スポンサーリンク

       

2019年02月21日

【自己啓発】『大富豪がわが子に伝える秘密の法則』スティーブ・シーボルド


大富豪がわが子に伝える秘密の法則
大富豪がわが子に伝える秘密の法則


【本の概要】

◆今日ご紹介するのは、先日の「未読本・気になる本」の記事でも人気だった自己啓発書。

本書は著者であるスティーブ・シーボルドが、1200人以上の億万長者にインタビューし、経済的成功の秘密を探ったという作品です。

アマゾンの内容紹介から。
将来、友人たちが君の成功について陰で話し合うとき、君が血みどろになって努力したことに思いをはせはしない。それどころか、「たんに運がよかっただけだ」と言うだろう。でも、それでいいのだ。生涯お金で苦労しないために!!一代で財を成した億万長者だけが知っている100の教え。

なお、Kindle版だと、若干お得になっています!





Crowne-Bars / digitalmoneyworld


【ポイント】

■1.世の中の問題を解決して資産を築きなさい
 普通の人は雇い主を満足させるために小さな問題を解決するだけだが、お金持ちは社会が抱える大きな問題を解決し、それに見合う高額の報酬を得る。お金持ちになることは複雑ではなく単純明快だ。大きな問題を解決すればいい。そうすれば人々は喜んで大金を払ってくれる。社会は解決してほしい大きな問題をたくさん抱えているので、そのどれかを解決した人はお金持ちになれる。
 ただし、これは簡単ではない。もしそれが簡単なら、誰もがお金持ちになるはずだ。とはいえ、もっとお金持ちになりたいなら、より大きな問題を解決すればいい。解決する問題が大きければ大きいほど、お金持ちになることができる。これが自由経済の仕組みだ。


■2.楽観主義と悲観主義を使い分けなさい
 取引のプラス面に注意する必要はないが、マイナス面には注意しなければならない。時間を割いて落とし穴がないかどうか確認しなさい。すべての取引について最悪のケースを想定し、それを紙に書き出すといい。隠れた落とし穴をつぶさに分析することが大切だ。それをすべて紙に書いたら、恩恵とリスクを天秤にかけながら次の質問に答えなさい。
1 最悪のシナリオが現実になったら取り返しがつくか?
2 取引によって得られる恩恵は、リスクをとるだけの価値があるか?
3 自分のビジネスにとって、この取引はどれだけ大きな危険をはらんでいるか?
 ビジネスにおいては楽観主義より悲観主義のほうが役に立つことが多い。それは愉快な考え方ではないが、より慎重な態度が成否を分ける。ただし、悪影響が比較的小さい日常的なことに関しては、より楽観的になったほうがいいだろう。


■3.感謝の気持ちを活用しなさい
 普通の人はすでにもっているものにだけ感謝し、もうそれ以上のものを追い求めるべきではないと思い込んでいる。だが、一流の人はどんな幸運にも感謝すると同時に、自分の究極の夢を実現するために努力すべきだと確信している。言い換えると、感謝の気持ちは、それ自体が目的ではなく、成果をあげるという目的を達成するための手段なのだ。
 つねに感謝の気持ちをもって生きることは、あまり大事だとはみなされていないかもしれない。だが、そうすることによって、どんなに苦しい状況でも幸せにひたることができる。もっているものに感謝すると、おのずと豊かな気分になり、なんでも成し遂げることができると感じるだろう。この状態のとき心の中に恐怖は存在しないから、勇気を出して夢を追い求めることができる。また、周囲の人に感謝の気持ちをもつと、人間関係が円満になる。


■4.お金でできることの限界を知りなさい
 お金持ちになることの最大の恩恵は、お金の支払いについて心配する必要がなくなることだ。富裕層の一員になれば、貧困層と中間層に蔓延しているストレスから解放される。その結果、次のレベルの幸せは、お金とは関係のないものによってもたらされる。たとえば、愛し合う人間関係や充実感の得られる仕事などの深い喜びだ。
 人生の幸せの大半は、お金とは無関係の分野に由来する。お金にできることはその程度だが、かといってお金がなければ、生涯にわたってストレスに悩まされることになる。
「お金は大切ではない」と主張する人は現実を甘く見ているが、「お金があれば幸せになれる」と考えている人も同様だ。
 自分が何をもっていようと、今、幸せになりなさい。境遇に関係なく、幸せになれるかどうかは自分次第だ。目標に向かって努力を重ねながら、幸せになる決意をし、長期的な幸せを手に入れるために、愛し合う関係を築きなさい。


■5.高潔に生きなさい
 一流の人と普通の人のちがいの1つは、「高潔さ」だ。普通の人は都合のいいときしか約束を守らない。たとえば、折り返し電話をするとか困ったときは手を貸すなどと言っておきながら、約束をめったに守らないのがそうだ。
 高潔さとは、自分がすると言ったことを必ず実行することだが、普通の人はそれがなかなかできない。
 その点、一流の人はちがう。一流の人は守れる約束しかしないし、いったん約束したら必ず守る。それは必ずしも容易ではないが、一流の人の仲間入りを果たすには不可欠だ。
 それは学生時代にはじまる。親や教師に「いい成績をとる」と言って、その約束を守っているか? 「頑張って宿題をやり遂げる」と言って、その約束を守っているか?
 実際に処罰される可能性がなければ、ウソをつくのは簡単だ。しかし、一流の人は高潔に生きることを信条としているので、つねに正しいことをする。自分の力で財を成したいなら、君もそうしなければならない。


【感想】

◆成功本の「王道一直線」な作品でした。

何せ冒頭でも触れているように、本書のテーマは「経済的成功」ですから、ゴールは「稼ぐ」こと。

さらには、稼いだ資産を保持し、それを代々引き継ぐことを目指しますから、稼いだ後のお話も豊富です。

ちなみに冒頭のプロローグによると、著者のシーボルドが1200人以上の大富豪に投げかけた「基本的な質問の1つ」が、本書のタイトルにも絡む「経済的成功について自分の子供に何を教えていますか?」というもの。

それがゆえ、本書は小見出しからして、「〜しなさい」的な命令文であり、上記ポイントでもそれを踏襲している次第です。


◆ただ、1200人以上の大富豪に話を聞けば、どうしてもベタなTIPSにならざるを得ず。

割愛したTIPSを拾ってみても、「自分の仕事を愛しなさい」「どんな人にも丁寧に接しなさい」「お金を上手に投資しなさい」「ハングリー精神を持ちなさい」等々、類書でもよく見かけるものが多いです。

そこで上記ポイントでは、あまり類書で読んだことのないような教えを中心に選んでみました。

たとえば上記ポイントの1番目の「世の中の大きな問題を解決する」という指摘は、あまり見た記憶がありません。

なお、この「問題を解決する」ことに関しては、別のTIPSとして「懸命に解決策を考えなさい」というのがあって、とにかく一生懸命に考える必要がある模様。
一生懸命に働くことは立派だが、過大評価されがちだ。汗水たらして働けばお金持ちになれるのなら、ウェートレスや土木作業員は億万長者になるはずだ。
 普通の人は一生懸命に働くが、お金持ちは一生懸命に解決策を考える。それで高収入が得られるのは、それをする人がわずかだからだ。


◆また上記ポイントの2番目にある「すべての取引について最悪のケースを想定し、それを紙に書き出す」というやり方は、普通に仕事をする際に、取り入れてみても良いかもしれません。

特に何か新しいことを始める際には、こういうリスクヘッジは有効でしょう。

ただ、ここでは「悲観主義」の利点を強調していますが、本書は基本的にはポジティブシンキングを推奨していますのでご留意を。

割愛した中にも「ポジティブなセルフトークで自分を鼓舞しなさい」というのがあって、まさに「自己啓発書はこうでなくては!」と納得したという。


◆ちなみに、本書は全5章に分かれていて、それぞれが20ずつの「教え」から構成されています。

ただし、章題は下記目次の通りなのですが、厳密にそのテーマ(?)に沿っているのかというと、ちと微妙な感じ。

とはいえ、一応上記の5つのポイントはそれぞれの章から1つずつ選んでいます。

その関係で、泣く泣く割愛したのが「許すことを覚えなさい」というTIPS。

ここでは自分を騙したり、傷つけたり、裏切った人と、決して争わず「許す」ことを薦めています。
 卑劣な人に対処する唯一の方法は、相手を許すことだ。だからといって、その人と仲よくすべきだという意味ではない。
 許すことは、怒りと恨みを捨てて心を軽くするための方法である。許すのは相手のためではなく、自分のためだ。君が許すかどうかに関係なく、相手は人生で出会う人を次々と傷つける。だからこそ、そういう人たちとはできるだけ距離をおいたほうがいいのだ。
ましてや復讐なんてとんでもない、というTIPSも別の部分でありますので、カッとなりやすい方はご参考まで。


お金持ちの思考法を基礎から学べる1冊!

大富豪がわが子に伝える秘密の法則
大富豪がわが子に伝える秘密の法則
第1章 お金持ちの思考法が分かっているか?
第2章 勝つための準備はできているか?
第3章 他人に認めてもらおうとやっきになっていないか?
第4章 品格が備わっているか?
第5章 孤独に耐えられる強さがあるか?


【関連記事】

【起業】『本物の大富豪が教える金持ちになるためのすべて』フェリックス・デニス(2017年10月06日)

【起業】『10億ドルを自力で稼いだ人は何を考え、どう行動し、誰と仕事をしているのか』ジョン・スヴィオクラ,ミッチ・コーエン(2016年03月15日)

絶対に公開してはいけない『大富豪が実践しているお金の哲学』(2016年07月05日)

【お金の真実】『執事だけが知っている世界の大富豪53のお金の哲学』新井直之(2015年10月10日)


【編集後記】

◆本日の「Kindle日替わりセール」から。

面倒くさがり屋の僕が3ヶ月で英語を話せるようになった唯一無二の方法 (幻冬舎単行本)
面倒くさがり屋の僕が3ヶ月で英語を話せるようになった唯一無二の方法 (幻冬舎単行本)

過去何度かセールで見かけたことのある、須藤元気さんの英会話本。

中古は値崩れ気味とはいえ、「61%OFF」のKindle版が400円強、お得な計算です。


人気blogランキングご声援ありがとうございました!

この記事のカテゴリー:「自己啓発・気づき」へ

「マインドマップ的読書感想文」のトップへ

スポンサーリンク