2019年02月13日
【オススメ!】『勝間式 超コントロール思考』勝間和代
勝間式超コントロール思考
【本の概要】
◆今日ご紹介するのは、先日の「未読本・気になる本」の記事でも大人気だった、勝間和代さんの最新作。一足先に単行本は出ていたのですが、昨日やっとKindle版がリリースされたので、遅ればせながら読んでみた次第です。
アマゾンの内容紹介から。
人生を最適化する究極の思考法。超コントロール思考とは「お金と時間を効率的に使いながら自分のイメージ通りに人生を動かすスキル」です。自分のできることがどんどん広がる→ストレスがなくなる→毎日が大満足。だから、「超コントローラー」の人生は最高に楽しい!
当ブログ推奨の「科学的自己啓発書」がお好きな方なら、きっと楽しめる1冊です!
control / avhell
【ポイント】
■1.仕事の成果は引き受ける前に決まっている得意技と不得意技というのは、一説によると、5〜10倍の能率の差異があるといわれています。その差異について、ビジネスの場では無視されていることがほとんどです。
つまり、もしあなたが仕事でできる人だと思われたいとしたら、息を吸って吐くようにできる仕事を中心とすればいいわけです。
逆に、どれだけ努力をしたとしても、人並みかそれ以下しかできないものについては遠ざかる、ということを繰り返し行っていきます。
そのようなコントロールをせず、何でも引き受けてしまった揚げ句、慌てて本を読んだりセミナーに通ったり、夜中まで仕事をしたりしたとしても……それは、仕事にコントロールされているだけで、仕事をコントロールしているとはとてもいえません。
極端に言うと、仕事は引き受ける前の段階で既に成果が決まっているのです。
わたしたちがコントロールしなければいけないのは、その仕事の枠組みそのものになります。
■2.メディアや政府に誘導されない
例えば、インフレの時期には家を買うことが有利といわれましたが、今のようにデフレの時期になると、家の購入が不利に転じます。今、住宅ローンを組もうとすると、平気で手取りの30%、下手をすると35%くらいの住宅ローンを推奨されてしまいますが、その瞬間にわたしたちの家計に対するコントロール権は失われると思ってください。
なぜなら、わたしたちが住宅ローンを組むタイミングというのは、たった一度だけですが、それに対して土地の値上がりや値下がり、金利の変動あるいは景気の変動というのは5年単位、10年単位、あるいは数十年単位で何度も何度も起こります。そのタイミングをわたしたち素人が計ることは不可能です。
それでもなぜ、政府や多くの大企業が住宅ローンを組ませようとするかというと、それが政府にとっても企業にとっても、最も景気を刺激し、もうかる商品だからです。
その仕組みがよく分かっていれば、住宅ローンのわなから逃れることができます。
■3.仕事と休憩のバランスをコントロールする
会社勤めの場合はなかなかそこまで割り切れないと思いますが、わたしが会社員時代にやっていてうまくいった、お勧めの秘策があります。
それは「仕事をしているふりをしながら、それなりに休憩をとる」
という手法です。具体的には(1)昼休みは時間いっぱいとるこれらは決して無駄にサボっているわけではなく「自分の健康状態を万全に保つことがトータルでの仕事のパフォーマンスにつながる」という強い信念のもと、自分自身で休憩と仕事の時間のバランスをコントロールするための手法です。
(2)トイレ休憩を頻繁にとる
(3)周りが残業していて早く帰ると白い目で見られるような職場であった場合には、机の上を残業しているかのように散らかしたまま帰宅する
(4)仕事が早く仕上がったときにはすぐに提出せず、十分な休息時間をとってから提出する
■4.利他性があると思われるようになる
小田教授の実験によると、わたしたち人間は目の前にいる人の身ぶり手ぶりや雰囲気だけでも、相手の利他性を察することができるそうです。なぜこの能力があるかというと、その能力がないとどの人と仲良く付き合って、どの人とあまり深入りしてはいけないかということについて判断ができなくなるからです。
つまり、利他性を備えている人は、あらゆる人間から仲良く付き合ってもらえるため、ひいては社会の中で生きていきやすくなる、というわけです。
道端でしょっちゅう道を尋ねられる人のことを、わたしは「道聞かれ顔」と呼んでいます。一方で、まったく道を尋ねられた経験がないという人もいると思います。これはなぜかというと、人間は無意識に「利他性がある人」を見分けて、道を親切に教えてくれる可能性が高い人へ、的確に声を掛けているということです。
そして、わたしたちが人間関係で目指すべきなのは、この「道聞かれ顔」になることです。この人は親切な人だし、親切そうな相手だから付き合おうと思ってもらえれば、人間関係は大体うまくいきます。
■5.家事はいかに「自分でやらないか」を全力で考える
快適に調理をするためには、食材を頻繁にしかも野菜のような重いものも定期的に買う必要がありますから、そのためにはネットショップのアマゾンフレッシュが活躍します。そして、台所の床も常にきれいにしていたいので、そのときには、ルンバやブラーバが活躍します。料理をするときは完璧な温度と時間管理をしてくれる調理器具が助けてくれます。また塩分量の計算についてはスマートスピーカーのGoogle Homeが正確な計算値をすぐに教えてくれます。
さて、この一連の家事の流れのうち、わたしがやったことと言えば、(1)インターネットで買い物をするためにAndroidのタブレットを操作たったこれだけです。(中略)
(2)ルンバとブラーバのスイッチを押す
(3)調理家電のスイッチを押す
(4)Google Homeに音声で計算を頼む
家事のコントロールは、基本的に「どうしたらなるべく自分でやらなくて済むか」ということを考え続けてください。そして現代では、その大半はテクノロジーが労力を引き取ってくれますから、その恩恵をちゅうちょせず受けることです。
【感想】
◆読後に確認したところ、かなりの量のハイライトを引きまくっておりました。この内容であれば、勝間さんのデビュー当時のビジネススキル系のファンも、最近の家事や料理系のファンも、楽しめるのではないか、と。
実際、下記目次でもお分かりのように、テーマが多岐に渡っており、これだけのコンテンツを1冊に詰め込んだのですから、それは中身も濃くなります罠。
そしてそれらが、「最適の方法でコントロールする」という今回のテーマのもとに、おなじみの「勝間節」で語られているワケです。
きっとひと昔前の私だったら、付せんがビッシリ貼られた単行本の画像でもアップしていたことでしょう(Kindleなのでできませんが)。
◆さて、第1章では久しぶりに「仕事術」がテーマです。
上記ポイントの1番目もこの第1章からであり、本質的には自分の向き不向きを考えねばならないのは、当然のことでしょう。
とはいえ、ルーティンワークのような変えようがない部分についてはどうするかというと、生産性を高めること。
勝間さんの場合、メルマガやブログをご覧になっている方ならご存知のように、執筆作業の音声入力を実践されており、本書もそのほとんどが音声入力で執筆されたのだそうです。
また、仕事の内容と同時に、その仕事をいつやるか、という点についてもコントロールすることを推奨されており、参考になるのが、昨年勝間さんが翻訳されたこの本とのこと。
When 完璧なタイミングを科学する
参考記事:【科学的自己啓発書?】『When 完璧なタイミングを科学する』ダニエル・ピンク(2018年09月06日)
上記レビューでも触れているように、作業を行う時間によって、その生産性が大きく違うことは、意識しておくべきだと思います。
◆続く第2章は、これまた久しぶりとなる「お金」について。
「どういう投資方法が良いか」「iDecoとNISAのどちらが良いか」といった、ガチなお金ネタもありましたが、個人的には上記ポイントの2番目にある「持ち家」ネタが響きました。
「賃貸と持ち家とどちらが得か」という話はよくありますが、「家計に対するコントロール権」の有無という考え方は目からウロコ。
一方、第3章では「お金」と同じく重要な「健康」について言及されており、こちらも見逃せません。
今回は割愛したものの、糖質制限本ではおなじみである砂糖の害や、自分の意志のコントロールが難しくなるアルコールの問題点等々、耳イタイ人も多いのではないでしょうか?
ちなみに上記ポイントの3番目の「さぼりハック」(?)もこの第3章からで、健康のため、勝間さんがこんなTIPSを取られていたというのは、ちょっと意外でした。
ただ、結局はこうした「休憩と仕事の時間のバランスをコントロールする」ことが、生産性の向上に寄与するワケなんですね。
◆また、上記ポイントの4番目の冒頭に登場する「小田教授」とは、この本の作者である小田 亮さんのこと。
利他学 (新潮選書)
参考記事:そろそろ『利他学』について一言いっとくか(2013年06月06日)
私は自分に利他性があるとは意識したことはなかったのですが、確かに外を歩いていると、よく道を訊かれます(特に外人に)。
なるほど、あまり人間関係で悩んだことがないのは、こういう顔だったからなのかも?
そして、続く第5章は、最近の勝間さんの本領が発揮されている「家事」がテーマ。
ただ、この辺りは、これらの本の内容と一部かぶっているようです。
勝間式 食事ハック
勝間式 超ロジカル家事
どちらもアマゾンレビューがえらく良いですし、比較的最近になって勝間さんを知るようになった方からしたら、こちらが専門と思われているのではないか、と。
なお、上記ポイントの5番目は、この第5章からなのですが、まさに最近の勝間さんの暮らしぶりそのものと言えると思います。
◆最後の第6章は、娯楽ということで、ゴルフや海遊び等々についてのお話が登場。
ただ、内容的に実践できない方も多いと思い、今回は割愛させていただきました(すいません)。
いずれにせよ本書は、繰り返しになりますが、古くからの勝間ファンも、最近の勝間ファンも納得できる内容だと思います。
とはいえ、音声入力方法等の一部内容については、勝間さんご自身も言われているように、今後さらに変わっていくことでしょう。
そういう意味でも、「今」の勝間さんを知る上で、本書の果たす役割は大きいですし、どうせ読むなら早い方が吉!
……といいつつ、私自身はKindle版が出るまで悶々と待機していたのですがw
自分の人生をより充実させたいなら読むべし!
勝間式超コントロール思考
序 章 なぜ「超コントロール思考」が必要なのか
第1章 仕事をコントロールする
第2章 お金をコントロールする
第3章 健康をコントロールする
第4章 人間関係をコントロールする
第5章 家事をコントロールする
第6章 娯楽をコントロールする
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【科学的自己啓発書?】『When 完璧なタイミングを科学する』ダニエル・ピンク(2018年09月06日)
【編集後記】
◆本日の「Kindle日替わりセール」から。ビジネスマンへの歌舞伎案内 (NHK出版新書)
私も以前買ったまま積読状態の成毛眞さんの歌舞伎本は、送料以下の「199円」という超激安設定。
脳を鍛えるには運動しかない!最新科学でわかった脳細胞の増やし方
運動嫌いのウチのムスコに読ませたいこの本は、送料を加算した中古よりも900円弱、お得な計算です!
【編集後記2】
◆昨日の「幻冬舎 電本フェス」の記事で人気だったのは、この辺でした(順不同)。破天荒フェニックス オンデーズ再生物語 (NewsPicks Book)
参考記事:【オススメ】『破天荒フェニックス オンデーズ再生物語』田中修治(2018年12月30日)
笑えて、泣けて、するする頭に入る 超現代語訳 幕末物語 (幻冬舎単行本)
女の不作法 (幻冬舎新書)
400のプロジェクトを同時に進める 佐藤オオキのスピード仕事術 (幻冬舎単行本)
参考記事:【仕事術】『400のプロジェクトを同時に進める 佐藤オオキのスピード仕事術』佐藤オオキ(2016年02月10日)
リーダーの教養書 (NewsPicks Book)
よろしければ、ご参考まで!
ご声援ありがとうございました!
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