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2020年04月16日

【健康】『室伏式 世界最高の疲労回復』室伏広治


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室伏式 世界最高の疲労回復


【本の概要】

◆今日ご紹介するのは、本日が最終日となる「KADOKAWA春の文芸書・ビジネス書フェア」からの1冊。

昨日の終了前日ランキングでも3位に付けていた人気作です。

アマゾンの内容紹介から。
誰でもできて、すぐに変わる!忙しすぎる人こそ知ってほしい超一流のセルフケア。筋力アップ、感情整理、集中力向上、限界突破。仕事と人生に効く、究極の自己管理力。

本日中であれば、このKindle版が600円弱、お買い得となりますから、お求めになる方はお早めに!

20200417追記:おそらく4月23日までは、値引き価格だと思われます!





Hammer Throw Statue / walknboston


【ポイント】

■1.疲れの悪いサイクルを「休養」で壊す
 疲れに関する私の考察をまとめてみると、「疲れ」とは、長い間同じことを繰り返したり、繰り返しても成果が出なかったり、他者からの評価が低かったり、興味や関心が持てないことを無理にやり続けることでたまっていくように思います。そして、仕事ややるべきことを黙々と続けているうちに、「やり続けなければいけない」という、こだわり、執着、強迫観念が次第に強くなる一方で、「もうやめたい」という気持ちが芽生えてジレンマに陥り、自分を責めたり、周囲を責めたりして、悲観的、否定的な感情が強くなり、次第に楽観的に前向きに物事に取り組むエネルギーが枯渇してしまう……。そして次第に体の不調が発生して、体調を崩したり、高血圧、不整脈、肥満、筋肉の緊張、めまい、ふるえ、発汗、うつ、不安障害などの異常を来すようになるのではないかと考えました。そして、疲れに対する一番効果を発揮する薬は、「休養すること」「今の環境から離れること」、そして「新しい自分を発見すること」だという結論にたどり着きました。


■2.「新聞紙エクササイズ」とその4つのポイント
 私の考えた方法は、新聞紙1枚を床やテーブルに広げて置き、片手だけを使って拾い上げて持ち、落とさないように気をつけながら、少しずつ小さく丸めていくだけの簡単なエクササイズです。手が小さい人は新聞紙を半分に切って使ってもいいでしょう。
 ひとつ目のポイントは、新聞紙を落とさないように注意すること。
 ふたつ目のポイントは、空中で新聞紙をたぐり寄せるようなイメージを持つこと。ゆっくりでいいので、手や指をうまく使いながら新聞紙をなるべく小さくクシャクシャに丸めつつ、新聞紙の形が変化していく様子を、手の中で感じながら、自分の手のひらに収まるまで小さく丸めていくのです。
 3つ目のポイントは、どうしたら効率よく新聞紙を小さく丸められるかを考えて、手や指を動かしてみることです。握る角度や、持ち方を変えてみたり、どの指を使ったらよりうまく小さくできるかなどを、考えながら行ってください。
 4つ目のポイントは、左右の手で2〜3回ずつ、1回につき2〜3分程度たっぷり時間をかけて、背筋を伸ばして姿勢よく行います。


■3.指1本でも全身を使う実感を得るエクササイズ
(1)イスを用意して座り、片方の人差し指を立てます。
(2)人差し指を、自分が限界だと思うところまで思い切り伸ばします(ここで「もう限界」と感じるかもしれませんが、さらに(3)の動作を行ってください)。
(3)伸ばしている指を天井に向かって左右どちらかにひねり、イスから腰を浮かせながら、さらに全力で伸ばします(先ほどよりも指が伸びた気がするはずです)。
(4)イスから立ち上がりながら、人差し指を今度は反対方向にひねり、「限界だ」と思うところまで伸ばします((3)のよりも人差し指が伸びている実感がありませんか?)
(5)人差し指をさらに逆の方向にひねりながら、つま先立ちになり、脚、胴体、腕、身体のすべてを「天井に届くつもり」で伸ばします(すると、(4)のときよりも人差し指は伸びるはず)

(詳細は本書を)


■4.筋肉は若々しい身体を維持する
 米国ブリガム・ヤング大学の研究によると、日常的にかなり高いレベルの運動習慣がある人は、ない人よりも細胞レベルで9歳も若いことが明らかになりました。
 この研究は、運動習慣と細胞レベルの老化度の関係を調べるために、染色体の末端にある染色体の寿命に関係する「テロメア」の長さを測定した結果によるもので、テロメアが長いほうが細胞寿命が長いことが知られています。
 その結果、女性は週5回、30分程度のジョギング(男性は40分)を行っている人は、運動をしていない人に比べて、テロメアが長く、細胞レベルで約9歳も若いことが明らかになりました。
 テロメアが短くなる、つまり細胞の寿命が短くなる原因は、「酸化ストレス」と「炎症」であることがわかっており、運動はこのふたつの要因を抑制する働きがあるため、定期的にある程度の負荷の運動を行うことで、炎症と酸化ストレスが抑制されて、テロメアの損傷が減り、細胞の寿命が延びるのではないかと研究者らは推察しています。


■5.入眠前の脱力ストレッチ
 ベッドや床の上であお向けになります。伸びるときは力を入れながら息を吐いていきます。そして吐き切ったときに、一気に全身の力を抜きます。
(1)上下に伸びる……両腕両脚を、まっすぐ上下にできる限り伸ばします。
(2)前後に伸びる……両腕両脚を天井方向に上げます。両腕両脚はできる限り天井方向へ伸ばし、同時に背中はできるだけ床へ押しつけ、前後に伸びます(横向きで行っても構いません)。
(3)左右にひねる(弓引きの姿勢)……左腕は、床につけたまま斜め上方向へ。同時に右脚は、床につけたまま斜め下方向へ。胸やお腹を開くイメージで伸ばします。伸ばし終わったら腕と脚を変え、同じように行います。
(4)大きく開く………両腕両脚を斜め方向に投げ出し、思い切り伸ばします。身体全体をできる限り大きく見せるイメージで行ってください。
(5)ギューッと縮む……身体をできるだけ小さく縮ませます。


【感想】

◆あの「世界の」室伏さんが書かれたということで、もっと体育会系の内容かと思いきや、意外にもエビデンスベースな作品でした。

たまたま上記で抜き出した部分が、具体的なワークばかりなのでピンと来ないと思いますが、普通に読んだら、どこぞの博士が書いたのか、と思うくらいロジカルな内容という。

と言っても実は室伏さんご自身、中京大学大学院で博士号(体育学)を取得されていますし、東京医科歯科大学の教授でもいらっしゃいますから、当然と言えば当然なのですが。

一方で本書では、ご自身の体験等もふんだんに登場しますから、まさに室伏さんでしか書けない内容の1冊に仕上がっていると思います。

ちなみに、私はてっきり、室伏さんは引退まで、最前線で活躍されているのかと思っていましたが、本書の第1章によると、2004年のアテネ五輪で金メダルを獲った後、上記ポイントの1番目にあるように、長年の疲れを「壊す」べく、2005年の1年間をほぼ休養に充てていたのだとか。


◆続く本書の第2章を通じて論じられているのが、、上記ポイントの2番目の「新聞紙エクササイズ」です。

本書では写真も掲載して、そのやり方を指南していますが、要は床に置いた新聞紙1枚を片手でつかんで、そのまま片手で丸めて握りしめるということ(秒数等詳細は本書を)。

ところがこれが、意外にもヘビーでビックリですよ!?

両手なら楽勝な行為も片手でやると結構難しく、かつ、私の場合、なぜか左手よりも右手でやった時の方が、腕のスジがパンパンになりました。

なお、この「新聞紙エクササイズ」には、第2章の章題のとおり「7つのメリット」があるのだそう。

中でも興味深かったのが、毎回違う部分の違う筋肉を用いる(紙が落ちそうになったりするので)ため、脳全体を刺激できる、というメリットです。

この辺が、スクワットや腕立てのように「毎回同じ場所の筋肉を刺激する」運動とは違うのだな、と。


◆この「新聞紙エクササイズ」もさることながら、やはりやってみて効果を感じたのが、第3章から抜き出した上記ポイントの3番目のエクササイズ。

単に、指を逆方向に捻るだけで、さらに伸びる感触が得られるのが不思議です(本当に伸びているのかは分かりませんが)。

ちなみに(3)の時には、イスから腰は浮かすのですけど、膝は曲げたまま……なんていうのは、やはり本書に収録された写真でご確認ください。

また、この第3章では、「片脚スクワット」という、これまた効果のありそうなエクササイズが紹介されていました。

……名前だけ聞くと、物凄くハードな気がしますけど、普通のスクワットを片脚でやるわけではない(膝を曲げたまま、反対の脚を持ち上げる等)ので、これまた詳しくは本書をご覧いただきたく。


◆一方第4章では、筋肉の働きのあれこれが列挙されています。

「基礎代謝を増やす」ですとか「記憶力向上」辺りは類書でもおなじみですが、上記ポイントの4番目の「細胞レベルで若さを保つ」というのは知りませんでした。

個人的には、運動することで活性酸素が発生し、老化をもたらすのかと思っていましたが、活性酸素が出ないような運動で、筋肉を増やせばいいのかも。

なお、怪我等で入院した場合、3週間寝たきりでいると、一時的とはいえ「40年分年をとった」のと同じ心肺機能になり、それを戻すのに、寝ていた期間以上の時間を要するのだそうです。

なるほど、寝たきりになると、筋肉含め一気に身体が衰える、というのも納得せざるを得ず……。


◆……、とここまで読んできて、「あまり『疲労回復』関係なくね?」と思われた方、お待たせしました!

第5章では、食事や睡眠についてのお話がやっと登場します。

普通ならそれぞれ1つずつ章を割くようなテーマですけど、書かれていた内容も類書とはひと味違いますので、お見逃しなく。

たとえば上記ポイントの5番目のストレッチも、私は初めて見ましたし、寝つきの悪い方は一度お試しいただきたいところ。

もちろん、本書では室伏さんご自身による写真での解説もありますから、分かりにくかったらそちらをご覧ください。


「"室伏式"健康法」として、一読の価値ある作品です!

B082TKQ4QV
室伏式 世界最高の疲労回復
第1章 「疲れ」の正体を知る
第2章 「新聞紙エクササイズ」7つのメリット
第3章 限界を定めず可能性を高める
第4章 筋肉が疲れから身体を守る
第5章 疲れない食べ方・眠り方
第6章 支えるための「体幹ボックス」を知る
第7章 疲れない精神(こころ)を養う


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【編集後記】

◆本日の「Kindle日替わりセール」から。

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心理学本がお好きな方なら、楽しめそうな1冊。

中古価格が高騰しているため、Kindle版が1000円以上お得な計算です!


【編集後記2】

◆昨日の「コンピューター・IT キャンペーン」の記事で人気だったのは、この辺の作品でした(順不同)。

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宜しければご参考まで!


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Posted by smoothfoxxx at 08:00
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