2019年03月13日
【集中力?】『脳が認める最強の集中力 最新脳科学が教える自分を劇的に変える習慣』林 成之
脳が認める最強の集中力 最新脳科学が教える自分を劇的に変える習慣
【本の概要】
◆今日ご紹介するのは、今月の「Kindle月替わりセール」の中でも、個人的に気になっていた1冊。「勝負脳」でおなじみである林先生が、集中力を高める方法を指南してくださっている作品です。
アマゾンの内容紹介から一部引用。
競泳、柔道、陸上、卓球、バレー、スピードスケート、ゴルフ…日本代表五輪選手やトップアスリート、そして多くのビジネストップを指導し、数多くの「脳」と向きあってきた45万部ベストセラー脳神経外科医が教える、年齢・体力の衰えや疲労も関係ない、ここ一番に強くなり最高の結果を生みだす究極の集中力の保ち方・高め方!
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Concentration / The Next Web
【ポイント】
■1.まずは「おもしろい」と思える部分を見つけることに仕事や勉強では、苦手なことや得意でないこともやらなくてはならない場面が多々あります。それに対して前向きな気持ちをもつのはむずかしいと思う方がいることはわかります。
けれども、「苦手だから」「得意じゃないから」と思っていることであっても、「おもしろいと思えるポイントを見つける」という気持ちでやってみる、速くやる・きれいにやる・センスよくやるといったこだわりポイントを自分でつくるなど、前向きに取り組めるような工夫をすることはできます。
そのように努力してみることで、やっていくうちにおもしろくなっていくこともあるのです。
つまらないと感じていて好きになれない仕事や作業なら、「この作業では誰にも負けないエキスパートになってやる」「この分野では、どんなトラブルでも最高の解決策が提供できるくらいレベルの高い人間になる」と考えて、そこを目指してやっていくのもよいと思います。
■2.否定語を使わない
代表的な言葉が「ムリだ」「大変」「できない」「疲れた」「調子が悪い」「気に入らない」「しまった、失敗した」「でも、だって」などです。
ちょっと他人の会話に耳を傾けてみるとわかりますが、多くの人がじつに気軽に否定語を使っています。ビジネスの現場でも「調子どうですか?」「いやあ、大変ですよ」、「その後いかがですか?」「あまり調子よくないですねぇ」と、あいさつ代わりに使われている場面をよく見受けます。いかがでしょう。心当たりはないですか?
もしも「それはムリだ」「疲れた」「でも、だって」が口癖のようになっている、軽い気持ちで「大変」「できない」を口にすることが多いという方は、すぐにでも「否定語をできるだけ使わない」をご自分の信条にしていきましょう。
否定語が耳から脳に入ると、A10神経群が「この情報は必要ないのだな」とマイナスに反応して集中力をレベルダウンさせてしまいます。
■3.やるべきことを後回しにしない
自己報酬神経群が、ご褒美をもらうことでよく機能することを考えると、やるべきことを後回しにするのは、せっかくの機会を手放していることになります。
「何だかやる気が出ないな。やるのは明日でいいか」「面倒くさいな。これはあとでやろう」を極力減らしていくことも、集中力の素質を磨いていくための習慣にしていってください。
後回しにするということは、物事を先送りするのと同義です。それを増やしてしまうことは、「自分で成し遂げることでご褒美を得る」自己報酬神経群の働きだけではなく、何に集中すべきかを瞬間的に判断する前頭前野の働きも鈍くしてしまいます。
時間的な制約があるなかでいくつかの業務を進めていかなければいけないときは、優先すべきものを見極める集中力が求められますし、素早く決断と実行ができてこそ、「ひとつのことに集中して全力で取り組む」が可能となります。
■4.損得で考えて手を抜かない
私がこれまで指導してきた選手のなかには、金メダルの実力があるのに力を発揮できない人が何人もいました。練習では調子がいいのに、本番で結果が出せないのです。
そうした選手たちに共通しているのは、練習で全力投球していないということです。
結果を出すためにこうしたほうがいい、あれを取り入れると上達するといった情報はたくさん知っていて、それゆえ結果が出そうな「得になる方法」は一生懸命練習するのですが、そうではないことは手を抜くといった、脳の力をレベルダウンさせる練習の仕方をしているのです。(中略)
命がけでがんばっていると思っていても、全力を注いだ練習ができていなければ集中力は育たず、本番で力を発揮することはできません。がんばっても勝てないのは、普段から集中して全力投球していないからなのです。
■5.「ここからが最後の仕上げ」と思う
仕事でも、勉強やスポーツでも「ここまできたらもう大丈夫だ」「あと少しで達成できる」と思った瞬間から、ペースが落ちたり、能率が悪くなったりした経験はないでしょうか。
終わりやゴールを意識すると、そこで自己報酬神経群は働きを止めます。「もう終わり」と思うことで気持ちが緩み、「これ以上はがんばらなくてよい」と脳が判断してしまうためです。ですから、最後まで気を緩めないことが大切なのです。
ただそうは言っても、終わりが見えてきたときに「もう終わりだ」「あと少しだ」と意識しないようにすることは、なかなかむずかしいものです。
ですので、思うことを止めるのではなく、気持ちを切り替えるようにしてみましょう。気持ちの持ち方としては、「ここからが大事だ」「ここからが最後の仕上げだ」と思うことが大切なポイントです。
【感想】
◆林先生の過去の著作を読んだことがある方にとっては、上記ポイントを眺めただけで「林節健在」を感じさせる1冊だったと思います。そもそも冒頭で触れたように、林先生と言えば「勝負脳」。
〈勝負脳〉の鍛え方 (講談社現代新書)
特にスポーツにおいて勝負事に勝つためには、実力をいかんなく発揮する必要があります。
それを林先生は、精神論ではなく、あくまで「脳の仕組み」からどうすべきかについて述べられてきたワケで。
今回は特に「集中力」という切り口から、整理し直した感じです。
◆まず第1章では、そういった「脳の仕組み」からの解説が。
林先生の本が初めての方にとっては、ここを読むことで、「林理論」のアウトラインはご理解いただけると思います。
また上記では割愛したのですが、「『集中力がない』は脳が拒否するための言い訳」という指摘も!?
じつは「自分には集中力がない」とみなさんが口にするのも、突き詰めれば、やりたくないことをやらなければならない状況から自分を守りたいという、脳の自己防衛本能からくるものです。つまり「好き」「おもしろい」というポジティブなレッテルを貼る必要がある次第。
それを主張しているのが、第2章から抜き出した上記ポイントの1番目です。
こうしたモチベーションを高めるやり方が、脳の仕組みに合っているのですね。
◆同じく上記ポイントの2番目にもあるように、言葉遣いも注意すべし!
また否定語は、口にするだけでなく、「思うだけ」でも集中のレベルが落ちてしまうのだそうです。
しかもそれは「無意識レベル」で行われるため、日頃のクセから直していく必要が。
同様に上記ポイントの3番目の「先送り」も、気を付けたいところです。
実際、先送りを戒める書籍は多いのですが、このような脳の仕組みから説かれたのは初めてではないでしょうか。
◆一方、上記ポイントの4番目は、水泳の北島選手をはじめ、オリンピック選手の指導歴が長い林先生ならではのご指摘です。
これをビジネスシーンに当てはめるとするなら、「プレゼンの練習を全力で行う」「営業トークの練習で手を抜かない」といった感じかと。
さらには、本番においても、上記ポイントの5番目にあるように、「最後まで気を緩めないことが大切」になります。
ちなみに北島選手は、「壁にタッチして、電光掲示板を確認するところまでがゴール」と考えて勝負に臨んでいたのだとか。
この「あと少し」ではなく「最後の仕上げ」という考え方は、抜かりない仕事を遂行するためにも、言えることだと思います。
集中力を高めたい方に!
脳が認める最強の集中力 最新脳科学が教える自分を劇的に変える習慣
プロローグ トップ1%の人だけが知っている集中力との付き合い方
第1章 集中力が続かない! それは「脳」の仕業だった
第2章 日頃から集中力の素質を育む「脳」の絶対習慣
第3章 瞬時に集中モードに切り替える「脳」の絶対習慣
第4章 無意識のうちに最高の結果を出す「脳」の絶対習慣
第5章 予想外の好結果を生み自分を変える「脳」の絶対習慣
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【超集中力!?】『東大医学部生だけが知る 超・知的生産法』に学ぶ5つの集中術(2015年03月07日)
【編集後記】
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ご声援ありがとうございました!
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