2019年08月29日
【コミュニケーション】『無愛想のススメ〜人間関係が劇的に改善する唯一の方法〜』池田 潤
無愛想のススメ〜人間関係が劇的に改善する唯一の方法〜
【本の概要】
◆今日ご紹介するのは、いよいよあと数日となった今月の「Kindle月替わりセール」の中で、意外と人気のあった作品。どう考えても「愛想は良くしておいた方がいい」ところ、逆張りの主張が気になって、読んでみた次第です。
アマゾンの内容紹介から。
人の悩みのほとんどは「人間関係」から生まれると言われていて、人は愛想を良くすることでその悩みを解決しようとする。しかし、愛想を良くすることで悩みを解決しようとするその姿勢こそが、悩みが解決されない最大の原因なのだと言ったら、あなたはどう感じるだろうか?――人に軽く見られる、ナメられる、ないがしろにされる……笑わない勇気が対人関係を強くする!
中古は値崩れ気味ですが、送料を合わせるとKindle版が400円弱、お買い得となります!
evan-grimace / listingslab
【ポイント】
■1.愛想が良い人は、嫌われるのが怖いから愛想が良い人は、嫌われるのが怖くて愛想を良くしていることが多い。
愛想が良い人が悩みやすいのは、それが大きな原因になっている。
人に嫌われるのが怖い。
人からどう思われるかがすごく気になる。
他人からの評価によって自分の評価が決まる。
空気を読みすぎて、自分を犠牲にしてしまう。
「他人がどうであるか」が、大きく自分の行動に影響してしまう。
その結果、自分がしたいことができない。言いたいことが言えない。我慢してしまう。怒れない。オープンになれない。
愛想が良い人の「愛想が良い理由」を探っていくと、そんな「他人がどう思うかにすごく影響されやすい」部分が見えてくる。
それこそが、愛想が良い人が悩みを抱える大きな原因なのだ。
■2.周りに大切に扱ってもらいたかったら、自分を大切に扱う
周りに大切に扱ってもらいたいなら、自分が自分を大切に扱う。
周りから大切に扱われたら自分は大切な存在だと思える、という在り方では、周りから大切に扱われることはない。
自分が自分を大切に扱ったときに初めて、人からも大切に扱われるのだ。
人から軽く扱われるのは、自分が自分を軽く扱っているからだ。
その自分に対する自分の扱いを変えていないのに、必死に 媚びを売って周りに気に入ってもらおうとしても、周りをコントロールしようとしても、できない。
その努力は報われることはない。
コントロールできるのは、自分の在り方だけ。
周りをコントロールしようというその在り方が、周りに変化を起こせない原因であることに気づくこと。自分の在り方、自分が自分をどう扱うかを変えることで、結果的に、周りに変化を起こすことができる。
■3.他人から低く評価されることを恐れない
自分基準で生きるとは、他人から低く評価される恐れがある、ということでもある。
自分基準で生きるとは、他人の「基準」に合わせない、ということだからだ。
世の中には自分の基準を押し付けたい人が山ほどいるが、そういう人を無視するということが自分基準で生きるということに他ならない。
中には、実際にすでに自分が生きたいように生きているにもかかわらず、本気でそれを楽しめない人がいる。
実際にすでに自分が生きたいように生きているにもかかわらず、そこに強い罪悪感を持っている人がいる。
それは、頭の中に「他人」がいるからだ。
頭の中の他人がいつだって自分を監視していて、自分が好きに生きていると「それじゃダメだぞ!」と言ってくる。
そういう頭の中に住む他人の声に無愛想になること。
自分の生き方に罪悪感を持たないこと。
他人から低く評価されることを恐れずに、自分基準で生きること。
それが、自分の人生を生きるということなのだ。
■4.嫌われるべき人には、さっさと嫌われる
あなたが何か活動したり動き始めたりすると、誰かがヤイヤイ言ってくるかもしれない。
「あんた、誰?」と言いたくなるような人が、 絡んでくるかもしれない。
絡まれるのは、あなたに理由があるというよりも、相手にあなたを敵視する理由があるということだ。
そんな人を相手にしている時間はない。
その人をどれだけ説得しようとしても、分かってもらおうとしても、無駄だ。
もし説得できるとしたら、もし分かってもらえるとしたら、あなたがあなた自身を犠牲にしたときだけだ。(中略)
でも、本当にそれでいいのか?
あなたが自分を良くしよう、現実を変えようと思ったときに直面するのは、「嫌われるべき人に嫌われることができるか」ということだ。
それができれば、あなたは飛躍できる。
つまり、嫌われるべき人にちゃんと無愛想になることができたとき、あなたは現実を変えることができるのだ。
だから、さっさと嫌われてしまおう。
■5.自分以外の誰かを目指さなくていい
誰かと比べれば劣っているところもあるかもしれない。
しかし、それも「自分」だ。
まずは、そんな自分をとことん受け入れてみること。
「あの人のようにならなくてもいい」と思えたときに初めて、人は自分だけが持っているものに気づくことができる。(中略)
そして、「自分は自分で良いのだ」と受け入れたときに生まれるものこそが「自信」であり、そのとき発せられる雰囲気こそが「魅力」なのだ。
魅力的な人とは、他の誰かになろうとせず、自分を受け入れ、自分を生きている人に他ならない。
【感想】
◆内容的には、ややチャレンジングな作品でした。ただ本書を読むと、著者の池田さんも、初めから無愛想だったわけではないようです。
以前はむしろ上記ポイントの1番目にあるように、相手に嫌われるのが怖くて愛想を良くしていたのだとか。
その結果、自分のしたいことができず、言いたいことが言えず、自分を押し殺すことに。
また、別の個所でも述べられていたのですが、池田さんが1万人以上の悩み相談に乗ってきた中で、悩んでいる人のほとんどが「愛想の良い人」だったのだそうです。
◆ではどうするか?
まずは上記ポイントの2番目にあるように、「自分を大切にする」こと。
「周りをコントロールしようとしてもできない」「コントロールできるのは、自分の在り方だけ」という指摘は、確かにそうだと思います。
とはいえ、愛想笑いをやめたり、人に合わせるのをやめるのには、抵抗がありそうな。
つまりそういった「自分の生き方」に罪悪感を持ってしまうワケです。
そこで上記ポイントの3番目の後半で触れられているように、「頭の中に住む他人の声に無愛想になる」こと。
ただ、そう言うのは簡単ですけど、いざ実際にやるには、かなり抵抗があると思います。
◆そこでそういったメンタルブロックがある方のために、本書では巻末に特別付録として「7日間『無愛想』トレーニング」を収録。
上記ポイントにはボリュームの関係で掲載していませんが、7日間それぞれテーマがあって、それに対して3つのトレーニングをこなす仕様になっています。
たとえば6日目は「主体的になるトレーニング」というテーマに対して、「向き合う」「期待を手放す」「アクション」という3つのアクションが。
私は時間の関係で試していませんが、本書を読んでも「自分が無愛想になれない」、という方は試してみても良いと思います。
◆なお、この「7日間『無愛想』トレーニング」の中で、2日目が「断る力トレーニング」ということで、思い出したのがこちらの本。
断る力 (文春新書)
参考記事:【オススメ】「断る力」勝間和代(2009年02月19日)
出てからもう10年以上経っているというのが信じられないのですが、要は「アサーティブに生きる」ということなんですよね。
ただし今回の作品は、「無愛想」という他人への接し方のみならず、「自分を大切に扱う」という内面的な部分にまで触れられているのがキモかと。
もちろん、さすがに本書でも「いついかなるときも無愛想でいろ」というわけではなくて、「無愛想になれる自分で在る」ことを推奨していますから、お間違いなく。
自分を認めることで、他人からも認められるために!
無愛想のススメ〜人間関係が劇的に改善する唯一の方法〜
第1章 自分との付き合い方
第2章 他人との付き合い方
第3章 時間との付き合い方
第4章 仕事との付き合い方
第5章 夢との付き合い方
[特別付録] 7日間「無愛想」トレーニング
【関連記事】
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【罪悪感?】『いつも自分のせいにする罪悪感がすーっと消えてなくなる本』根本裕幸(2019年06月24日)
【はい、論破!?】『論破力』ひろゆき(西村博之)(2018年10月17日)
【編集後記】
◆本日の「Kindle日替わりセール」は、いずれも当ブログ向きな本!小学校教師だからわかる 子どもの学力が驚くほど上がる 本物の家庭学習
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ご声援ありがとうございました!
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