2020年06月04日
【潜在意識?】『無意識を鍛える』梯谷幸司

無意識を鍛える
【本の概要】
◆今日ご紹介するのは、現在開催中である「Kindle本 ビジネス書キャンペーン」の中でも大人気の成功本。前作である『なぜかうまくいく人のすごい無意識』は、当ブログでも人気でしたから、本書も当然読んでみた次第です。
アマゾンの内容紹介から一部引用。
前著『なぜかうまくいく人のすごい無意識』では、私たちの背後にあってすべてを左右している「メタ無意識」について解説し、おかげさまで大反響を呼びました。
この本のテーマは、この「メタ無意識」を富に活用することです。
しかし、単にお金を稼ぐことが目的ではありません。
「富を集め、充満させる人格をつくる」方法を伝えたいのです。
ここでいう「富」とはお金のことだけではありません。
富をもたらす人、チャンス、環境、考え方、健康状態……ありとあらゆる事象に「無意識」は関与します。
富を集め、充満させる人格となって、世の中に求められ続ける人になる。
そのためのトレーニング方法を5つのステップにしてお伝えします。
なお、中古が定価を上回っていますから、Kindle版が1000円弱、お得な計算です!

2013_12_110055 / Gwydion M. Williams
【ポイント】
■1.ネガティブな記憶は「そこに人生の教訓がある」という目印楽しかった出来事やうれしかった記憶は忘れやすいものです。
一方、過去のネガティブな感情がついている記憶は、なかなか忘れられません。
しかし、こういうネガティブな感情、感覚はじつは目印や旗みたいなもの。「この出来事を忘れないでね。教訓として生かしてもらうものなんだから」あなたに生きる目的や与えられている使命に気づいてもらいたいから、わざわざネガティブな目印が残されているのです。(中略)「世の中の人を力づけるために、気づきを与えるために、さまざまな技術を伝えていくために、これは必要な出来事だったんだ」こうしてネガティブな感覚を見直し、ひっくり返していく必要があるのです。
■2.自分の「売り」を探し出すワーク
本来の自分であるA。現在の自分であるB。
この差を埋めるスキルを開発していった場合、世の中の人たちのどういう夢を 叶えることにつながりそうか、世の中の人たちのどういう新しい体験につながりそうか、世の中の人たちのどういう幸福感や喜びにつながりそうか、考えてみましょう。
男女の性別に分け、10代、20代、30代と、年代別に考えます。10代の男性はこんなことに悩みそうだから、私が開発したものがこういうふうに使えるんじゃないか。30代の女性はこんな悩みや望みを持つ人が多そうだから、開発したスキルがこういうふうに役立ててもらえるかもしれない……。
ひらめいたところからどんどん埋めていきましょう。
そして、差を埋める能力を開発した結果、どれを優先的にやりたいかを考えてみましょう。ご自身のやりたいビジネス面とプライベート面、それぞれ10個ずつ挙げてみてください。
これが「あなたの売りは何か?」の答えになります。
■3.絶対的自我を育てるトレーニング
今日中にやろうとしたことが60%しかできなかったとき。
普通の人は次のように心の中でつぶやきます。「今日はうまくいかなかったな。40%やり残した。明日やればいっか」こんなつぶやきを続けていくと限定的自我が育ってしまい、まずいことになります。
では、どうすればよいのでしょうか。「これでOK。完璧。明日は○○(=残りの40%)をやるぞ」以上。おしまいです。
そして残りの40%は「次の新しい目標」とみなします。残り40%分を明日に持ち越して、新たに100%としてみていくわけです。
そして次の日、 40%のうち 50%しか届かなかった場合、それでもこう言います。「これでOK。達成。完璧」残りの50%は、また次の日の新たな目標として見立てていきます。
これを繰り返していきます。
■4.憧れの2人からアドバイスをもらうワーク
自分の人生において憧れる人、あるいは尊敬する人を2人挙げてください。(中略)
ここで、その憧れの2人になりきって、2030年に達成した自分を観察します。
一度体をほぐし、自分から抜け出して、まず憧れのAさんになりきってください。そして、目の前にいる自分に、2030年の自分を達成するのに何が効果的だったか、どんなことをやればもっとうまく達成ができたか、アドバイスします。
今度は、もう1人の憧れのBさんになりきってください。Bさんとして、「ああいう行動を取ってたけど、本当はこうしたほうがもっと効果的に達成できたと思うよ」などのアドバイスをしてください。
そしてまた元の自分に戻ってください。
目の前には、尊敬するAさんBさんの2人がいます。2人からの意見を聞いて、「なるほど。そういうやり方もありましたね。じゃあ次の10年につなげていきます」と受け取ってください。
こうやって未来の記憶をどんどん過去のことにしていきます。
■5.集合的無意識に問いかけるワーク
たとえば、20○○年末までに年収1億円を達成すると決めたとします。
それを実現したければ、こうつぶやいてください。寝る前につぶやくのが一番効果的ですが、日中つぶやいてもけっこうです。「未来の『本当の私』さん、私は何月何日までにこういう状態をつくり出していて、そのために必要な物質的なもの、環境、人間関係、知識、能力、情報、感情、収入などを集めています」このように潜在意識に達成したい状況を教えます。そしてさらに問いかけます。「どのようにしてこれを達成したのか。どのようにして必要なものを集めたのか。思い出しておいてください」こうつぶやいて寝ます。
【感想】
◆冒頭でも触れたように、著者の梯谷さんの前作『なぜかうまくいく人のすごい無意識』は、当ブログでもご紹介済み(なお、やはり「Kindle本 ビジネス書キャンペーン」の対象となっていますので、未読の方はご検討を)。
なぜかうまくいく人のすごい無意識
参考記事:【脳のチカラ?】『なぜかうまくいく人のすごい無意識』梯谷幸司(2018年11月12日)
この本では、「私たちの背後にあってすべてを左右している『メタ無意識』」について解説されていたのに対して、今回の『無意識を鍛える』では、この「メタ無意識」を「富に活用すること」を目指しています。
そこでまず第1章では、「無意識を鍛えるための準備体操」をご紹介。
そしてその中の1つとして登場するのが、「過去のネガティブな出来事を10個洗い出す」ワークです。
……正直、自分がやると思い出したくないものが多くて、ブルーになりそうなんですがw
ただし、その出来事を思い出すと同時に、「その後に起きたこと」も振り返ると、上記ポイントの1番目にあるように、「教訓として生かせる」ものに気が付くハズ。
そう考えると、人生において、必要な出来事だったと言えるのかもしれません。
◆続く第2章は「メタ無意識」の解説がメインテーマです。
13のカテゴリーで2パターンあるので、全部で26紹介されているのですが、どれが大事、という話ではないので、ハイライトは引いたものの、いったんはパス(詳細は本書を)。
逆に第3章からは、本格的なトレーニングということで、ワークが多めになります。
さっそく上記ポイントの3番目では「絶対的自我」を育てるトレーニングが!
ちなみにこの「絶対的自我」も第2章の「メタ無意識」の1つで、「自己認識」カテゴリーに属するものになります。
やろうとしていることがうまくできないとき、「やっぱり自分はダメ」「自分は何かが足りてないんだ」と思ってしまう。これを限定的自我といいます。私なんかは逆に心配性なので、たとえ100%終わっていても「ミスがないか」と考えてしまうクチ。
それに対して、「OK。私は完璧」と思える。そして、残りの部分は、新しい目標として見立てていく。これを絶対的自我といいます。
うまくいかなかったことに対して、「うまくいかなかった」とつぶやくから、やり残した感覚が残り、さらにうまくいかなくなるわけです。なるほどこれは、実践しなくては!
それをすべて「これで完璧。これでOK」として、残りは別の仕事だとみなすと、何が起こるか。
「私は毎日達成している」「私は毎日完璧な状態でいる」という信じ込みが芽生えてくるのです。
◆また第4章でも、ワークやトレーニングが多々登場。
さっそく章の初っ端では、「脳と無意識」に「前に進んでいる」「できる」という感覚を与える、「マインドトリック」なる仕掛けが紹介されています。
詳しくは本書にてご確認いただきたいのですが、その目的は「時間軸を圧縮する」ということ。
この「マインドトリック」を行うことにより生産性が上がるため、ビジネスパーソンや受験生に試させているのだそうです。
他にも「『未来からみた過去』をつくるワーク」や、上記ポイントの4番目にある「憧れの2人からアドバイスをもらうワーク」を行うことにより、すでに目標を達成した「未来」をベースにした、「現在」やそこで行うべきことが定義されることに。
いわゆる「タイムマシン理論」に属する考え方だと思いますが、行うべきワークがかなり具体的なので、興味のある方はぜひお試しいただけたら、と。
◆なお、最後の第5章では「集合的無意識」がテーマになっており、これは少々マユツバな気がするワタクシ。
集合的無意識 - Wikipedia
上記ポイントの5番目で挙げた「寝る前に自分自身に問いかける」というやり方は、いわゆる「潜在意識」にアクセスするものであって、要は自分が過去見たり体験したもので、顕在意識にないものを引っ張り出すものだと思っていました。
ただし、これに続いて「日常の出来事と、それについてどう思ったかをメモしていく」というTIPSになると、「個々の出来事に共通点がある」という前提で考える必要があり、自分の身の回りの出来事に「何かしらの意味がある」と捉えています。
何のためにテレビのコメンテーターの話を聞く必要があったのだろう。何のためにこの昼食を食べる必要があったのだろう。何のために街中で関西のおばちゃんの世間話を聞く必要があったのだろう。正直、私はそこまで達観はできませんが、本書に収録された多くのワークが、広い意味で「豊かになる」ことを目指していますから、興味のある方は、ぜひお試しいただきたく。
すべてに意味があります。
お求めになるなら、セール期間中にぜひ!

無意識を鍛える
ステップ1/無意識を鍛えるための準備体操
ステップ2/メタ無意識を自在にコントロールする
ステップ3/無意識を鍛える実践トレーニング
ステップ4/自分の思いどおりに現実世界を書き換える
ステップ5/集合的無意識にアクセスして「答え」を得る
【関連記事】
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【幸福とは?】『実践・脳を活かす幸福学 無意識の力を伸ばす8つの講義』前野隆司(2018年06月25日)
【科学的自己啓発書】『どうすれば幸せになれるか科学的に考えてみた』吉田尚記,石川善樹(2018年02月21日)
【潜在意識?】『相手を変える習慣力』三浦 将(2016年05月05日)
【編集後記】
◆本日の「Kindle日替わりセール」から。
18歳の著作権入門 (ちくまプリマー新書)
13レビューの平均が「4.7」という高評価の新書は、Kindle版が400円弱お得。

たけしの人生相談 悩むの勝手〜伊集院さんに聞けなかった話 ワールドカップAグループ
昨年12月に出たというビートたけし氏の人生相談本は、中古が値崩れしていますが、送料を足せばKindle版に軍配が上がります。
【編集後記】
◆一昨日の「Kindle本 ビジネス書キャンペーン 追加分」の記事で人気だったのは、この辺の作品でした(順不同)。
自主経営組織のはじめ方 ― 現場で決めるチームをつくる

イシューからはじめよ ― 知的生産の「シンプルな本質」
参考記事:【問題解決】『イシューからはじめよ―知的生産の「シンプルな本質」』安宅和人(2010年11月30日)

謙虚なコンサルティング ― クライアントにとって「本当の支援」とは何か

なぜ弱さを見せあえる組織が強いのか ― すべての人が自己変革に取り組む「発達指向型組織」をつくる
当ブログらしくない(?)硬派な作品が並びますが、宜しければご参考まで!

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