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2019年08月08日

【勉強法】『東大卒筋肉弁護士のもう後がない状況でも確実に結果を出せる超効率勉強法』小林航太


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東大卒筋肉弁護士のもう後がない状況でも確実に結果を出せる超効率勉強法


【本の概要】

◆今日ご紹介するのは、今月の「Kindle月替わりセール」の中でも気になっていた1冊。

「みんなで筋肉体操」でおなじみである弁護士・小林航太さんが、筋トレネタを交えた独自の勉強法を指南してくださっています。

アマゾンの内容紹介から。
アノ筋トレ体操番組で話題の異色弁護士は、筋肉より頭脳が超絶スゴい人だった!!東大現役合格⇒引きこもり留年⇒無職&実家寄生⇒法科大学院首席⇒司法試験一発合格の著者が教える超実践学力トレーニング67。

中古は値崩れ気味ですが、「62%OFF」と値引率が高いため、Kindle版が実質400円弱、お買い得となります!





March 05, 2013 at 10:55PM / Arya Ziai


【ポイント】

■1.超集中して読む
 具体的に説明しよう。読みながら頭の中で事象を整理しながら──例えば、世界史なら「同時代に別の地域で起きていたこと」など、別の知識と結び付けながら関連付けながら読み込んで頭の中に落とし込んでいくのだ。「大きな木」をイメージして欲しい。発端のキーワードを「幹」として、そこから、
「幹」⇒「枝」⇒「葉」
 と次々、連想しながら関連する事柄を広げていく
──という読み方を時間をかけて行う。 関連付けながら塊で覚えることで、勉強の効率と質を上げる。知識が頭に定着しやすくなるし、知識を引き出すときにも、フックが多くなる。
「書かないと覚えられないよ」なんて、小学校や中学校の先生に怒られた人もいるかもしれないが、こうすることで書いた時と同じように知識を頭に定着させることができる。少なくとも当職の場合は。


■2.参考書1冊分の目次が書けるようにする
 ゴールまでの距離が遠くなるほど、越えようとする壁が高くなるほど、付け焼刃の「覚えた」、表面的な「わかった」では太刀打ちできない。
 結果を確実に出すためには「本当にわかっている」ことが必須条件になる。
 つまりその事象やロジックを、深く理解できているということだ。(中略)
 この「深い理解」とは、「何も見ずに参考書丸々1冊の目次を最初から書き上げられる」、そしてそれを「他人に説明できる」状態のことだ。
 読み飛ばしてしまう人もいると思うが、当職は新しい参考書や教科書を買ったら、まず最初に目次に目を通す。目次はその本の内容──「その本にどういうことが書かれているのか」を端的に表しているガイドラインのようなもの。どんな章立てで区切られ分類分けがなされて、どんな項目が立てられているのか……など、ひと目で、その本つまり「勉強すべきこと」全体がわかるようになっている。だから目次をザッと読んで、勉強すべきことの全体像をつかんでおいてから、実際に参考書を読み込むようにしている。


■3.予習も復習も「1回のインプット機会」
 予習の考え方は人それぞれなのだが、よく「勉強は復習よりも予習が大事」という人がいたり、「授業を受ける前に自分で勉強しておけば、授業の理解度が上がる」「授業を答え合わせに使える」ということを言う人がいる。たしかにそういう考え方もあるのだろうが、だが当職の場合は、そのいずれの考え方とも少し違っている。もっとシンプルだ。
 予習も復習も授業も、どれが一番大事ということではなく全て同価値のものだ。どれも「インプット機会の1つ」という考え方なのだ。
 授業の前に予習すると、単純にそのインプットの回数が1回増える。ひとつの単元を、「予習で1回」「授業で1回」「復習で1回」とカウントすると、それだけで3回もインプットすることができる。触れる機会が増えれば、それだけ覚えるチャンスを増やすことができる。
 言ってみれば、「予習をしたほうがいい」というのは、その機会が「2回より3回のほうが得」というだけの理由だ。


■4.教科書は「キーワード記載済みノート」
「書き込む」ことを広義的にノートだとすれば、使えるのは何も罫線入りのコク●のノートだけとは限らない。
 当職の場合はノートすら使わないノート作りも行っていた。
  教科書や参考書にそのまま書き込んでしまう、というやり方だ。歴史の教科書で人名が出てくるとアンダーラインを引いて、そこに「その人がやったこと」だけを書き込んでおく。たったこれだけだ。
 教科書も参考書も、言ってみればその単元や項目の要点だけが最初から書かれているものだ。前述の「キーワードがすでに書かれているノート」だと思えばいい。
 最初から書かれているのだから、自分で手を動かして書く手間が省ける。前述のつながりなども含め補足を自分でどんどん書きこんで、自分だけの教科書、参考書を作ってしまうのだ。  ただ書き込み過ぎると読みづらくなってしまうので、同じ教科書や参考書を2冊買って「授業用」「書き込み用」と分けて使ってもいいだろう。


■5.出題者の「欲しい答え」を書く
「テストでいい点数を取るためには、どうしたらいいか?」
 何を今更的な大命題だが、改めて考えてみると答えに困る人もいるかもしれない。当職なりに一番シンプルに考えると、この結論に行き着く。
「出題者の欲しがっている答えを書いてあげる」
 これに尽きる。まず、あらゆる試験で出題される全ての問題には、出題者の「意図」が必ずある。
「これを答えさせたい」
「この公式を使って解いて欲しい」
「あの判例を引っ張ってきて欲しい」
 もっと意地の悪い出題もあるだろう。
「これとこれはすごく似ていて勘違いしやすいけれど、ひっかからずに答えられるか」
 試験は、こうした出題者の意図に「気づけるかどうか?」を見ている。とは言え、そう難しく考える必要はない。出題者が「この解答を書いて欲しい」という考えを持っているのであれば、それに沿うような答案に仕上げてあげればいいわけだ。


【感想】

◆本書を読了して思ったのは、「やや読む人を選ぶかな」ということでした。

順番が逆になりますが、本書の最終章は「科目別トレーニング編」ということで、まさしく科目別のアドバイス。

ここでは著者の小林さんが経験した、「大学受験」と「司法試験」の各科目(司法試験は「短答式試験」と「論文式試験」の2つ)の具体的な勉強法や、オススメ参考書等が紹介されているのですが、これらが細かければ細かいほど、この2つの試験を受けない人にとっては応用しにくいでしょう。

当ブログの読者さんの多くは、おそらく「司法試験以外の資格試験」や、「お子さんの中学受験」に使えるTIPSをお望みでしょうから、この章はほぼ使えない可能性が高いです。

実際、私も何か所かハイライトを引きましたが、上記ポイントでは引用しておりません。

もちろん、大学受験をされる方やそのご両親にとっては、この部分はかなり有用だと思いますので、そういう方はご参考いただければ、と。


◆また、逆に本書の序章では、「勉強することがいかに大事(有益)なことか」という、ある意味「そもそも論」的なお話が述べられています。

生涯賃金の向上や人との出会いのチャンス、さらには人生の選択肢を増やせることを考えると、勉強しない、という手は確かにありません。

なるほどこの章を読むと、「なぜ勉強をしなくてはならないのか」と悩む人や、モチベーションが落ち気味な人にとっては、「心に火をくべる」効果が期待できそうな。

ただし、その辺の話が自分の中で既に割り切れている人は、「それはいいから、具体的な話を早よ!」となる気がします。

もっとも、たとえ先を急ぐ方であっても、勉強がツラくなったときは、この章を読み返していただきたいのですが。


◆続く第1章からは、いよいよ具体的な勉強法が登場。

たとえば上記ポイントの1番目は、この第1章からなのですが、小林さんご自身は「書かずに読む」というスタイルを推奨されています。

「『書かない』という選択をするだけで、勉強はかなり効率化する」とあることから、本書のタイトルにも入っている「超効率」というフレーズにもつながる模様。

確かに私も税理士試験勉強における理論暗記の際は、書かずに読んで覚えましたが、ここで言われているような「頭の中で連想しながら関連する事項を広げていく」作業というのは、誰でもできるものなのか、少々疑問です。

ちなみに小林さんは幼稚園〜小学校の中学年までそろばんを習っていて、3ケタどうしの掛け算を暗算でできたそうですから、そういう「脳内処理」についても普通の人より得意でしょうし、このやり方が向いているのでしょうね。


◆一方上記ポイントの2番目以降は、本書の第2章から抜き出しました。

そのポイントの2番目は、類書でもおなじみの「目次」が登場。

ただし「何も見ずに参考書丸々1冊の目次を最初から書き上げられる」だけでなく「他人に説明できる」レベルまで仕上げよ、と言われているのは、本書が初めてだと思います。

同じく上記ポイントの4番目のノートを取らずに教科書や参考書に書き込む、というのも、資格試験ではおなじみのTIPS。

小林さんは大学受験でこれをなさったようですが、普通は高校ではノートを取るものなのではないでしょうか?

個人的には、教科書のことを「キーワード記載済みノート」と称した点がユニークに感じましたが。


◆なお、一応触れておかねばならないのが、本書と筋トレネタの関係(?)について。

上記ポイントではあえて避けたのですが、本書ではちょこちょこ、たとえ話として筋トレネタが登場しています。

具体的に挙げておくと、
ベンチプレス*1 でもカーフレイズ*2 でも「動かしている筋肉」をしっかりと意識しないと効果が上がらない。「今まさに、大胸筋が収縮している」ことを常に意識することで、筋肉が効率的に大きくなる。 勉強の効率を上げるためには、インプットする時点で「どうやってアウトプットするか」を考えておくのが理想。
みたいな感じ。

ただ、普通はたとえ話で理解を促すハズが、知識のない部外者にはかえって良く分からないというw(一応、番号が付されている部分は脚注がありますが)

まぁ、ホッテントリ連発のブログ「結婚物語。」さんでも、マンガ(アニメ?)ネタ、ガンガン突っ込まれており、私は全然知らなくても楽しめていますから、これはこれでいいのかな、と。


お求めになるなら、セール価格である今月中がオススメ!

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東大卒筋肉弁護士のもう後がない状況でも確実に結果を出せる超効率勉強法
00 勉強は、裏切らない
01 勉強が苦手な人の「勉強の始め方」
02 もう後がない人でも「結果を出せる」勉強法―基礎トレーニング編
03 もう後がない人でも「結果を出せる」勉強法―科目別トレーニング編


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【編集後記】

◆本日の「Kindle日替わりセール」から。

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VRビジネスの衝撃 「仮想世界」が巨大マネーを生む (NHK出版新書)

いったんは落ち着いたに見えたVRですが、勝間さんが結構ハマってらっしゃるようですし、これからもうひと波くるのかも!?

中古は値崩れしているものの、送料を合わせるとKindle版に軍配が上がります。


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