2019年11月01日
【中高年男性必読!?】『「男性医学の父」が教える 最強の体調管理 テストステロンがすべてを解決する!』熊本悦明

「男性医学の父」が教える 最強の体調管理 テストステロンがすべてを解決する!
【本の概要】
◆今日ご紹介するのは、先日の「未読本・気になる本」の記事にて、実は一番人気だった健康本。「現在90歳の現役医師」にして「男性医学の父」と呼ばれる、熊本悦明さんが、男性ホルモンであるテストステロンの重要性について、力説してくださっています。
アマゾンの内容紹介から一部引用。
たとえば、快楽物質の「ドーパミン」や「ノルアドレナリン」、快眠を促す「メラトニン」などのホルモンの分泌を促すのが、このテストステロン。
逆に不足してしまうと、「仕事に集中できない」「元気がなくなる」「良く眠れない」などの症状や、実際にうつっぽくなったり、筋肉量の減少や、内臓脂肪の増加、骨粗しょう症など体調不良の一因にもなってしまうのです。
できるビジネスマンなら知っておきたい、テストステロンと上手に付き合う方法。
早い人は30代から減り始めてしまうこのホルモンを、どのようにして攻略していけばいいのかがわかります!
中古がまだ値崩れしていませんし、セールを滅多にしないダイヤモンド社さんの作品ですから、1割引きのKindle版がオススメです!

Testosterone / Sky Design1
【ポイント】
■1.「調子が悪い」の9割はテストステロン不足「元気がない」「やる気が出ない」「だるくて疲れがとれない」「うつっぽい」などの体調不良はまとめて「更年期障害」と言われています。女性の更年期は良く知られているかもしれませんが、男性の「更年期障害」は、ほとんどの人が知らないことでしょうし、「自分には関係ない」と思っている人が多いことでしょう。
2014年調査の総務省の統計では、40歳以上の日本の男性人口は3400万人とされています。そのうち男性更年期障害の潜在患者は、600万人であるという推測のデータがあります。中高年の6人に1人は隠れ更年期障害という計算になります。
そして、日本人の60歳以上では、4人に1人が認知症、5人に1人が糖尿病になるとも言われています。認知症、糖尿病の発症にもテストステロン低下に関係があると、さまざまな研究で明らかになっています。
■2.テストステロンを下げてしまう人の5つの特徴
昔から人一倍テストステロンが高かった私でも、やはり年とともにテストステロンは確実に下がってきました。生き物としての宿命です。熟年期以降には、加齢で落ちてきたテストステロンを定期的に補充して、90歳となった現在も現役として頑張っている次第です。
ただ年齢に関係なくテストステロン低下のトラブルに見舞われる人とそうでない人がいます。これはストレスを受けやすいかどうかの差、つまり性格にあるように思います。何千人もの患者さんを診てきた経験から「テストステロンが低下しやすい人」の特徴はおおざっぱに言えば以下のような人たちです。(1) 気まじめで、辛抱強い
(2) 若いときは人一倍元気だった
(3) 職場で責任の重いポジションについている
(4) 休みを惜しんで仕事を優先する
(5) 転勤や単身赴任、転職、定年退職など、仕事の環境が変わった
■3.「朝のエレクト」の有無で男性更年期障害を確認する
人間は血管とともに老いると言いますが、40代、50代で朝のエレクトがない人は、血管の状態が悪化している可能性があります。
それは人体でもっとも細い動脈はペニスにあるからです。その直径は1〜2ミリほど。その血管が弱って、もしかしたら動脈硬化を起こしているとしたら、異常は徐々により太い心臓や脳の血管へと進んでいくのです。
実は勃起障害(ED)と心筋梗塞の関連性を示すデータもあります。
さらに糖尿病などのメタボリック症候群の症状が進行している場合も、朝立ちがなくなります。
そもそも、朝のエレクトが減るいちばんの原因は、テストステロンが減少して「男性更年期障害」を起こしているからです。
朝のエレクトに気づくのが2週間に1〜2回だったり、近ごろ性欲や勃起力が減退していると感じたりする人は、テストステロンが減っていると思ったほうがいいでしょう。
■4.熱めのお風呂がテストステロンに効く
実際にトップアスリートのサポートやがん患者治療のために、専門家が行っている「HSP入浴法」を紹介しましょう。ご家庭でもできます。
42度のお湯なら10分、41度なら15分、40度なら20分ほど入って、身体が熱を得るようにします。お風呂から出たあとは、10〜15分、ガウンを羽織るなどして体温を37度に維持します。汗がしっかり出るので水分補給も忘れないように。これを週2日やります。HSP入浴をすると、HSPは1日目から増えて2日後がピークになります。大事な仕事や行事などストレスがかかりそうな勝負日の2日前にHSP入浴をするといいでしょう。
この方法で、オリンピックでドーピング等の問題とならずに、クロスカントリーの選手が、2002年のソルトレークシティ冬季五輪で好成績を上げたという日本の報告もあります。
■5.肉、ニンニク、タマネギを意識して食べる
テストステロンの「原料」はコレステロール、つまり「油」。原料がなければ、脳から「テストステロンをつくりなさい」という指令が出ても、対応できません。テストステロンを増やすには、まず「原料」をたくさん摂るべき! 最低でも、肉を「1日100g」食べるようにしてください。これは、高齢者の健康について最先端の研究を行っている「一般社団法人日本老年医学会」でも推奨している量です。ただし霜降り肉だと油が多すぎます。脂肪の少ない「赤身」を選ぶのがベター。個人的には豚肉がおすすめ。油も多からず少なからずで、何より値段も手頃です。(中略)
さてテストステロンアップの食材として期待できるのは、野菜では「ニンニク」と「タマネギ」。特にニンニクは、食べた後血中テストステロン値が5pg/ml程度、一時的に上昇したという報告もあります。
【感想】
◆私のような中高年男性には、非常に「刺さる」内容の作品でした。そもそも当ブログでも、「ホルモン」や「男性ホルモン」について言及したことはありますが、「テストステロン」は非常にまれだった記憶が。
また、扱うとしても本の一部でサラッと流すだけで、ここまで1冊を通して掘り下げたことはなかったと思います。
一応この本は、タイトルからは分かりにくいものの、テストステロンに結構言及していましたが。

できる男の老けない習慣
参考記事:【生涯現役?】『できる男の老けない習慣』平野敦之(2016年08月22日)
ただ、それにしても、本のテーマが「アンチエイジング」だった分、本書のような深刻な問題については、あまり触れていなかったかと。
一方本書は、上記ポイントの1番目に挙げたように、多くの体調不良が、「テストステロン不足」によって引き起こされている、と指摘しています。
◆また、一般的には、加齢によってテストステロンが減る中でも、年齢関係なく減ってしまう人の特徴を挙げたのが、上記ポイントの2番目。
これはそこにも書いてあるように、ひとえに「ストレスを受けやすいかどうか」が問題となっています。
ただし、「趣味があり、スポーツを楽しんでいる、気軽に話せる仲間がいる」等の、「自分なりのストレス解消法が何かひとつでも持っている人は大丈夫」とのこと。
さらには、「いやなことがあってもクヨクヨしない人、気分転換が得意な人」も上手に乗り越えていけるのだそうです。
……うちのヨメなどは、まさにこんな感じなのですがw
◆さて、ではどういう状態になったら「テストステロン不足」気味なのか、については、上記ポイントの3番目をご覧いただきたく。
「朝のエレクト」なんて、お上品な表現をしていますが、これはいわゆる「朝勃ち」のこと。
「最近、朝勃ちしないなー」なんて思われてたら、一応ご留意ください。
しかもその理由が「動脈が細いから」なんてのは、本書で初めて知りました。
ただ、たとえ自分がそうなったとしても、これってなかなか人には話せないことでしょう。
しかも周りから見ても、まず分からないサインですから、これはご自身でお気をつけていただくしかなさげです。
◆以上がすべて本書の第1章からなので、ここからは少し飛ばしてw
まず第2章では、Q&A方式で、読者からの質問に回答しています。
たとえば、サプリメントの効果については、熊本先生いわく「気休め程度」とのこと。
ちなみに、80歳を超えてエベレストに登った登山家の「Mさん」(誰かはすぐ分かりますねw)という方が、サプリの広告に出て、そこではそのサプリの効果がうたわれていたものの、実はこの「Mさん」、先生の患者さんでホルモン注射を打っていたのだそうです(広告の内容は取り消されましたが)。
またこの、男性ホルモンの注射については、前立腺がんを発症する恐れがある(前立腺がんは男性ホルモンを抑える治療をするため)という説があるのですが、実際に発症している人はともかくとしても、発症していない人にがんを引き起こすというデータはないのだとか。
続く第3章では、ホルモンに関する基礎知識が述べられているのですが、この辺はどの本を読んでも大差ないでしょうから割愛。
さらに第4章では、特にテストステロンと「うつ」の関係について掘り下げられているのも見逃せないところです。
上記ポイントの1番目の冒頭にある「元気がない」「やる気が出ない」といった辺りは、まさにうつ傾向と言えるでしょうから、心当たりのある方は、この章も熟読なさってください。
◆そして第5章では、「テストステロンを高める5つの習慣」と題して、日頃の生活でテストステロンを増加させる手立てを列挙。
上記ポイントの4番目の「熱めのお風呂」は、これからの季節にはうってつけでしょう。
そこでさらっと書かれていたのでリンクを張った「HSP」とは、「ヒートショックプロテイン」の略なのですが、テストステロンの活躍をサポートしてくれるたんぱく質なのだそうです(詳細は本書を)。
同様にポイントの5番目の3つの食材も、いかにも「スタミナがつきそう」で、「ザ・男性ホルモン」といったところ。
今後外食やコンビニ食であっても、意識的に取り入れたいものです。
なお、最終章では、本書の執筆に関わったコラムニストの石原壮一郎さんが、熊本先生のクリニックで、テストステロンの検査から、実際に注射を2回打つところまでをカラダを張ってレポート。
特に体調不良でもない状態の人が、男性ホルモン注射を打つとどうなるのかをご覧ください(ネタバレ自重)!?
中高年男性なら、見逃せない1冊です!

「男性医学の父」が教える 最強の体調管理 テストステロンがすべてを解決する!
第1章 男性の「調子が悪い」の9割はテストステロン不足
第2章 最高の体調を手に入れる! 知っておきたい「最新の健康常識」
第3章 ホルモンを知って、最強の体調を手に入れる!
第4章 うつ、認知症、突然死、老化を防ぐテストステロン
第5章 テストステロンを高める5つの習慣
第6章 部下を持ったら男性ホルモン値をチェックしよう
【関連記事】
【生涯現役?】『できる男の老けない習慣』平野敦之(2016年08月22日)【健康】『いくつになっても年をとらない新・9つの習慣』吉川敏一(2015年12月29日)
【アンチエイジング】『病はケから 老けない体と心の作り方』小林一広(2014年09月08日)
【食べたらアカン?】『マンガでわかる若返りの科学』藤田紘一郎(2014年01月05日)
【編集後記】
◆本日の「Kindle日替わりセール」から。
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