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2021年01月27日

【時間管理術】『あなたの24時間はどこへ消えるのか』スワン


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あなたの24時間はどこへ消えるのか


【本の概要】

◆今日ご紹介するのは、先日の「未読本・気になる本」でもトップ3に入る人気だった時間術本。

つい先日も時間術本をご紹介したばかりでしたが、そちらとはまたテイストが違った作品になっています。

アマゾンの内容紹介から一部引用。
累計25万PV突破!
noteで話題の超実践型のノウハウが書籍化。
仕事も人生も整う、やりたいことを全部やる時間術。

中古が定価を大きく上回っている状態なので、値引きなくともKindle版もアリか、と。






Dawa's Designed To-do list / juhansonin


【ポイント】

■1自分の頭の中を書き出す
 ブレインダンプ、という手法をご存じでしょうか。
 頭の中にふつふつとわいてくることを止めどなく、そのまま紙に書き出していくというメンタルケアの方法です。朝起きたら何よりも先に、さっそく新調したセルフノートを開いてみましょう。そしてペンを握って、寝ぼけた頭に浮かんでくることをつらつらと書き連ねてみてください。(中略)
 この書き出すという行為は脳内の 棚卸し作業のような役割を担っています。倉庫の荷物をひとつひとつ、ゆっくり体の外へと出していくことによって「自分が今何を感じているのか、何を抱えているのか」を初めてちゃんと実感できるようになります。存外にも、それを脳内だけで感じ取り掌握するには少々骨が折れます。
 だからこそ頭の中をすべて言葉にして書き出し、見える化して俯瞰することによって「正確な今の自分の状態」を見つめてみましょう。何を始める時も、まずは焦らず「現状を把握する」ことがとても重要です。


■2.事実と想像を分ける
 まず、赤と青のペンの2色を用意します。ノートをじっくり眺めてから「 紛れもない事実」には青のラインを、確証がなく「自分の想像」で書いたことには赤のラインを引いてみましょう。例えば「打ち合わせ先に忘れ物をしたら上司に怒られた」というメモがあったとします。冒頭の「打ち合わせ先に忘れ物をした」は確かな事実で、そこに解釈の余地は少なく、誰が見てもそうだと意見が一致すると思います。では「怒られた」というのは事実でしょうか。上司が自分に対して「発言した」というのは事実ですが「怒った」というのは主観的なニュアンスであり、あなたの想像や解釈にすぎないかもしれません。
 最初は、ちょっと屁理屈のようにも聞こえるかもしれませんが「本当にそれって事実?」という疑問を自分のメモに投げかけて、じっくり読み直しながら赤と青のラインを引いて「事実」と「感情」の仕分けを行なっていきましょう。そして引き終わったら、遠目でもう一度じっくりページを眺めてみましょう。
 さあ、赤のラインの割合はどれくらいでしょうか。


■3.スマホのアプリを消す
 もちろん、いきなり全部じゃなくていいのです。1つずつ順番に、あなたの心の負荷が軽いものから消してみましょう。1つ消したら、何か自分にご褒美をあげてもいいかもしれません。わたしも1週間ほどかけ、 唸りながら以下の順でアプリを消しました。よかったら参考にしてみてください。
(1)ニュースアプリ、興味本位で入れたアプリ(執着なし)
(2)Facebook、Instagram、YouTube(低依存度)
(3)Gmail、Messenger、Chatwork(中依存度)
(4)Kindle、Netflix(高依存度)
(5)Amazon、Twitter、Slack(中毒)(中略)
 とにかく「とりあえず開く」が習慣になっていることが大半なので、消して数時間もたてばお目当てのアプリがスマホにないという猛烈な違和感に襲われると思います。最初の数日はスマホのロックを解除しては「ああそうだ、ないんだ」と落胆することでしょう。そしてその度に、今すぐ再インストールしたい気持ちに駆られるでしょう。でもそれをぐっと堪えて、1週間、いや数日でもいいです。
 是非、アプリなしの生活をちょっとだけ味わってみてください。


■4.メールを返す時間を固定する
 まず、プライベートなメッセージです。
 わたしはプライベートメッセージはランチ中と、仕事終わりの定時にまとめて返すと決めています。時間は皆さんの都合に合わせて何時でもいいのですが、とにかく日中に「メッセージが来てないか」をずっと気にしている時間を減らそうというわけです。新着があっても時間外は返さないマイルールなので、徐々に新着へのアンテナ感度も正常化されていきます。
 次に、仕事です。
 こちらのほうが少々厄介です、だって緊急の連絡があるかもしれないし、何かプロジェクトに深刻な問題が発生するかもしれないからです。これは本当に職種や立場によりけりなので一概には言えませんが、一般的なデスクワークであるわたしの例を紹介します。
 わたしは毎朝、すべての未読メッセージを確認する専用の時間を設けています。昨夜から明け方にかけて見逃したすべてのメッセージを追ってから、まとめて返信をしていきます。日中もへばりつくことはやめて、作業と作業の間や会議の後など切り替えのタイミングで5分から10分ほど時間を決めて集中し、短時間で一気に返信しています。


■5.人生のタスクを洗い出す
 そこでまず、あなたの日々のタスクをいくつかに分類してみましょう。複数の物事を回すためには総量を可視化し、それぞれのタスク量や忙しさを調整する必要があるからです。あくまで一例ですが、わたしは公私をひっくるめて自分のタスクを次の4つに分類し、日々のやること・やりたいことを管理しています。
・本業
・副業
・やりたいこと
・雑務
 まずは仕事を細分化して「本業」と「副業」の2つに分けています。(中略)
 次にプライベートですが、これは「やりたいこと」と「雑務」の2つに細分化してタスクを管理しています。

(詳細は本書を)


【感想】

◆いわゆる「時間術本」としては、少々異色な作品でした。

そもそも第1章では「さよならタイムセール」と題して、「時間を安売りする『自分』」を見つめ直しています。

そのために用意するのが、「セルフノート」と呼ぶ、自分との対話に用いるリアルのノート(パソコンのメモ等ではなく)。

そこに、上記ポイントの1番目にある「ブレインダンプ」の内容を書いていきます。

「寝ぼけた頭に浮かんでくることをつらつらと」と言われても、ピンとこないかもしれませんが、本書の具体例が
 起きた、眠い、肌寒い。今何時だ  
空が青い、今日は上着はいらないかもなあ。寒い冬はいやだな〜
のようなものですから、まさに「今感じていること」や「今日の予定」等々で良い模様。


◆そして、このセルフノートに特に書いていくのが、自分の感情や、自分の考えです。

これらを吐き出してから、時間を空けて、今度は赤ペン(もしくは元の色とは違う鮮やかな色)で自分の返事を書いていくのだとか。

たとえば
「嫌みを言われてすごい嫌だったけど、そもそもわたしが遅刻したんだった」
みたいな感じです。

それを踏まえて行うのが、上記ポイントの2番目にある「事実と想像を分ける」作業。

赤青のペンでラインを引いていくと、自分を苦しめていたネガティブなものが、意外と「自分の想像で膨らませたでっちあげ」に過ぎなかったことが分かるのだそうです。


◆続く第2章では、いよいよ本格的に「時間管理」に取り組む作業が登場。

まずは自分の行動を把握すべく、スマホのスクリーンタイムを見ていきます。

……おそらく多くのアプリが、「時間泥棒」となっていることが明らかになると思われるので、次に行う行為が上記ポイントの3番目の「アプリを消す」。

もちろん、ここの最後に「1週間、いや数日でもいいです」とあるように、その後復活はさせます。

その際、「なくても意外と困らない、いらないモノ」と「やっぱりどうしても見たいモノ」とが明らかになるハズ。

そして、後者を復活させますが、それでもデバイスを絞った上で、「時間」と「頻度」は決めましょう。

たとえば著者のスワンさんは、Twitterを復活させたものの、スマホには入れておらず、パソコンで朝晩10分程度見るだけなのだそうです。


◆また、もう1つの時間泥棒の代表格が「メール」。

実はスワンさんの場合、メールの確認は「週2」らしいのですが、これはさすがに「無理!」という方も多いと思います(本書でも「個々人で最適な頻度を調整してみてください」とあります)。

それでも、そのメールに即レスしていたらきりがないので、上記ポイントの4番目のように「メールを返す時間を固定」すべし。

ここでは「プライベート」と「仕事」に分け、それ以外の時間に「気にしている」状態にしないのがミソなようです。
 交友においてもビジネスにおいても「返信は早さが命」という意見もあると思います。もちろん、それも信頼を構築する上で必要なものの一つだと思います。でも、それで「だけ」で失われてしまうような信頼は、わたしはちょっと怖いというか、薄っぺらいように感じてしまいます。
まぁ、この辺は価値観や考え方の違いなので、私はビジネスは引き続き「即レス」すると思いますが……。


◆一方、最後の第3章のテーマは「人生を進める1週間の使い方」。

ここでは主に「タスク管理」について見ていきます。

スワンさんのように、公私ともにタスクが多い場合どうするのか?

そこで行うのが、上記ポイントの5番目の「タスクの4つの分類」です。

さらには、そのタスクも、細分化して「親」と「子」に分けて管理していくという考え方は「目からウロコ」(詳細は本書を)。

スワンさんが使っているというオススメツールである「Notion」というのは、私は知らなかったので、さっそく試してみようと思います。

大ブーム目前!神アプリ「Notion」の基本的な使い方と特徴をご紹介【基礎編】 | SELECK [セレック]


自分の時間を取り戻したい方なら要チェックの1冊!

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あなたの24時間はどこへ消えるのか
第1章 さよならタイムセール 「知る」編

第2章 時間泥棒はすぐそこに 「減らす」編

第3章 人生を進める1週間の使い方 「整える」編


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【編集後記】

◆本日の「Kindle日替わりセール」から。

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あなたの話はなぜ「通じない」のか (ちくま文庫)

各所で「名著」とうたわれたこの作品も、中古が値崩れしていますが、送料を足せばKindle版の方がお得に。

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日本近代史 (ちくま新書)

こちらの日本史本も、やはり中古が値崩れしているものの、このセール価格ならKindle版に軍配が上がります!


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