2020年05月07日
【モテ】『恋愛資本主義社会のためのモテ強戦略論』勝倉千尋
恋愛資本主義社会のためのモテ強戦略論 ~The Bible of Winning a Woman's Heart~
【本の概要】
◆今日ご紹介するのは、先日の「未読本・気になる本」の記事の編集後記でこっそり取り上げただけであるにもかかわらず、しっかり注目を集めていたモテ本。著者の勝倉さんは、「中長期的に、男女ともに幸せな恋愛をすること」を基本方針とする「モテコンサル」という肩書であり、「その人の理想のモテに近付く方法」を日々レクチャーされているのだそう。
アマゾンの内容紹介から。
恋愛の真実、ルールを知り、女ゴコロがどういうものかわかれば、あなたは圧倒的にモテるようになる!
上記記事の時点ではまだありませんでしたが、現在Kindle版が1割引きで配信されております!
First Date / Emily Rachel Poisel
【ポイント】
■1.女性が譲れない「清潔感」私が運営しているマッチングサービスでは、「男性に対して譲れない条件はありますか?」と女性全員に聞いているのですが、高確率で「清潔感!」と言われます。(中略)
女性は、男性を近づけるかの判断をするとき、無意識に、「目の前の男性が自分の中に侵入してくるシーン」を想像するのだと思います。そして「清潔感のない」男性は、女性に「人体に害がありそう」と、直感的に感じさせてしまいます。
それが、女性が清潔感のない男性を、「生理的に無理」と表現し、もはや接触の機会すら与えず、早々に遠ざけようとする理由です。
女性とお近づきになりたいのであれば、「清潔である」と思ってもらい、入国審査を突破しなければ話になりません。
実際に清潔か不潔かは、もはや問題でありません。ぱっと見で清潔だと感じさせられなければ、審査は突破できないでしょう。
一目でわかる清潔感は、モテ強を目指すみなさんが、何としても優先的に気をつけるべきところなのです。
■2.女性との会話では共感性を示す
男性にはない感覚かもしれませんが、女性は、自分の気持ちに共感が得られないシチュエーションが非常に不快だし、納得できないし、すごくモヤモヤしてくるのです。
そして、「理解してほしい!」「共有したい!」という気持ちが消化不良を起こして、いずれキレます。
女性にとっては、「自分のこの気持ちをわかってよ!」という感情を処理する方が、目先の問題解決よりも、優先度が高いのです。
なので、モテるための女性との会話では、共感性を示すことが、何より重要です。
とはいえ問題を解決したり、自分の意見を言うべき時ももちろんあるでしょう。
その時は、「そうなんだ、○○なんだね」などの、相手の気持ちに寄りそう「共感フレーズ」+言いたいことのコンボにすると、女性の心証が悪くならないのでオススメです。
■3.最初の会話は「気遣いの一言+自己開示」
出会い頭でまず意識すべきことは、「相手に心を開いてもらい、そのあとの会話をスムーズにすること」です。
そのためには、自ら先に胸襟を開くことが効果的です。これにより返報性の原理が働き、「あ、私もここまでくだけていいんだ?」と女性も心を開きやすくなります。
これに相手を気遣うワードを組み合わせることで、紳士的な印象も与えられ、より相手の気持ちをほぐしやすくなるでしょう。男「こんにちはー! 初めまして」このように自己開示してネタを出すことで、クスッと笑ってもらえて空気が柔らかくなる可能性もありますし、会話も自分のペースに引っ張れるようになります。
女「初めまして!」
男「外寒くなかったですか? コートこっち掛けられますよ」
女「寒いですね、あ、ありがとうございます」
男「最近急に寒いですよね、自分、外回りで自転車乗るんですけど、もう手荒れがやばくて(笑)」
■4.「なぜ?」で掘り下げて価値観ベースで共感する
ダメトークにならず、満足度が高いトークを簡単に演出できるワードが「Why」です。
相手に興味を持って、「なぜ?」の部分を深掘りしてみましょう。男「どこに住まわれてるんですか?」「Why?」の回答には、必ず理由か動機が来ます。
女「荻窪です」
男「荻窪! なんで荻窪にしたんですか?」(中略)
そこをさらに遡って、女性のコアな価値観に到達し、そこに共感してあげるのが肝なのです。
例の会話では、荻窪に住んでいるという事実から「なぜ荻窪にしたのか」、と質問することで、彼女の行動の動機に触れています。
そのままレイヤーを上げていくと「彼女はシティガール、というよりは自然派」というコアな価値観に到達できましたので、ここで魔法の言葉をささやくのです。
「わかる〜、僕もだよ」
これです。
何がいいかというと、「価値観ベースの部分で共感してくれるということは、この人とは相性がいいかも!」と、女性が思ってくれることです。
■5.自分の感情を客観視する
例えば、好きな女性に送ったLINEが未読で、返事が来なかったとしますよね。
あなたは、不安になって「ごめん、迷惑だった?」と、すぐに追加LINEをしたくなる……。
そこでまず、「あ、自分は不安になっているな」と自覚します。
次に、「LINEが未読のままで放置されているから不安なんだな」と原因を冷静に考えます。こうすることで、一旦、行動を起こす手が、止まるはずです。
そうしたら、次のステップです。
あなたは今、「自分は彼女がLINEを読んでいないことに不安になっていて、追加でLINEを送ろうとしている」と、自分を分析できている状態です。
そこで、「追加でLINEを送られたら、相手はどういう気持ちになるだろう?」と相手の状況や感情を想像するのです。
そうすれば、
「たまたま見てないだけかもしれないし、追加LINEが来たら迷惑かもな」(中略)
と、相手の反応をイメージすることができます。
そうすると、「本当に今その行動を取るのが適切か?」と冷静に自分の行動を見直すことができるのです。このステップを踏めば、感情に流されて発作的な行動を取るリスクは下げられます。
【感想】
◆当ブログとしては、かなり久しぶりのモテ本でした。最後にモテ本カテゴリーでご本を紹介したのが昨年の8月ですから、かれこれ9ヶ月弱ですか。
かつては、モテ本ばかりバカスカ取り上げて、その都度結構お求めいただいていたのに、ちょうど私自身の読む媒体が紙の本からKindleに移行するに従って、取り上げる作品数も減った気が。
1つには、モテ本ってあまり大手の版元さんから出ないこともあって、なかなかKindle化されず、そのままレビューするタイミングを逸してしまってたんですよね。
もう1つは、以前のナンパ本でちょこちょこ見られた、「酔わせて何とかする」みたいな手口を駆使するナンパ師が、出版に際して敬遠されたのもあるのではないか、と思っています。
実際、出版化の話が聞かれた某ナンパ師さんの作品が立ち消えになったケースもありましたし。
◆その点本書は、版元が実業之日本社さんということで、Kindle化も単行本とほぼ同時期。
かつ、女性の書いた男性向け恋愛本ということで、コンプラ的にも問題ありません。
むしろ本書の第1章では、上記ポイントの1番目の「清潔感」はもちろんのこと、女性にとって、男性というのは「基本的には危害を加えてこないけど、何かの拍子に人を襲いかねない体長3メートルの肉食ゴリラ」だと思え、と指摘しています。
要はそれくらい、女性にとっての男性は「脅威」だということ。
見た目はもちろん、清潔感や立ち振る舞いについても留意する必要があるワケです。
◆続く第2章のマーケティング戦略の話も一読はしていただきたいものの、個人的にハイライト引きまくったのが、第3章の会話戦略でした。
「共感性を示せ」というのは類書でもよく見ますが、それを具体的に「『共感フレーズ』+言いたいことのコンボにする」とTIPSレベルに落とし込んでいるのは秀逸かと。
これはおそらく、メールやSNSでも活用できるのではないでしょうか。
同じく上記ポイントの3番目の「気遣いの一言+自己開示」というのも、初っ端の会話としては、かなり効果があると思われ。
最初の「気遣いの一言」は、もう会う前から事前に決めておけば、キョドることもないでしょうし、極端な話「寒かった」「暑かった」等の気候の話なら、誰に対しても使えますから。
◆ただ、同じ第3章からでも上記ポイントの4番目の「価値観ベース」のお話は、やや難易度は高め。
これを本書では「ピラミッド話法」と称して、徐々にステージを上げていく中で最後に使っていきます。
ダメトークをする男性は、下から2番目のSTAGE2までしか話をできていません。そのSTAGE3こそが、ポイントの4番目で言及されている「Why」。
基本的に「Where/What/How」で会話をして、事実を把握したら、満足して次に行ってしまいます。
しかし、その上の段階である、STAGE3以降に踏み込むことが、最も大事です。
なるほど、これを使いこなせたら、ワンランク上のトークができると思います。
◆そして男性にありがちなのが、上記ポイントの5番目のNG例である「自分の感情を客観視できない」ことでしょう。
「LINEを連投される」なんて、女性の愚痴ツイート等でよく聞く話。
でもこうして、自分を俯瞰して見るのはなかなかに難しい分、実践できればより「モテ」に近づくと思います。
ただし、第5章はセッ●ス戦略であり、Google先生に過去何度か警告くらったことがある当ブログではご紹介できませんのであしからず。
と言いますか、第4章までをクリアできれば以前よりは絶対モテるでしょうから、本書の元は取れるハズ。
「モテ強」に生まれ変わりたいなら読むべし!
恋愛資本主義社会のためのモテ強戦略論 ~The Bible of Winning a Woman's Heart~
第1章 女ゴコロの真実と恋愛のルールを知る
第2章 モテ強の恋愛マーケティング戦略
第3章 モテ強の会話戦略
第4章 モテ強の口説き戦略
第5章 モテ強のセックス戦略
最終章 本当に幸せな恋愛のために
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【編集後記】
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ご声援ありがとうございました!
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