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2021年12月20日

【投資】『となりの億り人 サラリーマンでも「資産1億円」』大江英樹


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となりの億り人 サラリーマンでも「資産1億円」 (朝日新書)


【本の概要】

◆今日ご紹介するのは、先週発売となった投資本。

つい先日、厚切りジェイソンさんがFIREを達成していたという記事が、はてブホッテントリに入っていたのをたまたま見かけたので、この本も気になって読んでみました。

アマゾンの内容紹介から。
ごく普通の会社員なのに、純金融資産1億円以上の人が急増中。元証券マンで3万人以上の顧客を担当した著者は、共通点は「天引き習慣」「保険は入らない」「長期投資」の3点だと指摘。今すぐ始められる資産形成術を伝授!

中古が定価を上回っている一方、Kindle版は「24%OFF」とセール並みなのがポイント高いです!





Warren Buffett on top of money / insider_monkey


【ポイント】

■1.下落時に買い増しする
 私が今まで見てきた個人投資家の中でも、株式投資で資産形成した人の多くは成長企業や優良企業の長期投資です。(中略)
 さらに言えば、個別企業に投資をしている場合でも積立投資をしている場合でも一定額の現金、すなわち待機資金を用意しておき、市場が大きく下落した時に買い増しするということを実行できた人が成功しています。私が証券マンの時代には何度もリーマンショック級の下落はありました。例えば第一次と第二次のオイルショック、ブラックマンデー、バブル崩壊、アジア通貨危機といった大幅下落局面です。資産作りに成功した人の多くは普段の積立投資以外に、こうした大幅な下落時をチャンスと捉え、それまでに準備していた待機資金を投入したことで長期的には大幅な収益を得ることができたのです。


■2.生命保険や医療保険に入らない
 私の知り合いには何人もファイナンシャル・プランナーがいますが、彼らのところに相談に来る人の中には「なかなか貯蓄ができなくて困っている。どうすればいいだろうか?」と言う人が結構いるそうです。ところが支出や家計の状況を見てみるとあまり必要のない保険に毎月5万円も6万円も払っているケースもかなりあると言います。これは明らかに本末転倒と言ってもいいでしょう。
 実際にサラリーマンで資産を築いた人の多くは、自動車保険や火災保険には入っていても、生命保険や医療保険に入っているという人は、今まで取材した限りではほとんどいません。一時期、生命保険に入っていたことはあるが、それはごく限定的でなるべく保険料の安い掛け捨て保険にしたと言います。


■3.不動産投資は誰でもできるけど甘く見てはいけない
 これこそまさに私が株式や投資信託等への投資で一番重要だと考えていることです。不動産投資も他の投資と同様、楽をして儲けることはできないということです。不動産に投資をするというのは単に値上がりを期待して買うのではなく、「賃貸業」という事業の経営をおこなうことと言って良いでしょう。したがって大事なのは収益率、つまり投下した資本に対して家賃収入がどれぐらい入り、利回りがいくらぐらいになるかということです。安く買うことができれば当然利回りは高くなる可能性は高いですが、入居者が少なければ収益は上がりません。入居率を上げるための工夫や努力も大事です。
 株式投資においても銘柄の良し悪しを判断するためには少なくとも決算書ぐらいは読める必要がありますが、不動産についても経営者としての判断や能力が求められるということになります。買えば後は何もしなくても安定的に利益が出るというわけではないのです。


■4.暴落の時は絶対売ってはいけない
「ところが、そんな時にやってきたのがITバブルの崩壊です。さすがにこの時は自分の資産が大きく値下がりするのをただじっと見ているだけでしたね。記録は残っていませんが、恐らくその時点での評価損の額は2千万円を超えていたはずです。今だったら、好機と捉えて大きく買い増しをするところですが、当時はそんな気持ちの余裕は全くありませんでした。ただ、澤上さんから『こういう暴落の時は絶対売ってはいけない! むしろ買うべきだ』と言われていたので、売ることはしませんでした。さすがに買う勇気はなかったですけどね(笑)。損切りするということは損が確定してしまうということなんですよね。でも市場は長期的に見れば成長していきますから、たとえ下がっても保有し続けて待つことさえできれば心配することはないのだということを学びました」(個人投資家 こん吉さん)


■5.お金持ちの習慣や印象的なエピソードとは?
 これは本書の第2章でほとんど書いていますので、ここでは補足にとどめます。色々なマネー雑誌の牴り人疇箪犬澆燭い糞事の中には例えば「早起きする」とか「冷蔵庫がきれい」といった特徴があるなど、象徴的に語られているものもありますが、それらは因果関係が逆なのです。早起きすれば金持ちになれるとか冷蔵庫をきれいにしていれば億り人になれるというのは全く違います。彼らは時間の重要性を良く知っているので無駄に時間を使いたくない、だから効率の悪い夜に遅くまで仕事はせずにさっさと寝て、朝早い時間でエネルギーが溢れている時に仕事をすることの大切さを実感している、その結果早起きになるだけです。冷蔵庫をきれいにしているのも、気付かない無駄な支出をしたくないため、何があって何が不足しているかが常に一目でわかるように冷蔵庫をきれいに整理しているということです。
 一事が万事、そういうことで、彼らの行動には全て理由があります。考えて、考え抜いた上で、どうするのが一番合理的かという判断をしているのです。


【感想】

◆本書のメインタイトルである「となりの億り人」。

これは似たようなタイトルでもある、この本を意識してつけられたものなのだそうです。

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となりの億万長者 〔新版〕 ― 成功を生む7つの法則

この本、私自身名前は聞いたことはあったものの、読んだことはなかったのですが、以下のような内容とのこと。
『となりの億万長者』はひと言で言えば、それまでにあまり読んだことのないタイプの本だったのです。もちろん「蓄財法」や「金持ちになるためのノウハウ」等が書かれた本はそれまでもたくさんありました。ところがこの本はそれらとはちょっと異なる内容でした。全米で純資産が100万ドル(現在の邦貨で約1億1千万円)以上ある人たちを20年間にわたって調査し、彼らが一体どんな人たちでどうやって資産を築いたかを研究してきた、その内容をまとめた本なのです。著者は500人以上の資産家にインタビューし、1万1千人以上の資産家や高額所得者に対してアンケート調査を行っています。
つまり「誰かの成功体験や個人が得たノウハウを紹介するという内容ではなく、多くの億万長者に共通する思考や行動がどんなものであるか」を明らかにし、さらには「その中から法則を見いだし、個人の才覚でもなく、 運否天賦 というわけでもない、成功するために行うべき地味なポイントが書かれている」次第。

そしてそのことは本書でも同様であり、ゆえに本書が目指すところは、「再現性」のある「億り人」への目指し方なワケです。


◆では具体的に、「どんな人が『億り人』なのか」について述べられているのが第1章。

著者である大江さんは、証券会社で約3万人の個人投資家と出会い、その中には1億どころか10億円以上の資産を持つ人もいたのだそうです。

その中には、売買を重ねるトレーディングで財を成した人もいないわけではないものの、その多くは上記ポイントの1番目にあるように「成長企業や優良企業の長期投資」がメインなのだとか。

ただしそれよりも、その後半部分にある「市場が大きく下落した時に買い増しする」というTIPSが、個人的には衝撃的でした。

実は第4章で、実際の「億り人」の方々にインタビューしているのですが、そちらでも本当に「下落時の買い増し」をなさっている人がいて、成功する人は違うな、と感心したワタクシ(小市民)。


◆続く第2章では、こうした「億り人」の具体的な習慣や行動について掘り下げています。

それも「自営・フリーランス」と「サラリーマン」のそれぞれについてと、両者に共通するお話の3本立て。

いずれも興味深い内容でしたが、共通する特徴から、今回は上記ポイントの2番目をご紹介してみました。

よく「お金本」で「保険を見直せ」というTIPSは登場していましたが、実際に「億り人」の中で「生命保険」「医療保険」に入っている人はほとんどいない(特にサラリーマンでは)というのは、ショックでした。

また同じく共通点として挙げられていたのが、「非地位財」(家族への愛情や自由のような「他人が何を持っているかどうかとは関係なく、自分にとって、それ自体に価値があり、喜びを感じるもの」)に大きな価値を感じている、という点。

「非地位財」については、当ブログでもご紹介したこちらの本に詳しいのですが、この本のKindle版は、現在開催中の「Kindle本 年末年始キャンペーン」で半額になってますねw

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幸せとお金の経済学

参考記事:【地位財?】『幸せとお金の経済学』ロバート・H・フランク (著),‎ 金森重樹 (翻訳)(2017年12月28日)


◆一方第3章では、実際の「投資パターン」について言及されています。

「株式投資」「投資信託への投資」に続いてページを割かれているのが、上記ポイントの3番目の「不動産投資」。

私がなるほどね、と思ったのが、ここにある「『賃貸業』という事業の経営をおこなうこと」という表現です。

確かに物件の選択が非常に大きな要素を占めるとはいえ、その後の運営方法や入居者の募集、リフォーム等々、考えねばならないことはたくさんあるのだな、と。
不動産投資というのは事業経営という側面が強いため、調査や交渉、管理やメンテナンスといったことが重要視されます。例えば前述のように不動産情報を小まめにネットでチェックしておくとか、古い物件を購入したら、自分で色々手直しをして良い借り手が付くように工夫するといったようなことが好きでたまらないという人の方がうまくいくと思います。逆に言えばそういうことが面倒であまり好きではないという人は不動産投資には向いていないと言えるでしょう。
この辺も心得た上で、ご検討いただきたいところです。


◆そして上記でも触れたように、第4章では実際の「億り人」へのインタビューが。

4人登場されていて、それぞれ特徴がおありなのですが、上記ポイントの4番目の「こん吉さん」は、もっとも参考になりそうな方でした。

ちなみに、引用部分の直前で夫婦合わせて7000万円近くあった財産が、ITバブルの崩壊で「2千万円超」目減りしたのを損切りしないでいられたのは、さすがとしか言いようがありません。

ただし、「今だったら、好機と捉えて大きく買い増しをする」というのは、上記ポイントの1番目でも挙げられていたTIPS。

実際、こん吉さんもその後のリーマンショック時には「毎日最低10万円程度」、慣れてきたら「多い時には1日100万円ずつ」買われていたそうです(でも「でも暴落時に初めて買った時は恐ろしくてネットで購入のクリックをするマウスを持つ手が震えていた」とのことですが)。

さらに最後の第5章では、大江さんが話を聞いたり、これまでの10年で、全国で1000回以上の講演をした中で寄せられた質問のいくつかについて、誌上回答を。

上記ポイントの5番目はその中の1つなのですが、まさに因果関係が逆のパターンであり、雑誌等の見出しで載っていても真に受けないよう、ご注意ください。


投資で成果を上げるために大事なことが満載の作品でした!

4022951567
となりの億り人 サラリーマンでも「資産1億円」 (朝日新書)
第1章:「億り人」とはどんな人たち?
第2章:億り人の思考と行動
第3章:投資のパターン
第4章:「となりの億り人」インタビュー
第5章:「億り人」素朴な疑問Q&A


【関連記事】

【お金】『知らないと損する 経済とおかねの超基本1年生』大江英樹(2015年11月08日)

【地位財?】『幸せとお金の経済学』ロバート・H・フランク (著),‎ 金森重樹 (翻訳)(2017年12月28日)

【科学的自己啓発書】『実践 幸福学: 科学はいかに「幸せ」を証明するか』友原章典(2020年01月12日)

【科学的自己啓発書】『「幸せをお金で買う」5つの授業』エリザベス・ダン,マイケル・ノートン(2019年02月20日)


【編集後記】

◆本日の「Kindle日替わりセール」から。

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往復書簡 限界から始まる (幻冬舎単行本)

フェミニズムをテーマにしたこちらの作品は、Kindle版が800円以上お得。

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一生仕事で困らない企画のメモ技(テク)―――売れる企画を“仕組み”で生み出すメモの技術

当ブログでもレビュー済みのメモ術本は、Kindle版が300円弱お求めやすくなっています。

参考記事:【アイデア】『一生仕事で困らない企画のメモ技(テク)』高橋晋平(2018年10月04日)


【編集後記2】

◆一昨日の「Kindle本 年末年始キャンペーン」のフォレスト出版さんの記事にて人気があったのは、この辺の作品でした(順不同)。

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家事こそ、最強のビジネストレーニングである

参考記事:【ビジ家事?】『家事こそ、最強のビジネストレーニングである』堀宏史(2021年10月21日)

B09982QF4T
インプット・アウトプットが10倍になる読書の方程式

参考記事:【オススメ!】『インプット・アウトプットが10倍になる読書の方程式』羽田康祐k_bird(2021年07月18日)

B09J18XLRL
サブスクリプションの教科書

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リクルートに会社を売った男が教える仕事で伸びる50のルール

参考記事:【仕事術】『リクルートに会社を売った男が教える仕事で伸びる50のルール』松本淳(2021年09月10日)

宜しければご参考まで!


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Posted by smoothfoxxx at 08:00
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