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2021年06月11日

【バズる文章術?】『100万PV連発のコラムニスト直伝 「バズる文章」のつくり方』尾藤克之


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100万PV連発のコラムニスト直伝 「バズる文章」のつくり方


【本の概要】

◆今日ご紹介するのは、先日の「未読本・気になる本」の記事で人気の高かった文章術本。

タイトルにもあるように、特にネットにおいて「バズる」文章をテーマにした、ユニークな作品です。

アマゾンの内容紹介から一部引用。
「バズる文章」を書くために必要なスキルとテクニックを、過去に100万PV以上を獲得した尾藤氏自身の記事を実例として挙げつつ、公開する。
最大のセールスポイントは、これまでの文章術の本では、語られることのなかった「常識外れ」「掟破り」「逆張り」をベースとした尾藤氏独自の思考とテクニックを初めて公開する点。

なお、まだ中古が値下がりしていませんから、「20%OFF」のKindle版が大変お得です!






Buzz / christophe.benoit74


【ポイント】

■1.最も影響力があるのはTwitter
 もし、あなたが「バズる」ことを実現したいなら、必ず押さえておきたいのはTwitterです。LINEはビジネス用途しかないので一般的ではありません。Facebookは閉鎖的なコミュニティです。友だちが上限の5000人いようが大した影響力もなければ拡散性もありません。Instagramにもシェア機能がないので拡散性がありません。
 Twitter運用の際に「フォロワー数は必要ない」とする意見もありますが、一定数は確保しておきたいものです。影響力を実感できる最低数が2000人程度ではないかと、私自身は考えています。


■2.実際にやったフォロワー獲得PDCA
●PLAN
 語彙力や文章力アップなどのお役立ち情報を300個作成。発信時刻を、8時、11時半、15時、18時、21時の1日5回としました。
●Do
 日曜日に月〜日曜日までの予約作業(5回×7日=35本) をセットし、予約配信ができるツール(SocialDog)を使用しました。
●Check
 予定通りに発信できているか確認しました。
●Action
 明らかに効果が低い時間帯があれば修正する。また、反応がよかった内容や時間帯があればその理由を検証。
 私の場合は、土日祝日の配信を30分〜1時間遅らせたり、300本のネタの中でアクセスが悪いものを差し替えるなどして内容の精査に努めました。


■3.記事の構成の際には「自分/相手」×「主題」×「様式」を意識する
●「自分/相手」
「この人の記事なら読みたい」「このテーマはこの人しか書けない」という度合いです。取材記事なら、この人の記事なら誰もが読みたがる、その分野のエキスパートと称される人になります。
●「主題」
 テーマや内容のことです。今なら新型コロナウイルスが世界的に関心を集めています。緊急事態宣言の発出により自粛生活が余儀なくされ、私たちの生活に影響を与えています。
●「様式」様式は体裁のことです。専門書にありがちな難しい内容は一般的には受け入れられません。先ほど紹介した結核の本が、専門的だったらハードルを下げればいいのです。
 最近多い、「マンガでわかる◯◯」「図解◯◯」はわかりやすさを追求した体裁です。


■4.読者の言い訳を用意する
 たとえば、読む人は読みながら「背中を押して」ほしいと思っています。通販のカタログを見ていて「これが欲しいなあ」と思ったときに、同時に「でも、もったいないかな」と買わない理由を用意します。買わない理由には「今じゃなくてもいいかな」「ほかのものでも代用できるはず」「似合わないかもしれない」など、いろいろな言い訳があります。
 この言い訳から決断を引き出すために、「背中を押す」のがキーワードです。背中を押すキーワードは大きく2つ存在します。
 1つは「今しかない」という理由。「今日この場所でしか入手できません」「売り切れたら次回の入荷は未定です」というものです。
 もう1つは「自分にご褒美」という理由。「今日はがんばった自分へのご褒美に最高級のワインで贅沢します」などがあります。この2つは「背中を押す強烈な理由」になります。


■5.引きのあるタイトルのつけ方4つのパターン
(1)逆張り・対比型
 逆張りテクニックのタイトルは、さまざまな場面で使われています。書籍でもこのパターンのタイトルは多いです。ベストセラー『非常識な成功法則』(神田昌典、フォレスト出版、2002年) も同じ形式です。この形式が多いのは作りやすいことに加えて、読者に対してのインパクトが強いからです。
(2)ストーリー&ヒストリー型
その名の通り、タイトルがストーリー仕立てで記事の内容が想像できるものです。私たちは、映画、小説、テレビなど、多くのドラマと接してきました。ですので、このようなストーリーのあるタイトルに惹かれてしまうのです。
(3)ベネフィット提供型
 これは、方法論、手法の類です。こちらも、書籍でよく目にするタイトルのパターンの1つです。人は「お得な情報」に弱いのです。お得な情報としての精度が高ければ高いほど、人はベネフィットを感じます。
(4)クエスチョン型
 クエスチョンマーク(?) がついているタイトルは疑問形です。読者に対して問いかけています。問いかけですから読者は自分に聞かれているように感じて反応率が高くなります。


【感想】

◆なかなかユニークな「文章術本」でした。

まず、下記目次を見て頂ければお分かりのように、最初の2つの章は「バズる」ことがテーマになっており、題して「SNS活用編」。

第1章の初めの方から、いきなり各SNSごとのアクセス解析ツール等が紹介されているのですが、ほぼTwitterしか使っていない私は、デフォルトのTwitterアナリティクスしか知りませんでした。

しかも、Twitterには「Twitter SocialDog」なる解析ツールもあるとのこと。

SocialDog - スマートで効率的な Twitter アカウント運用ツール

一応有料なので、お遊びでやる分には微妙なのですが、ガチで極めたい方なら、検討する価値はあると思われ。

なお、上記ポイントの1番目にあるように、「バズる」ことを目的とした場合、Twitterが最も適しているそうなので、本書も基本的にはTwitter活用法が中心で展開されています。


◆続く第2章では、Twitterでフォロワーを増やすべくさまざまなアドバイスが。

投稿画像を入手できるサイトから、運用ルールの内容や投稿内容についても言及されています。

中でも興味深かったのが、上記ポイントの2番目にある「フォロワー獲得PDCA」。

そもそも「お役立ち情報」を300個も用意して、時間を決めて投稿し(上記で触れたSocialDogを用いれば可能に)、アクセス解析まで行っています。

ちなみにその「お役立ち情報」のうちの20個が、特別付録として巻末に用意されており、1日4回×1ヶ月分の投稿スケジュールまで指示されているというありがたさ!

しかも、出典を記載する必要もなく、聞かれたら尾藤さん本の特典である旨だけ明かせば良いそうなので、これからフォロワーを増やそうとされている方は、ぜひお試しください。

なお、その「お役立ち情報」というのは、こんな感じの豆知識になります。
■知ってる?

議員:衆院解散が近いぞ
秘書:地盤を引締めるよう「檄を飛ばし」ます

「檄を飛ばす」に激励する意味はありません。
優れている点を述べ同意を求めること。
間違いやすい表現です。

文脈なら「活をいれる」が理想です。
某番組の元プロ野球選手、張本さんの「喝!」は誤用。


◆一方、第3章からは「文章術編」なので、特にTwitterに限った話ではなく、主にWebにおける文章(や記事)全般に関するものになります。

ちなみに上記ポイントの3番目は、1つ飛んだ第4章からのもの。

尾藤さんいわく、ここで言う「自分/相手」×「主題」×「様式」のバランスが良かったときに「バズり」が発生したのだそうです。

この中で注意すべきは「主題」で、「タイトル詐欺」にならないよう注意すべき、とのこと。

私もかつては、「ホッテントリメーカー」(現在は運用停止しています)なるタイトル作成サイトで、ウケ狙いのタイトルで投稿していたこともありましたが、実際にホッテントリに入ると「タイトルと中身が違う!」とブックマークで批判されたこともありました。

具体的にはこんなエントリーなのですが。

マッキンゼーが選んだ『アナタはなぜチェックリストを使わないのか?』の10個の原則

……記事の最初の方で、必ず「ホッテントリメーカー」を使用していた旨は記載していたのですが、ホッテントリでタイトルだけで見た時点ではそうだとは分からないので、「騙された」と思われても仕方なかったワケでして(反省)。


◆また、上記ポイントの4番目は、さらに飛んだ第7章からなのですが、「読者の背中を押す」という考え方は、セールス本関係ではおなじみのものです。

もちろん、「押す」先の目的がある場合のお話ではあるのですが、ここが甘いとあいまいな記事になりやすいかと。

実は私も以前から、似たようなことは意識しており、別の本にあった表現で言うと「行動しない理由を潰す」。

紹介している本を読んでもらったり、掲載したリンク先に飛んでもらうために、そうできない理由を検証していくワケです。

……と言っても、最近はセール記事も多いので、これはもう「お買い得」の1点に集中して、背中を押しているようなものですがw


◆そして最後のポイントの5番目は、最後の第8章から抜き出しました。

上記でも触れたように、タイトルは非常に重要であり、バズったりアクセスが増えるには、ここを工夫する必要大!

当ブログの場合、そのほとんどが書評系の記事なので、今では普通にタイトルを付けているだけなのですが、自由に記事を投稿できるサイトやブログであれば、ここは参考になると思います。

ただし、この第8章で「炎上を気にしすぎることは愚の骨頂」とあって、
 たとえ、読まれたとしても、大半の人が翌日には忘れています。だから、文章を書く前に炎上を気にしたり過剰な期待をするのは無意味なのです。
と言われていますが、それはあくまで個人のサイト等の話であって、企業のサイトやブログでそれをやると、リカバリーに大変な工数や時間がかかるので、その点は十分ご留意を(大汗)。


バズるエントリーやツイートをしたい方なら要チェックです!

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100万PV連発のコラムニスト直伝 「バズる文章」のつくり方
はじめに ――あなたが「文章が書けない」のはごく当たり前のことです
第1章 なぜ「バズりたい」のか? 目的を明確にしよう
第2章 ファンをさらに増やすために必要なこと
第3章 読ませることの本質を理解しているか
第4章 「読者は読まない」のが当たり前
第5章 誰に向けて、何を書くか? 何を書かないか?
第6章 文章は書く前の準備が9割
第7章 「基本の型」がない文章は読まれない
第8章 徹底的に研ぎ澄ますテクニック
参考文献
特別付録 Twitterのフォロワーを増やすために!
おわりに ――「文章力+ネット発信力」は一生モノのスキルである


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【編集後記】

◆本日の「Kindle日替わりセール」から。

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