰かの意見」だけです。
■5.コミュニティで求められるのは「意見」
「住宅ローンを組んで家を買うべきか、それとも賃貸物件に住み続けるべきか」とか、「子供にお受験をさせるべきか、それとも公立校に進ませようか」といった話は、どこの家庭でも一度は議論されるトピックかと思います。 こうした問題について夫婦で話し合っているとき、「おまえに任せる。好きに決めていいよ」とパートナーに言われ、喧嘩しそうになったという人もいるんじゃないでしょうか。(中略)
他のコミュニティと同様、家庭も「ともに考え、議論して方針を決め、ともに進む」と約束(コミット)した人が形成するものです。「ともに考えよう!」と合意して共同プロジェクトを始めたのに、「任せる」などという言葉で思考放棄するのは約束違反です。
「あなたに任せる」と言って自分の意見を言わないのは、「自分はもうそのことについて考えたくない」と宣言するのと同義であり、相手は、この「考えない」という態度に頭にきます。よかれと思って「好きにしていいよ」と言ったのに怒られるのは、コミュニティ運営の本質がわかっていないからでしょう。
【感想】
◆相変わらずの「ちきりん節」が満喫できる作品でした。なんでもこの作品、ちきりんさんがダイヤモンド社で出された「4部作」の完結編らしく。
……当ブログでは全部レビューしていますね。

自分のアタマで考えよう
参考記事:【オススメ】『自分のアタマで考えよう』ちきりん(2011年10月29日)

マーケット感覚を身につけよう---「これから何が売れるのか?」わかる人になる5つの方法
参考記事:【超マーケティング?】『マーケット感覚を身につけよう---「これから何が売れるのか?」わかる人になる5つの方法』ちきりん(2015年02月23日)

自分の時間を取り戻そう―――ゆとりも成功も手に入れられるたった1つの考え方
参考記事:【生産性向上】『自分の時間を取り戻そう―――ゆとりも成功も手に入れられるたった1つの考え方』ちきりん(2016年11月30日)
ただ、3作目の『自分の時間を取り戻そう』が出版されたのが2016年の11月ですから、ほぼ5年ぶりということになります。
それぞれの作品のテーマなり出版意図等は、上記レビューや本書の巻末の「おわりに」を読んでいただくとして、この4部作全体のテーマは、ちきりんさんいわく「『これからの世の中を生き抜くために必要とされる根幹の力』について解説する」とのこと。
そして本書は「誰のものでもない、自分オリジナルの人生を手に入れるために不可欠な「意見」の重要性について書いた本」になります。
◆さて、その「意見」とはなんぞや、について言及しているのが本書の第1章。
そもそも世の中にあるあらゆる問題は、「正解のある問題」と「正解のない問題」に分けられます。
前者は「算数の問題」から「国の首都」まで、「調べればわかる」ものであり、後者は「子どもに中学受験させるべきか否か」「家を買うべきか賃貸に住み続けるか」と言った、調べるだけでは結論が出ないもの。
そこでこの「正解のない問題」は、上記ポイントの1番目にあるように、「考える」ことが必要になってきます。
そして留意すべきなのが、この「正解のない問題」には、「正解」も「誤答」もなく、そこにあるのは「意見」にすぎないということ。
つまり「意見」には「正しい意見」や「間違った意見」はなく、もしそれらがあるとしたら、初めから「正解がある問題」に該当するわけです。
なお、この件については第4章で掘り下げており、そこから引用した上記ポイントの4番目もご参照ください。
◆では、ネットでよく起きている「議論」が、こうした「意見」のぶつかり合いかというとそうではないらしく。
第2章から抜き出した、上記ポイントの2番目によると、「ネット上で意見を発信している人なんて、比率でいえば1割にも満たない」とちきりんさんは言います。
代わりにしているのが「反応」。
この「意見」と「反応」については、自分がどの立ち位置に立っているか(「自分のポジションをとる」とちきりんさんは呼んでいます)を明確にしているのが「意見」で、それ以外が「反応」になります。
たとえば、新型コロナ対策のスマホアプリ「COCOA」が実用に耐えなかったことに関して、ちきりんさんが「アプリが納品されたときに動作確認もしないなんて、厚生労働省はアホすぎる!」とツイートしたのに対して、
返答1「ちきりんはなにもわかっていない!」といったリプがあったのだそう(他にもいくつもありましたが割愛)。
返答2「いや反対だ。ヒドいのはアプリの開発会社だ。厚労省の問題じゃない」
この2つを分類すると、「返答1」はポジションが分からないので「反応」、「返答2」は「開発会社に責任があり、厚労省には責任がない」というポジションを明らかにしているので「意見」に該当します(詳細は本書を)。
そう考えると、なるほど世の中は「反応」だらけですし、それをしやすくしたのがSNSなんですね。
◆では、そのSNSでどのようにふるまうべきかを指南しているのが本書の第3章。
上記ポイントの3番目ではいきなり「Bさん」が出てきているのですが(すいません)、実はこの前段では「Aさん」の発信方法が記されています。
要は、AさんはYouTubeやブログのコメント欄にコメントしたり、Twitterで流れてきたニュースにリプをしたりしているものの
Aさんのやり方では、Aさんがどんな人なのか、他の人が理解するのは容易ではありません。なぜならAさんの発信は、あちこちに散らばっているからです。とちきりんさんは看破。
代わりに「自分のホームベース」で発信することを推奨されているわけです。
他のSNSはもちろん、ことTwitterを利用されている方は、ぜひ参考にしてみてください。
◆なお、上記ポイントの5番目は、本書の第5章から抜き出しました。
こうした家庭における問題について、奥さんに「好きに任せる」と言って、喧嘩になったり失望された方もいらっしゃるのではないでしょうか?
さすがに我が家もこうした大問題にはよく話し合っていますが、家族旅行の行き先などは、逆に意見してもヨメや子どもに採用されない私、涙目の巻……。
また、こうしたコミュニティの問題は、家庭にとどまらず、職場や趣味のグループでも同じです。
コミュニティがなにか問題を抱えたとき、もしくは、達成したい高い目標が出てきたとき、みんなで知恵を出し合って乗り越えようとしているのに、常に「みんなと同じ意見です」としか言わない人がいたら、その人の貢献度はゼロです。そう、コミュニティに属する以上は、「任せるから好きに決めて」ではいけないんですね。
さらに本書は、巻末に「『意見』をもてるようになる4つのステップ」と題したワーキングも収録。
至れり尽くせりで、キチンとした「意見」がもてるようになること必至です。
「正解のない問題」に答えが出せるようになるために読むべし!

自分の意見で生きていこう――「正解のない問題」に答えを出せる4つのステップ
第1章 「意見」とはなにか、なぜ必要なのか
第2章 「反応」だけではダメな理由
第3章 SNS時代に「自分」を創る
第4章 生きづらさから脱却しよう
第5章 リーダーシップの最初の一歩
第6章 オリジナルの人生へ
練習編 「意見」をもてるようになる4つのステップ
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【発想法】『ハーバード・スタンフォード流 「自分で考える力」が身につく へんな問題』狩野みき(2019年05月23日)
【討論?】『「自分で考える力」の授業』に学ぶ、上手に意見を交換する7つのルール(2013年06月30日)
【編集後記】
◆本日の「Kindle日替わりセール」から。
別冊NHK100分de名著 老子×孫子 「水」のように生きる
おなじみ「100分de名著」から「老子」と「孫子」のタッグマッチ本を。
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