2019年06月19日
【ネット広告】『ウェブマーケティングはじめての教科書 売れないウェブはここがダメ!』小石彩夫
ウェブマーケティングはじめての教科書 売れないウェブはここがダメ! (幻冬舎単行本)
【本の概要】
◆今日ご紹介するのは、現在開催中の「幻冬舎フェア」の中でも、個人的に読んでみたかった1冊。顧問先でもウェブマーケティングを導入している関係で、私自身、最新情報を押さえておきたかった次第です。
アマゾンの内容紹介から。
「朝の1クリック」が「夜のあなたの行動」を決める!逃げても追いかけてくる最新型広告「リマーケティング」、検索エンジンと連動する「リスティング広告」、見込み客を顧客に育てる「ステップメール」等…プロの実践例を交え、どこよりもやさしく解説!ウェブ?スマホ?苦手だな…そんな人に向けて作りました。「いまさら聞けない」あなたのために。ざっくりウェブマーケティングを教えます!
中古もまだそれほど値下がりしていませんから、送料を踏まえるとKindle版が500円弱、お得な計算です!
Growing Social Media / mkhmarketing
【ポイント】
■1.LP(ランディングページ)が必要な理由通常、ホームページはいろいろなページに分かれています。
企業のホームページであれば、商品・サービスの紹介だけでなく、会社概要、事業案内、人材採用など、マーケティングの観点からいえば、集客や売上には関係のない、いわば必要のないページが多くあります。
これではせっかく商品やサービスに興味を持ってホームページに来訪してくれた人も、印象が曖昧、散漫になってしまい、最終的なゴール、つまり商品・サービスの購入や資料請求・メルマガ購読の申込みに行きつかない危険性があります。
そこでLPの登場なのです。
LPは1ページだけなので、来訪者は上から下まで一気に、あるいはじっくりと内容を確認してもらうことができます。その内容も商品の紹介や会員登録のメリット訴求など内容が限定されているので、印象に強く残りますし、興味・関心をより強く喚起することもできます。
クライアント目線でいえば、LPはいわば刈り取りのための専用ページといえるでしょう。
■2.フェイスブックを活用したウェブ広告
フェイスブック上にバナー広告を打つ場合は、専用の管理画面を利用します。
表示されるページの順に従って、広告の目的や配信先、期間、時間帯、利用者の属性設定などを行います。とくにフェイスブックの属性設定は、住居や性別、年齢だけでなく、趣味嗜好や日頃の関心事まで、とてもきめ細かく絞り込めるのが特徴です。
理由は、フェイスブックの利用者が登録の際に入力する基本データをもとにしているからで、クライアントとしては、ピンポイントで広告を表示させることができるため、高い広告効果が期待できます。
バナー画像やキャッチフレーズ、広告文を用意し、リンク先を決めて支払い方法を選択すれば終了です。フェイスブックの審査を経た後、ページの右横かタイムライン上などに設定した広告が表示されるようになります。
また、広告の編集や追加削除変更、コンバージョン率などの効果測定も簡単に行うことができます。
フェイスブック広告には、この他さまざまなオプションがあるので、ぜひ一度挑戦してみてください。
■3.トゥルービューの活用
トゥルービューとは、ユーチューブを閲覧しているときに表示される動画広告のことで、多くはユーチューバーが制作した人気の動画コンテンツが始まる前の4秒間、あるいは再生途中に広告として挿入されます。
テレビCMのように、その動画広告が閲覧されること自体が目的の場合もありますし、あるいはその動画広告にリンクを貼り、最終的にLPやショップサイトの購入ページに飛ばすこともあります。
トゥルービューへの掲載依頼は、大本であるグーグルの管理画面で動画や広告の種類などの条件を設定するだけです。料金はディスプレイ広告のような運用連動型広告と同じで、クリックされたときだけ課金されます。(中略)
他のウェブ広告と同様に、動画広告もクリックした人の数や、最終的に商品の購入や会員登録を結びついた数がはっきりとわかります。
テレビのCMでは、実際にどこのどのような人が視聴してくれたのか、その視聴者が商品を購入してくれたかどうかはほとんどわかりません。
しかしウェブの動画広告では、そうした数字やそこから導き出されるコンバージョン率などが数字ではっきりとわかります。その数字を見て動画広告や広告展開の改善に結びつけることができます。
■4.効果的なリマーケティング
一度クリックしたバナー広告や、訪問したサイトの広告が、後日他のページを見ているときに表示されるという経験をした方は多いのではないでしょうか。
これがリマーケティング広告です(リターゲティング広告、パーチェイス広告ともいわれます)。文字通り、追いかけてくる広告です。
リマーケティングを利用すると、過去に見た商品やサービスのバナーが、他のまったく関係のないホームページを見ているときにも表示されます。再アプローチ・マーケティングということもできる、関心の高い、つまり集客や購買に結びつきやすい有効な手法です。
たとえばグーグルやヤフーのリスティング広告を経由してLPに行き着いたとしても、その先の申込みや購入には至らない利用者がいます。
そうした途中離脱した人に対して、他の機会に他のホームページを閲覧したとき、何度も同じバナーを表示させる仕組みです。(中略)
見込み客を逃さない広告手法としてとても有効なので、ウェブマーケティングにおける広告展開を考えている方は、ぜひ採用を検討してみてください。
■5.(実例)フランチャイズオーナー募集のセミナー集客
対象ユーザーの属性は、40代前後の起業をめざすサラリーマンや自営業の方々。まずはリスティング広告を展開し、検索キーワードとして「フランチャイズ」「起業」「脱サラ」「40代」などを設定しました。
あわせて同じ属性の方々を対象に、フェイスブック広告も実施しました。
フェイスブック広告を採用した理由ですが、さまざまなSNSのなかでとくにフェイスブックは、利用者の年齢が比較的高い傾向にあるからです。
そしてゴールとして設定したのが、LPです。このLPに、問い合わせや資料請求のフォームを組み込みました。(中略)
またLPの展開案の1つとして、会社の事業内容やフランチャイズとなった後の仕事の内容などを紹介する、10分ほどの動画を入れ込んだところ、反響率が3割ほどアップするという効果も生みました。
やはり動画の訴求度は強いということを、私たちも再認識した例となりました。
【感想】
◆「はじめての教科書」と名乗るだけあって、非常に分かりやすい作品でした。この手の知識がある程度あったり、すでに実践されている方から見たら、既知の内容がほとんどかもしれませんが、逆にこれから手を付けてみようと考えている方や、まったく知識が無い方にとっては、うってつけ。
また、私のように、かつてはSEO系の高額セミナーに参加した(10年以上前ですw)ほどなのに、最近はさっぱり、という者にとっては、知識のアップデートに役立ちました。
今回のセールの告知記事で触れたように、先日読んだこの本で、最近はこんなウェブマーケティングをしているのか、と驚いたものですが。
稼ぐがすべて Bリーグこそ最強のビジネスモデルである
参考記事:【マーケティング】『稼ぐがすべて Bリーグこそ最強のビジネスモデルである』葦原一正(2019年06月13日)
その前に読んだ加藤公一レオさんの作品ですら4年前ですから、それは置いていかれます罠。
◆典型的なのが、SNSの活用法。
特に上記ポイントの2番目にあるフェイスブック広告は、会員の属性がかなり細かく絞り込めるので、広告効果が高いようです。
実際、それもあって大統領選で
FBはトランプとロシアにどう使われたか?:日経ビジネス電子版
なお、上記ポイントの5番目でも指摘されていますが、フェイスブックは利用者の年齢層が比較的高いのだとか。
ただし フェイスブックは中年層以上のパソコン所有者、インスタグラムやラインは若年層でスマホ利用者が多い、などそれぞれ特徴があります。この辺は対象ユーザーの年齢層で使い分けるべきなのでしょうね。
また、今回はSEO対策の部分は割愛しましたが、自然検索で上位表示させるのは、費用対効果がとても悪いのだそう。
要は同じだけのお金をかけるのなら、こうしたSNS広告を打つ方がコスパが良いワケです。
◆さらに、私が「見たことはあるものの名称を知らなかった」のが、上記ポイントの3番目と4番目の広告。
特に上記ポイントの3番目は、YouTubeを見たことある方(プレミアム会員を除く)なら、おなじみでしょうけど、「トゥルービュー」という名称は私は知りませんでした。
なるほどこれも、他のウェブ広告同様に、クリック数等の数値を見られるのだとは(当たり前ですが)。
それを考えると、今のテレビ広告が、いかにおおざっぱなのか、痛感します……。
一方、上記ポイントの4番目の「リマーケティング」は、てっきりGoogleアドワーズが、同じ結果を引っ張ってきているのかと思っていました(実際その可能性も?)。
本書では他にも「ステップメール」や「アドネットワーク広告」、「アフィリエイト広告」等々も分かりやすく解説されていますので、今ひとつよく分からない方も、安心できると思われ。
◆そして、こうした諸施策を活用した実例を紹介しているのが、本書の第4章です。
ここで分かるのが、上記ポイントの5番目にもあるように、手法をミックスしているということ。
他の例では、アフィリエイトや、動画制作も活用しており、まさに商材ごとに、最適な方法を選んで組み合わせているようです。
実際、私の顧問先の1つは、リスティング広告は活用していましたが、フェイスブック等のSNSは試していなかったはず。
扱っている製品が結構高額で、中高年以上がターゲットなので、本書を元に説明して、こうした広告も検討してもらおうと思います。
これからウェブマーケティングを手がけたい方なら、要チェック!
ウェブマーケティングはじめての教科書 売れないウェブはここがダメ! (幻冬舎単行本)
第1章 今なぜウェブマーケティングなのか
第2章 ウェブマーケティングの全体像
第3章 ウェブ広告にはさまざまな手法がある
第4章 実録!ウェブマーケティング最前線
第5章 優秀なウェブマーケティング会社の条件
終章 ウェブマーケッターとしての理想を求めて
【関連記事】
【マーケティング】『稼ぐがすべて Bリーグこそ最強のビジネスモデルである』葦原一正(2019年06月13日)【関係者必読!?】『100%確実に売上がアップする最強の仕組み』加藤公一レオ(2015年06月01日)
【スゴ本】「費用対効果が見える広告 レスポンス広告のすべて」後藤 一喜(2009年07月30日)
【スゴ本】「ECサイト4モデル式 Google Analytics経営戦略」権 成俊, 村上 佐央里(2009年02月05日)
【編集後記】
◆本日の「Kindle日替わりセール」から。恋愛制度、束縛の2500年史〜古代ギリシャ・ローマから現代日本まで〜 (光文社新書)
恋愛の制度面に注目した本書は、Kindle版が300円弱お得。
モテ上司 (じっぴコンパクト文庫)
同じくモテたい男性のために書かれたこの作品は、「73%OFF」の「199円」で送料以下のお値段となっています。
ご声援ありがとうございました!
この記事のカテゴリー:「ITスキル」へ
この記事のカテゴリー:「マーケティング」へ
「マインドマップ的読書感想文」のトップへ
スポンサーリンク
当ブログの一番人気!
10月17日まで
Kindle月替わりセール
年間売上ランキング
月別アーカイブ
最近のオススメ
最近の記事
このブログはリンクフリーです