2020年04月03日
【大人ファッション】『ガンバらないからカッコいい 35歳からのおしゃれ術』藤巻英治
ガンバらないからカッコいい35歳からのおしゃれ術
【本の概要】
◆今日ご紹介するのは、今月の「Kindle月替わりセール」で、さっそく人気となっている、オトナ向けファッション本。著者の藤巻英治さんは、『FINEBOYS』や『Fine』等の編集長を務められてきた方ですから、かなりの説得力がありました。
アマゾンの内容紹介から一部引用。
平日はスーツでパリっとしているオッサンも、土日の休みになると目も当てられないほどダサくなる。そんな人、けっこう増えています。では、どんな服を着たらいいのか。
世には気軽に買えるファストファッションから、1着数万円のハイファッションまで様々なものがありますが、これが結構難しい。オッサンのファッションはガンバればガンバるほどダサくなる、そんな傾向があるからです。
そんな悩めるオッサンのための、指南本として書かれたのが本書です。本書で提唱するのは、「自然体が心地よい、オッサンが輝く着こなし術」。目指したのは気取らず、フツーだけどどこかカッコいいスタイルです。
なお、中古は値崩れしていますが、送料を加味するとKindle版に軍配が上がります!
New white button-ups in our summer collection. The Pearl, with a textured and embroidered all over dot. The Birch, a button-down collar made in a lightweight organic poplin fabric. / Tradlands
【ポイント】
■1.ラフ系のシャツをテキトーに着るでは、どんなシャツがいいのかというと、たとえば厚手のオックスフォード地です。
これは優れモノです。ガンガン着込んでも、どこか上品な雰囲気を醸し出してくれますし、丈夫だし、どんな服にも合います。とりあえずシャツで迷ったらコレ選んでおきましょう。
あらゆるブランドからリリースされているので、お好みで選べばいいと思います。まずはベーシックな白か薄青あたりをチョイスするのが得策でしょう。
無理して高いのを買わないでもいいと思います。メジャーなセレクトショップのオリジナルだって全然ありだと思います。こういうクラシックな定番アイテムに関してはどこも一定以上のプライドを持って作る傾向があるので、値段以上にちゃんとしてることが多いです。
■2.ジャケットはアンコンでゆるめのを
大事なのはしっかり力の抜けたジャケットを選ぶってことです。ここを間違うと、どこか中途半端なスタイルになっちゃいます。
アンコンのものを選ぶのはマストです。アンコンとはアンコンストラクションの略。つまり「構築的でない」ってことです。具体的にいうと肩の芯がはいってないということですね。スーツで着るジャケットには入っているパッドがないやつです。
これだと窮屈な感じがまったくしないので、すごくラクに過ごせます。
素材もくだけた感じのがいいでしょう。ニットでもいいし、デニムでもいいし、スウェットでもいいし、パイルでもいい。ラペルさえついていればもうオッサンの味方です。柔らかい素材なら袖をぐっとまくってもいいでしょう。ちゃんとしたジャケットではナシなことですが、アンコンならそれくらいのゆるいノリで着るのが一番いいです。
■3.黒パンはいいけど、黒スキニーはやめとこう
まず、何はさておき1本は持っておきたいのが黒パンです。
黒スキニーじゃなくて、黒パン。
細身であってもいいんですが、スキニーはオッサンにとってちとやりすぎです。大人の男は足の細見えを目指す必要性はありません。細い足を強調されると逆に気持ち悪いです。かといって太い足にスキニーだと目も当てられません。どう転んでも、ピッタピタのスキニーはオッサンに不向きです。(中略)
で黒パンです。理想はちょっとテイパードしているやつ。腰回りは少しゆったりめ、裾にいくにしたがって細くなってくるやつです。
足の短い日本人もこれならバッチリごまかせます。シルエットに加えてこの黒っていうのがコンプレックスを打ち消してくれます。主張度合いだけが服の効果ではありません。打ち消すこともできるのがいい服です。目立たせたくないもの、存在を控えめにしたいもののために服を利用するっていうワザも覚えておきましょう。
■4.全身3色以内、が大原則。できれば2色
色の数は、白、黒、プラス1色くらいが一番おしゃれに見えるのです。
パッと見ということでいえば、ファッションも雑誌の表紙と一緒です。(中略)
もちろん例外はありますよ。色だらけでもすごくおしゃれな人もいます。多くの色を使いまくったおしゃれな雑誌だってあります。
でもそれは例えるなら全身モード服に身を包んだような、世間一般で言うところの「おしゃれ達人」的な存在です。そういうスゴ腕の人は別世界なので参考になりません。
フツーのオッサンがそういうところを目指してもヤケド必至です。そして、そこまでの境地に到達するのを目指してるオッサンもほとんどいないでしょう。
もっと何気なく、フツーだけどどこかカッコいい、そんなスタイルを目指すのであれば、「全身で基本は黒、白プラス1色、盛って2色」 を念頭においておきましょう。色でガチャつかないようにするのがコツです。
■5.メガネは目がイケてない日本人の救世主
メガネがいい感じにハマっていれば、極端にいえば他の服が全然パッとしなかったとしてもそれなりに見えちゃいます。それくらいのパワーを秘めています。なんせ目立ちますからね。
日本人はメガネが似合います。なぜかといえば、目がイケてない人が多いからです。やっぱりどうしてもホリが浅いですからね。
目とマユのあいだが狭くて、パッチリ二重の、いわゆる「イケてる目」の人はメガネがなくても全然いいです。そういう人はメガネかけるとせっかくの目の良さが隠れてしまったりしてむしろないほうがよかったりもするでしょう。が、残念ながらそういう「目がイケてる」人は日本人には少ないのが実情です。
モンゴロイド特有の蒙古ひだがあってどうしても目が細く、小さくなってるのが典型ですから、それはもう仕方ないですね。ただべつに白人に寄せていく必要などありません。日本人なら日本人の良さを出していけばいいのです。そのアドバンテージこそが「メガネが似合う」ということです。
【感想】
◆タイトルに「35歳からの」とあるように、「オシャレに気合を入れていると傍から見ていて恥ずかしい」年齢層の男性の方には、まさにピッタリの着こなし指南本でした。実は私自身、数年前にMBさんのカジュアルファッション本を読んで、結構影響を受けてしまったのですが、確かにMBさんのテーマは「ユニクロをオシャレに着こなす」ですから、多少なりとも「気合」は入っています。
最速でおしゃれに見せる方法 【電子限定特典付き】 (SPA!BOOKS)
参考記事:【ファッション】『最速でおしゃれに見せる方法』MB(2015年09月17日)
もちろん、それはそれで全然アリなのですけど、さすがにいい年こいた私のようなオッサンにとっては、よろしくない部分もあるワケで(傍から見て)。
それに関して具体的に触れているのが、上記ポイントの3番目のパンツのお話。
私は上記のMBさんの本を読んで、さっそく黒スキニーを買ってしまいましたが、これはオッサンにとってはあかん、とのことです。
……結構キレイ目に着こなしていたツモリだったのですが(涙目)。
◆また全体を通しても、「非若者ファッション」を意識しており、かといって、オシャレに無頓着ではない、というユルめの方向性が貫かれています。
たとえば第1章から抜き出した、上記ポイントの1番目のシャツの着こなし。
「厚手のオックスフォード地」のシャツというのは、確かに「品」と「カジュアルさ」を兼ね備えたオトナ向きのアイテムです。
また、他の素材で言うなら、「夏はリネン、冬は厚ネル」とのことで、この辺も王道カジュアルまっしぐら、といったところ。
なお、割愛しましたが、パーカのフード出しをする際、「ペラペラのフードはNG」というのも勉強になりました。
ただ、アウターの下にパーカを着る場合、たいてい薄手のものになりますから、必然的にフードも薄いんですよね……。
これは今後の着こなしの際には注意しなくては。
◆そのアウターがテーマなのが、本書の第2章です。
意外だったのが、カジュアル系の王道とも言える「MA-1」は、ガチなものは避けた方が良いということ。
何でも「MA-1」は元々が「丈短すぎ、腕太すぎ」で、合わせるのが非常に難しいのだそうです。
代わりにオススメなのが、上記ポイントの2番目のアンコンジャケット。
ちなみにこれに合わせるのは、チノとかだとビジネスマンのジャケパンスタイルと変わらないので、デニムにスタンスミスくらいが良いのだとか。
スタンスミスなら、私も黒一色のを愛用しておりますが、黒パンにも合わせやすいので便利です。
[アディダス] STAN SMITH スタンスミス M20327 ABC-MART限定 *BK/BK/BK 24cm
◆続く第3章は、着こなしとは違うのですが、髪やヒゲがテーマ。
「茶髪は百害あって一利なし」「白髪はカッコいいから染めるな」「ヒゲは許される環境ならマスト」等々、類書ではあまり見たこともないような主張が展開されていて、思わず目がテンになりましたw
ただしこの辺は、職場環境や本人のこだわりもあるでしょうし、必ずしもそのまま従わなくてもいいと思うので、今回は割愛させていただいた次第(すいません)。
一方第4章は、パンツ選びということで、まずは既出の上記ポイントの3番目をご紹介しました。
意外だったのが、王道とも言えるジーンズをあまり薦めていなかったり(理由は本書にてご確認を)、逆にタック入りパンツを推奨していたことで、この辺も類書とはひと味違うテイストではないか、と。
また、他にオススメされていたのが、こちらのメーカーの「クライミングパンツ」です。
(グラミチ)GRAMICCI クライミング パンツ 8657-56J
クライミングパンツは、ラクに動けてかっこいい「オッサンの駆け込み寺」だそうですから、未体験の方は一度お試しを。
◆なお、第5章のテーマは「色や柄」ということで、上記ポイントの4番目を抜き出してみました。
いやホント、色目は少ない方がいいですし(1色だけだとかえって難しいですが)、柄もない方が合わせやすいのは、若者もオトナも変わりないですって。
そして第6章のテーマは、小物やバッグ等々。
小物というよりカラダの一部ですが、上記ポイントの5番目にあるように、メガネはオシャレに見せる効果もあるようです。
本書では実際にさまざまなフレームの型も、コメント付きで紹介されていますから、気になる方はご確認を。
……私はもう10年以上スクエアのセルフレームなんですけど、そろそろ変えてみてもいいかも。
ちなみに、最後の第7章では、カジュアルシューズがテーマということで、定番スニーカーの番付(?)が紹介されています。
上記のスタンスミスはもちろん、機能性というよりも、着こなしで便利なスニーカーが列挙されていますから、この辺はすべて押さえておかれたく(買わなくてもいいのですが)。
オトナが年相応のオシャレをするなら、一読の価値がある1冊!
ガンバらないからカッコいい35歳からのおしゃれ術
第1章 オッサンが輝くシャツ・インナー着こなし術
第2章 失敗しないアウター選びの大原則
第3章 髪とヒゲでおしゃれ度は格段に上がる
第4章 じつは重要! パンツ・デニム選びの極意
第5章 オッサンが着るべき色味と柄
第6章 小物スパイス的バッグ・アクセ活用術
第7章 効果てきめん靴レベルアップ講座
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【編集後記】
◆本日の「Kindle日替わりセール」から。会議の生産性を高める 実践 パワーファシリテーション
当ブログでも人気のテーマである「ファシリテーション」を扱っているこの本は、中古がほとんど値下がりしていないため、Kindle版が1300円弱お得。
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ご声援ありがとうございました!
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