2019年06月24日
【罪悪感?】『いつも自分のせいにする罪悪感がすーっと消えてなくなる本』根本裕幸
いつも自分のせいにする罪悪感がすーっと消えてなくなる本
【本の概要】
◆今日ご紹介するのは、先日の未読本記事で取り上げそこなったメンタル本。過去数冊、当ブログでも著作をご紹介している根本裕幸さんの最新作です。
アマゾンの内容紹介から。
自分をゆるせれば、生きることがラクになる。罪悪感がすーっと消える自分のゆるしかたとは?
なお、中古が全然値下がりしていないのに、Kindle版は「28%OFF」と、セール並みにお買い得となっています!
Regret / exquisitur
【ポイント】
■1.罪悪感の7つのタイプ(抜粋)●だれかを傷つけてしまった、壊してしまった(加害者の心理)最もわかりやすい罪悪感が、この「加害者の心理」です。罪悪感といえば、真っ先にこれが思い浮かぶのではないでしょうか? 自分がなんらかの言動により相手を傷つけてしまった、という心理です。●助けられなかった、役に立てなかった(「無力感」という罪悪感)「加害者の心理」にも近いものがありますが、助けたい、救いたい、役に立ちたい、迷惑をかけたくないと思ってがんばったが、力及ばずうまくいかなかった場合に生まれる罪悪感です。「無力感」ともいいます。●なにもしていない、見捨ててしまった最もゆるしがたい罪悪感をつくるのがこのタイプです。●親やパートナーから受け継いだ罪悪感
「なにもしていない罪悪感」は、なにもしていないからこそ、表向き罪に問われることはなく、また、まわりも味方してくれることが多いため、ひとり自分を責め続け、また、「あのときこうしておけばよかった」と後悔することになります。愛する人を助けたいという気持ちが強いため、その相手が背負っている罪悪感を、自らも背負おうとします。そして、その罪悪感をコピーしてきて自分のもののように扱ってしまう状態です。そのため「自分じゃない人の感情で苦しむ」という、すぐにはピンときにくい状態に陥ります。
■2.自分の心を「実況中継するように」観察してみる
「取引先が期待するほどの提案ができなくて、悔しいし、申し訳ないし、そんな自分が情けないって思ってるなあ。このままじゃ取引を打ち切られるかもしれない不安も出てきているし、上司に報告するのが怖いと思っているよなあ。(中略)」このように自分の気持ちを客観的に見ることで、感情の波に飲まれないばかりか、その自分を否定したり、ダメ出しすることを緩和することが可能です。
とはいえ、時にいきなり大波が襲ってくるように、つねに客観的に感情を観察することは、難しく感じられるかもしれません。
だから、できるときに、こうして自分の心を観察することで、自分自身と上手につきあえるようになる(=自分を乗りこなすことができるようになる)のです。
■3.自分自身に「無罪」を宣告する
「私は私をゆるします。罪悪感があると、自分で自分のことがゆるせなくなります。
私は無罪です。
私の罪はすべてゆるされました。
私は牢屋の扉を開け放ち、自由に空を飛び回ることができます。
私は私を愛します。
私はもう無罪です」
そして、一方的に罪を背負い、自分を牢屋にぶちこみ、罰を与え続けます。
つまり、自分をどんどん不自由な状態にしていくのです。
そんな自分を牢屋から解き放ち、空を自由に羽ばたくことができる許可を与えるのが、このアファメーションです。
■4.「感謝」の気持ちを手紙に書く
罪悪感は自分を罰しようとする感情であり、それゆえ、奥さんや子どもたちに「ごめんなさい」は言えても、「ありがとう」を言いにくくなります。感謝するような資格などないように感じてしまうからです。
そこで「感謝」を手紙に書くことをお願いしました。奥さんや子どもたちに対してはもちろん、両親、学生時代の恩師、仕事に就いてからお世話になった方々、だれでもいいからその日に思いついた人に対して感謝の手紙を書きます。「なんか写経みたいですね」と彼は苦笑いしていましたが、たしかにそんなイメージですね。
そして、彼はこの1日1通感謝の手紙を書くという宿題を実に2ヵ月も続けました。
ある日彼は、前回とは打って変わった表情でセッションルームを訪れ、「おかげ様で、妻とはかつてよりもいい関係になりました。しかも、職場の人間関係が驚くほど円滑になり、取引先からも以前よりもうれしい言葉をかけていただく機会が増えたんです!」と目を輝かせて報告してくれました。
■5.自分が笑顔になれることをする
とくに、罪悪感に支配されているときは、笑顔になることすら禁止します。そんな資格がないような気がしてしまうからです。だって、自分は悪いことをしたんだから笑っちゃいけない、と強く思いこんでいるのです。
だから、あえて「笑顔になれることをする」ことが、あなたを罪悪感から救い出してくれる行為になります。
はじめは葛藤が強く出るかもしれませんし、全然思いつかないかもしれません。でも、ぜひ、探し続けてみてください。「なにが好きかな。なにがあったら笑顔になれるかな。どうしたら笑えるのかな」と自分に問いかけ続けてみましょう。
また仮に答えが浮かんだとしても、罪悪感が強いと「こんなことしていいのか?」と考えますし、実際にやってみたら「やってはいけないことをやってしまった」と再び罪悪感に襲われることもあります。
しかし、罪悪感は愛には勝てません。そうした罪悪感を覚えつつも、自分が笑顔になれることを続けていくと、気がつけば罪悪感は消えてなくなっています。
【感想】
◆著者の根本さんは、かれこれ20年近くカウンセラーをなさってきたという方。その間、非常に多くの方に会われてきたわけですが、その中で一番問題になる感情が、この「罪悪感」なのだそうです。
しかも意外なことに、自分が罪悪感を抱え、それによって苦しんでいる(=しあわせになれない)ことに、多くの方が気づいていなかったのだとか。
確かに上記ポイントの1番目の「7つのタイプ」の中でも、すぐ「罪悪感」だとわかるのは初っ端の「だれかを傷つけてしまった、壊してしまった」くらいでしょうか?
◆指摘されれば「助けられなかった、役に立てなかった」や「なにもしていない、見捨ててしまった」も罪悪感と分かるものの、最後の「親やパートナーから受け継いだ罪悪感」に至っては、判断しにくい例が多々。
たとえば
パートナーがいつもハードワークによる罪悪感で苦しんでいる。そのパートナーを助けるために、自分もハードワークをすることによって感情的つながりを得ようとしてしまう。という例では、そもそも罪悪感を持つのは相手なわけです。
それをコピーして、自分も罪悪感で苦しむ、というのは、にわかには理解しにくいところかと。
ほかに割愛した中にも「恵まれていることへの罪悪感」というのもあり、こちらも自分の考え方次第な気がしないでもありません。
さらには、罪悪感を持つようになる前には、「兆候」があるそうで、そのパターンが全部で17もあるという。
……正直ここも上記で引用したかったのですが、少々多すぎるので、カットせざるを得ませんでした。
◆一方本書の第2章では、「今の罪悪感をすーっとなくす、自分のゆるしかた」と題して、罪悪感への対処法を列挙しています。
上記ポイントの2番目以降は、すべてこの第2章からのもの。
その2番目の「実況中継」は、プレッシャーを感じたときに行う、というのを別の本で読んだことがありましたが、それによって自分を「客観視」することで、感情の波にのまれないようにもできるわけです。
また、上記ポイントの3番目の「無罪宣言」は、できるだけ淡々と、あまり感情をこめずに言うと良い、とのこと。
特に罪悪感の強い人ほど、最初は抵抗が出てきたり、時には涙があふれたりするのですが、繰り返し言葉にしていると、心が落ち着き、安らかな気持ちになるのだそうです。
さらに、「感謝の手紙」も自己啓発書ではおなじみのTIPSですが、やはり「罪悪感」には非常に効果がある模様。
◆なお、最後の第3章では、比較的長めな事例が4つほど紹介されています。
夫の浮気問題で相談にきた女性が、逆に旦那さんに謝罪することになるのにも驚きましたが、彼氏に愛されているのに、自分の気分でドタキャンしたり、彼氏の出張中にオトコ遊びをしたという女性にもビックリの巻。
「そんなのこの女性が、もっと罪悪感を感じるべきでは!?」と普通は思うところ、さすが根本さんは違います。
彼女の過去にさかのぼることで、大元の問題を探り当て、見事解決したという(詳細は本書を)。
さすがに当ブログの読者さんで、ここまでレアな方はいらっしゃらないとは思いますが、「罪悪感」に関して、ちょっとでも思い当たることがあるようなら、ぜひ本書を読んでみて下さい。
罪悪感が消えて、ラクに生きられるようになるために!
いつも自分のせいにする罪悪感がすーっと消えてなくなる本
プロローグ―いつも自分をゆるせないのは、なぜ?
STEP1 なぜ私たちは、罪悪感を抱くのか?
STEP2 今の罪悪感をすーっとなくす、自分のゆるしかた
STEP3 罪悪感から解放された「ゆるし」の事例
エピローグ―あなたは「そのまま」しあわせになってもいい
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【編集後記】
◆本日の「Kindle日替わりセール」から。「一流の身体」のつくり方 仕事でもプライベートでも「戦える体」をつくる筋トレの力
装丁の写真からも「ええカラダしてまんなー」と思ったら、著者の宮田さんは「シドニーオリンピック・レスリングフリースタイル63kg級日本代表」という肩書の持ち主でした(どうりでw)。
送料を加えた中古よりは、Kindle版が800円以上、お得な計算です!
ご声援ありがとうございました!
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